人気絶頂期を経験したプリンセス プリンセスが、なぜ1996年に解散を選んだのでしょうか。
1996年5月31日の日本武道館公演を最後に活動を終了したことは、ソニーミュージックの公式プロフィールにも記録されています。
ただし、解散を単純に「不仲だったから」「音楽性の違いだけが原因だったから」と説明するのは正確ではありません。
解散の背景には音楽的な方向性の変化があった解散に至る経緯を知るうえで参考になるのが、メンバーの中山加奈子が2018年にニッポン放送のインタビューで語った内容です。
1995年12月に発売された最後のオリジナルアルバム『The Last Princess』は、すでに解散が決定した後に制作された作品でした。
中山は当時を振り返り、最後の日が近づくにつれて寂しさや決断への迷いが生まれていたことを明かしています。
特に「Bye Bye」や「純愛」などには、バンドの終わりを意識した別れの感情が反映されています。
このエピソードから分かるのは、解散が突然の衝突によって決まったのではなく、メンバーがそれぞれの将来や音楽活動を考えた末の決断だったということです。
13年間の活動に区切りをつける決断プリンセス プリンセスは1983年の出会いから1996年まで、約13年間にわたって活動しました。
10代で音楽の世界に入り、20代の大部分をバンドに捧げた5人にとって、解散は単なる仕事の終了ではありません。
それぞれが次の人生や音楽活動に進むための大きな転換点でした。
岸谷香も後年のインタビューで、プリンセス プリンセス時代とは違う刺激を求めて、新しい音楽活動に挑戦していったことを語っています。
解散ライブのキャッチコピーは「解散を遊ぼう」1996年の最後の全国ツアーには「PANIC TOUR'96 解散を遊ぼう」というタイトルが付けられました。
全国47都道府県を巡る全50公演で、約16万人を動員。最後の公演は5月31日の日本武道館でした。
ツアータイトルからも、悲しい別れだけで終わらせず、最後までファンと音楽を楽しもうという姿勢が感じられます。
この最終公演は、後年『The Last Live』として映像作品化され、2026年には解散30周年を記念した上映企画でも再び注目を集めました。
【2012年再結成】東日本大震災が5人を再び結びつけた理由

1996年の解散から16年後、プリンセス プリンセスは2012年に再結成を発表しました。
きっかけとなったのは、2011年3月11日に発生した東日本大震災です。
再結成の理由は東北への復興支援2012年1月6日、ソニーミュージックの公式サイトで16年ぶりの再結成が発表されました。
メンバーが話し合いを重ね、音楽を通じて被災地の復興・復旧を支援するために再び集まることを決めたのです。
当初は1年間限定の活動として発表されました。
文春オンラインの番組制作関係者による振り返り記事では、岸谷香が解散当時は再結成を考えていなかったこと、渡辺敦子が自分一人ではできない支援も5人なら実現できると考えたことが紹介されています。
東京ドーム公演も実現した2012年再結成後の活動は、当初の予想を超える大きなものになりました。
主な公演は次のとおりです。
- 2012年3月20日:幕張メッセで復興支援チャリティーイベントに出演
- 2012年11月:仙台サンプラザホール、日本武道館で公演
- 2012年12月23日・24日:東京ドームで2日間の公演
特に東京ドーム公演は、女性バンドとして史上初の開催という記録を残しました。
また、2012年12月31日には第63回NHK紅白歌合戦に初出場。「Diamonds」を披露し、再結成期間の活動を締めくくりました。
復興支援に寄付した総額は約5億1,000万円再結成の大きな成果は、ライブの成功だけではありません。
ソニーミュージックが公開した公式の支援金報告によると、メンバーとスタッフが相談を重ね、次のような支援を実施しました。
- 岩手県・宮城県・福島県などへの医療・看護体制の支援
- 東北福祉大学への自然環境教育プログラム支援
- チームスマイルへのライブハウス設立支援
509,976,233円
公式発表に記載された再結成活動の総寄付額
最終的な寄付総額は5億997万6,233円に達しました。
加えて、2016年の仙台PITこけら落とし公演と豊洲PIT後夜祭で販売されたポストカードの収益934,480円も寄付されています。
2016年3月、再結成活動に本当の区切り2012年に始まった復興支援活動は、2016年3月26日の豊洲PIT公演で最終段階を迎えました。
同年3月には仙台PITのこけら落とし公演も開催されています。
ソニーミュージックの公式発表では、2012年1月6日から2016年3月26日までが再結成活動期間として整理されています。
したがって、2016年の公演は新たな再々結成ではなく、復興支援活動の締めくくりと理解するのが正確です。
【2026年最新】プリンセス プリンセスメンバーの現在と個人活動
2026年11月現在、プリンセス プリンセスはバンドとしての通常のライブ活動を再開しているわけではありません。
一方、メンバーそれぞれは異なる分野で活動を続けています。また、解散30周年を迎えた2026年は、過去のライブ映像や楽曲を改めて楽しめる企画が相次ぎました。
岸谷香:ソロツアーとUnlock the girlsで活動岸谷香は、プリンセス プリンセス解散後も音楽活動を継続しているメンバーです。
1997年には奥居香名義でソロ活動を開始し、2001年に岸谷香へ改名しました。
2016年からは弾き語りを中心とする全国ライブ企画「KAORI PARADISE」を毎年開催。2018年にはガールズバンドUnlock the girlsを結成しました。
2026年には次のような活動が確認できます。
- 「岸谷香感謝祭2026」を開催
- 「KAORI KISHITANI LIVE TOUR 2026」を実施
- 「KAORI PARADISE 2026 -10回目のひとり旅-」を全国で開催
- 2026年10月31日には八神純子のライブイベントにゲスト出演
11月5日時点では、11月8日の秋田公演、11月14日・15日の福岡公演など、年内のツアー日程も公式に案内されています。
中山加奈子:ギタリスト・作詞家としての歩み中山加奈子は、解散後もギターとボーカルを中心に音楽活動を続けてきました。
自身が関わるVooDoo Hawaiiansなどで活動し、作詞家・作曲家としても実績を重ねています。
「Diamonds」の作詞者としての評価も高く、プリンセス プリンセスの音楽を語る際には欠かせない存在です。
現在の活動状況については、出演やライブの最新告知と過去の活動実績を区別して確認する必要があります。
渡辺敦子:東京スクールオブミュージックの校長として後進を育成渡辺敦子は、ミュージシャンとしての経験を音楽教育に生かしています。
2021年10月に東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校の校長に就任。
2026年9月9日には、同校の公式サイトで教職員インタビューが公開されました。
音楽業界を目指す若い世代に対して、自分の好きなことを信じて挑戦する大切さを伝える立場でもあります。
ベーシストとしての経験を次世代に伝える活動は、プリンセス プリンセス時代とは異なる形で音楽に携わる道です。
今野登茂子:音楽活動と30周年記念イベントへの参加今野登茂子は、キーボーディストとしてプリンセス プリンセスのサウンドを支えたメンバーです。
2026年は解散30周年の記念企画にも参加しました。
5月21日に横浜ブルク13で行われたライブ映像上映イベントでは、本人の登壇が発表され、当時の活動を振り返る貴重な機会となりました。
また、本人の公式ブログでは2026年7月15日に61歳の誕生日を迎えたことも報告されています。
富田京子:作詞家・作家としても活動富田京子はドラマーとしてだけでなく、作詞家・作家としても知られています。
代表的な仕事の一つが、名曲「M」の作詞です。
2026年5月31日には、解散30周年にあたり自身のブログで当時を振り返る内容を公開しました。
また、2026年6月にはプリンセス プリンセスの上映会に関連した公式グッズの案内も発信しています。
かつての活動を大切にしながら、現在もファンとの接点を持ち続けていることが分かります。
2026年は解散30周年!公式企画が相次ぐ2026年のプリンセス プリンセスに関する大きなトピックは、1996年5月31日の解散ライブから30周年を迎えたことです。
特に注目されたのが、次の3つの企画です。
1. Blu-ray BOX『DIAMONDS STORY -tvk Premium Box-』
3枚組の映像作品。1988年から1996年までのtvk秘蔵ライブ映像を収録し、最新技術による高画質化・高音質化が施されました。
2. 全国映画館での30周年記念上映
5月16日の先行上映と、5月21日の全国24都市30館での上映を実施。横浜の上映では今野登茂子の登壇も実現しました。
3. NHK総合の特集番組
「ザ・グレイテスト・ヒッツ」でプリンセス プリンセスを特集。「Diamonds」「M」などのテレビパフォーマンス映像が紹介されました。
さらに9月26日には、tvkの特別番組「プリンセス プリンセス LIVE PERFORMANCE COLLECTION」が放送され、TVerでの見逃し配信も案内されました。
6月17日には公式グッズストアも開設されています。
これらの企画から見えてくるのは、プリンセス プリンセスが単なる懐かしいバンドではなく、過去のライブ映像や楽曲を通して新しい世代にも届けられているということです。
2026年11月5日時点で、5人による新たな全国ツアーや再々結成の公式発表は確認できません。 現在の中心は、各メンバーの個人活動と、バンドの音楽・映像作品を未来に残す取り組みです。
【よくある質問】プリンセス プリンセスメンバーに関するFAQ
Q1:プリンセス プリンセスのメンバーは誰ですか? A1:岸谷香、中山加奈子、渡辺敦子、今野登茂子、富田京子の5人です。1983年に前身バンドの赤坂小町として出会い、1986年にプリンセス プリンセスとしてデビューしました。
Q2:プリンセス プリンセスでボーカルを担当していたのは誰ですか? A2:メインボーカルは岸谷香です。旧芸名は奥居香で、2001年にアーティスト名を岸谷香へ変更しました。中山加奈子や今野登茂子がメインボーカルを務める楽曲もあります。
Q3:プリンセス プリンセスのメンバーは2026年現在何歳ですか? A3:2026年11月5日時点では、岸谷香59歳、中山加奈子62歳、渡辺敦子62歳、今野登茂子61歳、富田京子61歳です。
Q4:プリンセス プリンセスはなぜ解散したのですか? A4:1996年に解散を決断し、5月31日の日本武道館公演で活動を終了しました。音楽活動の方向性やメンバーそれぞれの将来が関係した転換点でした。最後のアルバム『The Last Princess』は解散決定後に制作されています。
Q5:プリンセス プリンセスは2012年に再結成したのですか? A5:はい。東日本大震災の復興支援を目的に2012年1月6日に再結成を発表しました。活動は2016年3月26日の豊洲PIT公演まで続き、寄付総額は約5億1,000万円に達しました。
Q6:プリンセス プリンセスは2026年に再結成していますか? A6:2026年11月現在、新たな再々結成の公式発表はありません。解散30周年を記念した映像作品の発売や劇場上映、テレビ特集などが行われています。
Q7:プリンセス プリンセスの代表曲は何ですか? A7:「Diamonds」「世界でいちばん熱い夏」「M」「ジュリアン」「19 GROWING UP」「OH YEAH!」などが代表曲です。特に「Diamonds」と「世界でいちばん熱い夏」は、バンドの歴史を語るうえで欠かせないヒット曲です。
プリンセス プリンセスは、岸谷香、中山加奈子、渡辺敦子、今野登茂子、富田京子という5人が作り上げた、日本の女性ロックバンドを代表する存在です。
赤坂小町としての出発からJULIAN MAMAを経て、1986年にプリンセス プリンセスとしてデビュー。1989年の「Diamonds」をはじめとするヒット曲で人気を確立し、1996年5月31日に日本武道館で解散しました。
その後、東日本大震災の復興支援を目的に2012年に再結成。2016年まで続いた活動で、約5億1,000万円の寄付を実現したことも大きな功績です。
2026年は解散30周年という節目にあたり、ライブ映像のBlu-ray化や映画館での上映、NHK・tvkの特集番組など、改めて5人の音楽が注目されました。
【プロの結論】
プリンセス プリンセスの本当の価値は、ヒット曲の数や売上記録だけでは測れません。
メンバー全員が演奏者であり、作詞・作曲にも関わり、自分たちの音楽を自分たちで作り上げてきたこと。そして、解散後もそれぞれの道を歩みながら、復興支援という目的のために再び5人で力を合わせたことにあります。
特に、次の3点を押さえておくと、バンドの歴史をより深く理解できます。
- メンバーの個性: 5人それぞれの担当パートと創作活動が、独自のサウンドを生み出した。
- 解散と再結成: 1996年の解散は一つの区切りであり、2012年の再結成は社会貢献を目的とした特別な活動だった。
- 2026年の現在: バンドとしての通常活動と個人活動は別であり、現在はそれぞれの道を歩みながら、作品や記念企画を通じて音楽を届けている。
「Diamonds」や「世界でいちばん熱い夏」が今も愛され続ける理由は、メロディーの親しみやすさだけではありません。5人が積み重ねた経験と、自分たちの音楽を貫いた姿勢が、世代を超えて伝わっているからです。
解散から30年を迎えた2026年。プリンセス プリンセスの歴史は、過去の記録として閉じられたものではなく、これからも新しいリスナーに受け継がれていく音楽の財産です。