「北海道稲川会の組織図を知りたい」「稲川会は北海道でどのような関係を持っているのか」と疑問を持ち、情報を探している人は少なくありません。指定暴力団である稲川会については、警察庁や各都道府県警察が組織の指定状況、構成員数、活動情勢などを公表しています。一方、北海道内の関係組織を含む詳細な組織図や、すべての役職者を網羅した名簿が一般公開されているわけではありません。
2026年11月時点で確認できる重要な資料は、北海道警察が公表する令和7年末の暴力団情勢と、2026年4月に警察庁が公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」です。これらを照合すると、北海道における稲川会の位置付け、全国組織としての動向、公開情報から分かることと分からないことが整理できます。
【結論】北海道稲川会の組織図は公開情報からどこまで分かる?

最初に押さえておきたいのは、稲川会が全国規模の指定暴力団であることと、北海道内における関係組織の存在は、別々の情報として整理する必要があるという点だ。
北海道警察の「暴力団の情勢」では、道内に指定暴力団そのものは存在しないと説明されている。一方、他の都府県で指定されている8団体の傘下組織が道内に存在することも明記されており、その8団体の一つとして稲川会が挙げられている。
つまり、北海道に稲川会の関係組織が存在するという情報は、北海道警察の公表資料によって確認できる。しかし、それだけで北海道内の全組織の名称、役職者、所属関係、人数まで分かるわけではない。
公開資料と詳細な組織図は別物警察が一般に公表する暴力団情報には、主に次のような種類がある。
- 指定暴力団の名称と指定状況
- 代表する者や主たる事務所に関する公示情報
- 全国・都道府県別の構成員等の統計
- 暴力団犯罪の検挙状況
- 暴力団排除活動や行政処分に関する情報
これらは組織の存在や社会的影響を把握するための公的資料であり、内部の人事や全構成員の所属関係を示す完全な組織図とは性質が異なる。
そのため、インターネット上で「北海道稲川会の最新組織図」と称する画像や一覧を見つけても、それが警察の公式資料なのか、過去の報道を再編集したものなのかを区別する必要がある。
【2026年最新情報】北海道の暴力団情勢と稲川会の位置付け
北海道稲川会を調べるうえで、最も重要な一次資料の一つが北海道警察本部の公表する暴力団情勢だ。同資料は2026年11月時点で、令和7年末の公表数に基づく最新情報を掲載している。
北海道内の暴力団構成員等は約620人北海道警察によると、令和7年末時点の北海道内の暴力団構成員等の総数は約620人だった。その内訳は、暴力団構成員が約330人、準構成員等が約290人である。
加えて、六代目山口組、神戸山口組、絆會、池田組、住吉会、稲川会という主要6団体に関係する構成員等の合計は約590人で、道内全体の95.1%を占めている。
ここで注意したいのは、約590人という数字は稲川会単独の人数ではないということだ。6団体を合算した統計であり、北海道内の稲川会関係者だけを切り出した人数は、この資料からは判断できない。
全国の稲川会の構成員等の状況警察庁の2026年4月公表資料「令和7年における組織犯罪の情勢」では、稲川会を含む主要団体の構成員等の状況も整理されている。
同資料による令和7年末の稲川会の全国統計は、構成員約1,600人、準構成員等約1,000人、合計約2,600人となっている。
この数値は全国規模の統計であり、北海道に限定したものではない。また、構成員と準構成員等は異なる区分で集計されているため、単純に一つの人数として扱う場合には注意が必要だ。
2026年時点で押さえたい数字- 北海道の暴力団構成員等:約620人
- 北海道の暴力団構成員:約330人
- 北海道の準構成員等:約290人
- 北海道内の主要6団体の構成員等:約590人
- 全国の稲川会の構成員:約1,600人
- 全国の稲川会の準構成員等:約1,000人
- 全国の稲川会の構成員等合計:約2,600人
数字を比較する場合は、必ず対象地域と集計区分を確認したい。全国の稲川会の人数と北海道内の主要6団体の合計を比較して、北海道における稲川会の規模を推測することはできない。
【歴史と現在】稲川会の成り立ちと2025年以降の動向
北海道との関係を理解するには、稲川会そのものの歴史と、指定暴力団としての位置付けを知っておく必要がある。
1949年ごろに起源を持つ組織警察庁の平成5年版警察白書によると、稲川会の起源は、昭和24年(1949年)ごろ、稲川角二が静岡県熱海市を本拠として結成した「稲川組」にさかのぼる。
その後、組織名は鶴政会、錦政会と変わり、昭和47年(1972年)に稲川会へと改称された。現在知られる名称は、この歴史的な変遷を経て定着したものだ。
また、暴力団対策法は平成4年(1992年)3月に施行された。稲川会は同法に基づく指定暴力団として位置付けられ、警察の公表資料でも主要団体の一つとして継続的に取り扱われている。
2025年に確認された代表者に関する変更2026年時点の調査で見逃せないのが、警察庁の令和7年版組織犯罪情勢に記載された2025年の動向だ。
同資料によると、2025年5月、総裁の死去に伴い、東京都公安委員会から会長の内堀和雄氏が代表する者である旨が公示された。
加えて、同年10月には昇格人事に関連する儀式や二次組織の代表者に関する継承儀式が行われたことが記載されている。
これらは全国組織としての動向を示す公的な記録である。ただし、全国組織の代表者に関する情報が更新されたことと、北海道内の関係組織の全容が公開されたことは同じではない。
【関係性を整理】北海道・稲川会・警察庁の公開情報を比較
北海道稲川会の組織図を調べる際には、資料の発表主体と情報の対象範囲を区別すると理解しやすい。特に、全国の指定状況、北海道内の暴力団情勢、稲川会の全国的な動向は、それぞれ異なる公的資料に掲載されている。
以下は、2026年時点で確認できる情報の関係を整理したものだ。
| 対象・機関 | 公表されている情報 | 確認できる関係・範囲 |
|---|---|---|
| 稲川会 | 指定暴力団としての情報 | 全国的な指定団体として公表 |
| 北海道警察 | 令和7年末の暴力団情勢 | 稲川会を含む8団体の傘下組織が道内に存在 |
| 北海道内の主要6団体 | 構成員等の合計約590人 | 道内全体の95.1%。稲川会単独の人数ではない |
| 警察庁 | 令和7年の組織犯罪情勢 | 全国の稲川会の構成員等の統計と組織動向 |
| 東京都公安委員会 | 代表者に関する公示 | 2025年5月、内堀和雄氏に関する公示 |
| 北海道公安委員会・北海道警察 | 暴力団対策と排除活動 | 道内の暴力団対策、相談、情報提供など |
この関係表から分かるのは、北海道における稲川会の存在が公的に認識されている一方、公開情報の中心は団体の指定状況や地域全体の統計であるということだ。
個別の関係組織や役職者の一覧を、この統計から導き出すことはできない。公開された数字と、個別の組織情報は分けて理解する必要がある。
【法律と行政の仕組み】指定暴力団の要件と北海道の暴排条例
稲川会が指定暴力団として扱われる理由を理解するには、「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」、いわゆる暴力団対策法の仕組みを知ることが欠かせない。
指定暴力団はどのような基準で指定される?暴力団対策法第3条では、指定暴力団の指定に関する要件を定めている。主な判断要素は、暴力団の威力を資金獲得に利用させる組織の実態、構成員の犯罪経歴に関する比率、代表者の統制下にある階層的な組織構造などだ。
これらの法定要件を満たすかどうかについて、都道府県公安委員会が手続きを行い、国家公安委員会による確認を経て指定される。指定は公示によって効力を生じ、有効期間は原則3年間とされている。
したがって、インターネット上で特定の団体が暴力団と呼ばれているというだけで、法律上の指定暴力団と断定することはできない。指定の有無は、公安委員会などの公的な情報で確認する必要がある。
北海道暴力団排除条例の役割北海道には「北海道暴力団の排除の推進に関する条例」がある。この条例は、道民の安全で平穏な生活と、健全な事業活動を守ることを目的としている。
北海道警察が説明する基本理念は、次の3点だ。
- 暴力団を恐れないこと
- 暴力団に資金を提供しないこと
- 暴力団を利用しないこと
また、条例では事業者による暴力団の利用や利益供与を禁止し、取引相手の確認や契約書への暴力団排除条項の導入を促している。
暴力団事務所に関しても、学校などの保護対象施設から200メートル以内における開設・運営の禁止などが定められている。
このように、北海道の暴力団対策は、特定の団体だけを対象とするものではなく、行政、事業者、地域社会が連携して暴力団の影響を排除する制度として構成されている。
【情報の見分け方】北海道稲川会の組織図を検索するときの注意点
「北海道稲川会組織図」という検索語で調べると、組織名や人物名を並べた一覧、過去の報道を編集した画像、出典の明らかでないまとめ情報などが見つかる場合がある。
しかし、見た目が整った組織図であっても、情報が正確であるとは限らない。特に、暴力団の組織情報は変更される可能性があり、古い情報が現在のものとして転載される問題もある。
信頼できる情報を見分ける5つの基準1.発表主体が明確か
警察庁、都道府県警察、公安委員会、政府機関など、情報を公表した主体が明記されているかを確認する。
2.公表年月日が記載されているか
組織の代表者や指定状況などは更新される可能性がある。数年前の資料を2026年の最新情報として紹介している場合は注意が必要だ。
3.全国情報と北海道情報を混同していないか
全国の稲川会の構成員数と、北海道内の主要6団体の構成員等の合計は、異なる統計である。数字の対象範囲を確認することが大切だ。
4.構成員と準構成員等を区別しているか
警察統計では、暴力団構成員と準構成員等は別の区分として扱われる。両者を混同すると、組織規模について誤った理解につながる。
5.組織図の出典が明示されているか
公式資料なのか、報道記事なのか、個人が作成した推定図なのかを確認する。出典や更新日がない人物一覧、未確認の所属関係を断定する情報は、公的事実として扱うべきではない。
2026年に特に注意したい情報の混同2025年の代表者に関する公示と、2026年時点の北海道内の組織状況を一つの情報として結び付けることには注意が必要だ。
全国組織の人事に関する発表があっても、それによって北海道内の組織構成や個別の役職者がすべて判明するわけではない。
また、過去の警察白書に記載された組織構造の説明は、暴力団全般の特徴を説明した資料であり、そのまま現在の北海道稲川会の組織図として利用できるものではない。
公的資料を基準に、情報の発表時期、対象地域、集計区分を照合することが、誤情報を避ける最も確実な方法となる。
【プロの結論】北海道稲川会の組織図を調べるうえで本当に重要なこと
北海道稲川会について調査する際、最も重要なのは、公開されている組織情報と、公開されていない内部情報を明確に区別することだ。
2026年11月時点の北海道警察の公表資料からは、北海道内に稲川会を含む8団体の傘下組織が存在すること、道内の暴力団構成員等が約620人であること、主要6団体の合計が約590人であることを確認できる。
一方、北海道内の稲川会単独の構成員数や、全役職者を網羅した最新の組織図は、これらの公開資料からは確認できない。
また、全国組織については、警察庁の2026年4月の資料に、2025年の代表者に関する公示や組織動向が記載されている。歴史的な経緯については、警察白書が1949年ごろの結成から名称変更に至る流れを記録している。
このように、警察庁の全国統計、北海道警察の地域別統計、公安委員会の指定情報を組み合わせることで、北海道と稲川会の関係を公的な根拠に基づいて理解できる。
北海道稲川会の組織図に関するよくある質問(FAQ)
Q1:北海道稲川会の最新の公式組織図は公開されていますか?
A1:2026年11月時点で確認できる北海道警察や警察庁の一般公開資料には、北海道内の稲川会の全役職者や傘下組織を網羅した公式組織図は掲載されていません。公的に確認できるのは、指定状況や地域別統計、全国組織の動向などです。
Q2:北海道に稲川会の関係組織は存在しますか?
A2:はい。北海道警察は、道内に他の都府県で指定されている8団体の傘下組織が存在すると公表しており、その中に稲川会が含まれています。ただし、個別の組織構成や全役職者の情報まで公開されているわけではありません。
Q3:北海道の暴力団構成員は何人ですか?
A3:北海道警察の令和7年末の公表数では、構成員等は約620人です。内訳は構成員約330人、準構成員等約290人となっています。
Q4:北海道内の稲川会だけの構成員数は分かりますか?
A4:北海道警察が公表する主要6団体の合計は約590人ですが、稲川会単独の内訳は示されていません。全国の稲川会の構成員等の統計と、北海道内の団体別人数を混同しないことが大切です。
Q5:稲川会は2026年現在も指定暴力団ですか?
A5:北海道警察が掲載する指定暴力団の情報では、稲川会は全国の指定暴力団の一つとして記載されています。北海道内に指定暴力団が存在しないという説明は、道内に指定された団体がないという意味であり、他都府県で指定された団体の傘下組織が存在しないという意味ではありません。
Q6:北海道警察の暴力団対策に関する相談窓口はありますか?
A6:あります。北海道警察本部の暴力団相談・情報提供ダイヤルは011-222-0200で、24時間受け付けています。被害や不当な要求などで困っている場合は、自分で相手に接触せず、警察や北海道暴力追放センターなどの公的相談窓口を利用してください。
北海道稲川会の組織図を調べるうえで、2026年時点の重要な事実は、北海道警察が稲川会を道内に傘下組織を持つ指定暴力団の一つとして挙げていることだ。
令和7年末の北海道の暴力団構成員等は約620人、主要6団体の合計は約590人。全国の稲川会については、警察庁の2026年4月の資料から、構成員約1,600人、準構成員等約1,000人という状況も確認できる。
ただし、北海道内の稲川会だけの人数や、詳細な組織図は公表統計からは把握できない。全国規模の情報と北海道の情報、公式発表と民間の推定情報を区別することが欠かせない。
今後の動向を確認する際も、北海道警察の暴力団情勢、警察庁の組織犯罪統計、公安委員会の公示を基準にすることが、正確な情報を得るための基本となる。
主な根拠資料: 警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」(2026年4月)、北海道警察「暴力団の情勢」(令和7年末公表数・2026年11月掲載)、警察庁「平成5年版警察白書」、e-Gov法令検索「暴力団対策法」、北海道警察「北海道暴力団の排除の推進に関する条例」。