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世界興行収入は390億円!より詳細な企業公表値は383億円

倉持 玲奈 倉持 玲奈 • 更新: • 公開: • 読了約 20 分
目次

国内と海外を合わせた興行収入については、東映ビデオの公式商品紹介に390億円、世界累計観客動員3,700万人超という数字が掲載されている。

一方、東映アニメーションの2024年3月期決算説明会資料では、同作の全世界興行収入を383億円(最終)と記載している。

この2つの数字は、別々の作品や興行実績を示しているわけではない。390億円は丸めた公表表記、383億円は企業の決算資料に記載された、より細かな最終値として整理できる。

指標 公表数値 資料
世界興行収入 383億円 東映アニメーション決算資料
世界興行収入の表示値 390億円 東映ビデオ公式商品情報
世界累計観客動員 3,700万人超 東映ビデオ公式商品情報
国内興行収入(2025年再上映後) 166.7億円 興行通信社
世界規模のヒットを実現した理由

世界興収が国内興収を大きく上回った背景には、アジアを中心とした海外展開がある。

特に注目されたのが、中国市場だ。日本で公開された作品が、海外でも劇場公開によって大きな観客を獲得した。

東映アニメーションの2023年5月12日の決算説明会では、5月7日時点の実績として、中国の興行収入が120億円を突破し、国内を含む世界興行収入も300億円を突破したと説明されている。

公開から半年を待たずに世界300億円を超えたことは、海外市場の貢献度を示す重要な数字だ。

【中国での興行収入】6.6億元を記録した海外最大級の市場

thefirstslamdunk興行収入

『THE FIRST SLAM DUNK』の海外興行を語るうえで、中国市場は欠かせない。

中国では2023年4月20日に劇場公開。日本での公開から約4か月後に上映が始まった。

東映アニメーションの決算説明会資料によれば、2023年5月7日時点で中国の興行収入は120億円を突破していた。

また、JETRO上海事務所が2024年7月に公表した中国の日本映画興行ランキングでは、同作の興行収入は6.60億元と掲載されている。2023年に中国で公開された日本映画の中で、2位に位置する数字だった。

中国での再上映も実施

中国での人気は初回上映だけにとどまらなかった。

JETROの市場レポートによると、2024年8月3日から中国でもリバイバル上映が実施された。上海では上映に合わせて関連ポップアップストアも展開された。

中国市場では、上映終了後に人気作品が再上映されるケースがあり、同レポートはファンによる貸し切り上映や交流イベントなども紹介している。

こうした市場環境の中で、同作は日本での公開後も海外のファンが劇場で鑑賞する機会を得ていた。

海外興行で注目したいポイント

- 中国で2023年4月20日に公開。
- 2023年5月7日時点で中国興収120億円を突破。
- JETROの2024年7月資料では中国興収6.60億元。
- 中国では2024年8月にもリバイバル上映を実施。
- 韓国、台湾、香港、ベトナムなどでもヒット。

海外展開は中国だけに依存したものではなく、アジア各地域に広がった。東映アニメーションも決算説明会で、中国、韓国を筆頭にアジア地域で大ヒットしたと説明している。

【公開から再上映まで】158.7億円から166.7億円に伸びた経緯

『THE FIRST SLAM DUNK』の興行収入を理解するには、公開終了後の再上映を時系列で追うことが欠かせない。

当初の上映が終わった2023年8月31日以降も、2024年、2025年と劇場公開の機会が設けられた。

そのたびに累計興収が更新され、2026年には歴代ランキング15位にまで数字を伸ばしている。

興行収入の推移と作品に関わる人物・組織
時期・項目 出来事・実績 関係する人物・組織
2022年12月3日 国内劇場公開 東映、井上雄彦
2023年3月 日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞 日本アカデミー賞
2023年8月31日 当初の国内上映終了、157.3億円 東映
2024年1月23日 1日限定の復活上映、158.7億円 東映
2024年8月〜9月 全国規模の復活上映、164億円台 東映
2025年10月13日〜26日 2週間限定の再上映 映画製作委員会
2026年11月1日 累計166.7億円、歴代15位 興行通信社

2023年8月31日:272日間のロングラン上映が終了

2022年12月3日に公開された本作は、2023年8月31日に当初の国内上映を終了した。

東映が発表した最終成績は次のとおり。

- 観客動員数:10,882,776人
- 国内興行収入:157億3,371万5,060円
- 上映期間:272日間

当初の上映終了時点で、国内歴代興行収入ランキング13位に入った。

公開から約9か月が経過しても、上映最終日に国内興行ランキング1位を獲得したことも報じられている。

2024年1月23日:1日限定の復活上映で158.7億円

最初の大きな数字の更新につながったのが、2024年1月23日の復活上映だ。

全国107劇場、156スクリーンで実施された1日限りの上映では、次の成績を記録した。

項目 成績
当日観客動員 75,459人
当日興行収入 1億3,320万900円
累計観客動員 10,959,356人
累計興行収入 158億6,851万2,020円

東映の発表を受けたオリコンなどの報道によって、この詳細な数字が明らかになった。

ここで重要なのは、観客動員数1,095万人という数字は、この2024年1月の復活上映後の実績だということ。

2023年8月の終映時点の1,088万人とは異なる集計時点の数字である。

2024年8月〜9月:300館以上で再び上映

2024年5月28日、映画公式サイトは8月13日から全国300館以上で復活上映を実施すると発表した。

8月19日の報道時点では、累計興行収入が162億円を突破。累計観客動員数も1,119万人を超えた。

興行収入ランキングでは、それまで上位に位置していた『アバター』の159億円を超え、歴代12位に浮上したと報じられた。

加えて、日本映画製作者連盟の2024年資料では、同作の累計興収は164.6億円として記録されている。

2025年10月:2週間限定の再上映

2025年7月25日、映画公式サイトが発表したのが『THE FIRST SLAM DUNK 2025 in cinema』だ。

上映期間は2025年10月13日から26日までの2週間。

2025年9月にはIMAXでの先行上映も発表され、通常上映とは異なる劇場体験を提供した。

この再上映後、興行収入は166.7億円に到達。2026年11月1日現在の興行通信社の歴代興収ランキングにも、この数字が掲載されている。

【2023年の映画興行収入ランキング】邦画1位を獲得した実力

2023年の国内映画市場において、『THE FIRST SLAM DUNK』は非常に大きな存在感を示した。

日本映画製作者連盟が発表した2023年の興行収入10億円以上の邦画ランキングでは、同作が158.7億円で1位となった。

2位の『名探偵コナン 黒鉄の魚影』は138.8億円。約20億円の差をつけた。

注目したいのは、同作の公開月がランキング上では2022年12月と記載されていることだ。2022年12月に公開された作品が、翌2023年の年間興行実績でトップになったのである。

2023年邦画興行収入ランキング上位
順位 作品名 興行収入
1位 THE FIRST SLAM DUNK 158.7億円
2位 名探偵コナン 黒鉄の魚影 138.8億円
3位 君たちはどう生きるか 94.0億円
4位 キングダム 運命の炎 56.0億円
5位 ゴジラ-1.0 55.9億円
6位 ミステリと言う勿れ 48.0億円
7位 劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~ 45.3億円
8位 映画ドラえもん のび太と空の理想郷 43.5億円
9位 「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ 41.6億円
10位 劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD 29.2億円

出典:日本映画製作者連盟「2023年(令和5年)興行収入10億円以上番組」。金額は公表資料の億円単位。

邦画・洋画を合わせても年間首位

2023年はアニメーション映画の存在感が特に強かった。

邦画の『THE FIRST SLAM DUNK』が158.7億円、洋画の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が140.2億円、邦画の『名探偵コナン 黒鉄の魚影』が138.8億円を記録。

100億円を超えた3作品をアニメーション映画が独占した。

日本映画製作者連盟が発表した映画市場全体の年間興行収入は2,214億8,200万円。前年比103.9%だった。

その中で、国内外の人気IPを原作とするアニメーション作品が市場をけん引したことは、2023年の映画興行を象徴する動きだった。

2026年の歴代興行収入ランキングでは何位?

2026年11月1日現在の興行通信社の歴代興収ベスト100では、上位の顔ぶれは次のようになっている。

順位 作品名 興行収入
1位 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 407.5億円
2位 劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 403.6億円
3位 千と千尋の神隠し 316.8億円
4位 タイタニック 277.7億円
5位 アナと雪の女王 255.0億円
6位 君の名は。 251.7億円
7位 もののけ姫 214.6億円
8位 国宝 209.0億円
9位 ONE PIECE FILM RED 203.4億円
10位 ハリー・ポッターと賢者の石 203.0億円
15位 THE FIRST SLAM DUNK 166.7億円

ここで押さえておきたいのは、15位という数字は邦画だけのランキングではなく、洋画も含む国内の歴代興行収入ランキングでの順位ということだ。

また、再上映による興収の加算があるため、公開当初の157.3億円を使った古いランキングとは順位が異なる。

【ヒットの理由と作品評価】井上雄彦の挑戦が生んだ映画の力

興行収入166.7億円という実績を、単に原作漫画の人気だけで説明するのは難しい。

本作には、長年の原作ファンだけでなく、映画から初めて『SLAM DUNK』に触れた観客にも届く表現上の特徴があった。

その中心にあったのが、原作者・井上雄彦自身による脚本と監督だ。

宮城リョータを主人公にした新しい物語

映画の中心人物は、湘北高校バスケ部のポイントガード・宮城リョータ。

原作漫画では桜木花道を中心に物語が進むが、映画では宮城リョータの視点を軸に、彼の過去とバスケットボールへの思いが描かれる。

物語の大きな舞台となるのは、インターハイでの湘北高校と山王工業高校の試合だ。

桜木花道、流川楓、赤木剛憲、三井寿らチームメイトとともに、全国屈指の強豪・山王工業に挑む。

この構成によって、原作で知られている試合を新しい視点から体験できる作品になった。

主要人物と作品の関係性

作品公式情報・日本アカデミー賞の作品紹介に基づく。

人物・組織 役割・関係性 井上雄彦 原作・脚本・監督。漫画家としての原作を自ら映画化した中心人物。 宮城リョータ 主人公。湘北高校バスケ部のポイントガード。 桜木花道 湘北高校のメンバー。山王工業との試合に挑む。 流川楓 湘北高校のメンバー。チームの得点力を担う選手。 赤木剛憲 湘北高校の主将。チームをまとめる存在。 三井寿 湘北高校のメンバー。試合の重要な局面で活躍する選手。 山王工業高校 インターハイで湘北が挑む全国屈指の強豪校。 東映アニメーション ダンデライオンアニメーションスタジオとともにアニメーション制作を担当。

CGと手描き表現を融合した試合シーン

本作の大きな見どころは、バスケットボールの試合を映画館の大画面で体験させる映像表現だ。

東映アニメーションとダンデライオンアニメーションスタジオが制作を担当し、CGディレクターには中沢大樹が参加している。

公式スタッフ情報にも、CGディレクター、キャラクターデザイン、作画監督などの制作体制が記載されている。

単にキャラクターを動かすだけでなく、選手の動き、視線、ボールの軌道、試合中の緊張感などを映像として表現することが、作品の大きな特徴になった。

日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞

興行面だけでなく、映画作品としての評価も高かった。

2023年3月10日に開催された第46回日本アカデミー賞で、『THE FIRST SLAM DUNK』は最優秀アニメーション作品賞を受賞した。

同賞では『犬王』『かがみの孤城』『すずめの戸締まり』『ONE PIECE FILM RED』などが優秀賞に選ばれており、その中から最優秀賞に選ばれた。

日本アカデミー賞公式サイトの作品紹介では、井上雄彦が監督・脚本を務めたこと、宮城リョータを主人公にした構成、山王工業との試合を新たな視点で描いたことなどが紹介されている。

【プロの結論】興行収入の数字が示す作品の本当の強さ

『THE FIRST SLAM DUNK』の成功から読み取れるのは、人気漫画の映画化というだけでは、長期的な興行成績を説明できないということだ。

特に注目すべき点は3つある。

1. 原作の知名度と新規性を両立したこと

過去のテレビアニメの単純な再構成ではなく、宮城リョータを中心とした新しい物語を採用した。既存ファンにとっては新鮮さがあり、初めて作品に触れる観客にも理解しやすい入口になった。

2. 国内のロングランと海外市場を両立したこと

国内では272日間の当初上映を実現し、中国を含む海外でも大きな興行成績を残した。国内だけで完結しないコンテンツ展開が、世界興収383億円という実績につながった。

3. 再上映が作品の寿命を延ばしたこと

2024年1月の1日限定上映、同年夏の復活上映、2025年10月の再上映と、公開後にも劇場での鑑賞機会を作り続けた。

最初の公開時点で157億円を超えていた作品が、再上映を通じて166.7億円まで伸びたことは、作品の長期的な集客力を示している。

単発の公開初動ではなく、作品そのものへの継続的な需要が興行収入を支えた点に、本作の特異性がある。

【2027年の再上映予定】2026年以降も劇場での熱狂は続く

2026年8月29日、映画公式サイトは『THE FIRST SLAM DUNK 2027 in cinema』の開催を発表した。

上映期間は2027年3月20日から4月1日まで。全国の映画館で上映される予定となっている。

これは2025年10月の再上映に続く新たな劇場公開企画だ。

ただし、2027年の上映による興行収入はまだ発生していないため、166.7億円は2026年11月時点で確認できる実績として扱う必要がある。

2027年の再上映でどこまで数字が伸びるかは、今後の注目点だ。

【THE FIRST SLAM DUNKの興行収入】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:THE FIRST SLAM DUNKの国内興行収入はいくらですか?

A1:2026年11月1日現在、興行通信社の歴代興収ランキングでは166.7億円です。2023年8月の当初上映終了時は157億3,371万5,060円でした。その後の復活上映・再上映で累計額が増えています。

Q2:158.7億円と157.3億円の違いは何ですか?

A2:157.3億円は2023年8月31日の当初上映終了時の数字です。158.7億円は2024年1月23日の1日限定復活上映を加えた累計です。どちらも正しい数字ですが、集計時点が違います。

Q3:THE FIRST SLAM DUNKの世界興行収入はいくらですか?

A3:東映アニメーションの決算資料では383億円(最終)です。東映ビデオの公式商品情報では約390億円と表示されています。世界累計観客動員数は3,700万人超です。

Q4:観客動員数1095万人はいつの数字ですか?

A4:2024年1月23日の復活上映後の累計です。東映の発表では10,959,356人でした。2023年8月の当初上映終了時は10,882,776人でした。

Q5:中国での興行収入はいくらですか?

A5:東映アニメーションは2023年5月7日時点で120億円突破と発表しています。また、JETROの2024年7月資料では、中国での興行収入を6.60億元と掲載しています。

Q6:2023年の邦画興行収入ランキングでは何位でしたか?

A6:1位です。日本映画製作者連盟の2023年興行収入資料では158.7億円を記録し、『名探偵コナン 黒鉄の魚影』の138.8億円を上回りました。

Q7:2026年の国内歴代興行収入ランキングでは何位ですか?

A7:2026年11月1日現在、興行通信社の歴代興収ベスト100で15位です。興行収入は166.7億円です。

Q8:今後、再上映される予定はありますか?

A8:あります。映画公式サイトは2026年8月29日に、2027年3月20日から4月1日まで全国で再上映することを発表しています。

『THE FIRST SLAM DUNK』の興行収入は、当初の国内上映終了時の157.3億円から、2024年1月の復活上映後に158.7億円、2025年10月の再上映後には166.7億円へと伸びた。

世界興行収入は東映アニメーションの決算資料で383億円(最終)。東映ビデオの公表表記では390億円、世界累計観客動員数は3,700万人を超えている。

また、2023年の邦画興行収入ランキング1位、第46回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞という実績も残した。

2026年11月現在の国内歴代興行収入ランキングでは15位。2027年3月には再上映も予定されている。

この記事で覚えておきたい数字は、国内166.7億円、世界383億円(約390億円)、2024年1月時点の国内動員1,095万9,356人の3つだ。

157.3億円や158.7億円だけで情報を止めず、その後の再上映による累計更新まで追うことが、2026年最新の興行実績を正しく理解するポイントとなる。

主な参照資料:日本映画製作者連盟、東映、東映アニメーション、東映ビデオ、興行通信社、JETRO、日本アカデミー賞公式サイト。

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倉持 玲奈

テクノロジー分野を担当。一次情報(公式発表・公式サイト)と発表日を必ず確認し、推測は推測と明記する編集方針に従っています。

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