天然痘(てんねんとう)は、天然痘ウイルスによって引き起こされる感染症で、高熱や全身の発疹、膿疱などを特徴とします。かつて世界中で大規模な流行を繰り返し、感染者の約30%が死亡したとされる恐ろしい病気でした。しかし、ワクチン接種と世界的な感染症対策によって撲滅され、世界保健機関(WHO)は1980年5月に世界根絶を宣言しています。
最後の自然感染例は1977年のソマリアで確認され、日本国内でも1956年以降は患者が発生していません。2026年現在、天然痘は人間の感染症として世界で唯一、WHOによる根絶が認定された感染症です。この記事では、天然痘の初期症状や潜伏期間、感染経路、致死率、日本での歴史、ワクチンによる根絶の理由を整理し、水痘やサル痘(現在の名称はエムポックス)との違いまで解説します。
【基礎知識】天然痘とは?天然痘ウイルスの特徴と恐れられた理由

天然痘は、天然痘ウイルス(Variola virus)への感染によって発症する急性の感染症です。医学的には「痘そう」とも呼ばれ、英語ではSmallpoxと表記されます。
天然痘ウイルスは、ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属に分類されます。同じ属にはエムポックス(旧称サル痘)の原因となるウイルスなども含まれますが、それぞれ異なるウイルスであり、同じ病気ではありません。
天然痘が歴史上恐れられた3つの理由天然痘が人類にとって深刻な脅威だったのは、主に次の3つの特徴があったためです。
- 高い致死性:重症型では感染者の約30%が死亡するほど危険な感染症だった。
- 強い感染力:感染者との近距離での接触や飛沫などを通じて、人から人へ広がった。
- 後遺症:回復しても顔や身体に深い瘢痕が残ったり、失明したりする場合があった。
天然痘の歴史は少なくとも約3,000年前までさかのぼるとされます。古代から各地で流行し、人口の減少や社会活動への大きな影響をもたらしてきました。
日本でも長い間、天然痘は「疱瘡(ほうそう)」と呼ばれ、恐れられていました。治療手段が限られていた時代には、予防や治療を願う信仰が広がり、疱瘡神や疱瘡絵などの文化も生まれています。
天然痘の主な種類天然痘には複数の病型があり、特に重要なのが大痘瘡(Variola major)と小痘瘡(Variola minor)です。
- 大痘瘡:重症化しやすく、歴史的な致死率はおおむね約30%。
- 小痘瘡:大痘瘡より症状が軽く、致死率は一般に1%未満。
現在、天然痘が根絶されたという場合、これらの自然感染による病気が世界から消滅したことを意味します。
【症状を詳しく解説】天然痘の初期症状・潜伏期間・感染経路・致死率
天然痘の特徴は、感染してすぐに発疹が出るのではなく、一定の潜伏期間を経て高熱などの全身症状が現れ、その後に特徴的な皮膚症状へ進行することです。
天然痘の潜伏期間は7〜19日CDC(米国疾病予防管理センター)によると、天然痘の潜伏期間は7〜19日間、平均10〜14日間です。
潜伏期間とは、ウイルスに感染してから症状が現れるまでの期間を指します。この間は通常、自覚症状がなく、感染者本人も感染に気づかないことがあります。
天然痘の場合、潜伏期間を過ぎると突然の発熱や強い倦怠感などが現れます。
天然痘の初期症状は高熱・頭痛・強い背中の痛み初期症状として代表的なのは、次のような全身症状です。
- 38〜40℃程度の高熱
- 強い頭痛
- 背中や腰の激しい痛み
- 全身の倦怠感
- 悪寒
- 腹痛や嘔吐
こうした症状は一般的に2〜4日程度続きます。初期段階では発疹が目立たないため、ほかの発熱性疾患と症状が似ることがあります。
発疹から膿疱、かさぶたへ進行する天然痘を特徴づけるのが、顔や手足を中心に広がる特徴的な発疹です。
発疹は口の中や舌などの粘膜にも現れ、その後、顔、腕、脚、手のひら、足の裏などに広がります。時間の経過とともに、皮膚の病変は水疱や膿疱へ変化し、最終的にはかさぶたになります。
代表的な経過は次のとおりです。
- 初期段階:高熱、頭痛、背中の痛み、強い倦怠感が現れる。
- 発疹段階:顔や手足を中心に赤い発疹が現れる。
- 水疱・膿疱段階:発疹が盛り上がり、内部に液体や膿がたまる。
- 痂皮形成段階:膿疱が乾燥し、かさぶたになる。
- 回復段階:かさぶたが剥がれ落ち、皮膚に痕が残る場合がある。
天然痘の特徴の一つは、同じ身体の部位では発疹がほぼ同じ発達段階にそろうことです。回復後も深い傷痕や視力障害が残ることがありました。
天然痘の感染経路は?天然痘は、主に感染者との近距離での接触によって人から人へ感染する病気でした。
WHOが示す主な感染経路は次のとおりです。
- 飛沫感染:感染者の咳や会話などで生じる感染性の飛沫を吸い込む。
- 直接接触:感染者の皮膚病変や体液などに接触する。
- 間接接触:ウイルスが付着した衣類や寝具などを介する。
特に発疹が現れた後は感染性が高まり、すべてのかさぶたが剥がれ落ちるまで感染性が続くとされていました。
なお、潜伏期間中は通常感染性がありません。発症後、とりわけ発疹が現れた段階で感染リスクが高くなる点が特徴です。
天然痘の致死率は約30%天然痘の致死率は病型によって異なります。WHOとCDCの資料では、代表的な大痘瘡の致死率は約30%とされています。
ただし、これは主にワクチン未接種者における歴史的な感染状況を示す数値です。すべての病型や患者に一律に当てはまるわけではありません。
小痘瘡では致死率が1%未満とされ、病型によって重症度に大きな違いがありました。
【歴史と年表】天然痘はいつ根絶された?日本最後の患者と1977年の世界最後の自然感染例
天然痘の根絶は、一つの国や一つのワクチンだけで実現したものではありません。長年にわたる種痘の普及と、WHOを中心とした国際的な感染症対策が組み合わさった成果です。
日本では1956年以降、天然痘の発生がない日本では明治時代に複数回の天然痘流行が発生しました。国立健康危機管理研究機構の感染症情報資料によると、明治年間には患者数2万〜7万人程度の流行が6回確認され、流行によっては数千人から2万人程度が死亡しています。
第二次世界大戦後の1946年(昭和21年)にも大規模な流行が発生し、約1万8,000人の患者と約3,000人の死亡が報告されました。その後、緊急の種痘などによって流行は沈静化しました。
国内では1955年に患者1人の記録があり、1956年以降は新たな発生が確認されていません。
天然痘根絶に関する重要な出来事と人物の関係世界的な根絶までには、ワクチンの開発、国際的な予防接種計画、最後の自然感染例の発見など、重要な転換点がありました。
| 年代・人物 | 出来事・関係 | 歴史的な意味 |
|---|---|---|
| 1796年 | エドワード・ジェンナーが種痘法を開発 | 天然痘予防の歴史的な出発点 |
| 1848年 | 日本に牛痘由来の痘苗が伝来 | 日本での種痘普及につながる |
| 1946年 | 日本で約1万8,000人の患者が発生 | 戦後の大規模流行 |
| 1956年 | 日本国内での発生が確認されなくなる | 国内の天然痘流行が終息 |
| 1967年 | WHOが世界天然痘根絶計画を強化 | 世界的な根絶活動が本格化 |
| 1975年 | バングラデシュのラヒマ・バヌ氏が大痘瘡の最後の自然感染例となる | 重症型の自然感染が終息 |
| 1977年10月 | ソマリアのアリ・マオ・マーリン氏が最後の自然感染例となる | 世界最後の自然感染例 |
| 1978年 | 英国バーミンガムの研究施設に関連する感染事故 | 自然感染による流行とは別の事例 |
| 1979年12月 | WHOの世界根絶認定委員会が根絶を認定 | 根絶の国際的な確認 |
| 1980年5月8日 | WHO第33回世界保健総会が根絶を正式に宣言 | 天然痘の世界根絶が公式に確定 |
天然痘の歴史を語るうえで欠かせない人物が、ソマリアの病院で働いていたアリ・マオ・マーリン氏です。
1977年10月、マーリン氏は天然痘患者との接触後に発熱し、その後、天然痘と診断されました。当初はマラリアや水痘と判断されていましたが、天然痘根絶計画の担当者によって正しく診断されました。
マーリン氏は隔離され、接触者の追跡と周辺地域へのワクチン接種が実施されました。本人は回復し、その後、新たな自然感染例は確認されませんでした。
ここで押さえておきたいのが、1977年のマーリン氏が世界最後の自然感染例だったという点です。一方、天然痘の最も重症な病型である大痘瘡の最後の自然感染例は、1975年にバングラデシュで確認されたラヒマ・バヌ氏でした。
また、1978年には英国バーミンガムで研究施設に関連する感染事故が発生し、死亡者も出ています。しかし、これは自然界での感染が再び広がった事例ではありません。
【根絶の理由】天然痘はなぜ撲滅できた?種痘ワクチンとWHOの戦略
天然痘の根絶が実現した最大の理由は、効果的なワクチンが存在したことに加え、感染者を見つけ出して周辺の感染拡大を防ぐ仕組みが確立されたことです。
エドワード・ジェンナーが開発した種痘1796年、英国の医師エドワード・ジェンナーは、牛痘に感染した人が天然痘にかかりにくいという観察をもとに、牛痘を利用した予防接種を行いました。
これが天然痘ワクチンの歴史的な始まりです。牛痘などの近縁ウイルスを利用して免疫を獲得させる方法は種痘と呼ばれ、天然痘の予防に大きく貢献しました。
現在の天然痘ワクチンも、天然痘ウイルスそのものを使用するものではなく、近縁のワクシニアウイルスを利用する方式です。
WHOの世界天然痘根絶計画WHOは1958年に世界天然痘根絶計画を採択し、1967年には根絶に向けた活動を強化しました。
当初は世界各地で幅広く予防接種を実施し、集団免疫を高めることが重視されていました。しかし、接種率を高めるだけでは感染者を完全になくすことが難しい地域もありました。
そこで重要になったのが、感染者を迅速に発見し、その周辺の接触者に集中的にワクチンを接種する方法です。
成功の鍵はサーベイランスと封じ込め根絶活動では、次の2つの考え方が大きな役割を果たしました。
- サーベイランス:患者を早期に発見し、感染の発生場所や接触者を把握すること。
- 封じ込め:患者を隔離し、接触者や周辺地域へのワクチン接種によって感染の連鎖を断ち切ること。
この方法は、感染者が発生した地域に重点的に対策を集中させる仕組みです。限られた医療資源を効果的に使いながら、感染拡大を防ぐことができました。
天然痘は人間を主な感染宿主とする感染症であり、人から人への感染の連鎖を完全に断ち切れれば、自然界に残る感染源から再び人間社会へ広がることはありません。
動物を介した継続的な感染サイクルが存在する感染症とは異なり、この性質も根絶を可能にした重要な条件でした。
天然痘ワクチンは現在も一般接種されている?日本では1976年に定期接種としての種痘が事実上中止され、1980年にはWHOの根絶宣言を受けて制度上も廃止されました。
種痘には重い副反応のリスクがあり、根絶後は一般の人々に予防接種を継続する必要性がなくなったためです。
ただし、天然痘ワクチンそのものが世界からなくなったわけではありません。研究施設の関係者など、特別なリスクがある人への対策や、万が一の発生に備える公衆衛生上の対応に利用される可能性があります。
【徹底比較】天然痘と水痘・サル痘(エムポックス)の違い
天然痘と混同されやすい感染症に、水痘(みずぼうそう)とエムポックスがあります。いずれも皮膚に発疹や水疱などが現れることがありますが、原因となるウイルスや症状、感染状況は異なります。
天然痘と水痘の違い水痘は水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。一般にはみずぼうそうと呼ばれ、子どもを中心に発症しますが、大人が感染することもあります。
天然痘との大きな違いは、発疹の進行速度と分布です。
- 天然痘:発疹が深く硬い傾向にあり、同じ部位ではほぼ同じ発達段階の病変が見られる。顔や手足に多く、手のひらや足の裏にも現れやすい。
- 水痘:比較的浅い水疱ができ、短期間に次々と新しい発疹が現れるため、赤い発疹、水疱、かさぶたが同時に見られることがある。体幹に多く、かゆみも特徴。
CDCも、天然痘と水痘を区別する際には、発疹の深さ、身体のどこに多く現れるか、発疹が同じ段階にそろっているかどうかを重要な判断材料として示しています。
天然痘とサル痘(エムポックス)の違いエムポックスは、以前はサル痘と呼ばれていた感染症です。原因はエムポックスウイルスで、天然痘と同じオルソポックスウイルス属に属します。
近縁のウイルスによる感染症ですが、天然痘とは別の病気です。
主な違いは次のとおりです。
- 原因ウイルス:天然痘は天然痘ウイルス、エムポックスはエムポックスウイルス。
- リンパ節の腫れ:エムポックスではリンパ節腫脹が特徴的に見られる一方、典型的な天然痘では一般的な特徴ではない。
- 感染状況:天然痘は世界根絶が宣言されているが、エムポックスは現在も発生する感染症。
- 感染経路:どちらも接触などによって感染するが、エムポックスでは皮膚病変や粘膜との直接接触などが重要な感染経路となる。
なお、発疹の見た目だけで感染症を正確に判別することはできません。特にエムポックスは発疹の現れ方に幅があり、症状だけで判断するのは危険です。
【2026年最新】天然痘の現在の発生状況・治療法・再流行の可能性
2026年11月現在、天然痘は自然界での感染が根絶された感染症です。WHOは1980年5月に根絶を正式に宣言しており、1977年のソマリアでの自然感染例以降、自然発生による患者は確認されていません。
現在、天然痘の患者は世界に存在する?自然感染による天然痘患者は確認されていません。
ただし、天然痘ウイルスそのものが地球上から完全に物理的消滅したという意味ではありません。WHOが管理する国際的な枠組みのもと、米国とロシアの指定された高度封じ込め研究施設にウイルスの保管が認められています。
このため、天然痘は自然界では根絶された一方、研究施設での厳格な管理や国際的な監視が続けられている感染症です。
天然痘に治療法はある?天然痘に対する、患者への有効性が人間で確立された特異的な治療法はありません。
基本的には、発熱や脱水などに対する支持療法、合併症への対応、感染拡大を防ぐための隔離などが想定されます。
天然痘根絶後に開発された抗ウイルス薬の中には、天然痘への効果が期待されているものもあります。しかし、天然痘患者を対象とした臨床試験によって有効性が確立されているわけではありません。
また、天然痘ワクチンは感染前の予防だけでなく、曝露後の発症予防にも利用できる可能性があります。WHOによれば、感染者との接触後4日以内の接種は、発症を防ぐために有効とされる方法です。
天然痘が再流行する可能性は?自然界からの再流行は、天然痘が根絶されているため、通常の感染症のようには想定されません。
一方、天然痘ウイルスが指定研究施設以外に存在する可能性や、意図的に悪用されるリスクについては、各国の公衆衛生当局が警戒しています。
天然痘は感染した場合の被害が大きいことから、万が一の発生に備えたワクチンの備蓄、診断体制、感染症対策の準備が重要です。
つまり、2026年現在の天然痘は、日常生活で感染を心配する病気ではありませんが、国際的な公衆衛生上の備えが不要になったわけではないのです。
【天然痘とは】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:天然痘は現在も日本で発生していますか?
A1:いいえ。日本では1956年以降、天然痘の発生は確認されていません。世界的にも1977年のソマリアでの自然感染例を最後に患者は確認されず、1980年にWHOが世界根絶を宣言しました。
Q2:天然痘の初期症状は何ですか?
A2:代表的な初期症状は高熱、頭痛、強い背中の痛み、倦怠感、悪寒などです。発熱などの全身症状が先に現れ、その後、顔や手足を中心に特徴的な発疹が広がります。
Q3:天然痘と水痘は同じ病気ですか?
A3:別の病気です。天然痘は天然痘ウイルス、水痘は水痘・帯状疱疹ウイルスが原因です。発疹の進み方や分布にも違いがあります。
Q4:天然痘の最後の患者は誰ですか?
A4:世界最後の自然感染例として知られるのは、1977年10月にソマリアで天然痘と診断されたアリ・マオ・マーリン氏です。本人は回復しました。なお、大痘瘡の最後の自然感染例は1975年のバングラデシュのラヒマ・バヌ氏です。
Q5:天然痘ワクチンは現在も接種できますか?
A5:天然痘ワクチンは現在も特定のリスクに備える目的で利用される場合がありますが、一般向けの定期予防接種は行われていません。接種には副反応のリスクもあるため、通常の自己判断による接種を推奨するものではありません。
Q6:天然痘とエムポックス(サル痘)は同じウイルスですか?
A6:同じオルソポックスウイルス属に属する近縁のウイルスですが、別のウイルスです。天然痘は根絶されていますが、エムポックスは現在も発生する感染症です。
天然痘は、天然痘ウイルスによって引き起こされ、高熱や全身の発疹、膿疱などを伴う感染症です。歴史的には致死率が約30%に達する重症型もあり、長年にわたって人類を苦しめてきました。
しかし、エドワード・ジェンナーによる種痘の開発を出発点に、ワクチンの普及とWHOによる世界的な根絶活動が進み、1977年のソマリアでの自然感染例を最後に感染の連鎖が断ち切られました。そして1980年5月8日、WHOは天然痘の世界根絶を正式に宣言しました。
日本でも1956年以降、患者の発生は確認されていません。2026年現在、天然痘は自然界での感染が根絶された感染症として位置づけられています。
天然痘の歴史から学べるのは、感染症の制圧にはワクチンの開発だけでなく、患者の早期発見、接触者の追跡、地域社会の協力、国際的な情報共有が欠かせないということです。
天然痘は過去の病気になりましたが、その根絶を実現した公衆衛生の仕組みは、エムポックスをはじめとする現在の感染症対策にもつながっています。人類が初めて達成した感染症の世界根絶は、医学と国際協力の歴史に残る大きな成果です。
主な事実確認に使用した公的資料
- WHO「Smallpox」:根絶の経緯、感染経路、最後の自然感染例。
- CDC「Signs and Symptoms of Smallpox」:潜伏期間、症状の進行、感染性。
- 国立健康危機管理研究機構「天然痘(痘そう)」:日本の流行史、種痘、1956年以降の国内発生状況。
- 厚生労働省「痘そう(天然痘)」:日本の感染者数・死亡者数、根絶宣言。
- CDC「History of Smallpox」:1975年のラヒマ・バヌ氏と1977年のアリ・マオ・マーリン氏の記録。