NPB公式記録によると、牧秀悟の2026年シーズンは108試合、打率.283、119安打、30本塁打、75打点という成績だった。出塁率は.363、長打率は.564。両者を合算したOPSは.927に達している。
特に目を引くのは、本塁打数がキャリアハイを更新した点だ。これまでの最多は2023年の29本だったが、2026年は108試合の出場で30本に到達した。打率だけでなく、長打で試合を動かす能力が際立ったシーズンだった。
2026年の主要打撃成績| 項目 | 2026年成績 |
|---|---|
| 出場試合 | 108試合 |
| 打席 | 474 |
| 打数 | 420 |
| 安打 | 119 |
| 打率 | .283 |
| 本塁打 | 30本 |
| 打点 | 75 |
| 得点 | 76 |
| 二塁打 | 28 |
| 四球 | 41 |
| 三振 | 85 |
| 出塁率 | .363 |
| 長打率 | .564 |
| OPS | .927 |
出典:NPB個人年度別成績、横浜DeNAベイスターズ公式選手成績。OPSは出塁率と長打率の合計。
牧の2026年を評価するうえで、打率.283だけを見て判断するのは十分ではない。
注目したいのは長打率.564と出塁率.363の組み合わせだ。
長打率は前年の.475から.564に上昇。出塁率も.325から.363へ改善した。結果としてOPSは.800から.927へと大きく伸びている。
OPSは出塁率と長打率を合計した指標で、打者の出塁能力と長打力を一つの数値で把握できる。牧の場合、2026年は単純に安打を増やしただけではなく、打球によって得点機会を広げる能力が高まったことが分かる。
また、四球は2025年の16個から41個に増加した。相手投手に対して安易に勝負を急がず、出塁する機会を確保できたことも好成績を支えた要素だ。
【年度別成績を比較】2025年の不振から30本塁打へ復活した理由

牧秀悟のキャリアを振り返ると、2021年の新人時代から安定して打撃成績を残してきたことが分かる。特に2023年は打率.293、29本塁打、103打点を記録し、セ・リーグの最多打点タイトルを獲得した。
その後、2024年は打率.294を維持したものの、2025年は93試合の出場で16本塁打、49打点にとどまった。2026年は出場試合数が108試合に増え、本塁打は30本まで伸びている。前年との比較では、単なる出場機会の増加以上に長打力の改善が目立つ。
牧秀悟の年度別成績とキャリアの転換点| 年度 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | OPS | 主な位置づけ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 137 | .314 | 22 | 71 | .890 | 新人として活躍 |
| 2022年 | 135 | .291 | 24 | 87 | .861 | ベストナイン受賞 |
| 2023年 | 143 | .293 | 29 | 103 | .867 | 最多打点・ベストナイン |
| 2024年 | 133 | .294 | 23 | 74 | .837 | 安定した中軸打者 |
| 2025年 | 93 | .277 | 16 | 49 | .800 | 出場機会が減少 |
| 2026年 | 108 | .283 | 30 | 75 | .927 | 本塁打キャリアハイ |
| 通算 | 749 | .293 | 144 | 459 | .865 | プロ6年間の累計 |
出典:NPB、日本プロ野球データ、横浜DeNAベイスターズ公式記録。OPSは出塁率と長打率の合計。
両シーズンを並べると、打撃面の改善がより明確になる。
| 比較項目 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 試合 | 93 | 108 |
| 打率 | .277 | .283 |
| 本塁打 | 16 | 30 |
| 打点 | 49 | 75 |
| 出塁率 | .325 | .363 |
| 長打率 | .475 | .564 |
| OPS | .800 | .927 |
| 四球 | 16 | 41 |
本塁打は14本増加し、打点も26増えた。加えて、長打率は.089ポイント上昇している。
ここで重要なのは、2026年の出場試合数が2025年より15試合多いだけだという点だ。試合数の増加だけでは、本塁打が16本から30本へ伸びた変化を説明できない。
特に長打率と四球数の改善は、牧の打撃がより効率的になったことを示す材料になる。
2023年の103打点は現在もキャリア最多だが、2026年は本塁打とOPSで自己最高を更新した。打点だけを基準に評価するのではなく、打席全体の生産性を見ることで、このシーズンの価値が理解しやすくなる。
【右太もも裏の怪我】4月の肉離れから6月復帰までの経緯
2026年の牧を語るうえで避けて通れないのが、右太もも裏の肉離れだ。開幕から打率.333を記録するなど好調だった牧は、4月24日の巨人戦で走塁中に負傷。翌25日に出場選手登録を抹消された。
この離脱は、本人だけでなく横浜DeNAの攻撃力にも影響する出来事だった。牧は打線の中心を担う選手であり、長打と得点圏での打撃の両方を期待されていたからだ。
負傷から復帰までの時系列2026年4月24日:巨人戦で負傷
横浜スタジアムで行われた巨人戦の3回、三塁への内野安打で一塁まで全力疾走した際に右太もも裏を痛めた。
その後、途中交代となった。
2026年4月25日:右太もも裏の肉離れと診断
相川亮二監督が検査結果について右太もも裏の肉離れと説明。牧は出場選手登録を抹消された。
この時点では復帰時期は明らかにされていなかった。
2026年5月27日:ファームで実戦復帰
楽天とのファーム・リーグの試合に2番・指名打者で出場した。
その後、5月30日には二塁守備にも就き、31日の試合では左前打を記録。実戦感覚と守備面の確認を進めた。
2026年6月4日:一軍復帰
楽天戦で約40日ぶりに一軍へ復帰。「2番・二塁」で先発出場し、8回には適時打を放った。
さらに6月5日のソフトバンク戦では復帰後初本塁打を含む3安打3打点を記録した。
2026年6月14日:患部に再び違和感
ロッテ戦を欠場。4月に肉離れを起こした右太もも裏に違和感が生じ、病院で検査を受けた。
相川監督は再発を避けるため無理をさせない方針を説明した。6月16日には登録抹消を行わず、状態を見ながら待機日を設ける考えを示している。
復帰時期はいつだったのか一軍への正式な復帰日は2026年6月4日だ。
4月24日の負傷から約40日を要した。
ただし、6月4日の復帰をもって完全に故障の影響がなくなったわけではない。6月13日のロッテ戦では本塁打を放った一方、翌14日には右太もも裏の違和感によって欠場している。
相川監督は6月16日の取材で、患部の状態を見ながら待機日を設ける方針を説明した。
この経緯から分かるのは、牧の復帰が単純な一度の戦列復帰ではなかったということだ。
出場できる状態を整えながら、負荷を調整してシーズンを戦う必要があった。
リハビリ期間が打撃に与えた影響牧自身は7月の月間MVP受賞時、リハビリ中の取り組みが試合で生きたことに手応えを示している。
横浜DeNAの公式発表では、牧は次のように振り返った。
「リハビリ中にやってきたことを試合で生かせたのが一番だと思います」
加えて、これまでファウルになっていた打球が本塁打になるケースが増えたことにも言及した。
故障による離脱は出場機会を失うというマイナス面が大きい。しかし、復帰後の牧はリハビリ期間の取り組みを打撃の改善につなげ、7月の好成績へと結びつけた。
【7月度月間MVP受賞】10本塁打で証明した主砲の存在感
牧秀悟の2026年シーズンにおける大きなハイライトが、7月度の大樹生命月間MVP賞だ。2026年8月12日に受賞が発表され、牧にとっては2025年5月度以来、自身5度目の受賞となった。
故障から復帰して間もない時期に、リーグを代表する打撃成績を残したことが高く評価された。
7月の月間成績横浜DeNAベイスターズの公式発表によると、7月の牧は21試合に出場し、次の成績を残した。
- 本塁打:10本(リーグトップ)
- 得点:20(リーグトップ)
- 塁打:56(リーグトップ)
- 長打率:.683
- 殊勲打:7度
特に月間10本塁打は、牧自身初の月間2桁本塁打だった。
球団としても、2020年10月のタイラー・オースティン以来6年ぶりとなる月間2桁本塁打の記録だった。
印象的だった7月の本塁打日刊スポーツの報道では、牧が印象に残った本塁打として次の2本を挙げている。
- 7月7日の中日戦:マラー投手から放った左翼ポール直撃の10号ソロ。
- 7月22日の阪神戦:高橋投手から放った左翼席ポール際への16号ソロ。
特に7月7日の一発は、月間10本塁打という記録につながる象徴的な本塁打だった。
また、月間成績では本塁打だけでなく得点や塁打でもリーグトップを記録している。単発のホームランではなく、継続的に得点へ結びつく打撃を披露した点が受賞の大きな理由となった。
月間MVPは通算何度目?2026年7月度の受賞は、牧にとって通算5度目だった。
過去の受賞歴を考えると、2026年だけの一時的な好調ではなく、プロ入り後から継続して高い打撃水準を維持してきたことも評価の背景にある。
ただし、月間MVPは特定の期間の成績を評価する賞だ。シーズン全体のタイトルや最終的なチーム順位とは別の評価軸である。
それでも、肉離れによる離脱を経験した選手が復帰後にリーグトップの本塁打を記録したという事実は、2026年の牧を象徴する実績といえる。
【プロフィール・経歴】松本第一高校から中央大学、ドラフト2位でDeNAへ
牧秀悟は1998年4月21日生まれ、長野県出身のプロ野球選手だ。2026年11月時点で28歳。右投右打の内野手で、横浜DeNAベイスターズでは背番号2を着用している。
プロ入り前は松本第一高校、中央大学でプレー。2020年のドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから2位指名を受け、2021年にプロ野球選手としてのキャリアをスタートさせた。
牧秀悟の基本プロフィール| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 牧秀悟 |
| 読み方 | まき・しゅうご |
| 生年月日 | 1998年4月21日 |
| 年齢 | 28歳(2026年11月時点) |
| 出身地 | 長野県 |
| 身長 | 178cm |
| 体重 | 97kg |
| 投打 | 右投右打 |
| ポジション | 内野手 |
| 所属 | 横浜DeNAベイスターズ |
| 背番号 | 2 |
| 出身高校 | 松本第一高校 |
| 出身大学 | 中央大学 |
| ドラフト | 2020年ドラフト2位 |
| プロ入り | 2021年 |
牧の野球人生の出発点は長野県の松本第一高校だ。
高校卒業後は中央大学へ進学し、大学野球を経験した。中央大学でのプレーを経て、2020年のドラフト会議で横浜DeNAから2位指名を受ける。
プロ入り前から内野手としての経験を積み、大学野球を経由してNPBに進んだ経歴は、牧の選手としての土台を理解するうえで重要だ。
2021年にプロ入り、1年目から主力に定着2021年は137試合に出場し、打率.314、22本塁打、71打点を記録した。
新人選手としては非常に存在感のある数字で、プロ入り直後からレギュラークラスの働きを見せた。
その後も2022年に24本塁打、87打点を記録。2023年には29本塁打、103打点まで成績を伸ばし、最多打点のタイトルを獲得した。
2022年・2023年のベストナイン受賞牧は2022年と2023年に二塁手部門でベストナインを受賞している。
さらに2023年には最多打点者賞と最多安打者賞も獲得した。
2023年は164安打、103打点という数字を残しており、打線の中核として高い評価を得たシーズンだった。
2026年の30本塁打は、この2023年の実績を上回るキャリアハイだ。プロ入りから6年間で、安定した打率を保ちながら長打力を伸ばしてきたことが分かる。
【通算成績と現在地】横浜DeNAの主砲として何が評価されるのか
2026年シーズン終了時点のNPB公式記録によると、牧秀悟の一軍通算成績は749試合、837安打、144本塁打、459打点となっている。
通算打率は.293、出塁率は.347、長打率は.518。OPSは.865だ。プロ入りから6年間で、打率3割に近い数字を維持しながら、長打を量産する打者へと成長している。
通算成績の主要データ749
通算試合数837
通算安打144
通算本塁打459
通算打点.293
通算打率.865
通算OPS
2026年シーズン終了時点。NPB公式記録に基づく。
牧の特徴は、打率と長打力を両立できる点にある。
2021年には打率.314を記録し、2023年には103打点をマーク。2026年には30本塁打とOPS.927を記録した。
この推移から、牧は単なる本塁打型の打者ではなく、安打を重ねる能力と長打で試合を決める能力を兼ね備えた打者だと分かる。
また、2026年は四球が41個に増加している。投手が勝負を避ける場面でも出塁できることは、後続打者にとっても大きな意味を持つ。
主砲として評価するときの3つの基準牧のような中軸打者を評価する際には、次の3点を見ると実力を把握しやすい。
1. 打率だけでなく出塁率を見る
打率は安打を打つ能力を示すが、四球による出塁は反映されない。2026年の出塁率.363は、牧が安打以外の方法でも塁に出られたことを示している。
2. 本塁打と長打率を組み合わせて見る
本塁打数だけでは、二塁打などを含む長打力の全体像は分からない。2026年の長打率.564は、30本塁打という実績を補足する重要な数字だ。
3. 出場試合数と故障歴を考慮する
2026年は108試合の出場で30本塁打を記録した。シーズンを通して出場できた場合の成績を単純に推測するのではなく、実際の出場機会と負傷からの復帰過程を踏まえて評価する必要がある。
牧の現在地は、打率の安定感を維持しながら、長打力でもリーグを代表する水準を目指せる主軸打者というところにある。
【牧秀悟に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:牧秀悟の2026年シーズンの成績は?
A1:108試合に出場し、打率.283、119安打、30本塁打、75打点を記録した。出塁率は.363、OPSは.927。30本塁打は自身のキャリアハイとなった。
Q2:牧秀悟の右太もも裏の怪我はいつ発生した?
A2:2026年4月24日の巨人戦で、一塁への走塁中に右太もも裏を負傷した。翌25日に肉離れと診断され、出場選手登録を抹消された。
Q3:牧秀悟の復帰日はいつ?
A3:2026年6月4日の楽天戦で一軍復帰した。約40日ぶりの公式戦復帰で、同試合では適時打を記録した。
Q4:牧秀悟は2026年7月度の月間MVPを受賞した?
A4:受賞している。8月12日に発表され、自身5度目の月間MVPとなった。7月は21試合でリーグトップの10本塁打、20得点、56塁打を記録した。
Q5:牧秀悟の2025年と2026年の成績の違いは?
A5:2025年は93試合で打率.277、16本塁打、49打点、OPS.800。2026年は108試合で打率.283、30本塁打、75打点、OPS.927だった。本塁打は14本増加している。
Q6:牧秀悟の通算成績は?
A6:2026年シーズン終了時点で749試合、837安打、144本塁打、459打点。通算打率.293、出塁率.347、長打率.518を記録している。
Q7:牧秀悟の出身高校と大学は?
A7:松本第一高校から中央大学へ進学した。2020年のドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから2位指名を受け、2021年にプロ入りした。
Q8:牧秀悟の背番号は何番?
A8:横浜DeNAベイスターズでの背番号は2。内野手としてチームの中心を担っている。
牧秀悟の2026年シーズンは、右太もも裏の肉離れによる離脱を経験しながら、打率.283、30本塁打、75打点、OPS.927という成績を残したシーズンだった。
2025年との比較では、本塁打が16本から30本へ増加し、OPSも.800から.927へ上昇。特に30本塁打は自己最高記録であり、長打力の成長を裏付ける数字となった。
また、6月4日の一軍復帰から7月度の月間MVP受賞までの流れは、2026年を象徴する出来事だ。7月には月間10本塁打を放ち、自身5度目の月間MVPを獲得。故障からの復帰だけでなく、打者としての存在感を改めて示した。
2023年には103打点で最多打点のタイトルを獲得し、2026年には30本塁打という新たなキャリアハイを達成した牧。今後の評価では、打率や本塁打数だけでなく、OPS、出塁率、年間を通した出場機会、故障からのコンディション管理にも注目したい。
横浜DeNAベイスターズの背番号2は、プロ入りから6年間で着実に実績を積み上げてきた。2026年に示した長打力を次のシーズンでも維持できるか。牧秀悟が球団の中心打者として、さらなる記録更新に挑む姿に期待が集まる。