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串本町ロケット2026最新|カイロス3号機の結果と4号機・見学情報を徹底解説

高杉 葵 高杉 葵 • 更新: • 公開: • 読了約 23 分
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2026年11月現在、和歌山県串本町は、日本の民間宇宙開発を象徴する町として注目を集めている。その中心にあるのが、日本初の民間ロケット射場「スペースポート紀伊」と、スペースワン株式会社が開発する小型ロケット「カイロス」だ。

2024年の初号機・2号機に続き、2026年3月5日には3号機が打ち上げられた。しかし、打ち上げから68.8秒後に飛行中断措置が取られ、人工衛星の軌道投入には至らなかった。さらに同年8月30日、スペースワンは原因について、機体に蓄積した静電気による通信異常の可能性が高いと発表した。次の4号機に向けた技術的な改善も進められている。

一方、串本町では宇宙ふれあいホールSora-Miruの開館やロケット見学ツアーなど、宇宙を地域観光につなげる取り組みも広がっている。ロケットはなぜ串本から飛び立つのか。3回の飛行中断はそれぞれ何が原因だったのか。そして次の打ち上げはいつになるのか。2026年11月5日時点の公表情報をもとに、その全体像を整理する。

【カイロスとは何者?】串本町から人工衛星を宇宙へ運ぶ民間ロケットの正体

串本町ロケット

串本町ロケットという検索で多くの人が知りたいのは、実際に何が打ち上げられているのかという点だ。

カイロスは、スペースワン株式会社が開発する小型衛星打ち上げ用ロケットである。単に宇宙空間まで飛ぶことを目的としているのではなく、顧客から預かった人工衛星を指定された軌道に届ける商業宇宙輸送サービスを目指している。

カイロスロケットの基本構造と仕組み

スペースワンの公式機体情報によると、カイロスの基本構成は固体燃料3段式と液体推進系キックステージ(PBS)を組み合わせたものだ。

主な仕様は以下のとおり。

- 全長:約18メートル
- 全備重量:約23トン
- 代表径:約1.35メートル
- フェアリング径:約1.5メートル
- 人工衛星打ち上げ能力:高度500キロメートルの太陽同期軌道で最大150キログラム

ロケットの基本的な仕組みは、複数の段階に分けて推進力を得ることにある。

第1段から第3段までの固体ロケットモーターが順番に燃焼し、機体を上昇させる。燃焼を終えた段は順次切り離され、残った機体の重量を減らしながら飛行を続ける。

その後、液体推進系のキックステージが軌道投入に必要な速度や軌道の調整を担う。人工衛星はフェアリングによって大気との摩擦や飛行環境から保護され、所定の段階で宇宙空間に放出される。

なぜ小型ロケットが必要なのか

人工衛星には、地球観測、通信、防災、測位など、さまざまな用途がある。

とりわけ小型衛星は、従来の大型衛星に比べて比較的短い開発期間と低い製造コストで運用できるため、民間企業や大学、研究機関による利用が広がっている。

ただし、衛星を製造できても、希望する時期に希望する軌道へ運べなければ事業として成立しにくい。

そこでスペースワンが目指しているのが、顧客専用の小型ロケットと民間射場を組み合わせた宇宙輸送サービスだ。

カイロスの競争力は、単純な飛行性能だけではない。打ち上げ時期や投入軌道に柔軟に対応し、衛星事業者が必要とするタイミングで宇宙への輸送手段を提供できるかどうかにかかっている。

【スペースポート紀伊の誕生】なぜ和歌山県串本町が選ばれたのか

カイロスの打ち上げを支えるのが、和歌山県東牟婁郡串本町田原地区にあるスペースポート紀伊だ。

所在地は和歌山県東牟婁郡串本町田原1663。日本初の民間ロケット射場として整備された施設である。

スペースワン株式会社の設立と建設の経緯

スペースワン株式会社は2018年7月、キヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行の共同出資によって設立された。

その後、民間ロケット事業を実現するための専用射場として、和歌山県串本町が建設候補地に選定された。

串本町が選ばれた背景には、ロケットの打ち上げに適した地理的条件がある。

特に重要なのが、射点から見て南方と東方が海に開けていることだ。ロケットは飛行経路上に人が暮らす陸地が存在すると、安全確保や飛行計画に制約が生じる。

串本町には、こうした問題を抑えやすい地形的な特徴があった。

加えて、町の公式説明では、次のような条件も選定理由として挙げられている。

- 地元住民の理解と協力が得られること
- 射点の南側に陸地や島がないこと
- 射点周辺に建物や人が少ないこと
- 本州の工場からロケットを運搬しやすいこと

2019年3月に射場予定地として選定され、同年に建設工事が始まった。2019年11月には「スペースポート紀伊」という名称が決定。スペースワンの公式施設情報では、2021年に工事完了・運用開始とされている。

スペースポート紀伊と種子島宇宙センターの違い

両者は同じロケット射場でも、運営主体と事業の目的が異なる。

種子島宇宙センターはJAXAが運用する国の宇宙開発拠点で、H3などの大型ロケットの打ち上げを担う。

一方、スペースポート紀伊は民間企業が保有・運用する専用射場であり、小型衛星の商業輸送に特化している。

スペースワンが目指すのは、顧客の希望するタイミングと軌道に柔軟に対応する宇宙輸送サービスだ。

つまり、両者は単純な優劣ではなく、異なる需要を担う施設として位置づけられる。

【初号機・2号機・3号機を徹底比較】カイロスの飛行中断はなぜ3回続いたのか

カイロスの開発を語るうえで避けられないのが、2024年から2026年までに実施された3回の打ち上げだ。

3機はいずれも人工衛星の軌道投入に成功していない。しかし、飛行中断に至った原因は同じではない。

カイロスの打ち上げ結果と原因の比較
時期・機体 飛行中断までの経過 判明した原因・結果
2024年3月13日・初号機 打ち上げ約5秒後 推進薬の燃焼速度予測に問題。実際の推力が想定を下回り、自律飛行安全システムが飛行を中断
2024年12月18日・2号機 打ち上げ187秒後 姿勢制御センサーの誤信号により機体姿勢が乱れ、飛行経路が逸脱
2026年3月5日・3号機 打ち上げ68.8秒後 静電気による電気ノイズが通信異常を引き起こした可能性が高いと判明
2026年11月5日時点・4号機 打ち上げ日未定 静電気除去、ノイズ耐性強化、ソフトウェア改修などを進める段階
初号機の失敗理由:推進薬の燃焼速度予測に問題

2024年3月13日に打ち上げられた初号機は、発射から約5秒後に飛行中断措置が取られた。

当初の原因調査を経て、スペースワンは2024年8月、固体燃料の推進薬について、燃焼速度の予測プロセスに問題があったと説明した。

実際の燃焼性能よりも高い推力が出ると予測してしまい、その数値を基に飛行計画を立てた結果、実際の推力と計画値に差が生じた。

自律飛行安全システムは、この状態を正常な飛行範囲からの逸脱と判断して飛行を中断した。

重要なのは、安全システムそのものが異常を検知して作動した点と、異常の発生につながった推進薬の性能予測に問題があった点を分けて考えることだ。

2号機の失敗理由:姿勢制御センサーの誤信号

2024年12月18日に打ち上げられた2号機は、初号機よりも長く飛行した。

スペースワンの発表によると、ミッション4のステップ3まで達成したものの、ステップ4の段階で飛行中断となった。

その後、2025年8月31日に同社が公表した調査結果では、第1段のノズル角度を検知するセンサーから誤った信号が送られたことが原因とされた。

打ち上げから約86秒後にセンサーの信号に異常が発生し、機体の姿勢制御に問題が生じた。飛行経路が計画から外れたため、自律飛行安全システムが作動し、187秒後に飛行が中断された。

3号機では、この問題を踏まえてセンサーの設計が一部見直された。

3号機の失敗理由:静電気による通信異常

2026年3月5日午前11時10分、カイロス3号機はスペースポート紀伊から打ち上げられた。

しかし、打ち上げから68.8秒後、第1段の燃焼中に飛行中断措置が取られた。

スペースワンは当初、詳細な飛行データを調査すると発表していたが、同年8月30日の記者説明会で原因究明の結果を公表した。

その内容は、機体に蓄積した静電気による電気ノイズが通信線に混入し、自律飛行安全システム内で通信異常を引き起こした可能性が高いというものだった。

カイロスには、二重化された自律飛行安全システムが搭載されている。これは、飛行中に位置や速度、機体の状態などを監視し、安全上の問題が起きた場合に自動で飛行を中断する仕組みだ。

3号機では、その2系統のうち1系統で、飛行安全管制機器と第1段の飛行中断機器の間に通信異常が発生した。

静電気によるノイズが通信ソフトウェアのリセットを引き起こし、一時的に通信が途絶えた可能性が高いとされる。

その結果、システムは飛行中断機能を失う危険があると判断し、設計どおりに中断指令を出した。

ここで注目すべきなのは、スペースワンの調査では、3号機の打ち上げ後の位置・速度・姿勢など、飛行状態自体は健全だったと説明されている点だ。

ロケットの飛行性能が直接の原因だったというより、安全を確保するための電子システム内で発生した通信異常が中断の引き金になったという構図である。

ただし、飛行が健全だったことと、人工衛星を軌道に投入する能力が実証されたことは別問題だ。3号機でもミッションの最終達成には至っていない。

【カイロスロケット4号機はいつ打ち上がる?】2026年11月の最新状況と開発の展望

3号機の原因が明らかになったことで、次に注目されるのが4号機の打ち上げだ。

2026年11月5日時点では、具体的な打ち上げ日程は公表されていない。

4号機に向けて進める3つの技術対策

スペースワンが8月30日に示した主な改善策は、次の3つだ。

1. 静電気を除去する対策

機体に静電気が蓄積しないよう、電気的な対策を強化する。

2. 電子機器のノイズ耐性を強化

静電気が発生した場合でも、電気ノイズによって通信や制御機器が影響を受けにくくする。

3. ソフトウェアのリセット機能を改修

通信が一時的に途絶えても、再起動や通信復旧のタイミングを適切に判断できるようにする。

また、今回の問題が発生した自律飛行安全システムだけでなく、ほかの電気機器についても同様の対策を水平展開する方針だ。

4号機の打ち上げ日と搭載衛星はどうなる?

4号機については、実際の人工衛星を搭載するのか、まずはダミーを搭載してロケットの飛行成功を目指すのかも検討されている。

これまでの3回の打ち上げでは、第3段以降を含む十分に実証できていない飛行項目が残されている。そのため、単純に静電気対策を追加するだけではなく、設計・開発・組み立て・点検の各工程を改めて確認することが重要になる。

スペースワンは、打ち上げ時期が決まれば約2か月前に詳細を公表する方針を示している。

なお、2026年8月26日には、スペースワンと小型衛星開発企業Sarmonyが衛星打ち上げに関する覚書を締結した。

両社は、2028年中を目途に、カイロスでSarmonyの技術実証衛星を打ち上げることを目指している。2029年以降も継続的な衛星打ち上げについて協議する予定だ。

これは4号機の具体的な打ち上げ日程を意味するものではない。しかし、カイロスの将来的な顧客需要や商業サービスの構築が並行して進んでいることを示す動きだ。

4号機の評価で見るべきなのは、単にロケットが空へ上がったかどうかではない。安全システムの信頼性、各段の飛行実証、最終的な人工衛星の軌道投入まで達成できるかどうかである。

【串本町でロケットを見学するには?】Sora-Miru・田原海水浴場・アクセス情報

串本町では、ロケットを実際に見学したい人や、宇宙開発を学びたい人に向けた観光コンテンツも整備されている。

ただし、ロケット射場そのものと一般向けの見学施設は別の場所にある。訪問目的に応じて行き先を選びたい。

宇宙ふれあいホールSora-Miru

2025年4月、串本町西向にオープンしたのが「宇宙ふれあいホールSora-Miru」だ。

単なる展示施設ではなく、宇宙やロケットについて体験しながら学べる施設として整備された。

主な見どころは次のとおり。

- ロケットミュージアム: カイロスやロケット開発について学べる展示
- ロケットタワー: ロケット打ち上げの迫力を映像で体感できる設備
- スペースワーカー: 宇宙飛行士のユニフォームをデジタル画像で疑似体験できるコーナー
- ロケットシースルースコープ: カイロスの内部構造を観察できる展示
- スペースシアター: 3階に設置された高精細な8K映像と音響による体験空間

特に、実際の打ち上げ日に現地へ行けない人や、子どもと一緒にロケットについて学びたい人に向いている。

Sora-Miruの基本情報

項目 内容
所在地 和歌山県東牟婁郡串本町西向359
営業時間 9:00~17:00
最終入館 16:00
大人・中高生 1,000円
4歳~小学生 700円
3歳以下 無料
休館日 第3水曜日、12月31日~1月3日
駐車場 無料駐車場あり
最寄り駅 JRきのくに線・古座駅から徒歩約5分

営業時間や料金は変更される可能性があるため、訪問前には施設の最新案内を確認したい。

田原海水浴場はロケットの打ち上げ見学場所

実際の打ち上げを見たい人に知られている場所が、串本町の田原海水浴場だ。

2026年3月の3号機打ち上げでは、田原海水浴場が公式の打ち上げ見学場の一つとして設定された。

もう一つの見学場は、那智勝浦町の旧浦神小学校だった。

ここで注意したいのは、見学場所が常時開放されているわけではないことだ。

打ち上げ当日は、地域協議会などが主催する見学会として運営され、チケットや入場条件が設定される。過去の見学会が終了している場合、そのまま次の打ち上げでも利用できるとは限らない。

実際、3号機の打ち上げ応援イベントは2026年4月10日に終了している。

次回の4号機については、見学場所やチケット販売の情報が正式に発表されてから訪問計画を立てるのが確実だ。

スペースポート紀伊の射場内部は自由に見学できる?

スペースポート紀伊はロケットの組み立てや打ち上げを行う保安管理施設であり、一般観光客が自由に入れる場所ではない。

スペースワンも公式発表で、射場内に一般向けの見学場所は設けていないと案内している。

一方、USPジャパンでは、スペースポート紀伊の非公開セキュリティエリアを見学するツアーを実証実施している。

公認ガイドの解説を受けながら、総合指令棟やロケット組立棟、気象観測施設などを見学する内容で、代表的な行程は約1時間。最低催行人数は10人とされている。

ただし、保安上の理由や打ち上げ状況によって入構できない場合もある。希望する場合は、ツアーの実施状況と参加条件を事前に確認したい。

串本町へのアクセスと観光のポイント

串本町は和歌山県南部に位置し、鉄道ではJRきのくに線が利用できる。

Sora-Miruへは古座駅から徒歩約5分。田原海水浴場は紀伊田原駅が最寄りとなる。

打ち上げ見学の際は、一般観光とは異なり、交通規制や駐車場の事前予約などが設定される可能性がある。

また、串本町には橋杭岩、串本海中公園、樫野崎、トルコ記念館などの観光スポットもある。

ロケット見学だけでなく、海岸景観や地域の歴史・文化を組み合わせて訪問すれば、より充実した旅行になる。

【串本町の地域活性化】ロケットは観光と地域経済を変えるのか

スペースポート紀伊の建設は、単なる宇宙開発施設の整備ではない。串本町にとっては、地域産業や観光のあり方を変える可能性を持つプロジェクトでもある。

和歌山県は、ロケット射場の立地に伴う経済波及効果について、10年間で約670億円と試算している。

この試算には、建設投資、射場運営、観光消費などが含まれている。

ただし、これは将来の経済効果に関する予測であり、すでに670億円の経済効果が実現したという意味ではない。

ロケットが観光産業にもたらす変化

これまで串本町の観光は、豊かな自然や海岸景観、海洋レジャーなどが大きな魅力だった。

そこにロケットという新しい観光資源が加わったことで、地域を訪れる理由が増えている。

具体的には、次のような波及効果が考えられる。

- 打ち上げ見学を目的とした宿泊需要
- 飲食店や土産物店の利用
- ロケット関連グッズや応援商品の販売
- 見学ツアーや教育旅行の企画
- 宇宙関連企業や研究機関との交流

特にロケットの打ち上げは、開催日が限られるイベントであり、地域外から訪問者を呼び込む力がある。

一方、延期が発生した場合には宿泊や交通の予定が変更されるため、観光事業者には柔軟な対応も求められる。

ロケットの町としてのブランド形成

地域活性化で注目したいのは、打ち上げが成功したかどうかだけではない。

Sora-Miruのような常設施設や、射場見学ツアー、宇宙教育などは、打ち上げがない時期にも地域に人を呼び込める取り組みだ。

また、宇宙関連企業との取引や技術者の交流が増えれば、観光以外の産業にも発展の余地が生まれる。

串本町のロケット事業は、単発の観光イベントから、地域に宇宙産業を根付かせる長期的なプロジェクトへ発展できるかが問われている。

3機連続の飛行中断は厳しい結果だが、施設や地域に形成された宇宙関連の基盤まで失われたわけではない。

むしろ、次の課題は、技術開発と地域経済の両方を持続的に成長させることにある。

【串本町ロケットに関するよくある質問(FAQ)】

Q1:カイロスロケット3号機の打ち上げは成功した?

A1:成功していない。2026年3月5日に打ち上げられたものの、68.8秒後に飛行中断措置が取られ、人工衛星の軌道投入には至らなかった。

Q2:カイロス3号機が打ち上げに失敗した理由は?

A2:2026年8月30日にスペースワンが公表した調査結果では、機体に蓄積した静電気による電気ノイズが通信線に混入し、自律飛行安全システム内で通信異常を引き起こした可能性が高いとされた。

Q3:カイロス4号機の打ち上げはいつ?

A3:2026年11月5日時点で具体的な打ち上げ日は未発表。スペースワンは早期の打ち上げを目指し、静電気対策や電子機器の改修を進めている。日程は打ち上げの約2か月前に公表する方針だ。

Q4:串本町でロケットを見学できる場所は?

A4:2026年3月の3号機では、串本町の田原海水浴場が公式見学場として設定された。次回の見学場所は改めて発表されるため、過去の会場がそのまま利用できるとは限らない。

Q5:Sora-Miruでは実際のロケット打ち上げを見られる?

A5:Sora-Miruは宇宙やロケットについて学ぶ体験型施設であり、射場からの実際の打ち上げを直接観覧する施設ではない。8K映像やロケットの構造展示などを通じて、宇宙開発を体験できる。

串本町のカイロスロケットは、2024年の初号機、2号機、2026年の3号機と、3回連続で人工衛星の軌道投入に至っていない。

しかし、3回の飛行中断はそれぞれ異なる原因によって発生している。初号機では推進薬の燃焼速度予測、2号機では姿勢制御センサー、3号機では静電気による通信異常が問題となった。

特に3号機では、飛行状態自体は健全だったと説明されており、自律飛行安全システムの通信異常が飛行中断につながったという調査結果が公表されている。

4号機では、これらの問題への対策だけでなく、十分に実証できていない飛行段階の検証も必要になる。具体的な打ち上げ日はまだ決まっていないが、2028年を目指す衛星輸送計画など、商業サービスに向けた動きも続いている。

串本町にとっても、スペースポート紀伊は観光、教育、宇宙関連産業を結び付ける重要な地域資源だ。Sora-Miruや見学ツアーなど、打ち上げの成功だけに依存しない地域づくりも進んでいる。

今後の注目点は、4号機が安全に飛行し、人工衛星の軌道投入という本来の目的を達成できるかどうか。そして、その技術的な成果が継続的な商業打ち上げと地域経済の成長につながるかどうかだ。

串本町が本当の意味で「ロケットの町」として定着するか。その答えを左右するのは、次の一回の打ち上げだけではなく、宇宙輸送サービスを継続できる技術と事業基盤の確立である。

主な参考資料・確認先

- スペースワン株式会社:機体仕様、射場概要、各号機の打ち上げ発表、2026年8月26日の衛星打ち上げ覚書。
- 和歌山新報・マイナビTECH+:3号機の原因究明と4号機に向けた技術対策。
- 串本町・和歌山県:スペースポート紀伊の建設背景と経済波及効果。
- 和歌山県公式観光サイト:Sora-Miruの施設情報。
- カイロスロケット打上げ応援サイト・USPジャパン:見学会場と射場見学ツアー。

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高杉 葵

アイドル・グラビア担当。所属事務所の公式発表を一次情報とし、憶測は書きません。

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