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【改名理由】欅坂46はなぜ櫻坂46に生まれ変わったのか?

伊部 拓海 伊部 拓海 • 更新: • 公開: • 読了約 20 分
目次

欅坂46の改名理由を理解するには、2020年当時のグループが置かれていた状況を振り返る必要がある。

公式発表で示された大きな方向性は、過去の活動を終わらせるだけではなく、新しいグループ名を掲げて再出発することだった。キャプテンの菅井友香は、改名発表時の配信ライブで、メンバーとスタッフが話し合いを重ねたうえで決断したと説明している。

グループとしてもっともっと強くなるための決断

この言葉が、改名の目的を端的に表している。欅坂46という名前を捨てること自体が目的だったのではなく、グループとして新しい段階に進むための選択だった。

背景には、複数の問題が重なっていた。

1.中心メンバーの脱退とグループの転換期

欅坂46は、デビュー以来、平手友梨奈を中心とした強い表現力と独自の楽曲世界で支持を集めてきた。一方、その中心的存在が2020年1月に脱退したことで、グループは大きな転換点を迎える。

加えて、メンバーの卒業や活動の停滞、シングル発売の延期なども重なった。2019年9月には東京ドーム公演を成功させていたものの、その後の活動は順調とはいえない状況だった。

公式ファンクラブの回顧企画「The Moment -How does it feel?-」では、菅井友香と守屋茜が当時の葛藤を振り返っている。菅井は、改名を最初に聞いたとき、欅坂を続ける方法はないのかと考えたことも明かした。

2.過去を否定せず、新しいグループをつくる必要性

改名の背景には、これまでの欅坂46の実績を否定するのではなく、その経験を次の活動に生かすという考え方もあった。

菅井は、欅坂46として培ってきた経験がメンバーを鍛えてくれたと語り、新グループでも新しいことに挑戦する意欲を示している。

この点は重要だ。改名は過去との決別だけを意味するものではない。欅坂46という名前で積み上げた音楽性、パフォーマンス、ファンとの関係を引き継ぎながら、新しい方向性を獲得するための転換だった。

3.公式に説明された理由と、当時の状況は分けて考える

運営会社の2020年7月16日の発表は、新グループ名への変更と再出発を告知したものだった。個別のトラブルや特定メンバーの脱退を、改名の直接的な原因として断定した発表ではない。

一方、後年の公式回顧記事では、メンバーの卒業や平手友梨奈の脱退、活動の停滞など、当時の複雑な状況が振り返られている。

したがって、改名の本質は「平手友梨奈がいなくなったから」という単純な説明では捉えきれない。グループ全体が抱えていた転換期の課題に向き合い、新しい名前で再出発することを選んだ、という理解が適切だ。

参考となるのは、欅坂46公式発表、菅井友香の発言を掲載したCINRAの報道、公式ファンクラブの回顧記事である。

【時系列】2020年の改名発表からTHE LAST LIVEまでの全経緯

欅坂改名

欅坂46の改名は、2020年7月に突然発表されたように見える。しかし、実際には発表から新名称の公表、ラストライブまで段階的に進められた。

特に押さえておきたいのが、7月16日、9月21日、10月14日の3つの日付だ。それぞれ、改名方針の発表、新グループ名の公表、櫻坂46としての活動開始を意味している。

時期 出来事 意味・詳細 2020年1月23日 平手友梨奈が脱退 グループの象徴的存在が離れ、転換期を迎える。 2020年7月16日 改名を発表 配信ライブで5年間の歴史に区切りをつけ、新グループ名で再出発する方針を公表。 2020年8月21日 最後の楽曲を配信 「誰がその鐘を鳴らすのか?」を欅坂46最後の楽曲としてリリース。 2020年9月20日 新名称をサプライズ発表 渋谷駅前の街頭ビジョンで「櫻坂46」を発表。 2020年9月21日 運営会社が正式発表 10月14日から櫻坂46として活動することを告知。 2020年10月12日・13日 THE LAST LIVE 2日間の無観客配信ライブで欅坂46としての活動を締めくくる。 2020年10月14日 櫻坂46始動 新しいグループ名での活動を開始。

この流れで注目したいのは、改名の発表から新名称の発表まで約2か月あったことだ。

7月16日の公式発表では、新しいグループ名は明かされなかった。8月21日に最後の楽曲をリリースし、9月20日に名称を公表するという段階を踏んでいる。

また、2020年9月18日の公式告知では、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない状況を受け、THE LAST LIVEを無観客配信で実施することが発表された。

最後のライブは2日間で構成され、公式告知では、1日目と2日目で「静」と「動」とも表現できる異なるセットリストを用意すると説明されていた。欅坂46の5年間をパフォーマンスで締めくくる公演として企画されたのである。

【真相検証】平手友梨奈の脱退と欅坂46の改名は関係していた?

欅坂46の改名を調べる人が特に気になるのが、平手友梨奈の脱退との関係だ。

平手は2016年のデビューシングル「サイレントマジョリティー」からグループの中心を担い、欅坂46の表現スタイルを象徴する存在だった。そのため、彼女の脱退と改名が近い時期に起きたことは、当時のファンにとって大きな意味を持っていた。

平手友梨奈の脱退は2020年1月23日

欅坂46の公式サイトは2020年1月23日、メンバーに関する発表を掲載した。その中で、織田奈那と鈴本美愉の卒業、佐藤詩織の活動一時休止とともに、平手友梨奈の脱退を発表している。

平手については、一般的なアイドルグループの「卒業」ではなく「脱退」という言葉が使われた。これは本人の意思を尊重した表現として報道された。

つまり、平手の脱退は7月の改名発表より約半年早い出来事だった。

菅井友香が明かした当時の複雑な心境

改名後に公開された公式ファンクラブの回顧企画では、菅井友香が当時のメンバーの葛藤を振り返っている。

結局、平手がいないと“欅坂”としては認めてもらえなかったのかな、と気持ちが後ろ向きになることもありました。

これは、平手の存在がグループの評価やイメージにどれほど大きな影響を与えていたかを示す、重要な証言だ。

一方で、菅井はそのまま過去にとらわれていては、これまでの自分たちまで否定することになると考えたことも語っている。

メンバーが目指したのは、平手の代わりとなる新しい中心人物を見つけることだけではなかった。メンバー一人ひとりが自分たちの力を示し、グループ全体で新しい表現をつくっていくことだった。

平手友梨奈の脱退が改名の唯一の原因だったのか

ここは、事実と解釈を分けておきたいポイントだ。

平手の脱退は改名に至るまでの重要な背景の一つだった。しかし、運営会社の改名発表は、平手の脱退を直接の理由として掲げていない。

また、菅井の回顧発言から読み取れるのは、メンバーが平手の不在によって自分たちの存在意義を問い直していたということだ。

したがって、「平手友梨奈が脱退したため、欅坂46は解散・改名させられた」という説明は正確ではない。本人の脱退とグループの再出発は、時系列上も内容上も区別する必要がある。

平手の脱退は1つの大きな転換点であり、改名はグループ全体で選んだ再出発の決断だった。

【名前の由来】櫻坂46の意味とグループカラーが白になった理由

櫻坂46という名称には、単に桜の美しさを表現するだけではない、地理的なつながりと新しいグループへの思いが込められている。

名前の由来は六本木に実在する「さくら坂」

櫻坂46の名前の由来となったのは、東京都港区六本木に実在する「さくら坂」だ。

この坂は、欅坂46の名称の由来となった「けやき坂」に隣接している。つまり、欅坂46と櫻坂46は、名前の由来となる場所にもつながりがある。

2020年9月20日の新名称発表後、テレビ朝日などの報道でも、この地理的な関係が紹介された。

加えて、ひらがなの「さくら」ではなく、旧字体の「櫻」が採用された。これにより、欅坂46の「欅」と同様、漢字の持つ印象や存在感を引き継いでいる。

菅井友香が語った「櫻」という名前への思い

2020年9月24日の公式ブログで、菅井は新しいグループ名を初めて聞いたときの気持ちを明かした。

この名前を聞いた時は、心にすっと入ってきました。

また、けやき坂とさくら坂の縁にも触れ、桜を日本を代表する花として紹介している。

菅井が特に大切にしていたのは、桜の花が一輪ずつ咲き、それぞれが集まることで満開の景色をつくるというイメージだった。

これは、個々のメンバーが力を発揮し、グループ全体として大きな魅力を生み出すという新体制の方向性にも重なる。

グループカラーは欅坂46の緑から白へ





欅坂46
緑を基調としたイメージ





櫻坂46
何色にも染まっていない白


改名に伴う大きな変化の一つが、グループカラーの変更だった。

欅坂46時代の緑から、櫻坂46では白へと刷新された。桜という名称からピンク色を想像する人もいるが、改名当初に公式ブログで説明されたグループカラーは白である。

2020年9月26日、森田ひかるは公式ブログで、白には何にも染まっていないという意味があると説明した。

何にも染まっていないということが表されています。

加えて、これからファンと一緒に真っ白なグループに色をつけていきたいという思いも綴っている。

つまり、白への変更は単なるデザインの変更ではない。欅坂46時代のイメージに縛られず、これからの活動を通じて櫻坂46独自の個性を築いていくという象徴的な意味を持っていた。

なお、桜の色を連想させる淡いピンクと、公式に説明されたグループカラーの白は区別して理解したい。

【メンバー比較】欅坂46と櫻坂46は何が違う?改名後のメンバーも解説

欅坂46と櫻坂46の違いを考えるとき、最も大きな誤解は、改名によってメンバーが全員入れ替わったという認識だ。

実際には、2020年10月14日の活動開始時点で、欅坂46から在籍メンバーが引き継がれていた。改名はメンバーを一新して別グループをつくる方式ではなかったのである。

改名後も活動を続けたメンバー

改名当時の中心メンバーには、菅井友香、守屋茜、小林由依、渡邉理佐、森田ひかる、田村保乃、藤吉夏鈴、山﨑天らがいた。

一期生・二期生が中心となって櫻坂46の初期体制を築き、その後、新しい世代の加入によってグループの構成は変化していった。

特に、森田ひかるは櫻坂46の初期の表題曲センターを務め、新体制を象徴するメンバーの一人となった。

欅坂46と櫻坂46の違いを整理
比較項目 欅坂46 櫻坂46
グループ名 欅坂46 櫻坂46
活動の節目 2020年10月13日 2020年10月14日始動
名前の由来 六本木のけやき坂 六本木のさくら坂
グループカラー 緑 白
活動の方向性 独自の強い表現世界 過去を受け継ぎながら新たな表現に挑戦
メンバー構成 一期生・二期生 初期メンバーを引き継ぎ、三期生・四期生も加入

表からも分かるように、両グループは歴史的な連続性を持ちながら、名前やビジュアル、メンバー構成、活動の方向性を更新してきた。

改名後に加わった新しい世代

櫻坂46は、改名時のメンバーだけで活動を続けてきたわけではない。

2023年には三期生、2025年には四期生が加入し、グループの世代交代が進んだ。これによって、欅坂46時代から活動してきたメンバーが培った経験と、新しく加入したメンバーの個性が共存する体制へと発展している。

2026年10月発売の16thシングル「愛MUST BE」の歌唱メンバーにも、二期生、三期生、四期生が参加している。

例えば、二期生では田村保乃や松田里奈、三期生では谷口愛季や的野美青、四期生では浅井恋乃未や山川宇衣らの名前が確認できる。

これは、櫻坂46が過去のメンバーだけに依存するのではなく、複数の世代が参加するグループへ成長していることを示す動きだ。

一方、欅坂46時代から活動したメンバーは、卒業などを経て徐々にグループを離れている。したがって、2026年現在の櫻坂46を、2020年当時の欅坂46と同じメンバー構成として捉えることはできない。

【2026年最新】櫻坂46の現在は?最新シングルとライブ活動

2026年11月5日時点

櫻坂46は2026年現在も活動を続けており、シングルのリリース、全国ツアー、記念ライブなど、音楽活動を中心に幅広い展開を見せている。

欅坂46からの改名は一時的な名称変更ではなく、長期的な活動の基盤をつくる転換点だったことが、現在の活動からも分かる。

2026年10月14日に16thシングル「愛MUST BE」を発売

2026年10月14日、櫻坂46は16thシングル「愛MUST BE」をリリースした。

公式発表によると、今作には表題曲のほか、BACKS曲や四期生楽曲などが収録されている。加えて、卒業を発表している二期生・松田里奈のソロ楽曲や、田村保乃がセンターを務めるカップリング曲「I'm the law」も収録された。

世代をまたいだメンバーの参加に加え、それぞれの個性を生かした楽曲構成が特徴となっている。

2026年の全国アリーナツアーも開催

2026年7月から8月にかけては、「Sakurazaka46 ARENA TOUR 2026 -What's lonesome?-」を開催した。

静岡、兵庫、広島、千葉、宮城、香川など複数地域を巡る全国規模のツアーで、8月30日に香川公演でファイナルを迎えている。

加えて、2026年4月11日・12日には、グループの5周年を記念する「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」をMUFGスタジアム(国立競技場)で開催した。ソニーミュージックの作品紹介では、同公演の動員は14万人と紹介されている。

欅坂46から櫻坂46へと名前を変えたグループが、大規模な会場で記念公演を開催するまでに成長したことは、活動の継続性を示す大きな節目だ。

11月14日・15日に6周年記念ライブを開催予定

2026年11月5日時点で、次の大きな予定として発表されているのが「6th YEAR ANNIVERSARY LIVE」だ。

開催予定日は11月14日・15日、会場は千葉県のZOZOマリンスタジアム。15日には松田里奈の卒業セレモニーも予定されている。

松田は櫻坂46の二期生として活動してきたメンバーであり、2026年の16thシングルにも参加している。グループの節目となるライブと、メンバーの卒業という二つの意味を持つ公演になる。

また、11月4日には公式サイトから海外向けのライブ配信も発表された。国内だけでなく海外のファンにも公演を届ける取り組みが続いている。

2026年の櫻坂46を見ると、改名当初に掲げた「新しいことにも貪欲に挑戦する」という菅井友香の言葉が、現在のライブ展開や新世代の加入にもつながっていることが分かる。

【よくある質問】欅坂46の改名に関するFAQ

Q1:欅坂46が櫻坂46に改名した日はいつですか?
A1:2020年10月14日です。2020年7月16日に改名方針を発表し、9月21日に新名称を正式発表。10月12日・13日のラストライブを終え、14日から櫻坂46として活動を開始しました。

Q2:欅坂46が改名した本当の理由は何ですか?
A2:公式に示された大きな理由は、グループとしてさらに強くなるための再出発です。メンバーの卒業や平手友梨奈の脱退など、当時の転換期にあった複数の課題も背景にありました。

Q3:平手友梨奈の脱退が欅坂46の改名につながったのですか?
A3:平手の脱退は2020年1月23日、改名発表は同年7月16日です。菅井友香も当時の葛藤を振り返っていますが、公式発表では平手の脱退を改名の直接的な原因とはしていません。

Q4:櫻坂46という名前の由来は何ですか?
A4:東京都港区六本木にある実在の「さくら坂」が由来です。欅坂46の名前の由来となった「けやき坂」に隣接しており、両グループには地理的なつながりもあります。

Q5:櫻坂46のグループカラーはピンクですか?
A5:改名当初に公式ブログで説明されたグループカラーは白です。何色にも染まっていない状態を表し、これからメンバーとファンで新しい色をつくっていくという意味が込められています。

Q6:欅坂46のメンバーは全員卒業したのですか?
A6:改名時には欅坂46の一期生・二期生が櫻坂46に引き継がれました。その後、卒業や新メンバーの加入を経て構成が変化しています。2026年には二期生から四期生までが活動に参加しています。

欅坂46の改名は、2020年7月16日の発表から、10月12日・13日の「THE LAST LIVE」、そして10月14日の櫻坂46始動へとつながった大きな転換点だった。

その理由として公式に示されたのは、グループとしてもっと強くなるための決断。背景には平手友梨奈の脱退、メンバーの卒業、活動の停滞など、グループが直面していた複雑な事情があった。

しかし、櫻坂46は欅坂46の歴史を否定する形で生まれたわけではない。菅井友香が語ったように、過去の経験を大切にしながら新しいことに挑戦する道を選んだのである。

【プロの結論】改名の本質は名前ではなく、グループの主体性にある

欅坂46と櫻坂46を比較するとき、名前や色、衣装、メンバー構成の違いだけに注目すると、改名の本質を見失いやすい。

重要なのは、欅坂46が築いた独自の表現を残しながら、特定の時代や人物だけに依存しないグループへと変化する道を選んだことだ。

欅坂46の最終局面で披露された「誰がその鐘を鳴らすのか?」は、センターを固定しないフォーメーションが特徴的だった。これは、メンバー全員で最後のステージをつくろうとした当時の姿勢を象徴する出来事でもある。

そして2026年現在、櫻坂46は新しい世代を迎え、16thシングルのリリースや大規模ライブを重ねている。

改名を単なるグループ名の変更として見るのではなく、5年間の歴史を引き継ぎながら新しい未来を切り開くための決断として捉えること。それが、欅坂46から櫻坂46への変化を理解するうえで最も大切な視点だ。

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コンテンツディレクター 伊部 拓海
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映画・ドラマ担当。公開資料と一次報道を照合し、ネタバレの扱いには線引きルールを設けています。

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