2026年2月7日、東京競馬場では降雪と積雪の影響により、第8レースから第12レースまでの5競走が取りやめとなりました。この日は第7レースまでが成立していたものの、芝コースに雪が積もり、馬が滑る危険性や騎手のゴーグルへの雪の付着による視界不良が懸念されたため、JRAが安全な競馬の実施は困難と判断しました。
さらに注目したいのが、その後の制度変更です。当初、JRAは代替競馬・続行競馬を実施しないと発表していましたが、2026年7月14日の競馬法施行規則改正を経て、2月7日の東京8Rから12Rなどを含む計12競走が、11月30日に東京競馬場で再編競馬として実施されることになりました。2026年11月4日現在、開催は今後の予定です。中止の理由から馬券の返還、制度変更の背景まで、JRAの公式発表と競馬報道をもとに整理します。
【2026年2月7日】東京競馬場は雪で8R以降が中止!7Rまで成立した当日の状況

2026年2月7日(土曜)は、第1回東京競馬第3日として開催されました。朝から降雪の影響が見られ、午後に向かうにつれてコース周辺の天候が悪化。最終的に第8レース以降の取りやめが決定しました。
JRAが同日発表した開催情報では、中止の対象は第8レースから第12レースまで。つまり、全12競走のうち7競走は通常どおり成立し、残る5競走が実施されなかったことになります。
当日の東京競馬は、最初から開催全体が中止になったわけではありません。降雪の進行を見ながらレースを実施し、危険性が高まった段階で途中打ち切りに切り替えたケースです。
5R前から降雪が強まり、8R前に中止が決定日刊スポーツや競馬専門メディアの報道によると、天候は第5レース前に曇りから小雪へ変化し、第6レース前には雪となりました。第7レースも実施されましたが、時間が経過するにつれて芝コース上に雪が確認できる状態になっていました。
第8レースは午後2時に発走する予定でした。発走前には天候調査が行われ、馬場に出ていた出走予定馬や騎手の状況も確認されたうえで、中止が決定しています。
JRAの発表は午後2時台に報道され、公式ニュースでも第8レース以降の取りやめが告知されました。
中止対象は東京8Rから12Rまでの5競走今回の中止は第8レース以降に限定されています。すでに成立した第1レースから第7レースの結果が取り消されたわけではありません。
この違いは馬券の取り扱いや、その後の競馬番組の再編を理解するうえでも重要です。開催日そのものが全面中止になったケースとは、制度上の扱いが異なります。
JRAの公式発表:「積雪の影響により安全な競馬の実施が困難であると判断」
JRAは当日の発表で、残りの競走を実施しない判断を明確に示しました。
【中止理由を検証】芝コースの積雪と騎手のゴーグルが危険だった理由
今回の東京競馬中止で特に注目されたのは、単純に雪が降っていたことではなく、実際の競走にどのような危険が生じるかという点です。
JRAの裁決委員は、芝の積雪による滑走リスクと、騎手のゴーグルに雪が付着することで視界が悪化する可能性を説明しています。競走馬と騎手の安全を守るうえで、いずれも無視できない問題でした。
芝コースの雪は競走馬の走行に影響する競走馬は高速で走りながら、コーナーで進路を変えたり、ほかの馬との位置関係を調整したりします。そのため、地面の状態が不安定になると、通常の走行以上に慎重な判断が必要になります。
芝の表面に雪が積もると、馬の蹄が地面を捉えにくくなる可能性があります。とりわけ、発走直後やコーナーで滑れば、転倒や接触につながりかねません。
今回の8Rはダート1600メートル戦でした。しかし、スタート地点には芝の部分があり、そこに雪が付着していることを騎手が指摘したと日刊スポーツが報じています。
つまり、ダート競走だから雪の影響を受けないというわけではありません。スタート地点を含めたコース全体の安全性を確認する必要があったのです。
騎手のゴーグルに雪が付着すると視界が悪化するもう一つの問題が、騎手の視界です。
競馬では、騎手が前方の馬との距離や進路、周囲の状況を瞬時に判断しなければなりません。雪がゴーグルに付着すれば視界が遮られ、馬群の中で安全に走行することが難しくなる可能性があります。
特に複数の馬が密集するレースでは、視界不良が接触や落馬などの重大な事故につながる危険があります。
競馬専門メディアの報道では、8Rに出走予定だった馬はすでに馬場入りしており、発走を待つ段階で取りやめが決定したとされています。騎手からも雪の状態について意見が出ており、現場の状況が判断材料になりました。
安全性の判断は芝・ダートの区分だけでは決まらない今回の事例から分かるのは、競馬の開催判断がコースの名称や天候表示だけで決まるものではないということです。
芝コースだけでなく、ダート競走のスタート部分、馬の走行状態、騎手の視界など、実際の競走に関係する条件を総合的に見る必要があります。
JRAが公表している馬場状態の説明でも、良・稍重・重・不良という区分は、馬場担当者が実際に踏査して総合的に判断するものとされています。含水率だけで機械的に決まるわけではありません。
したがって、馬場状態が「良」と発表されていることと、降雪による安全上の問題が発生することは矛盾しません。馬場状態の区分と競走の安全性は、別々に考える必要があります。
【時系列と関係者一覧】東京競馬場の雪による中止を整理
2月7日の中止を理解するには、天候の変化、現場の確認、JRAの判断、そして後日の制度変更を一連の流れとして捉えることが大切です。
以下に、JRA公式発表、日刊スポーツ、競馬専門メディアの報道から確認できる主な出来事と関係者の役割をまとめました。
| 時期・主体 | 出来事・関係 | 結果・意味 |
|---|---|---|
| 2月7日・第5R前 | 天候が曇りから小雪へ変化 | 降雪の影響が明確になる |
| 2月7日・第6R前 | 天候が雪に変化 | コース上の積雪が懸念される |
| 2月7日・第7R | JRA公式結果で天候は雪、ダートは良 | 第7レースまで成立 |
| 2月7日・第8R前 | 天候調査と騎手からの状況報告 | 芝の積雪や視界不良の危険を確認 |
| 2月7日・JRA | 開催委員長が8R以降の取りやめを判断 | 8Rから12Rまでの5競走が中止 |
| 7月14日 | 競馬法施行規則の改正が施行 | 再編競馬を可能にする制度変更 |
| 9月6日・JRA | 11月30日の再編競馬を正式発表 | 中止分を含む12競走を編成 |
| 11月30日・予定 | 第5回東京競馬第9日として開催 | 再編競馬を実施する予定 |
今回の判断では、それぞれの立場が異なる役割を担っています。
開催委員長は、競馬開催を実施するかどうかの最終的な判断に関わります。今回も安全な競走の実施が困難と判断され、第8レース以降の取りやめが決定されました。
裁決委員は、競走の安全性や公正性に関する情報を確認する立場です。JRAの説明では、芝の積雪による滑走リスクと騎手のゴーグルへの雪の付着が中止理由として挙げられました。
騎手は、実際に馬場へ出て走行する立場から、雪の付着や馬の足元の状態などを伝えます。報道では戸崎圭太騎手が、騎手たちの意見をまとめて発走委員に伝えた経緯が紹介されています。
こうした現場の情報を踏まえて開催側が判断する仕組みは、競走馬と人間の双方の安全を守るために欠かせません。
【馬券返還方法】東京8R以降の購入済み馬券と入場券はどうなった?
東京競馬場の8Rから12Rまでが取りやめになったことで、すでに発売されていた対象競走の馬券は返還対象となりました。
JRAは2月7日の公式発表で、当該レースの馬券を返還すると告知しています。返還期間については通常の払戻期間と同じく60日間です。
紙の馬券はJRAの払戻施設で返還現金で購入した紙の馬券については、JRAの競馬場、ウインズ、エクセルなどの払戻施設で返還を受ける仕組みです。
JRAの公式FAQでは、的中券だけでなく返還券についても払戻期間は60日間と案内されています。期限当日が全国的な払戻休務日に該当する場合は、翌払戻日に対応する扱いです。
ネット投票で購入した馬券の返還即PATやA-PATなどの電話・インターネット投票では、返還金が投票購入限度額などに反映される仕組みです。JRAダイレクトについても、返還対象となった金額は銀行口座から引き落とさない扱いとなっています。
購入者はJRAの投票照会サービスで購入履歴や返還状況を確認できます。紙の馬券のように、返還券を窓口へ持参する必要はありません。
2026年11月現在、2月7日分の返還期限は経過ここで注意したいのは、今回の中止からすでに約9か月が経過していることです。
2026年11月4日現在、2月7日分の通常の60日間の返還期間は終了しています。対象馬券を持っていても、通常の返還手続きを新たに行える期間ではありません。
一方、ネット投票を利用していた場合は、開催当時の返還処理が適切に反映されていたかを購入履歴などで確認できます。
指定席・入場券の返金も実施されたJRAは馬券とは別に、東京競馬場の指定席・入場券ネット予約についても対応を発表しました。
未使用のネット予約入場券は全額返金。使用済みの指定席券については入場料金を差し引いた指定席料金分が返金され、未使用の指定席券は入場料金を含めた全額が返金される取り扱いでした。
また、当日来場した人が持っていた使用済みのネット予約入場券・指定席券や現金入場券については、次回以降に利用できる有効期間1年間の入場券が配布されました。
このように、競走の中止に伴う馬券の返還と、競馬場へ入場するために購入した券の返金は、別の制度として処理されています。
【11月30日の再編競馬】競馬法施行規則の改正で何が変わった?
今回の東京競馬場の雪による中止で、最も大きな後日談となったのが11月30日の再編競馬です。
2月7日の中止発表時、JRAは代替競馬と続行競馬を実施しないと告知していました。しかし、その後の競馬法施行規則の改正によって、年間の中止競走を再編して開催する新たな対応が可能になりました。
2026年7月14日に競馬法施行規則が改正2026年7月14日、農林水産省令第50号による競馬法施行規則の改正が施行されました。
この改正では、天災地変などJRAの責任ではない理由で競走を実施できなくなった場合について、年間の開催日数や競走回数の制限を踏まえながら、開催日程を柔軟に再編できる仕組みが整えられました。
特に注目されるのが、予定していた競走の半数未満を取りやめた場合に、年度内の中止競走数に応じて競馬番組を組み直す再編競馬です。
加えて、今回の改正には経過措置が設けられ、2026年1月1日から施行日前日までに発生した中止競走についても、改正後の規定を適用できる扱いとなりました。そのため、2月の東京競馬場の中止も再編の対象に含められたのです。
代替競馬・続行競馬・再編競馬の違い3つの制度は名前が似ていますが、対象となる中止の状況が異なります。
再編競馬は、予定していた競走の半数未満を取りやめた場合に、同じ年度内で競馬番組を編成し直して実施するものです。
代替競馬は、予定されていた開催日の全競走を取りやめた場合に、日程を変更して開催するものです。
続行競馬は、予定されていた競走の半数以上を取りやめた場合に、日程を追加して開催するものです。
2月7日の東京競馬は12競走中5競走が取りやめとなりました。これは半数未満に該当します。今回の制度改正後は、再編競馬として扱える条件に当てはまることになりました。
11月30日は中止分6競走を含む全12競走を編成JRAは2026年9月6日、11月30日(月曜)に第5回東京競馬第9日として再編競馬を実施すると正式発表しました。
9月6日時点で再編対象となっていたのは、次の計6競走です。
- 2月7日・第1回東京競馬第3日:第8レースから第12レースまでの5競走
- 2月8日・第1回小倉競馬第6日:第4レースの1競走
この6競走に新たな競走などを加え、11月30日は合計12競走の番組が編成されました。
JRAの公表した発走予定時刻は、第1レースが午前9時50分、第12レースが午後4時です。主なレースには、ベゴニア賞や新設された初冬ステークスなどが含まれています。
11月30日の注目レースと開催スケジュールJRAの2026年11月30日付競馬番組では、次のような予定が公表されています。
- 9R・ベゴニア賞:午後2時15分発走予定。芝1600メートルの2歳1勝クラス。同月28日(土曜)に予定されていた競走を移設。
- 10R・河口湖特別:午後2時50分発走予定。ダート1600メートルの3歳以上2勝クラス。
- 11R・初冬ステークス:午後3時25分発走予定。ダート1600メートルの3歳以上3勝クラス。
- 12R:午後4時発走予定。芝1400メートルの3歳以上1勝クラス。
また、11月28日に予定されていたベゴニア賞が30日に移設されたことに伴い、28日の東京9Rにはセレブレイション賞が編成されています。
出馬投票日は11月26日(木曜)です。11月4日現在は開催番組が公表されている段階であり、実際の出走馬や当日の天候などによって変更が生じる可能性があります。
なぜ11月30日に東京競馬場で開催するのかJRAの説明を報じたデイリースポーツによると、再編競馬の日程は、気候が安定しやすく、出走を希望する馬が多く見込まれる2場開催の週を中心に選定されました。
月曜日を基本とする日程の考え方に加え、今回の中止競走が東京競馬場で多く発生していたことや、競走馬の調整スケジュールへの影響も考慮されたとされています。
今回の再編競馬は、単に2月7日のレースを数か月後にそのまま移すものではありません。中止競走の取り扱いに加え、競走馬の調整期間、開催日数、出走希望馬の確保などを踏まえた新しい競馬番組です。
【誤解しやすいポイント】東京競馬の雪による中止とJRAの判断基準
東京競馬場の降雪による中止をめぐっては、いくつか混同しやすいポイントがあります。2026年2月7日の事例を正しく理解するため、特に重要な点を整理します。
雪が降っただけで必ず競馬が中止になるわけではない降雪があっても、馬場やコースの状態、視界などを確認したうえで競走を実施できる場合はあります。実際、2月7日も第7レースまでは成立しました。
一方、雪が強まり、競走馬の安全や騎手の視界を確保できないと判断されれば、途中から中止になる可能性があります。
今回のJRA発表で示された理由は、積雪による滑走リスクとゴーグルへの雪の付着による視界不良でした。少なくともこの事例では、単純な降雪量だけではなく、現場の具体的な危険性が判断の中心となっています。
ダートの馬場状態が「良」でも開催中止はあり得るJRAの公式結果によると、2月7日の東京7Rは天候が雪、ダートの馬場状態は良でした。
この表示だけを見ると、馬場が良好なのに競馬を中止したように感じる可能性があります。しかし、馬場状態の区分はコース全体の状態を示すものであり、雪の付着による局所的な危険や騎手の視界まですべて表現するものではありません。
また、8Rはダート1600メートル戦でしたが、スタート部分の芝に雪が付着していたことが問題になりました。馬場状態の表示と実際の安全性を混同しないことが大切です。
2月7日の中止と2月8日の代替競馬は別の出来事2026年2月の東京競馬について調べる際には、2月7日の途中中止と、翌8日の開催中止を混同しないよう注意が必要です。
2月7日は東京競馬の8Rから12Rまでが取りやめとなりました。一方、2月8日の東京・京都競馬は開催そのものが中止となり、JRAは2月10日に代替競馬を実施しています。
今回の11月30日の再編競馬に含まれる2月8日の競走は、東京や京都の全競走ではなく、小倉の第4レースです。この区別を押さえておくと、2月の中止と11月の再編の関係が分かりやすくなります。
安全性を優先した判断は競馬開催の基本競馬は競走馬と騎手が高速で走行するスポーツです。コースの状態が少し変わるだけでも、事故の危険性は大きく変わる可能性があります。
開催を継続することだけを優先すれば、馬や人に重大な危険を及ぼしかねません。現場の状況を踏まえて中止を決断することは、競馬の公正性と安全性を維持するうえで必要な対応です。
今回の事例は、降雪時の開催判断において、馬場状態の表示だけでは分からない危険まで考慮する必要があることを示しました。
【東京競馬場の雪】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年2月7日の東京競馬は何レースまで実施されましたか?
A1:第7レースまで実施されました。積雪の影響で第8レースから第12レースまでの5競走が取りやめとなりました。
Q2:東京競馬の8Rがダート戦だったのに、なぜ中止になったのですか?
A2:8Rはダート1600メートル戦でしたが、スタート地点の芝に雪が付着していたことが問題になりました。馬が滑る危険性に加え、騎手のゴーグルに雪が付着して視界が悪くなる可能性もあったためです。
Q3:中止になった8Rから12Rの馬券は返還されましたか?
A3:はい。すでに発売されていた対象競走の馬券は返還対象となりました。通常の返還期間は60日間で、2026年11月現在、2月7日分の通常の返還期間は終了しています。
Q4:2月7日の中止分は11月30日にそのまま再開催されるのですか?
A4:そのままの形で再開催されるわけではありません。競馬法施行規則の改正を受け、中止となった競走を含む合計12競走を新たに編成する再編競馬として実施される予定です。
Q5:再編競馬と代替競馬の違いは何ですか?
A5:再編競馬は予定競走の半数未満を取りやめた場合に、年度内の競走番組を組み直して実施するものです。代替競馬は予定されていた開催の全競走を取りやめた場合に、日程を変更して開催するものです。続行競馬は半数以上の競走が取りやめになった場合に追加日程を設けて実施します。
Q6:2026年11月30日の再編競馬は何時から始まりますか?
A6:JRAが公表した番組では、第1レースは午前9時50分、第12レースは午後4時の発走予定です。出馬投票日は11月26日です。当日の変更情報はJRAの公式発表で確認できます。
2026年2月7日の東京競馬場では、降雪と積雪によって芝コースの滑走リスクや騎手の視界不良が懸念され、第7レースまで成立した後、第8レースから第12レースまでの5競走が中止となりました。
今回の中止は、単に雪が降ったからという理由だけではありません。芝の積雪、ダート競走のスタート地点の状況、騎手のゴーグルへの雪の付着など、競走を安全に実施するための条件が満たせなくなったことが大きな理由でした。
また、発売済み馬券の返還や入場券の返金といった利用者への対応に加え、7月14日の競馬法施行規則改正によって、年度内に競走番組を組み直す再編競馬という選択肢も実際に活用されることになりました。
2026年11月30日の東京競馬場で予定されている再編競馬は、2月の降雪による中止と、その後の制度変更が結び付いた重要な開催です。12競走の新しい番組がどのように実施されるか、出馬表や発走時刻、当日の天候などをJRAの公式情報で確認することが、競馬ファンにとって大切なポイントとなります。
今回の一連の出来事は、競馬開催において最優先されるべきものが、レースの消化ではなく競走馬と騎手の安全であることを改めて示しています。