「猟友会はおかしい」「入会すると人間関係が面倒」「クマの駆除を拒否するのはなぜ?」――。猟友会をめぐっては、こうした疑問や批判がインターネット上でたびたび話題になります。しかし、その背景には、地域ごとに異なる組織運営、会員の高齢化、活動に見合わない報酬、安全面のリスク、行政との責任分担など、単純な好き嫌いでは説明できない問題があります。
2026年3月27日には、北海道砂川市の要請でヒグマを駆除した池上治男さんの猟銃所持許可取り消し訴訟で、最高裁がハンター側の逆転勝訴を言い渡しました。加えて、2025年9月に始まった緊急銃猟制度も運用段階に入り、自治体と猟友会の関係は転換期を迎えています。猟友会の実態から入会費用、地域トラブル、2026年の最新動向まで、背景を整理します。
【実態を検証】猟友会がおかしいと言われる5つの理由

まず理解しておきたいのは、猟友会は全国一律の規則で運営される単一の会社ではないということです。
一般的には、地域の猟友会、都道府県単位の猟友会、全国組織である大日本猟友会という構造になっています。実際の活動や会員同士の関係は、所属する地域や支部によって異なります。
1. 地域によっては人間関係が固定化している猟友会への不満として挙げられやすいのが、先輩会員と新人会員の関係です。
狩猟は安全管理や地域の地理、野生動物の習性など、経験から学ぶ部分が多い活動です。そのため、経験豊富な会員から新人への指導が欠かせません。
一方、長年同じメンバーで活動している支部では、地域特有の慣習や人間関係ができあがっている場合があります。新しく入った人が活動の進め方を理解しにくかったり、意見を出しにくかったりすれば、閉鎖的だと感じる原因になります。
ただし、全国の猟友会が同じような体質というわけではありません。新人講習や安全研修を積極的に行う地域もあり、支部長や指導者の姿勢によって雰囲気は変わります。
2. 年功序列や地域の慣習が負担になる狩猟では経験や技能が安全性に直結するため、ベテランの意見が重視されること自体には合理性があります。
問題になるのは、経験に基づく指導と、単なる上下関係が混同される場合です。
活動への参加頻度、役割分担、地域行事への協力などが暗黙の了解になっていると、仕事や家庭の都合で参加できない人にとっては負担になります。
入会前には、活動への参加義務、役員の決め方、初心者への指導体制を確認しておく必要があります。
3. 会費や活動内容が分かりにくい猟友会の会費は全国一律ではありません。地区、都道府県、大日本猟友会それぞれの会費が発生する仕組みがあり、支部によって追加負担が生じることもあります。
会費の内訳や共済制度の内容を十分に説明されないまま入会すると、想定していた金額との違いに不満を感じる可能性があります。
4. ボランティアに近い活動なのに責任が重い有害鳥獣対策では、農作物や住民の安全を守るためにハンターが出動します。
しかし、出動したからといって十分な報酬が得られるとは限りません。移動、現場確認、見回り、捕獲後の処理など、多くの作業が発生することもあります。
特にクマの駆除は重大な事故につながる可能性があり、猟銃所持許可を失うリスクも無視できません。
5. 行政との役割分担が曖昧になりやすい住民から見ると、クマが出没したときに猟友会が対応するのは当然のように感じられる可能性があります。
しかし、猟友会は行政機関そのものではありません。自治体からの依頼を受けて活動する場合でも、契約内容、報酬、安全対策、事故時の補償などを明確にする必要があります。
こうした条件が整わないまま、地域の安全を守る責任だけがハンターに集中すると、出動拒否や行政との対立が発生します。
【入会前に確認】猟友会の人間関係・地域差と費用の実態
猟友会への入会を考えている人にとって、最も気になるのは人間関係と金銭的な負担でしょう。
この2つは全国共通の基準があるわけではなく、地域ごとの運営方針を確認が必要です。
猟友会の組織構造と地域差東京都猟友会の公式案内では、地区、東京都猟友会、大日本猟友会の3段階で構成される仕組みが説明されています。
会員は原則として居住地に近い地区に所属し、地区ごとに会費や活動の運営方法が異なります。
この構造からも、ある地域で人間関係の問題が起きたからといって、全国の猟友会に同じ問題があるとは判断できません。
入会費用・年会費はいくらか具体例として、東京都猟友会の公式案内では、第一種銃猟・網猟・わな猟の会員について、地区会費が年間約4,000~10,000円、東京都猟友会の会費が5,000円、大日本猟友会の会費が4,800円とされています。
合計すると、年間約13,000~15,000円が目安です。
ただし、これは東京都の例であり、全国共通の料金ではありません。大阪府猟友会も、大日本猟友会と府猟友会に加えて各支部の会費が必要で、支部会費は所属先によって異なると案内しています。
会費以外に必要な費用注意したいのは、猟友会の年会費と、実際に狩猟を行うための費用は別だという点です。
環境省の狩猟者登録案内や2026年度の自治体の登録案内では、狩猟者登録に必要な費用として、次の金額が示されています。
- 狩猟者登録手数料:1,800円
- 第一種銃猟の狩猟税:16,500円
- 第二種銃猟の狩猟税:5,500円
- 網猟・わな猟の狩猟税:8,200円
- 損害賠償に備える保険・共済:原則として3,000万円以上の補償能力が必要
狩猟税や登録手数料は、狩猟する都道府県や登録する免許の種類などによって確認が必要です。銃猟の場合は、銃器の取得・管理、弾薬、射撃練習などの費用も別途考慮しなければなりません。
猟友会に入るメリットとデメリット入会する最大のメリットは、経験者から指導を受けられることです。初心者が独学で狩猟を始めるよりも、地域の情報や安全管理について学びやすくなります。
また、事故に備える共済制度、保険への加入支援、射撃研修会、狩猟に関する情報共有なども利点です。
一方で、年会費や活動負担が発生すること、地域の人間関係に馴染む必要があること、支部によっては活動への参加が負担になることがデメリットです。
なお、猟友会への入会そのものが狩猟免許取得の法的な必須条件ではありません。免許、猟銃所持許可、狩猟者登録、保険などの必要条件を満たすことが基本です。
【深刻な構造問題】猟友会の高齢化・人手不足と報酬の安さ
猟友会への批判を考えるうえで、見逃せないのが狩猟者の高齢化です。
環境省の2025年版環境白書によると、狩猟者は1970年度の約53万人から2012年度には約18万人まで減少しました。2016年度以降は20万人を超えて微増傾向にあるものの、2008年度以降、60歳以上が全体の6割を超える状況が続いています。
つまり、狩猟者の総数が多少回復しても、現場で活動する人材の高齢化という問題は解消されていません。
若いハンターが定着しにくい理由狩猟を始めるには、免許取得や講習、道具の準備などが必要です。銃猟の場合は、銃砲所持許可を取得し、適切に管理するための負担もあります。
加えて、狩猟を続けるには知識や技術を身につける時間が必要です。
一方で、自治体から依頼される有害鳥獣対策は、必ずしも安定した仕事ではありません。会社員として働きながら対応する人にとっては、急な出動要請に応えること自体が難しい場合もあります。
クマ駆除の報酬が安いと言われる理由報酬問題を象徴する事例が、2024年に北海道奈井江町で起きた出動辞退です。
当時、町が提示していた報酬は基本日当8,500円で、発砲した場合は1,800円が加算され、最大10,300円でした。
これに対し、地元の北海道猟友会砂川支部奈井江部会は、危険性や作業負担に対して報酬が不十分だとして、クマ駆除への参加を辞退する方針を示しました。
報酬には地域差があります。奈井江町の当時の金額と札幌市の報酬を比較すると、大きな開きがありました。その後、奈井江町では報酬体系の見直しも進められています。
ここで重要なのは、ハンターが報酬だけを理由に活動を拒否しているわけではないことです。出動時の安全管理、捕獲後の処理、移動時間、事故時の責任なども含めて、活動条件が妥当かどうかが問われています。
鳥獣被害対策実施隊とは何か自治体とハンターの関係を理解するうえで重要なのが、鳥獣被害対策実施隊です。
これは鳥獣被害防止特措法に基づき、市町村が設置できる組織です。自治体職員や、市町村長から任命された民間の捕獲従事者などが参加し、農作物被害の防止や有害鳥獣の捕獲に取り組みます。
民間から任命された隊員は非常勤の公務員として位置づけられます。対象鳥獣捕獲員に対する狩猟税の軽減や、公務災害補償などの優遇措置もあります。
ただし、猟友会の会員だからといって、自動的に実施隊員になるわけではありません。自治体による任命や活動条件の確認が必要です。
【2026年最新】池上治男さんの最高裁逆転勝訴と積丹町の出動拒否問題
猟友会をめぐる社会的な議論を大きく変えたのが、北海道砂川市の猟銃所持許可取り消し訴訟です。
この事件は、ハンターが自治体の要請に応じてクマを駆除した後、行政から猟銃所持許可を取り消されたというもので、現場で活動するハンターの責任と行政の対応が正面から争われました。
池上治男さんの砂川市ヒグマ駆除訴訟とは北海道猟友会砂川支部長の池上治男さんは、2018年8月、砂川市からの要請を受けてヒグマ1頭を駆除しました。
しかし、発砲した弾丸が建物に到達する恐れがあったとして、北海道公安委員会は2019年に猟銃所持許可を取り消しました。
池上さんは処分の取り消しを求めて提訴。札幌地裁では勝訴しましたが、2024年の札幌高裁では逆転敗訴となり、最高裁で争われることになりました。
そして2026年3月27日、最高裁第3小法廷は北海道公安委員会の処分を違法と判断し、池上さん側の逆転勝訴を確定させました。
裁判官5人全員一致の判断でした。最高裁は、自治体の要請を受けて住民の生命や身体を守るために行った活動であることなどを踏まえ、許可取り消しは裁量権の範囲を逸脱したものと判断しました。
この判決の重要性は、単に池上さん個人が勝訴したことだけではありません。行政からの依頼を受けて公益的な活動に参加したハンターが、後から重大な不利益を受けることへの懸念に、司法が判断を示した点にあります。
砂川訴訟から緊急銃猟制度までの重要な経緯| 時期 | 関係者・出来事 | 意味・その後の影響 |
|---|---|---|
| 2018年8月 | 池上治男さんが砂川市の要請でヒグマを駆除 | 発砲の安全性が後の訴訟の争点になる |
| 2019年 | 北海道公安委員会が猟銃所持許可を取り消す | 行政処分をめぐる訴訟に発展 |
| 2021年 | 札幌地裁で池上さん側が勝訴 | 許可取り消しは違法と判断 |
| 2024年10月 | 札幌高裁で逆転敗訴 | 北海道側の処分が適法と判断される |
| 2025年9月 | 緊急銃猟制度が施行 | 市町村が主体となる市街地での緊急対応の仕組みが始まる |
| 2025年11月 | 積丹町で猟友会が活動を再開 | 町議とのトラブルを受けた対応マニュアルが整備される |
| 2026年3月27日 | 最高裁が池上さん側の逆転勝訴を確定 | 猟銃所持許可取り消しが違法と判断される |
| 2026年4月 | 環境省が緊急銃猟ガイドラインを改訂 | 実際の運用事例を追加し、制度の具体化を進める |
池上さんの訴訟が注目された背景には、北海道猟友会が抱えていた安全面の不安があります。
2024年11月、北海道猟友会は自治体からのヒグマ駆除要請に対し、各支部が出動の可否を判断する方針を示しました。自治体の要請だからといって、すべての依頼に無条件で応じるわけではないという考え方です。
さらに2025年8月には、緊急銃猟制度の開始を前に、出動や発砲をハンター自身の判断で断ることも可能とする方針が明確になりました。
2026年3月の最高裁判決後も、北海道猟友会の堀江篤会長は、現場での慎重な判断を続ける考えを示しています。判決によって、あらゆる発砲が認められるようになったわけではないためです。
積丹町では町議とのトラブルで猟友会が活動休止もう一つの象徴的な事例が、2025年に北海道積丹町で発生した出動拒否問題です。
同年9月27日、町議会副議長の所有地に設置された箱わなに、体重284キロのヒグマが捕獲されました。
駆除に駆けつけたハンターは、安全確保のため現場にいた副議長に離れるよう求めましたが、その際のやり取りが口論に発展しました。
報道では、猟友会側が副議長の威圧的な発言に反発したと伝えられています。一方、副議長は発言内容の一部を否定していました。
このトラブルを受け、地元の猟友会は出動を停止。1か月以上にわたり、町からの要請に応じない状況が続きました。
11月11日には副議長が猟友会側に直接謝罪し、町と猟友会は駆除現場への第三者の立ち入りを制限するなどの対応マニュアルを作成しました。その結果、猟友会は11月13日から活動を再開しました。
この事例が示しているのは、猟友会と行政・地域住民の関係が、単なる仕事の発注と受注では成り立たないという現実です。安全を守るための指示が尊重されなければ、現場の協力体制そのものが崩れてしまいます。
【制度改革】緊急銃猟制度でハンターの責任と補償はどう変わった?
クマが住宅地や市街地に出没した場合、従来の制度では、銃猟に関する規制や事故時の責任が問題になり、迅速な対応が難しい場面がありました。
そこで設けられたのが、2025年9月に施行された緊急銃猟制度です。
緊急銃猟制度の基本的な仕組みこの制度は、クマやイノシシが人の日常生活圏に出没した際、安全確保などの条件を満たせば、市町村が委託した捕獲者による銃猟を可能にする仕組みです。
従来のようにハンター個人の判断と責任に依存するのではなく、市町村が実施主体となって対応することが大きな特徴です。
事故が起きた場合の責任と補償制度設計で特に重視されたのが、発砲に伴う物損事故や人身事故への対応です。
2025年4月8日の衆議院環境委員会では、政府側から、緊急銃猟の実施に関する決定や安全確保措置の責任は市町村長にあり、委託されたハンターがその実施責任を負うものではないとの説明がありました。
また、物損や人身事故が発生した場合には、銃猟を委託した市町村が補償や賠償を行う仕組みを制度的に担保すると説明されています。
ただし、これは通常の狩猟活動すべてに適用される包括的な免責ではありません。緊急銃猟として市町村から委託された活動なのか、通常の狩猟や別の捕獲活動なのかを区別する必要があります。
2026年4月にはガイドラインが改訂環境省は2026年4月6日、緊急銃猟ガイドラインを改訂しました。
発表によると、制度開始後、2026年4月時点までに50件以上の緊急銃猟が実施されています。改訂では、実際に行われた7件の事例を追加するなど、現場での運用に役立つ情報が盛り込まれました。
加えて、環境省は自治体が委託候補となる捕獲者を把握できるよう、クマ人材データバンクの整備も進めています。
今後の課題は、制度を作るだけではなく、自治体が事前に人材を確保し、安全対策や連絡体制、補償条件を具体的に整えておくことです。
【入るべきか?】猟友会に向いている人・おすすめできない人
猟友会に入るべきかどうかは、狩猟を始める目的や、所属する地域の活動内容によって変わります。
人間関係の評判だけで判断するのではなく、自分が求める活動と支部の運営方針が合っているかを確認することが大切です。
猟友会への入会が向いている人- 狩猟初心者で、経験者から実践的な指導を受けたい人
- 地域の自然環境や鳥獣被害対策に貢献したい人
- 安全管理や狩猟マナーを仲間と学びたい人
- 地域の狩猟情報や活動機会を共有したい人
- 射撃研修会や狩猟関連の講習に参加したい人
- 地域の付き合いや定期的な活動参加が難しい人
- 会費や活動費用をできるだけ抑えたい人
- 集団での活動よりも個人での狩猟を重視する人
- 所属する支部の指導方法や運営方針に納得できない人
- 活動内容や事故時の補償について説明が不十分な支部への入会を検討している人
入会後のトラブルを避けるためには、次の点を事前に確認しておくと安心です。
- 会費の内訳:地区・都道府県・全国組織の会費と追加費用を確認する。
- 新人教育:初心者向けの講習や安全指導が用意されているか確認する。
- 活動参加の条件:定例活動や地域行事への参加が必須なのか確認する。
- 保険・共済:補償内容、適用条件、追加保険の必要性を確認する。
- 退会や移籍の手続き:退会時のルールや他支部への移籍条件を確認する。
可能であれば、入会前に支部の活動を見学し、複数の会員から話を聞くのがおすすめです。公式案内だけでは分からない雰囲気や新人への接し方を確認できます。
【よくある質問】猟友会がおかしいと言われる理由に関するFAQ
Q1:猟友会は本当に閉鎖的で、人間関係が悪いのでしょうか?
A1:すべての猟友会が閉鎖的というわけではありません。地域の支部によって会員構成や運営方針、指導体制が異なります。新人教育や安全研修に積極的な支部もあるため、入会前の見学や説明会への参加が有効です。
Q2:猟友会に入らないと狩猟はできませんか?
A2:法律上、猟友会への入会は狩猟の必須条件ではありません。ただし、狩猟免許、銃猟の場合は猟銃所持許可、狩猟者登録、必要な損害賠償保険などの条件を満たす必要があります。猟友会に入ることで、経験者の指導や共済制度などのメリットを得られます。
Q3:猟友会の年会費はいくらですか?
A3:全国一律の金額はありません。東京都猟友会の第一種銃猟会員の場合、地区・都・大日本猟友会の会費を合わせて年間約13,000~15,000円が目安です。狩猟者登録費用、狩猟税、保険料などは別途必要です。
Q4:クマの駆除を猟友会が拒否するのはなぜですか?
A4:報酬の低さだけでなく、発砲事故のリスク、猟銃所持許可への影響、現場の安全確保、事故時の補償などが理由です。安全条件や責任分担が明確でない場合、出動を断る判断が行われることがあります。
Q5:2026年3月の最高裁判決で、ハンターは自由に発砲できるようになったのですか?
A5:いいえ。池上治男さんの猟銃所持許可取り消し処分が違法と判断されたもので、すべての発砲が合法になるわけではありません。銃猟に関する法律や安全確保の義務は引き続き適用されます。
Q6:緊急銃猟制度によってハンターの責任はなくなったのですか?
A6:緊急銃猟では市町村が実施主体となり、実施の判断や安全確保の責任を担います。委託された活動における物損・人身事故についても、市町村による補償・賠償の仕組みが設けられています。ただし、通常の狩猟活動まで一律に免責される制度ではありません。
猟友会がおかしいと言われる背景には、人間関係や地域ごとの慣習、会費の負担、報酬の低さ、高齢化、行政との責任分担など、複数の問題があります。
一方で、猟友会は農作物や住民の生活を野生鳥獣の被害から守る重要な役割も担っています。経験豊富な会員から技術を学べることや、地域の自然環境を守る活動に参加できることは、大きなメリットです。
2026年3月27日の池上治男さんの最高裁逆転勝訴は、ハンターの公益的な活動と行政の責任を考えるうえで重要な転換点になりました。また、緊急銃猟制度の運用や2026年4月のガイドライン改訂は、現場の安全と補償を制度面から整える動きです。
【プロの結論】
猟友会の問題を考える際に最も重要なのは、「ハンターが出動するか、しないか」だけで評価しないことです。出動できる安全環境が整っているか、責任と補償が明確か、活動に見合う報酬が支払われているか、地域の協力体制が機能しているかまで見る必要があります。
入会を検討している人は、全国的な評判よりも、実際に所属する支部の運営方針や新人への対応を確認してください。自治体側には、猟友会の善意だけに頼らず、専門人材の育成や適正な報酬、安全対策を整えることが大切です。
猟友会の本当の課題は、組織そのものが良いか悪いかという二択ではありません。地域住民の安全を守る人たちが、安心して活動を続けられる仕組みを作れるかどうかです。2026年以降は、猟友会と行政の関係を見直し、持続可能な鳥獣被害対策へ移行できるかが問われています。
主な根拠資料: 最高裁判所広報課、環境省「緊急銃猟制度」「2025年版環境白書」、農林水産省「鳥獣被害対策実施隊」、東京都猟友会公式入会案内、北海道文化放送、北海道放送、テレビ朝日ニュース、共同通信など。
編集上の注記:会費は東京都の公表例、報酬問題は2024年の奈井江町の事例として区別しています。全国共通の料金・報酬として扱っていません。