「尾上菊五郎の息子は誰なのか」「尾上丑之助は現在どうなっているのか」と気になっている人も多いのではないだろうか。実は、尾上菊五郎の息子は、何代目の菊五郎を指すかによって異なる。七代目尾上菊五郎の長男は八代目尾上菊五郎であり、その八代目の長男が、2025年に六代目尾上菊之助を襲名した人物だ。
2026年11月現在、音羽屋では七代目・八代目・六代目という三世代が歌舞伎の名跡と芸を受け継いでいる。旧名の尾上丑之助から現在の尾上菊之助に至るまでの経歴、親子関係、襲名の理由、最新の舞台活動を整理すると、名前が似ていても人物を取り違えずに理解できる。
【まず結論】尾上菊五郎の息子は何代目を指すかで違う!

「尾上菊五郎の息子」という検索で最初に整理したいのは、七代目と八代目の違いだ。
七代目尾上菊五郎の実の息子にあたるのは、現在の八代目尾上菊五郎である。八代目は、長年にわたり五代目尾上菊之助として活躍し、2025年5月に父から菊五郎の名跡を受け継いだ。
一方、八代目尾上菊五郎の息子は、六代目尾上菊之助だ。2013年11月28日生まれで、2019年に七代目尾上丑之助として初舞台を踏み、2025年に父が以前名乗っていた菊之助の名前を受け継いだ。
つまり、親子関係は次のようになる。
- 七代目尾上菊五郎の息子:八代目尾上菊五郎
- 八代目尾上菊五郎の息子:六代目尾上菊之助
- 七代目尾上菊五郎の孫:六代目尾上菊之助
ここで重要なのは、2025年の襲名後も七代目尾上菊五郎が七代目の名前で舞台に立っていることだ。父親が亡くなったために息子が代替わりしたわけではない。七代目と八代目がそれぞれの名跡を名乗り、同じ舞台に立つこともある。
【家系図で整理】七代目・八代目・六代目の音羽屋親子三代
尾上菊五郎家の関係を理解するには、名前の順番だけでなく、実際の血縁関係と芸名の継承を分けて考える必要がある。
音羽屋の親子三代を簡単に整理すると、次のようになる。
七代目尾上菊五郎
└ 長男:八代目尾上菊五郎
└ 長男:六代目尾上菊之助
この三人が、今回の検索キーワードに関係する中心人物だ。
| 人物 | 生年月日・年齢 | 親子関係と現在の名跡 |
|---|---|---|
| 七代目尾上菊五郎 | 1942年10月2日生まれ・84歳 | 八代目の父、六代目の祖父 |
| 八代目尾上菊五郎 | 1977年8月1日生まれ・49歳 | 七代目の長男、六代目の父 |
| 六代目尾上菊之助 | 2013年11月28日生まれ・12歳 | 八代目の長男、七代目の孫 |
※年齢は2026年11月6日時点。
七代目尾上菊五郎とは?七代目尾上菊五郎は1942年10月2日生まれ。本名は寺嶋秀幸で、七代目尾上梅幸の長男として生まれた。
1948年4月、新橋演舞場の『助六』で五代目尾上丑之助を名乗って初舞台を踏む。その後、1965年に四代目尾上菊之助を襲名し、1973年10月・11月の歌舞伎座公演で七代目尾上菊五郎を襲名した。
女方と立役の双方を務め、江戸の世話物をはじめとする幅広い演目で存在感を示してきた。2003年には重要無形文化財保持者(各個認定)、いわゆる人間国宝に認定され、2015年には文化功労者となっている。
2025年の襲名を経ても七代目の名跡を保持し、舞台活動を続けている。
八代目尾上菊五郎とは?八代目尾上菊五郎は1977年8月1日生まれ。本名は寺嶋和康。七代目尾上菊五郎の長男であり、2025年5月に八代目尾上菊五郎を襲名した。
1984年2月、歌舞伎座『絵本牛若丸』で六代目尾上丑之助を名乗って初舞台。1996年5月には『弁天娘女男白浪』の弁天小僧菊之助などで五代目尾上菊之助を襲名した。
古典歌舞伎だけでなく、新作歌舞伎にも積極的に取り組んできた人物だ。代表的な取り組みには『NINAGAWA 十二夜』『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』『風の谷のナウシカ』『新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX』などがある。
歌舞伎以外でも、NHK大河ドラマ『西郷どん』や連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』などに出演している。
六代目尾上菊之助とは?六代目尾上菊之助は2013年11月28日生まれ。八代目尾上菊五郎の長男で、七代目尾上菊五郎の孫にあたる。
2016年5月、歌舞伎座『勢獅子音羽花籠』で寺嶋和史の名前で初お目見得を果たした。2019年5月には『絵本牛若丸』の源牛若丸役で七代目尾上丑之助を名乗り、初舞台を踏んでいる。
その後、2025年5月に六代目尾上菊之助を襲名。父親が長年名乗ってきた菊之助の名前を受け継ぎ、新たな歌舞伎人生を歩み始めた。
歌舞伎俳優名鑑のプロフィールにも、八代目の長男であり、七代目の孫であることが記載されている。
【襲名の経緯】なぜ2025年に父と息子が同時に名前を変えたのか
2025年の音羽屋で大きな節目となったのが、八代目尾上菊五郎と六代目尾上菊之助の同時襲名だ。
歌舞伎美人が公表した襲名発表によると、2025年5月・6月の歌舞伎座公演を皮切りに、尾上菊之助が八代目尾上菊五郎を、尾上丑之助が六代目尾上菊之助を襲名することになった。
七代目が菊五郎の名を息子に譲った理由襲名の背景には、七代目尾上菊五郎自身の考えがあった。
歌舞伎美人の襲名発表時のインタビューでは、七代目は52年間名乗ってきた菊五郎の名前について、歌舞伎人生の最後まで七代目として舞台を勤めたいという意向を示している。
また、約2年前に脊椎を痛めたことが、襲名を考えるきっかけになったと説明している。
「おめえ、継げよ」
これは七代目が長男の菊之助に襲名を伝えた際の言葉として紹介されたものだ。長い説明を重ねるというより、父から息子へ名跡を託す簡潔なやり取りだった。
七代目は襲名後も自らの名前を保持して舞台に立つ意向を示し、息子には時代物、世話物、所作、新作などに挑戦しながら菊五郎の名前をさらに大きくしてほしいという期待を寄せていた。
なぜ息子は尾上丑之助から尾上菊之助になったのか八代目が菊五郎を襲名することによって、これまで名乗っていた五代目尾上菊之助の名前が次の世代へ受け継がれることになった。
その名を受け取ったのが長男の尾上丑之助だ。
本人も襲名発表の場で、父と祖父が名乗ってきた菊之助の名前を六代目として受け継ぐことへの決意を表明している。また、丑之助の名前でもう少し演じたいという気持ちがあったことにも触れながら、祖父の思いを受け継ぐために襲名を決めたと説明した。
この流れを整理すると、父親の襲名と息子の襲名は別々の出来事ではなく、音羽屋の名跡を次の世代につなぐ一連の継承だったことがわかる。
2025年5月・6月の襲名披露公演襲名披露は2025年5月の團菊祭五月大歌舞伎、6月の六月大歌舞伎を中心に行われた。
注目された演目の一つが『連獅子』だ。親獅子と仔獅子という親子を象徴する役柄を、実際の父と息子が演じたことで、襲名の意味が舞台上でも鮮明になった。
また、『弁天娘女男白浪』では、八代目が「浜松屋」「極楽寺屋根」、六代目が「稲瀬川勢揃い」で弁天小僧菊之助を勤めた。父から息子へと受け継がれる名前と役柄が重なった襲名披露だった。
【2026年最新】尾上菊五郎親子の現在と舞台活動
2026年11月6日現在、音羽屋の親子三代はそれぞれ異なる立場で活動している。七代目は長年培った芸を舞台で披露し、八代目は新たな菊五郎として活動の幅を広げ、六代目は若手歌舞伎俳優として経験を積んでいる。
七代目尾上菊五郎は現在も現役七代目は2026年も舞台に出演している。公式公演スケジュールによると、5月の團菊祭五月大歌舞伎では八代目とともに『寿曽我対面』に出演した。
加えて、10月2日から20日までの歌舞伎座「錦秋十月大歌舞伎」では、『義経千本桜』川連法眼館に七代目と八代目の名前が並んだ。
これは、襲名によって七代目が舞台を退いたわけではないことを示す具体的な活動実績だ。
八代目尾上菊五郎は2026年11月の歌舞伎座公演に出演2026年11月1日から25日まで歌舞伎座で開催されている「吉例顔見世大歌舞伎」では、八代目尾上菊五郎が通し狂言『仮名手本忠臣蔵』に出演している。
公式公演情報では、昼の部の「道行」で腰元おかる、夜の部の「五・六段目」では女房おかる、「七段目」では遊女おかるを勤める配役が掲載されている。
八代目にとって菊五郎襲名後の芸域を広げていく時期であり、古典の大作に取り組みながら新たな名跡の存在感を示している。
六代目尾上菊之助は2026年も父と共演六代目尾上菊之助は、2026年6月2日から22日までの「六月博多座大歌舞伎」に出演した。
昼の部では『菅原伝授手習鑑』の「車引」で梅王丸を演じ、夜の部では父親の八代目と『連獅子』に出演。父が親獅子の精、息子が仔獅子の精を演じる構成だった。
2025年の歌舞伎座での襲名披露に続き、2026年も親子で同じ舞台に立つ機会が設けられている。
加えて、2026年12月18日には、宮城県仙台市の電力ホールで開催される「歌舞伎舞踊特別公演 in 仙台」への出演が発表されている。
同公演では、八代目が『鷺娘』に出演するほか、親子で『連獅子』を披露する予定だ。父と息子の共演を2026年後半にも見られることは、音羽屋の継承を知るうえで注目したい動きである。
【名前の混同に注意】尾上丑之助・尾上菊之助・尾上菊五郎の違い
尾上菊五郎家の名前が混同されやすい最大の理由は、同じ名跡が親子の間で受け継がれ、さらに襲名前後で芸名が変わるためだ。
特に注意したいのが、八代目自身も若い頃に尾上丑之助を名乗っていたという点である。
八代目と六代目は、以前の芸名も違う八代目尾上菊五郎は、1984年に六代目尾上丑之助として初舞台を踏み、1996年に五代目尾上菊之助を襲名した。そして2025年に八代目尾上菊五郎となった。
一方、その息子は2019年に七代目尾上丑之助として初舞台を踏み、2025年に六代目尾上菊之助となった。
つまり、同じ「丑之助」という名前でも、父と息子では代数が異なる。
2026年現在の名前を整理- 七代目尾上菊五郎:八代目の父であり、六代目の祖父。
- 八代目尾上菊五郎:以前は五代目尾上菊之助。現在は七代目の長男。
- 六代目尾上菊之助:以前は七代目尾上丑之助。現在は八代目の長男。
したがって、2026年に「尾上丑之助の現在」を調べる場合、基本的には旧名である七代目尾上丑之助を名乗っていた六代目尾上菊之助を指すことになる。
また、「尾上菊之助の年齢」という検索にも注意が必要だ。八代目は1977年生まれで49歳、六代目は2013年生まれで12歳。同じ菊之助という名前を過去と現在で使っているため、年齢を確認するときは代数まで見る必要がある。
【プロの結論】音羽屋の襲名は名前だけでなく芸の継承を示している
今回の襲名で注目すべきなのは、七代目から八代目へ、さらに八代目から六代目へと、単純に芸名が変わっただけではないという点だ。
歌舞伎における名跡は、先代が積み重ねてきた芸や役柄、舞台に対する姿勢を受け継ぐ意味を持つ。特に尾上菊五郎と尾上菊之助は、音羽屋の歴史を象徴する重要な名前である。
八代目は父から菊五郎の名前を受け継ぎ、六代目は父が長く名乗った菊之助の名前を受け継いだ。こうした連続性は、2025年の『連獅子』で親獅子と仔獅子を実際の親子が演じたことにも表れている。
一方で、名跡を継いだからといって、先代と同じ役者になる必要があるわけではない。八代目が新作歌舞伎や幅広い演目に取り組んできたように、受け継いだ芸を土台に独自の表現を築くことも重要になる。
六代目についても、12歳という年齢で大きな名前を受け継いだことだけに注目するのではなく、これからどのような役柄を経験し、舞台で成長していくかを見ることが大切だ。
読者が音羽屋の情報を調べる際には、次の3点を判断基準にすると混乱しにくい。
- 人物を確認する:七代目・八代目・六代目のどの人物についての記事なのかを確認する。
- 芸名の時期を確認する:襲名前の丑之助・菊之助なのか、2025年以降の名前なのかを区別する。
- 公演情報を確認する:現在の活動は過去の出演歴ではなく、歌舞伎美人や公式公演スケジュールで確認する。
この3点を押さえるだけで、尾上菊五郎家の親子関係と襲名の歴史はかなり理解しやすくなる。
尾上菊五郎の息子に関するよくある質問(FAQ)
Q1:七代目尾上菊五郎の息子は誰ですか?
A1:長男の八代目尾上菊五郎です。1977年8月1日生まれで、2025年5月に父から菊五郎の名跡を受け継ぎました。
Q2:八代目尾上菊五郎の息子は誰ですか?
A2:長男の六代目尾上菊之助です。2013年11月28日生まれで、2019年に七代目尾上丑之助として初舞台を踏み、2025年に六代目尾上菊之助を襲名しました。
Q3:尾上丑之助は現在どうしていますか?
A3:七代目尾上丑之助として活動していた人物は、2025年に六代目尾上菊之助を襲名しています。2026年も博多座などで舞台を務め、12月18日には仙台で父親との共演が予定されています。
Q4:尾上菊之助の2026年現在の年齢は何歳ですか?
A4:六代目尾上菊之助は2013年11月28日生まれの12歳です。2026年11月28日に13歳になります。なお、八代目尾上菊五郎は49歳です。
Q5:七代目尾上菊五郎は引退したのですか?
A5:いいえ。2025年の襲名後も七代目の名前を保持して舞台活動を続けています。2026年10月の歌舞伎座公演にも出演しています。
Q6:尾上菊五郎と尾上菊之助は親子ですか?
A6:八代目尾上菊五郎と六代目尾上菊之助は実の父子です。また、七代目尾上菊五郎と八代目尾上菊五郎も実の父子にあたり、三世代で音羽屋の芸を受け継いでいます。
尾上菊五郎の息子について調べるときは、七代目と八代目を区別することが最も重要だ。
七代目尾上菊五郎の長男は八代目尾上菊五郎。そして、八代目の長男が、かつて七代目尾上丑之助を名乗り、2025年に六代目尾上菊之助を襲名した人物である。
2026年現在、七代目は84歳で舞台に立ち、八代目は49歳で菊五郎の名跡を背負い、六代目は12歳で次世代の歌舞伎俳優として経験を重ねている。
2026年12月18日には八代目と六代目による仙台での『連獅子』共演も予定されている。2025年の同時襲名を一つの出発点として、音羽屋の親子三代がどのような芸を築いていくのか、今後の舞台にも注目したい。
名前の変遷だけでなく、それぞれの世代が受け継いできた芸と新たな挑戦を知ることで、尾上菊五郎家の魅力をより深く楽しめるはずだ。
主な確認資料: 歌舞伎美人、日本俳優協会、歌舞伎俳優名鑑、七代目尾上菊五郎公式サイト、博多座の公演情報。