2026年4月28日から5月10日まで、イギリス・ロンドンで開催された「ITTF世界チーム卓球選手権2026」。世界選手権の100周年を記念する今大会には、女子だけで64チームが参加し、コービヨンカップを懸けた熱戦が繰り広げられました。
女子決勝では日本と中国が激突。張本美和が世界ランキング上位の王曼昱を破り、橋本帆乃香も勝利を挙げて日本が一時リードしましたが、中国が逆転して3対2で優勝しました。中国女子にとっては通算24度目の世界団体タイトルです。
この記事では、2026年ロンドン大会の女子64チームの組み合わせ、予選リーグの構成、日本女子代表5人のメンバー、決勝トーナメントの勝ち上がり、準決勝・準々決勝の結果、そして日本対中国の決勝を詳しく整理します。
【大会概要】世界卓球女子2026ロンドン大会の日程と出場チーム

2026年大会の正式名称は「ITTF World Team Table Tennis Championships Finals London 2026 Presented by ACN」です。
世界卓球の第1回大会が1926年にイギリスで開催されてから100年という節目に、再びロンドンが舞台となりました。
国際卓球連盟(ITTF)と大会開催地の卓球イングランドによる公式発表では、男女それぞれ64チームが出場。大会は予選・シード決定戦・決勝トーナメントという3段階で進行しました。
2026年女子大会の基本情報- 大会名:ITTF世界チーム卓球選手権2026
- 開催地:イギリス・ロンドン
- 開催期間:2026年4月28日~5月10日
- 女子出場チーム:64チーム
- 予選会場:Copper Box Arena
- メイン会場:OVO Arena Wembley
- 優勝:中国
- 準優勝:日本
- 3位:ドイツ、ルーマニア
競技会場は2か所に分かれ、4月28日から5月1日まではCopper Box ArenaでStage 1Bを実施。5月2日・3日にはOVO Arena Wembleyで上位8チームによるStage 1Aが行われ、5月4日から10日まで同会場で決勝トーナメントが開催されました。
女子団体の優勝チームに贈られるのが、コービヨンカップです。世界の女子団体王者を決める伝統ある大会であり、今回は中国がその歴史に新たな記録を加えました。
【女子64チームの組み合わせ】予選リーグ全16グループを整理
2026年1月26日、ロンドンの高層ビル「The Shard」で公式ドローが実施されました。
女子64チームは、世界ランキング上位7チームと開催国イングランドの8チーム、残る56チームに分けられました。
ここで注意したいのは、すべてのチームが同じ方式で予選を戦ったわけではないという点です。
Stage 1A:上位8チームの組み合わせ世界ランキング上位7チームと開催国イングランドが2グループに分かれ、総当たり戦で決勝トーナメントのシード順位を決めました。
グループ1
- 中国
- 韓国
- チャイニーズタイペイ
- ルーマニア
グループ2
- 日本
- ドイツ
- フランス
- イングランド
日本はドイツ、フランス、イングランドと同じグループ2に入りました。
この8チームはStage 1Aの段階で決勝トーナメント進出が確定しており、予選の目的は敗退を避けることではなく、32強の組み合わせを左右するシード順位の決定でした。
日本は3戦全勝でグループ2を1位通過し、第2シードを獲得しています。
Stage 1B:残る56チームの組み合わせランキング9位以下の56チームは、4チームずつ14グループに分かれました。
各グループで総当たり戦を行い、1位チームは無条件で決勝トーナメントに進出します。
女子Stage 1Bの組み合わせ
- グループ3:エジプト、アルジェリア、南アフリカ、シリア
- グループ4:中国香港、メキシコ、オランダ、マカオ
- グループ5:ブラジル、チェコ、カザフスタン、モンゴル
- グループ6:インド、ウクライナ、ウガンダ、ルワンダ
- グループ7:スウェーデン、カナダ、チュニジア、スリランカ
- グループ8:タイ、セルビア、イラン、ベナン
- グループ9:ポーランド、スペイン、北朝鮮、コンゴ民主共和国
- グループ10:ポルトガル、ルクセンブルク、キューバ、グアテマラ
- グループ11:オーストラリア、ナイジェリア、ウズベキスタン、ウェールズ
- グループ12:アメリカ、マレーシア、タヒチ、ドミニカ共和国
- グループ13:クロアチア、イタリア、アルゼンチン、トルコ
- グループ14:プエルトリコ、オーストリア、ガーナ、アンゴラ
- グループ15:シンガポール、ハンガリー、クック諸島、エチオピア
- グループ16:チリ、スロバキア、マダガスカル、ナウル
Stage 1Bから決勝トーナメントに進めるのは24チームです。
内訳は次のとおりです。
1. 14グループの1位:14チーム
2. 14グループの2位のうち成績上位6チーム
3. 残る8チームによるプレーオフの勝者:4チーム
つまり、56チームが参加するStage 1Bから24チームが勝ち上がり、Stage 1Aの8チームと合流して、最終的な32チームによるノックアウト方式が始まります。
この仕組みを理解しておくと、世界卓球女子のトーナメント表を正しく読み取れます。
【日本女子代表メンバー】張本美和・早田ひな・橋本帆乃香ら5人
2026年2月25日、日本卓球協会はロンドン大会に出場する女子日本代表5人を発表しました。
選出されたのは、張本美和、面手凛、早田ひな、橋本帆乃香、長﨑美柚です。
若い世代の中心選手と国際大会で経験を積んだ実力者を組み合わせた布陣となりました。
女子日本代表5人の一覧| 選手名 | 所属(選出発表時) | 主な選出理由 |
|---|---|---|
| 張本美和 | 木下グループ | 世界ランキング最上位者枠・全日本選手権優勝 |
| 面手凛 | 山陽学園高校 | 国内選考会優勝 |
| 早田ひな | 日本生命 | 強化本部推薦 |
| 橋本帆乃香 | デンソーポラリス | 強化本部推薦 |
| 長﨑美柚 | 木下アビエル神奈川 | 強化本部推薦 |
日本卓球協会の発表によると、張本美和は世界ランキング最上位者枠と2026年全日本卓球選手権大会一般の部シングルス優勝者として選出されました。
面手凛は国内選考会を勝ち抜いて代表入り。早田ひなと橋本帆乃香は2025年アジア選手権出場者からの強化本部推薦、長﨑美柚も強化本部推薦による選出です。
注目選手それぞれの見どころ張本美和
日本女子の中心を担う若手エース。ロンドン大会では中国の王曼昱を決勝で破る大きな成果を残しました。
特に、世界ランキング上位の相手に対しても自分の攻撃的なプレーを貫いた点が印象的でした。
早田ひな
豊富な国際大会経験を持つ日本の主力選手。中国との決勝では孫穎莎、王曼昱と対戦しました。
厳しい相手との連戦のなかで、チームの勝敗を左右する試合を任されました。
橋本帆乃香
守備力と粘り強さに定評がある選手です。決勝では蒯曼を3対1で破り、日本に貴重な2勝目をもたらしました。
長﨑美柚・面手凛
今回の代表5人を構成する重要なメンバーです。面手は世界卓球初出場となる若手選手として代表に名を連ねました。
なお、団体戦は代表登録された5人全員が毎試合出場する方式ではありません。各チームが試合ごとに3人を起用し、必要に応じて第4・第5試合まで戦います。
【日本の決勝トーナメント表】32強から準々決勝・準決勝までの結果
日本女子はStage 1Aを3戦全勝で突破し、第2シードとして決勝トーナメントに進みました。
決勝までの道のりでは、クロアチア、ルクセンブルク、ウクライナ、ドイツを順番に撃破しています。
日本女子代表の勝ち上がりStage 1A・グループ2
- 日本 3-0 イングランド
- 日本 3-1 フランス
- 日本 3-1 ドイツ
3勝0敗でグループ1位となり、第2シードを獲得しました。
Stage 2・決勝トーナメント
| ラウンド | 対戦相手 | 日本の結果 |
|---|---|---|
| 1回戦・32強 | クロアチア | 3-0 勝利 |
| 2回戦・16強 | ルクセンブルク | 3-0 勝利 |
| 準々決勝 | ウクライナ | 3-0 勝利 |
| 準決勝 | ドイツ | 3-0 勝利 |
| 決勝 | 中国 | 2-3 敗戦 |
日本は2026年5月8日の準々決勝でウクライナと対戦しました。
橋本帆乃香が第1試合でアナスタシア・ディミトレンコを破り、日本に先制点をもたらします。
続く張本美和も勝利し、チームの勢いを維持。第3試合では早田ひながベテランのテチアナ・ビレンコを下し、ストレートで準決勝進出を決めました。
結果は日本の3対0。
3試合を通じて相手に主導権を渡さず、決勝進出に向けて重要な勝利を収めました。
準決勝:日本対ドイツも3対05月9日の準決勝では、実力者をそろえるドイツと対戦しました。
第1試合の張本美和はハン・インと対戦。序盤は相手の変化をつけたプレーに苦しみましたが、試合中に立て直して3対1で勝利しました。
第2試合では早田ひながサビーネ・ウィンターとの接戦を3対2で制します。
最後は橋本帆乃香がニーナ・ミッテルハムを3対0で下し、日本の決勝進出が決定しました。
日本 3-0 ドイツ
中国も同日の準決勝でルーマニアを3対0で破り、予定どおり決勝は日本対中国となりました。
女子決勝トーナメントの主な結果- 準々決勝:中国 3-0 韓国
- 準々決勝:ドイツ 3-1 香港
- 準々決勝:日本 3-0 ウクライナ
- 準々決勝:ルーマニア 3-1 フランス
- 準決勝:中国 3-0 ルーマニア
- 準決勝:日本 3-0 ドイツ
- 決勝:中国 3-2 日本
ドイツとルーマニアは準決勝で敗れたものの、銅メダルを獲得しました。
【日本対中国女子決勝】張本美和と橋本帆乃香が勝利も中国が逆転優勝
2026年5月10日、OVO Arena Wembleyで行われた女子決勝は、日本と中国による頂上決戦となりました。
中国は前回大会までの優勝実績を持つ絶対的な強豪。日本にとっては、その壁を破って世界一をつかめるかが最大の焦点でした。
試合は日本が先に2勝を挙げる展開となりましたが、最終的には中国が3対2で逆転勝利を収めました。
決勝の全5試合の結果第1試合:張本美和 3-2 王曼昱
張本美和が日本に最高のスタートをもたらしました。
王曼昱を相手に第1・第2ゲームを連取。相手の反撃によってゲームカウントは2対2となりましたが、最終第5ゲームを11対4で取り切りました。
ITTFの大会レポートによると、張本にとって王曼昱から挙げた初勝利でした。それまでの対戦では11連敗していた相手を、世界選手権の決勝という大舞台で破ったことになります。
第2試合:早田ひな 0-3 孫穎莎
第2試合は中国の孫穎莎が主導権を握りました。
早田ひなは3ゲームとも11点を先取され、0対3で敗戦。中国がチームスコアを1対1に戻しました。
第3試合:橋本帆乃香 3-1 蒯曼
日本に再び流れを引き寄せたのが橋本帆乃香です。
蒯曼との対戦では、第1ゲームを11対6で先取。第2ゲームを落としたものの、第3・第4ゲームを連取して勝利しました。
これにより日本が2勝1敗とリードします。
第4試合:張本美和 0-3 孫穎莎
第4試合は再び孫穎莎が登場し、張本美和と対戦しました。
孫穎莎は11対2、11対4、11対6で3ゲームを連取。日本のエースを抑え、中国が2勝2敗に追いつきました。
第5試合:早田ひな 0-3 王曼昱
優勝を決める最終試合は、早田ひなと王曼昱の対戦でした。
王曼昱が11対7、11対7、11対5で勝利。中国がチームスコア3対2で日本を下し、世界一を決めました。
女子決勝の最終スコア| 試合順 | 中国代表 | 日本代表 | 勝者 |
|---|---|---|---|
| 第1試合 | 王曼昱 | 張本美和 | 日本 |
| 第2試合 | 孫穎莎 | 早田ひな | 中国 |
| 第3試合 | 蒯曼 | 橋本帆乃香 | 日本 |
| 第4試合 | 孫穎莎 | 張本美和 | 中国 |
| 第5試合 | 王曼昱 | 早田ひな | 中国 |
最終結果:中国 3-2 日本
日本は一時2対1とリードし、世界一に手をかけました。しかし、中国は孫穎莎と王曼昱の2人が後半の試合を制し、逆転でタイトルを獲得しました。
中国女子団体は通算24度目の優勝今回の優勝によって、中国女子はコービヨンカップの通算優勝回数を24回に伸ばしました。
加えて、これは中国女子にとって7大会連続の優勝でもあります。
一方、日本は6大会連続の準優勝となりました。
張本美和が王曼昱に初勝利を挙げ、橋本帆乃香も中国の実力者を破ったことは、日本にとって大きな収穫です。
最終的な結果だけを見ると中国の勝利ですが、決勝で日本が2勝を挙げてリードした事実は、両国の実力差を考えるうえでも見逃せません。
【プロの結論】コービヨンカップ24度目の優勝から見える女子卓球の勢力図
2026年ロンドン大会で注目すべきなのは、中国の優勝回数だけではありません。
日本女子が準決勝までの4試合をすべて3対0で勝ち抜き、決勝でも中国をあと一歩まで追い詰めたことです。
日本女子の強みは複数の勝ち筋にある今回の決勝では、張本美和と橋本帆乃香がそれぞれ勝利を挙げました。
これは、日本の勝利が一人のエースだけに依存していないことを示す結果です。
特に張本は王曼昱を破り、橋本も蒯曼を下しました。世界トップクラスの選手に対して、日本の複数の選手が勝てる可能性を示したことは、今後の国際大会にもつながる材料です。
中国が勝利した理由は選手層の厚さ中国の強さは、個々の選手の実力だけではありません。
決勝では、孫穎莎が早田と張本から2勝を挙げ、王曼昱も早田との最終戦を制しました。
張本に敗れた王曼昱が最終試合で勝利を挙げたことからも、試合ごとの立て直しやチーム全体の対応力がうかがえます。
中国女子が通算24度の優勝を積み重ねてきた背景には、こうした複数のトップ選手による競争力があります。
世界卓球女子のトーナメント表を見るときの3つの注意点1. 予選リーグと決勝トーナメントを混同しないこと。 Stage 1Aは上位8チームのシード決定戦であり、Stage 1Bは残り56チームの本選出場権を争う予選です。
2. 32強からは一発勝負になること。 決勝トーナメントは3勝先取のノックアウト方式で、1試合の敗北がそのまま敗退につながります。
3. チームの勝敗と個人の勝敗を区別すること。 団体戦は最大5試合のシングルスで行われ、先に3勝したチームが勝利します。
特に、張本美和が王曼昱に勝ったという個人の結果と、日本が中国に敗れたという団体の結果は、別々に理解する必要があります。
個人で勝利を挙げても、団体戦ではほかの試合の結果によってチーム全体の勝敗が決まるためです。
【世界卓球女子トーナメント表2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:世界卓球女子2026の開催期間はいつでしたか?
A1:2026年4月28日から5月10日まで、イギリス・ロンドンで開催されました。女子64チームが出場した世界選手権100周年大会です。
Q2:2026年の世界卓球女子で日本は何位でしたか?
A2:日本は準優勝です。準々決勝でウクライナ、準決勝でドイツを破って決勝に進みましたが、中国に2対3で敗れました。
Q3:中国女子団体は世界卓球で何回優勝しましたか?
A3:2026年ロンドン大会の優勝で通算24回となりました。7大会連続の優勝でもあり、女子団体における中国の強さを改めて示す結果となりました。
2026年の世界卓球女子トーナメントは、64チームが参加したロンドン100周年大会として開催されました。
日本は張本美和、早田ひな、橋本帆乃香、長﨑美柚、面手凛の5人で臨み、予選リーグを全勝で突破。決勝トーナメントでも安定した戦いを続け、ドイツを破って決勝へ進出しました。
最終決戦では張本美和と橋本帆乃香が勝利したものの、中国が3対2で逆転。中国女子はコービヨンカップ通算24度目の優勝を達成しました。
今回の大会で特に印象的だったのは、張本美和が王曼昱に初勝利を挙げたこと、そして橋本帆乃香も中国の強豪から勝利を挙げたことです。
日本は金メダルには届きませんでしたが、世界トップの中国と互角に近い勝負を展開しました。
今後の女子卓球を追う際には、張本美和を中心とする若い世代の成長に加え、早田ひな、橋本帆乃香、長﨑美柚、面手凛らを含む代表全体の戦力にも注目したいところです。
2026年ロンドン大会は、中国の圧倒的な実績と、日本女子の世界一への挑戦、その両方が鮮明になった大会でした。
主な情報根拠: 国際卓球連盟(ITTF)、日本卓球協会、Table Tennis England、テレビ東京の大会公式ドロー・代表発表・試合結果資料。