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眠りが浅い原因は?ストレス・女性ホルモン・睡眠障害と改善策を2026年最新解説

倉持 玲奈 倉持 玲奈 • 更新: • 公開: • 読了約 26 分
目次

夜中に何度も目が覚める、朝起きても疲れが取れない、十分な時間寝ているはずなのに熟睡した感覚がない。こうした「眠りが浅い」という悩みには、ストレスや生活習慣の乱れだけでなく、カフェインやアルコールの摂取、加齢による睡眠構造の変化、女性ホルモンの変動、睡眠障害など、複数の原因が関係しています。

2026年11月現在、厚生労働省が公開する「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、良質な睡眠を確保するための重要な公的指針です。同ガイドでは、睡眠時間だけでなく、朝起きたときに十分な休養を得られたと感じる「睡眠休養感」を重視しています。眠りが浅い状態を放置せず、原因に合った対策を選ぶことが大切です。

【原因を解説】眠りが浅い理由とは?中途覚醒と睡眠の質の関係

眠りが浅い原因

眠りが浅いと感じるとき、最初に確認したいのが「睡眠時間」と「睡眠の質」は別の指標だという点です。

長時間ベッドに入っていても、睡眠中に何度も覚醒したり、深い睡眠が十分に得られなかったりすると、朝の休養感は低下します。反対に、睡眠時間が比較的短くても、目覚めたときに疲労が回復していれば、睡眠の状態が良好な場合もあります。

中途覚醒とは?夜中に何度も目が覚める仕組み

中途覚醒とは、眠りについてから翌朝起きるまでの間に、何度も目が覚める状態を指します。不眠症の代表的な症状の一つで、再び眠るまでに時間がかかるケースもあります。

睡眠中は、浅いノンレム睡眠、深いノンレム睡眠、レム睡眠という段階を繰り返しています。睡眠の後半になるほど浅い睡眠が増えるため、朝方に目が覚めやすくなること自体は自然な現象です。

ただし、夜間に何度も目が覚め、その結果として日中に強い眠気や疲労感、集中力の低下が生じる場合は注意が必要です。

眠りが浅いときに現れやすいサイン
  • 夜中に2回以上目が覚めることが続いている。
  • 一度目が覚めると、なかなか寝つけない。
  • 朝早く目が覚めてしまい、二度寝できない。
  • 十分な睡眠時間を確保しても疲れが取れない。
  • 日中に眠気や倦怠感があり、集中力が続かない。
  • 以前より物音や光で目が覚めやすくなった。

なお、夜中に一度目が覚めたからといって、必ずしも不眠症とは限りません。重要なのは、夜間の睡眠の問題が継続し、日中の生活に影響しているかどうかです。

不眠症と診断される基準

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、不眠症を、適切な睡眠環境や睡眠機会があるにもかかわらず、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒などが生じ、日常生活に支障を来す状態として説明しています。

不眠と日中の不調が週3日以上あり、3か月以上続く場合は慢性不眠症の診断基準に該当する可能性があります。

眠りの浅さだけでなく、日中の疲労、気分の落ち込み、仕事や家事への影響も含めて判断が必要です。

【原因を比較】ストレス・生活習慣・カフェイン・アルコールが睡眠を妨げる理由

眠りが浅くなる原因として、まず見直したいのが日常生活です。特にストレス、睡眠時間の不規則さ、夕方以降のカフェイン、就寝前の飲酒は、睡眠の持続性や深さに影響します。

1. ストレスや精神的な緊張

仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、家庭内の問題、将来への不安などは、睡眠を妨げる代表的な要因です。

ストレスを受けると、心身が緊張状態になり、眠る時間になっても頭の中で考え事が止まらなくなることがあります。日中の緊張を夜まで引きずると、寝つきが悪くなるだけでなく、眠りが維持できず中途覚醒が増える場合もあります。

特に注意したいのが、眠れなかった経験そのものが新たなストレスになることです。

「今夜も眠れなかったらどうしよう」「明日は仕事なのに何時間しか眠れない」と考えるほど、睡眠への不安や緊張が高まり、さらに眠れなくなる悪循環に陥ることがあります。

厚生労働省の睡眠ガイドでも、仕事などによる日中のストレスは、睡眠休養感を低下させる要因の一つとして取り上げられています。

2. 睡眠リズムの乱れや運動不足

休日の夜更かし、平日の睡眠不足、長時間の昼寝、交替制勤務などによって体内時計が乱れると、眠るタイミングと身体が求める睡眠のタイミングが合わなくなります。

また、日中の活動量が少ないことも睡眠の質に影響します。運動不足や長時間の座り仕事が続くと、身体を適度に疲労させる機会が減り、睡眠の休養感が低下する可能性があります。

就寝直前の夕食や夜食、朝食を抜く習慣など、食事のリズムの乱れも見直したいポイントです。

3. カフェインの摂取しすぎ

コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには覚醒作用があります。眠気を抑える働きがある一方、摂取量やタイミングによっては睡眠を妨げます。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、カフェインの摂取量が1日400mgを超えると、夜間の睡眠に悪影響を及ぼす可能性があると説明しています。

加えて、日本人のカフェインの血中半減期には個人差があり、およそ3~7時間とされています。例えば、半減期が5時間の場合、19時に100mgを摂取すると、24時にも約50mg相当が体内に残る計算です。

つまり、夕食後のコーヒーだけでなく、夕方のエナジードリンクや濃いお茶も、夜間の睡眠を浅くする可能性があります。

睡眠の質を改善したい場合は、夕方以降のカフェインを控え、麦茶や水、カフェインを含まない飲料に切り替える方法が現実的です。

4. アルコールや寝酒の習慣

お酒を飲むと眠くなるため、寝つきをよくする目的で飲酒する人もいます。しかし、アルコールによって寝つきがよくなったように感じても、睡眠全体の質が改善するとは限りません。

アルコールは睡眠の前半では一時的に眠気を促しますが、後半になると睡眠が不安定になり、中途覚醒が増えることが報告されています。

加えて、アルコールの代謝によって生じるアセトアルデヒドは交感神経を刺激し、睡眠を妨げる方向に働きます。飲酒量が多いほど睡眠への悪影響も大きくなり、睡眠時無呼吸などの睡眠障害を悪化させる可能性もあります。

寝酒を習慣化すると、飲まなければ眠れないと感じる状態につながることもあります。睡眠改善を目的とした飲酒は避けることが基本です。毎日多量に飲酒している場合は、急な断酒による離脱症状にも注意し、医療機関に相談してください。

5. 寝室環境やスマートフォンの光

騒音、室温、湿度、照明などの寝室環境も睡眠の持続性に関係します。

例えば、外からの車の音、家電の作動音、同居人の生活音などは、本人が意識していなくても睡眠を妨げる可能性があります。

また、就寝前に明るいスマートフォンの画面を長時間見る習慣は、体内時計に影響し、眠るタイミングを遅らせる要因になります。

遮光カーテンの使用、照明を暗くすること、寝室の温度や湿度の調整など、身体が落ち着いて眠れる環境をつくることが大切です。

眠りが浅くなる主な原因と身体への影響を比較
原因・関連要因 睡眠への影響 見られやすいサイン 対策の方向性
ストレス 緊張が続き、睡眠が分断される 考え事、夜中の覚醒 リラックス習慣、ストレスケア
カフェイン 覚醒作用により深睡眠が減少する 寝つきの悪さ、中途覚醒 摂取量と時間帯の見直し
アルコール 睡眠後半の質が低下する 早朝覚醒、夜間の目覚め 寝酒や深酒を避ける
加齢 深いノンレム睡眠が減少する 早寝早起き、夜間覚醒 日中の活動と睡眠環境の調整
女性ホルモンの変動 睡眠の深さや体温調節に影響する 月経前の眠気、更年期の不眠 周期や更年期症状の把握
睡眠時無呼吸症候群 呼吸停止に伴い覚醒反応が繰り返される 大きないびき、日中の眠気 睡眠医療機関で検査・治療
むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害 四肢の不快感や不随意運動で睡眠が妨げられる 足のむずむず、夜間の足の動き 原因の検査と専門的な治療

このように、眠りが浅くなる原因は一つとは限りません。ストレスと飲酒、加齢と夜間頻尿など、複数の要因が重なっている場合もあります。

【女性・中高年は要注意】加齢や女性ホルモンの変化で眠りが浅くなる理由

眠りの深さは年齢や性別、ホルモンの変化によっても異なります。特に40代以降は、若い頃と同じ睡眠習慣を続けていても、睡眠の持続性が変化することがあります。

加齢によって深い睡眠が減少する

年齢を重ねると、睡眠時間が徐々に短くなり、深いノンレム睡眠の割合も減少します。

厚生労働省のe-ヘルスネットによると、脳波を用いた研究を統合した分析では、実際の睡眠時間は25歳頃で約7時間、45歳頃で約6.5時間、65歳頃で約6時間と、加齢に伴って短くなる傾向が示されています。

特に高齢者では、深い睡眠が減ることで、物音や軽い尿意などの刺激でも目が覚めやすくなります。

また、体内時計の変化によって早寝早起きになる傾向もあります。若い頃と同じように朝まで一度も目覚めず眠ることが難しくなっても、それだけで病気とは限りません。

ただし、年齢のせいだと決めつけるのは禁物です。夜間頻尿、関節痛、かゆみ、睡眠時無呼吸症候群など、治療できる原因が隠れている可能性もあります。

女性は月経周期によって眠りが浅くなることがある

女性の睡眠には、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンが関係しています。

厚生労働省の睡眠ガイドでは、月経周期のうちプロゲステロンが優位になる黄体期は、卵胞期と比較して睡眠が浅くなりやすく、日中の眠気も強まる傾向があると説明しています。

特に月経前に心身の不調が強く出る人では、睡眠への影響も大きくなる可能性があります。

また、月経による出血量が多い場合、体内の貯蔵鉄が不足し、むずむず脚症候群が生じやすくなることも知られています。

毎月決まった時期に眠りが浅くなる場合は、月経周期と睡眠状態を一緒に記録すると、自分の睡眠変化の傾向を把握しやすくなります。

妊娠中・産後も睡眠が不安定になりやすい

妊娠中はホルモン分泌の変化、つわり、胎動、身体的な負担などによって睡眠が不安定になることがあります。

妊娠後期になると、お腹の大きさや足のむずむず感、こむら返りなどが原因で夜中に目が覚めることもあります。

加えて、出産後は授乳や夜泣きへの対応によって睡眠が細切れになり、慢性的な睡眠不足に陥りやすくなります。

睡眠不足が長引き、気分の落ち込みや強い不安、意欲の低下などが重なる場合は、産後のメンタルヘルスの問題も含めて医師に相談することが大切です。

更年期は眠りの浅さや中途覚醒が増えやすい

更年期は、閉経前後の約10年間を指し、日本人の平均閉経年齢はおよそ50歳とされています。

この時期には女性ホルモンの分泌が減少し、ホットフラッシュ、発汗、動悸などの症状が睡眠を妨げる場合があります。

厚生労働省の睡眠ガイドでは、更年期女性の4~6割が睡眠の悩みを抱えていると紹介されています。

更年期の不眠は、単なる加齢による変化として片づけられないこともあります。ほてりや発汗などの更年期症状を治療することで、睡眠の問題が軽減する可能性もあります。

症状が続く場合は婦人科などで相談し、必要に応じて治療方法を検討しましょう。

【見落とし厳禁】睡眠時無呼吸症候群・むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害

生活習慣を見直しても眠りが浅い状態が続く場合、睡眠障害が隠れている可能性があります。

特に注意したいのが、睡眠中の呼吸異常や四肢の異常運動です。これらは本人が自覚しにくく、単なる不眠や寝不足と誤解されることがあります。

睡眠時無呼吸症候群:いびきと呼吸停止が重要なサイン

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まったり、浅くなったりする病気です。

代表的な閉塞性睡眠時無呼吸では、睡眠中に舌や喉の周囲の筋肉が緩み、空気の通り道である気道が狭くなることで呼吸が妨げられます。

呼吸が止まると血液中の酸素が不足し、身体は呼吸を再開させるために覚醒反応を起こします。この現象が夜間に何度も繰り返されるため、十分な睡眠時間を確保していても疲れが取れなくなります。

代表的なサインは次のとおりです。

  • 大きないびきを繰り返す。
  • 家族から睡眠中の呼吸停止を指摘される。
  • 息苦しさや窒息感で目が覚める。
  • 朝起きたときに口が乾いている。
  • 十分寝ても日中に強い眠気がある。
  • 起床時の頭痛や集中力の低下がある。

肥満は代表的な危険因子ですが、痩せている人でも下顎が小さい、顎が後退している、首が短いなどの身体的特徴によって発症する場合があります。

また、男性に多い病気として知られていますが、女性も閉経後に発症リスクが高まります。

国立精神・神経医療研究センターでは、繰り返す激しいいびき、睡眠中の呼吸停止、日中の過度な眠気などがある場合、医師への相談を勧めています。

むずむず脚症候群:足の不快感で眠れない

むずむず脚症候群は、レストレスレッグス症候群(RLS)とも呼ばれる睡眠関連の運動障害です。

夕方から夜にかけて、主に脚にむずむずする、虫が這うような感覚、痛がゆさなどの不快感が現れます。

特徴的なのは、脚を動かすと症状が軽減する一方、じっとしていると再び不快感が出てくることです。

そのため、眠気があっても布団の中で落ち着いていられず、入眠が妨げられます。寝ついた後も睡眠が十分に確保できず、日中の眠気につながることがあります。

中年以降の女性に比較的多く、鉄欠乏性貧血や腎機能の問題などとの関連も知られています。

特に月経による出血量が多い人や妊娠中の人は、鉄不足が関係していないか確認することも大切です。

周期性四肢運動障害:寝ている間に脚が動く

周期性四肢運動障害(PLMD)は、睡眠中に脚などの筋肉が不随意に収縮と弛緩を繰り返す病気です。

本人は動いていることに気づいていない場合もありますが、繰り返される身体の動きによって深い睡眠が妨げられ、中途覚醒が増えることがあります。

むずむず脚症候群との大きな違いは、症状が現れるタイミングです。むずむず脚症候群は主に眠る前の安静時に不快感が出るのに対し、周期性四肢運動障害は実際に眠っている間の不随意運動が特徴です。

両者は併存することもあり、詳しい診断には終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)などが用いられます。

薬の副作用や身体の病気も原因になる

眠りが浅くなる背景には、服用している薬や身体の病気が関係している場合もあります。

例えば、痛み、かゆみ、咳、鼻づまり、夜間頻尿などは、睡眠を途中で中断させる原因になります。

また、一部の降圧剤、甲状腺製剤、抗がん剤などの治療薬が不眠に関係する場合もあります。

自己判断で薬を中止するのではなく、服薬内容を医師や薬剤師に確認してもらうことが重要です。

【今日から実践】眠りが浅いときの改善方法7選

眠りが浅い場合、最初から睡眠薬やサプリメントに頼るのではなく、生活習慣や睡眠環境を整えることから始めましょう。

厚生労働省の睡眠ガイドが示す考え方を踏まえ、日常生活で取り入れやすい改善策を紹介します。

1. 毎朝同じ時間に起きる

睡眠のリズムを整えるためには、就寝時刻だけでなく起床時刻を一定にすることが大切です。

休日に昼近くまで寝たり、平日と休日で大きく生活リズムを変えたりすると、体内時計が乱れやすくなります。

まずは毎朝同じ時刻に起きる習慣をつけ、自然に夜眠くなるリズムを整えていきましょう。

2. 朝の太陽光を浴びる

朝の光には体内時計を調整する働きがあります。

起床後にカーテンを開けて自然光を取り入れたり、短時間の散歩をしたりすることで、昼夜のメリハリをつけやすくなります。

夜は反対に、照明を暗めにし、スマートフォンやパソコンの強い光を浴び続けないようにしましょう。

3. カフェインは夕方以降に控える

コーヒーや紅茶、エナジードリンクを日常的に飲む人は、摂取する量だけでなく時間帯も見直してください。

特に夕方以降はカフェインを避け、麦茶や水などに切り替えるとよいでしょう。

カフェインへの感受性には個人差があるため、少量でも眠りが浅くなる人は、さらに早い時間から控える方法もあります。

4. 寝酒をやめ、飲酒量を見直す

お酒を飲むと眠くなるからといって、寝る直前の飲酒を習慣にするのはおすすめできません。

アルコールは睡眠後半の質を悪化させる可能性があるため、睡眠改善を目的とした寝酒は避けましょう。

毎日飲酒している人や飲酒量が多い人は、飲酒習慣そのものについて医療機関で相談することも選択肢です。

5. 適度な運動を習慣にする

日中に適度な身体活動を取り入れることは、睡眠の質を高めるうえで役立ちます。

ウォーキング、軽いジョギング、ストレッチなど、無理なく続けられる運動を選びましょう。

一度に激しい運動をするよりも、日常的に身体を動かす習慣をつくることが大切です。

6. 入浴と寝室環境を整える

入浴は、就寝の1~2時間前を目安に行うと、入浴後の身体の熱放散によって自然な入眠を促しやすくなります。

ただし、極端に熱いお湯に長時間入ると、かえって身体が興奮状態になる場合があります。ぬるめのお湯で無理なく温まることを意識しましょう。

寝室は、光や騒音をできるだけ抑え、暑すぎず寒すぎない環境に調整します。室温や湿度は季節や個人差に合わせて調節し、寝具も身体に合ったものを選びましょう。

7. 眠れないときは無理に寝ようとしない

眠れないまま長時間ベッドの中で過ごすと、眠れないことへの不安が強くなる場合があります。

眠気がないときは一度寝床を離れ、暗めの照明の下で静かに読書をするなど、落ち着いて過ごしましょう。眠気が戻ってから寝床に入る方法も有効です。

また、成人は厚生労働省の睡眠ガイドで示されている6時間以上を一つの目安に、必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。ただし、必要な時間には個人差があり、6時間で十分とは限りません。

睡眠時間の数字だけを追いかけず、朝の目覚めや日中の調子を確認しながら、自分に合った睡眠時間を見つけてください。

【受診の目安】眠りが浅い状態の見分け方と病院に相談すべき症状

眠りが浅い状態が続くとき、生活習慣の改善だけで対応できるのか、それとも医療機関で検査を受けるべきなのかを判断することが大切です。

生活習慣の改善で様子を見られるケース

次のような状態であれば、まずは生活習慣や睡眠環境を見直すことが考えられます。

  • 仕事や人間関係の悩みがある時期だけ眠りが浅い。
  • 夕方以降にコーヒーやエナジードリンクを飲んでいる。
  • 寝る直前までスマートフォンを使用している。
  • 休日と平日で起床時刻が大きく異なる。
  • 就寝前の飲酒が習慣化している。

これらの要因を一つずつ見直し、睡眠の変化を確認しましょう。

医療機関への相談を検討したいケース

以下のような症状がある場合は、睡眠障害や身体の病気が隠れている可能性があります。

  • 夜中に何度も目が覚める状態が長期間続いている。
  • 十分な睡眠時間を確保しても疲れが取れない。
  • 日中の眠気が強く、仕事や学業に支障が出ている。
  • 大きないびきや睡眠中の呼吸停止を指摘された。
  • 息苦しさや窒息感で夜中に目が覚める。
  • 夜になると脚がむずむずして眠れない。
  • 気分の落ち込みや意欲の低下が続いている。

特に、呼吸停止や強い日中の眠気がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の検査を早めに検討してください。運転中に眠気が生じる場合は、安全のため運転を控え、医療機関に相談する必要があります。

何科を受診すればよい?

症状によって相談先は異なります。

  • 睡眠外来・睡眠専門医:中途覚醒、慢性的な不眠、睡眠時無呼吸など。
  • 呼吸器内科:いびき、睡眠中の呼吸停止、息苦しさなど。
  • 耳鼻咽喉科:鼻づまりや気道の構造が関係するいびきなど。
  • 精神科・心療内科:ストレス、不安、気分の落ち込みを伴う不眠など。
  • 婦人科:月経周期や更年期症状と関連する睡眠障害など。
  • 脳神経内科:むずむず脚症候群や周期性四肢運動障害など。

最初にかかりつけ医へ相談し、必要に応じて専門医を紹介してもらう方法でも問題ありません。

受診前に睡眠記録をつけておく

診察を受ける際には、睡眠の状態を記録しておくと原因を探る手がかりになります。

  • 就寝時刻と起床時刻
  • 夜中に目が覚めた回数と時間
  • 朝起きたときの疲労感
  • 日中の眠気や集中力の状態
  • コーヒーやお酒を飲んだ時間と量
  • 服用している薬やサプリメント
  • 女性の場合は月経周期や更年期症状

スマートウォッチや睡眠アプリを利用する場合も、表示される深睡眠の割合などは参考情報として扱いましょう。市販の簡易機器だけで睡眠障害の診断はできません。

厚生労働省の睡眠ガイドでも、生活習慣を改善しても睡眠休養感が得られない場合や、日中の眠気が強い場合には医師への相談が勧められています。

【眠りが浅い原因】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:眠りが浅いのはストレスが原因ですか?

A1:ストレスは眠りが浅くなる代表的な原因の一つです。精神的な緊張や不安によって脳が覚醒しやすくなり、中途覚醒や熟睡感の低下につながる場合があります。ただし、カフェイン、飲酒、睡眠時無呼吸など別の原因が関係することもあります。

Q2:夜中に何度も目が覚めるのは病気でしょうか?

A2:必ずしも病気とは限りません。加齢による睡眠構造の変化や、尿意、騒音、室温などでも目が覚めることがあります。ただし、頻繁な中途覚醒に加えて日中の疲労や眠気が続く場合は、不眠症や睡眠時無呼吸などの可能性があるため、医師に相談しましょう。

Q3:女性だけ眠りが浅くなる原因はありますか?

A3:月経周期に伴う女性ホルモンの変動、妊娠、産後、更年期などが関係します。特に月経前の黄体期や更年期には睡眠が浅くなることがあります。鉄不足によるむずむず脚症候群にも注意が必要です。

Q4:カフェインは寝る何時間前までなら飲んでもよいですか?

A4:カフェインの代謝には個人差があるため、一律に安全な時間を決めることはできません。厚生労働省の睡眠ガイドでは夕方以降の摂取を控えることが推奨されています。睡眠に悩みがある場合は、午後からカフェインを含む飲料を避けるなど、早めに見直すとよいでしょう。

Q5:お酒を飲むと眠れるのに、なぜ睡眠の質が悪くなるのですか?

A5:アルコールには一時的に寝つきを促す作用がありますが、睡眠後半の質を悪化させ、中途覚醒を増やす可能性があります。寝酒は睡眠改善の方法として適切ではありません。

Q6:何時間寝ても眠りが浅い場合はどうすればよいですか?

A6:睡眠時間を確保しても休養感が得られない場合、睡眠時無呼吸症候群や周期性四肢運動障害などが隠れている可能性があります。生活習慣を見直しても改善しない場合は、睡眠外来やかかりつけ医に相談してください。

眠りが浅い原因は、ストレスや生活習慣の乱れだけではありません。カフェインやアルコール、寝室環境、加齢による深い睡眠の減少、女性ホルモンの変化、睡眠時無呼吸症候群など、さまざまな要因が関係しています。

まずは起床時刻を一定にする、朝の光を浴びる、夕方以降のカフェインを控える、寝酒を避けるなど、毎日の生活で取り組めることから始めてみましょう。

特に40代以降は、加齢や更年期による睡眠の変化が現れやすくなります。年齢のせいだと決めつけず、いびき、呼吸停止、脚の不快感、夜間頻尿などのサインにも目を向けることが大切です。

2026年現在も、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が睡眠改善の基本的な公的指針となっています。同ガイドが重視するのは、睡眠時間の確保と、朝起きたときに十分に休めたと感じられる睡眠休養感の両立です。

生活習慣を整えても眠りが浅い状態が続く場合や、日中の生活に支障が出ている場合は、睡眠障害の可能性を考えて医療機関に相談してください。原因を正しく見極めることが、質の高い睡眠を取り戻す第一歩です。

参照した主な公的資料

- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年9月18日一部修正)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「不眠症」「高齢者の睡眠」
- 国立精神・神経医療研究センター「睡眠関連呼吸障害」
- 国立精神・神経医療研究センター「睡眠関連運動障害」
- 厚生労働省「睡眠対策・睡眠と嗜好品について」

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倉持 玲奈

テクノロジー分野を担当。一次情報(公式発表・公式サイト)と発表日を必ず確認し、推測は推測と明記する編集方針に従っています。

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