2026年のJFA公表情報によると、SAMURAI BLUEを支える専門スタッフは、名波浩、齊藤俊秀、中村俊輔、前田遼一、長谷部誠、松本良一、下田崇の7人です。
監督の森保一氏を加えると、主要な指導体制は8人になります。
特に注目されるのが、2026年9月の活動から改めて整理された担当分野です。森保監督は9月30日の会見でも、それぞれの役割を説明しています。
7人の役職・担当分野一覧出典:JFA「2026年招集選手・スタッフ」、森保監督の2026年9月30日の会見に関する報道。担当は試合状況に応じて連携する体制です。
森保一監督が担う全体統括監督は、チーム全体の戦術方針、選手選考、試合中の采配、スタッフ間の連携を統括します。
2018年に日本代表監督に就任し、カタール大会、2026年ワールドカップと2大会を率いてきました。JFAの公式プロフィールによると、サンフレッチェ広島の監督時代にはJ1で3度の優勝を経験しています。
森保体制の特徴は、各コーチの専門性を生かしながら、最終的な判断を監督がまとめる点です。コーチ個人の考えをそのまま採用するのではなく、チーム全体のコンセプトに落とし込む役割を担います。
【注目の人物】名波浩・中村俊輔・長谷部誠ら7人の経歴と実力

2026年のコーチ陣には、現役時代に日本代表を支えた選手が複数名います。ただし、選手としての知名度だけで現在の役割を判断することはできません。
それぞれの経歴と指導経験を見ると、担当分野とのつながりが見えてきます。
1.名波浩コーチ|攻撃の組み立てを担当1972年11月28日生まれ・静岡県出身
名波浩氏は、現役時代にジュビロ磐田やイタリアのベネチアFCなどでプレーした元日本代表MFです。
日本代表では中盤の司令塔として活躍し、ゲームの流れを読む能力やパスワークに優れた選手として知られていました。
引退後は指導者に転身。2014~2019年にはジュビロ磐田、2021~2022年には松本山雅FCで監督を務めています。
2023年からSAMURAI BLUEのコーチに就任しました。
現在の主な担当は、オープンプレーにおける攻撃です。ボール保持時の組み立て、攻撃の方向性、相手守備を崩すための連係などが重要な領域になります。
2.齊藤俊秀コーチ|守備面を中心に支える経験豊富な指導者1973年4月20日生まれ・静岡県出身
齊藤俊秀氏は、清水エスパルスや湘南ベルマーレ、藤枝MYFCなどでプレーした元DFです。
引退後は藤枝MYFCの監督を務め、JFAナショナルトレセンコーチやU-15、U-16、U-17日本代表のコーチも経験しました。
SAMURAI BLUEのコーチに就任したのは2018年です。
現体制では守備面の専門性を生かし、長谷部コーチらと連携しながらチームを支えています。
代表チームで長く指導してきた経験は、選手の特徴や国際試合で必要になる守備対応を共有するうえでも強みになります。
3.中村俊輔コーチ|攻撃のセットプレーを担当1978年6月24日生まれ・神奈川県出身
中村俊輔氏は、2026年4月16日にJFAからSAMURAI BLUEのナショナルコーチングスタッフ就任が発表された人物です。
横浜マリノス、レッジーナ、セルティック、エスパニョールなどでプレーし、日本代表として国際Aマッチ98試合、24得点を記録しました。
特に注目されるのが、精度の高いフリーキックです。
現役時代にはFKの名手として国内外で評価され、セルティック時代にも欧州の舞台で印象的なゴールを残しています。
指導者としては2023~2025年に横浜FCのコーチを務め、2025年にはJFA Proライセンスを取得しました。
日本代表での担当は、攻撃のセットプレーです。
コーナーキックやフリーキックは、相手との実力差がある試合でも得点機会をつくれる重要な局面です。キッカーの技術だけでなく、受け手の動き、相手の守備配置、タイミングを含めた設計が大切です。
中村氏の現役時代の経験を、チーム全体の戦術に反映させることが期待されます。
4.前田遼一コーチ|攻撃面の経験をチームに還元1981年10月9日生まれ・兵庫県出身
前田遼一氏は、ジュビロ磐田で長く活躍した元日本代表FWです。
FC東京やFC岐阜でもプレーし、現役引退後は指導者の道に進みました。
2021年にはジュビロ磐田U-18のコーチ、2022年には同チームの監督を務め、2023年からSAMURAI BLUEのコーチに就任しています。
FWとしての経験は、ゴール前の駆け引きや相手DFとの駆け引き、攻撃時のポジショニングなどを考えるうえで生かせるものです。
2026年の森保監督の説明では、前田コーチは齊藤コーチとともに攻撃・守備をバックアップし、個別対応も行うスタッフとして位置付けられています。
5.長谷部誠コーチ|守備のオープンプレーを担当1984年1月18日生まれ・静岡県出身
長谷部誠氏は、浦和レッズ、ヴォルフスブルク、ニュルンベルク、アイントラハト・フランクフルトなどで活躍した元日本代表主将です。
日本代表では長年キャプテンを務め、2018年のロシア大会までワールドカップに出場しました。
ドイツでの選手生活が長く、フランクフルトでは2024年までプレーしています。
引退後は同クラブのU-21チームでコーチを務め、2024年からSAMURAI BLUEのコーチに就任しました。
現在の担当は、オープンプレーの守備です。
特に注目したいのは、選手としての経験だけでなく、ドイツで実際に指導者として活動した経歴を持つ点です。
守備組織の構築、選手間の距離、ラインコントロール、相手の攻撃に対する対応など、試合全体を見ながら守備の質を高める役割が期待されます。
6.松本良一フィジカルコーチ|選手のコンディションを管理1974年7月9日生まれ・福岡県出身
松本良一氏は、2018年からSAMURAI BLUEのフィジカルコーチを務めています。
サンフレッチェ広島、ジェフユナイテッド市原・千葉、アビスパ福岡などで指導経験を積み、U-20日本代表や東京五輪の男子日本代表でもフィジカル面を担当しました。
フィジカルコーチの仕事は、単に選手を走らせたり筋力を鍛えたりすることではありません。
主な役割は次のとおりです。
- 試合に向けた身体的コンディションの調整
- トレーニング負荷の管理
- 疲労の蓄積を考慮した準備
- 試合間の回復をサポート
- 長期間の大会を戦うための身体づくり
2026年ワールドカップは北中米3カ国で開催され、長距離移動や時差、暑熱への対策も必要でした。
代表活動の期間が限られるなか、所属クラブでの試合状況も考慮しながら選手の状態を整える仕事は、チームの競争力に直結します。
7.下田崇GKコーチ|GK育成とセットプレー守備を担当1975年11月28日生まれ・広島県出身
下田崇氏は、サンフレッチェ広島で長くプレーした元GKです。
引退後は2011~2017年に同クラブのGKコーチを務め、U-20日本代表や東京五輪の男子日本代表でもGKコーチを担当しました。
SAMURAI BLUEのGKコーチには2018年から就任しています。
GKコーチの仕事は、シュートへの反応だけではありません。
クロスボールへの対応、ハイボールの処理、DFとの連係、ビルドアップ時の判断など、現代サッカーのGKに必要な能力を総合的に高めます。
加えて、森保監督は2026年9月30日の説明で、下田GKコーチにセットプレーの守備も担当させると明らかにしました。
これはGKコーチがゴール前の守備全体にも関与することを示す、興味深い役割分担です。
【なぜこの7人なのか】日本代表コーチ陣の役割分担と選任理由
日本代表のコーチングスタッフを見る際、重要なのは元選手としての実績と、指導者としての専門性を分けて考えることです。
代表選手として輝かしい実績を持つ人物であっても、そのまま優れたコーチになれるとは限りません。
一方、現役時代のポジションや経験は、指導する際の大きな財産になります。
攻撃・守備・セットプレーを分ける意味2026年9月30日に森保監督が説明した役割分担を整理すると、チームの戦術設計が見えてきます。
攻撃のオープンプレー
名波浩コーチが中心となり、通常の試合展開における攻撃を担当します。
守備のオープンプレー
長谷部誠コーチが中心となり、通常の試合展開における守備を担当します。
攻撃のセットプレー
中村俊輔コーチが担当します。フリーキックやコーナーキックから得点を生み出すための専門領域です。
守備のセットプレー
下田崇GKコーチが担当します。相手のCKやFKに対するゴール前の守備を扱います。
攻守の補完
齊藤俊秀コーチと前田遼一コーチが攻撃・守備の両面をバックアップし、選手個々への対応も行います。
フィジカル
松本良一コーチが身体的な準備とコンディションを担当します。
このように、試合を通常のプレーとセットプレーに分け、さらに攻撃と守備に分類することで、専門領域が明確になります。
中村俊輔の加入が意味するもの2026年4月16日の中村俊輔氏の就任発表は、今回のコーチングスタッフを考えるうえで大きな出来事でした。
JFAの公式発表によると、中村氏は森保監督からの強い働きかけを受け、代表スタッフへの参加を決意しています。
本人も、ワールドカップ本大会を目前に控えた時期に加わることの影響を慎重に考えたうえで、就任を引き受けたと説明しています。
ここから読み取れるのは、実績のある元選手を単に集めるのではなく、チームに不足する専門性を補うために人材を加えているという点です。
中村氏の加入は、セットプレーという試合の勝敗を左右する局面に、より明確な専門担当を置く動きとして理解できます。
選任理由を判断する3つの基準個々のコーチの具体的な選任理由がすべて公表されているわけではありませんが、JFAの経歴情報と担当分野を照らし合わせると、次の3つが重要な判断材料になります。
1. 競技経験: 現役時代に経験したポジションや国際試合での実績。
2. 指導経験: クラブ、年代別代表、海外チームなどでのコーチ・監督経験。
3. 専門性: 攻撃、守備、GK、フィジカル、セットプレーなどの担当能力。
特に代表チームは、クラブチームと違って選手が常に同じ環境で練習できるわけではありません。短期間で戦術を共有し、選手ごとの状態に合わせて準備する必要があります。
そのため、複数の専門分野を持つスタッフを配置することには合理性があります。
【歴代比較】2018年から2026年まで日本代表コーチ陣はどう変わった?
森保体制のスタッフ構成を時系列で見ると、最初から現在の7人がそろっていたわけではありません。
JFAの各スタッフの公式プロフィールをたどると、2018年以降、段階的に人材が加わってきたことが分かります。
2018年:長期的な代表活動を支える基盤森保体制の初期から関わっているのが、齊藤俊秀、松本良一、下田崇の各氏です。
それぞれ守備、フィジカル、GKという異なる専門分野を担い、代表活動を支えてきました。
この3人は、森保体制の長期的な土台となったスタッフです。
2023年:攻撃と選手育成の経験を補強2023年には名波浩氏と前田遼一氏が加わりました。
名波氏はクラブの監督経験を持ち、前田氏はFWとしての経験に加えて育成年代の指導経験を持っています。
これによって、攻撃面の指導体制に異なる視点が加わりました。
2024年:長谷部誠が加わる2024年には長谷部誠氏が代表コーチに就任しました。
ドイツでの長い選手生活とフランクフルトU-21での指導経験は、スタッフに新たな国際的視点を加える要素となりました。
2026年:中村俊輔の加入で専門性がさらに明確に2026年4月、中村俊輔氏が加わりました。
これにより、攻撃のセットプレーという明確な専門分野を持つスタッフが新たに配置されました。
森保体制の変遷を
- 2018年:長期的な代表活動を支える基盤を形成
- 2023年:名波・前田が加わり攻撃面を補強
- 2024年:長谷部が加わり守備面の専門性を拡充
- 2026年:中村が加わりセットプレー攻撃を強化
単純なスタッフの人数増加ではなく、経験と専門性を組み合わせた体制への変化が特徴です。
【2026年11月最新】W杯後の継続人事と森保体制の終了、その先の大岩新体制
2026年の日本代表コーチ陣を語るうえで、最も重要なのがワールドカップ後の人事です。
ここには、7人のコーチングスタッフの留任と、監督交代という2つの大きな動きがあります。
7人全員の留任が決定した経緯2026年7月23日、JFAはワールドカップ後も森保一監督がSAMURAI BLUEの指揮を執ると発表しました。
当初の契約期間は、2027年1~2月に予定されていたAFCアジアカップサウジアラビア2027の大会終了まででした。
7月24日の会見時点では、コーチングスタッフの継続については調整中でした。
森保監督は従来のスタッフと活動を続けたい意向を示していましたが、最終決定には至っていませんでした。
その後、2026年9月に状況が進展します。
9月24日公開のJFA公式プログラムに掲載された森保監督のインタビューでは、7人全員の留任が決まったことが明らかになりました。
森保監督はスタッフと最後まで一緒に戦いたいという希望が実現したことについて、JFAへの感謝を述べています。
つまり、2026年のワールドカップ後も、少なくとも森保監督が指揮を執る期間については、従来の7人が継続してチームを支える体制になったのです。
11月3日、アジアカップの開催が約1年延期ところが、11月に入って監督人事に影響する大きなニュースがありました。
2026年11月3日、AFCはAFCアジアカップサウジアラビア2027の開催日程変更を発表しました。
変更後の開催期間2027.12.23
大会開幕
2028.01.21
大会終了
JFAが2026年11月3日に公表した変更日程
この変更は、開催地域の情勢と安全面を考慮したものです。JFAもAFCの判断を尊重するとのコメントを発表しました。
当初はアジアカップ終了後に森保監督から大岩剛氏へバトンタッチする予定でした。
しかし大会が約1年延期されたため、監督の契約期間や交代時期を再調整する必要が生じました。
11月4日の会見では、山本昌邦技術委員長が契約内容について明言を避け、JFA内で整理していく考えを示しています。
11月5日、2027年3月の大岩新体制始動が具体化さらに11月5日、JFAは2027年3月25日と30日にキリンチャレンジカップ2027を開催すると発表しました。
| 日程 | 会場 |
|---|---|
| 2027年3月25日 | 広島・エディオンピースウイング広島 |
| 2027年3月30日 | 東京・国立競技場 |
対戦国はいずれも調整中です。
この2試合について、JFAの湯川和之専務理事は大岩剛新監督体制の初陣とする計画を説明したと報じられています。
これにより、森保監督は2026年内で指揮を終え、2027年3月から大岩剛氏がA代表を率いる方向が事実上固まりました。
次期SAMURAI BLUE監督
2030年ワールドカップを目指すチームを担当する予定です。
ここが今後の人事で最も注目される部分です。
2026年9月に決まった7人全員の留任は、森保監督の継続期間に関するものです。
一方、2027年3月からの大岩新体制で、7人全員がそのまま続投するかについては、JFAから正式なスタッフ一覧が公表されていません。
また、大岩監督はU-21日本代表との兼任が予定されています。
アジアカップの延期によって、2028年1月のU-23アジアカップとA代表のアジアカップが重なる問題も浮上しており、JFAは大会の指揮体制について検討を続けています。
したがって、今後確認すべき要点は次の3つです。
1. 大岩新監督が現在の7人をどこまで引き継ぐのか。
2. 攻撃・守備・セットプレーの担当分野が維持されるのか。
3. U-21日本代表との兼任を踏まえ、スタッフの配置がどう変わるのか。
2026年11月5日時点では、森保体制の7人は現役の代表スタッフですが、大岩体制での継続は未確定です。
この違いを理解しておくことが、最新のコーチ人事を正確に把握するポイントになります。
【プロの結論】日本代表コーチ陣を見るなら肩書きより専門分野に注目
日本代表のコーチングスタッフは、元日本代表のスター選手を集めた顔ぶれというだけではありません。
名波浩氏の攻撃構築、中村俊輔氏のセットプレー、長谷部誠氏の守備、松本良一氏のフィジカル、下田崇氏のGK指導など、それぞれの経験を専門分野に結び付けています。
今回の体制を評価する際には、次の3つの視点が重要です。
第一に、担当分野が明確であること。
オープンプレーとセットプレーを分け、攻撃と守備に専門担当を置くことは、戦術の細部まで準備するうえで合理的です。
第二に、指導経験の継続性があること。
2018年から代表を支えてきたスタッフと、2023年以降に加わったスタッフが共存しているため、長期的な経験と新しい視点を組み合わせられます。
第三に、監督交代後の継承がどう行われるか。
2027年3月から予定される大岩体制では、既存の専門性をどのように引き継ぐかが大きな課題です。
特に、森保監督のもとで形成された戦術的な蓄積を生かしながら、2030年ワールドカップに向けて新しいチームを構築できるかが注目されます。
【日本代表コーチ陣に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年の日本代表コーチは誰ですか?
A1:名波浩、齊藤俊秀、中村俊輔、前田遼一、長谷部誠の5人のコーチに加え、松本良一フィジカルコーチと下田崇GKコーチの7人です。監督は森保一氏です。
Q2:中村俊輔コーチの担当は何ですか?
A2:攻撃のセットプレーです。フリーキックやコーナーキックなど、得点機会につながる場面を担当しています。
Q3:長谷部誠コーチは何を担当していますか?
A3:オープンプレーの守備を担当しています。守備組織や相手の攻撃への対応などが主な専門領域です。
Q4:森保監督の後任は誰ですか?
A4:JFAが2026年7月に発表した後任は大岩剛氏です。2027年3月からSAMURAI BLUEを率いる計画が示されています。
Q5:現在の7人のコーチは大岩新体制でも続投しますか?
A5:2026年9月には森保体制で7人全員の留任が決まりました。ただし、大岩新体制でのスタッフ構成については、2026年11月5日時点で正式発表されていません。
2026年11月現在、日本代表のコーチングスタッフは森保一監督と7人の専門スタッフによって構成されています。
攻撃を名波浩、守備を長谷部誠、攻撃のセットプレーを中村俊輔、GKとセットプレー守備を下田崇、フィジカルを松本良一が担当し、齊藤俊秀と前田遼一が攻守を補完する体制です。
ワールドカップ終了後には7人全員の留任も決まり、森保監督のもとでアジアカップを目指す継続路線が整いました。
しかし、11月3日のアジアカップ延期発表によって監督交代の時期が変化。11月5日には2027年3月の大岩新体制の始動に向けた日程も発表されています。
今後の最大の注目点は、森保体制で培われた7人の専門性が、大岩体制にどのような形で引き継がれるかです。
日本代表の強化は監督一人の手腕だけで決まるものではありません。コーチ陣の継続性、専門分野の連携、そして次世代への戦術の継承が、2030年ワールドカップに向けた大きな鍵を握っています。