2026年11月現在、ラサール石井は、かつての人気お笑いタレント・俳優という肩書だけでは語れない立場にいる。2025年の参議院議員選挙で初当選し、2026年4月には社会民主党(社民党)の幹事長に就任。 現在は国会議員としての活動に加え、党の運営や選挙対策にも携わっている。
「コント赤信号」のメンバーとして知られ、アニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』では両津勘吉の声を担当したラサール石井。長年にわたって芸能界で活躍してきた人物が、なぜ政治家への転身を決断したのか。2026年の国会での具体的な活動、社民党幹事長への就任経緯、芸能活動の現状、政治家としての評判まで、これまでの歩みと照らし合わせて整理する。
【2026年最新】ラサール石井の現在は参議院議員で社民党幹事長

ラサール石井の現在を理解するうえで、最も重要なのは、参議院議員と社民党幹事長という2つの役割を担っていることだ。
2025年の参院選で初当選した後、党内での役職も段階的に上がり、2026年春には党の中心的な実務責任者となった。
参議院議員としての現在の立場参議院の公式議員プロフィールによると、ラサール石井の本名は石井朗夫(いしい・あきお)。社会民主党所属で、全国比例代表から選出された参議院議員である。
2026年11月3日現在、参議院で所属が確認できる委員会・調査会は次の3つだ。
- 財政金融委員会
- デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会
- 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会
任期満了日は2031年7月28日となっている。
つまり、2026年現在は単に選挙で当選したタレント議員という段階ではなく、財政、金融、デジタル技術、エネルギー政策などを扱う議会活動に参加している。
2026年4月、社民党幹事長に就任政治家としての大きな転換点となったのが、2026年4月29日に東京都内で開かれた社民党の定期全国大会だ。
社民党は4月30日、新執行部の人事を公式発表した。その中でラサール石井は、次の役職に選出されている。
- 幹事長
- 国会対策委員長
- 選挙対策委員長
党首は福島みずほ。ラサール石井は、党の運営、国会対応、選挙戦略という重要な実務を担う立場になった。
幹事長は、党の政策や組織運営、選挙への対応などを調整する重要な役職である。知名度を生かした広報だけでなく、党の活動を実際に動かす役割が求められる。
社民党が公式に公表した新執行部の人事と、9月17日付でラサール石井本人の名前が幹事長として記載された党声明からも、就任後の活動が確認できる。
幹事長就任は芸能人としての知名度だけが理由なのかラサール石井の幹事長就任には、2025年の参院選での知名度だけでなく、2026年の党首選をめぐる党内政治も関係している。
2026年3月、社民党では13年ぶりとなる党首選挙が実施された。ラサール石井も立候補し、福島みずほ、大椿ゆうこと争った。
しかし、3月23日の開票では福島みずほが1,876票、大椿ゆうこが1,297票、ラサール石井が967票。過半数を獲得した候補者がいなかったため、上位2人による再選挙が行われることになった。
4月6日の決選投票では福島みずほが再選された。
ラサール石井は党首にはならなかったものの、その後の党大会で幹事長に選出された。党首選で党内の支持を集めた経験と、芸能界で培った発信力を、党運営の実務につなげる形になったと考えられる。
【経歴・年表】コント赤信号から両津勘吉、そして政治家へ
ラサール石井は、1955年に大阪市で生まれた。芸能界では、お笑い芸人、俳優、声優、脚本家、演出家と幅広い分野で活動してきた。
芸能人から政治家への転身は突然の出来事に見えるが、それ以前にも社会問題や政治について積極的に発信していた。
ラサール石井のプロフィール| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 芸名 | ラサール石井 |
| 本名 | 石井朗夫 |
| 生年・出身地 | 1955年・大阪市 |
| 出身高校 | 鹿児島ラ・サール学園高等学校 |
| 大学 | 早稲田大学第一文学部除籍 |
| お笑いグループ | コント赤信号 |
| 代表的な声優役 | 両津勘吉 |
| 所属政党 | 社会民主党 |
| 国会議員 | 参議院議員・1期 |
| 党内役職 | 幹事長 |
| 時期 | 出来事・関係者 | 主な意味 |
|---|---|---|
| 1955年 | 大阪市に生まれる | ラサール石井の誕生 |
| 1970年代 | 渡辺正行、小宮孝泰とコント赤信号を結成 | お笑い芸人として活動 |
| 1996年 | 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 | 両津勘吉役で声優としても人気を獲得 |
| 2001年以降 | 舞台の脚本・演出を本格化 | 演出家・脚本家として活動領域を拡大 |
| 2015年 | ミュージカル『HEADS UP!』 | 原案・作詞・演出を担当 |
| 2025年5月20日 | 社民党に入党 | 政治活動への本格的な転身 |
| 2025年7月20日 | 第27回参院選 | 全国比例で初当選 |
| 2025年9月 | 社民党副党首に就任 | 党執行部に参加 |
| 2026年3月 | 社民党党首選に立候補 | 福島みずほ、大椿ゆうこと争う |
| 2026年4月29日 | 社民党定期全国大会 | 幹事長など3役に選出 |
| 2026年11月 | 参議院議員・社民党幹事長 | 国会と党運営の両面で活動 |
参議院の公式プロフィール、社会民主党の発表、国際交流基金の舞台芸術関連資料などをもとに整理した。
コント赤信号で人気を獲得ラサール石井の芸能活動の出発点として欠かせないのが、コント赤信号だ。
渡辺正行、小宮孝泰とともにグループを結成し、テレビや舞台で活躍した。
3人の持ち味を生かしたコントで人気を獲得し、バラエティー番組の出演や司会など、活動の幅を広げていった。
その後はクイズ番組の回答者や『M-1グランプリ』の審査員なども務めている。
両津勘吉役で声優としても知られる存在に
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』
1996年から放送されたテレビアニメで、主人公の両津勘吉を担当。豪快で人情味のあるキャラクターと、ラサール石井の特徴的な声が結びつき、世代を超えて知られる代表作となった。
両津勘吉役は、ラサール石井の知名度を芸人ファン以外にも広げた重要な仕事だ。
現在の政治家としての活動を知る若い世代にも、両津勘吉の声を担当した人物として認識されている。
演出家としても評価された実績ラサール石井は、演じる側だけでなく、作品を作る側にも活動を広げてきた。
2001年から舞台の脚本・演出を本格的に手掛けるようになり、舞台版『こちら葛飾区亀有公園前派出所』では脚本・演出・主演を担当した。
特に注目されたのが、ミュージカル『HEADS UP!』だ。
同作品では原案・作詞・演出を担当し、第23回読売演劇大賞の優秀演出家賞を受賞した。
この実績からも、ラサール石井が単なるテレビタレントではなく、演劇制作にも携わってきた人物であることが分かる。
【国会活動の実態】ラサール石井は2026年に何をしている?
政治家としての評価を考える際、重要なのは肩書や知名度だけではない。実際に国会でどのような問題を取り上げ、政府に何を問いかけているのかという点だ。
2026年の参議院の委員会記録を見ると、ラサール石井は財政・金融政策、経済安全保障、金融被害者の救済などに関わっている。
2026年に取り上げた主な政策課題1.スルガ銀行の不正融資問題と被害者救済
2026年4月2日や6月16日の参議院財政金融委員会では、スルガ銀行の不正融資問題に関する被害者救済が議題となった。
ラサール石井は、被害者への対応や金融庁の監督の在り方、救済に向けた仕組みなどを取り上げている。
金融機関の問題によって被害を受けた人々を、どのように救済するのかという消費者保護に関わるテーマだ。
2.日本版CFIUSと外国投資審査制度
2026年5月28日の財政金融委員会では、外国為替及び外国貿易法の改正案に関連し、日本版CFIUSをめぐる論点を取り上げた。
主な論点は次のとおり。
- 日本版CFIUSの根拠となる法律上の規定
- 対内直接投資審査制度における政府機関の関与
- 国家情報局との連携の在り方
- 審査判断に対する反論機会など、適正手続の保障
経済安全保障と、企業や投資家の権利をどのように両立させるかという問題である。
3.税関行政と個人情報の取り扱い
2026年3月31日の財政金融委員会では、関税定率法などの改正案に関する審議で、税関の検査体制や不正薬物の摘発、税関手続きのデジタル化に伴う個人情報の取り扱いなどが取り上げられた。
これらは日常生活では見えにくいが、貿易、経済安全保障、個人情報保護に関係する重要な政策分野である。
国会での役割はタレント候補の域を超えているのかラサール石井の国会活動を見ると、少なくとも委員会で具体的な質問を行い、政府の制度設計や行政対応を問い直す仕事に携わっている。
一方、質問をしたことと、政策を実現したことは同じではない。
議員としての成果を判断するには、質問の内容だけでなく、政府答弁、その後の制度変更、法案への対応、被害者救済の進展などを追う必要がある。
政治家としての評価は、知名度ではなく、国会での発言が実際の政策や生活改善につながったかどうかで判断するべきだ。
【政治家転身の理由】なぜ芸能界から政治の世界に入ったのか
ラサール石井が政治家を目指した背景には、長年続けてきた政治的発信と、芸能活動を取り巻く環境への問題意識があった。
2025年6月30日、社民党公認で参院選に立候補すると正式発表した際、本人は政治について発言することを仕事にしていく決意を明らかにした。
以前から政治や社会問題について発信していたラサール石井は、政治家になる前からSNSなどを通じて社会問題や政治について発言していた。
2025年8月27日に取材を受けたインタビューでは、当初は政治の世界に入ることを考えておらず、反戦や平和については演劇などのエンターテインメントを通じて伝えればよいと考えていたと説明している。
しかし、政治的な発言を続けるうちに、芸能界で仕事がしづらくなったと本人は感じていた。
インタビューでは、広告スポンサーやテレビ番組への出演に関する問題、自身が出演する公演の宣伝場面が別の役者に差し替えられた経験などを語っている。
これらは本人が取材で明かした経験であり、個々の仕事がなくなった原因について独立した第三者がすべて確認したという意味ではない。
「黙って見ているのは、もうやめよう」という決断2025年6月30日の出馬会見で、ラサール石井は政治的な発言を一つの仕事として続けていく決意を示した。
その背景には、政治や社会問題について意見を述べること自体を控えるのではなく、責任を持って発言できる立場になりたいという考えがあった。
また、社民党からの出馬要請を受けたことも転身のきっかけとなった。
2025年9月のインタビューでは、社民党が厳しい状況にあると聞き、自分の力で少しでも党を支えられるなら挑戦する価値があると考えた趣旨を説明している。
妻からも挑戦を後押しされたことを明かしている。
2025年参院選で初当選した意味2025年7月20日に投開票された第27回参議院議員通常選挙で、ラサール石井は社民党の全国比例候補として初当選した。
この選挙は、社民党にとっても非常に重要だった。
当時の社民党は、公職選挙法上の政党要件を維持するため、比例代表で得票率2%以上を獲得する必要があった。
社民党が7月21日に発表した選挙結果によると、比例代表の得票は次のとおりだった。
- 比例代表得票数:121万7,823票
- 得票率:2.06%
- 全国比例候補:ラサール石井が当選
結果として、ラサール石井の初当選とともに、社民党は政党要件を維持した。
本人の知名度が選挙戦で一定の役割を果たしたことは考えられるが、結果は党の政策、組織活動、支持者の取り組みを含めた選挙全体の成果でもある。
【芸能活動は引退した?】現在も俳優・声優として活動する可能性
政治家に転身したことで、ラサール石井の芸能活動が完全に終了したわけではない。
ただし、国会議員と社民党幹事長という役職を持つ現在は、以前と同じペースで舞台やテレビ番組に出演することは難しくなっている。
当選後もライブ活動への意欲を示していた2025年10月9日付のスポニチの報道では、ラサール石井はTOKYO FMの番組に出演し、議員当選後の芸能活動について話している。
その際、本人は長期間の舞台出演は難しい一方、ライブなどには出演できるという考えを示した。
加えて、福島みずほと一緒にスタンドアップコメディのイベントに出演し、ネタを披露した経験についても語っている。
芸能活動をすべて手放すのではなく、議員活動と両立できる範囲で表現活動を続けたいという姿勢がうかがえる。
2026年は政治活動が中心2026年には幹事長に就任したことで、党務や国会対応に費やす時間も増えている。
8月24日には、社民党石川県連合が開催した政治スクールで講演した。
この催しには県内から約50人が参加。ラサール石井は地方議員の仕事の魅力や、議員になる前と後で政治の見方がどのように変わったかなどを語ったと報じられている。
これは、従来の芸能活動とは異なる、人材育成や政党活動に関わる仕事だ。
また、2026年9月17日には、第2次高市改造内閣の発足に関する社民党の公式談話を幹事長名義で発表している。
こうした活動からも、2026年のラサール石井は、芸能人としての活動より政治家・党幹部としての活動が前面に出ていることが分かる。
【評判と評価】ラサール石井は政治家として支持されているのか
ラサール石井の評判を考える際には、芸能人としての知名度と、政治家としての評価を分ける必要がある。
芸能人としては、コント赤信号や両津勘吉役など、長年にわたる代表的な実績がある。一方、政治家としては、2025年に初当選した新人議員であり、国会活動や党運営で実績を積み重ねている段階だ。
2026年党首選の得票から見える党内評価2026年の社民党党首選では、ラサール石井は967票を獲得した。
有効投票4,140票のうち約23.4%に相当する。
ただし、党首選は党員や協力党員による投票であり、一般有権者全体の人気や支持率を示す数字ではない。
この結果から分かるのは、党内に一定の支持があった一方、党首に選ばれるだけの票は獲得できなかったということだ。
その後、幹事長に選出されたことは、党内で実務を担う役割を任されたという意味を持つ。
強い政治的発言が評価を分ける要因にラサール石井は、政治的な問題について比較的はっきりした表現を使う人物として知られている。
こうした発信スタイルは、政治への関心を高めるという意味では強みになり得る。一方、発言の表現や論拠をめぐって批判が起きることもある。
2026年9月には、政府広報の予算拡大をめぐる発言が議論を呼び、政治的な批判の表現方法についても賛否が生じた。
ここで大切なのは、発言への賛否と国会議員としての実務能力を混同しないことだ。
政治家としての評価を考えるなら、次の点を確認したい。
1. 発言の根拠となる資料や数字が正確か。
2. 問題提起だけでなく具体的な政策案を示しているか。
3. 国会での質問が政府の対応や制度改善につながっているか。
4. 党の幹事長として組織や選挙をどのように運営しているか。
芸能人時代の好感度だけでも、SNSでの批判だけでも、政治家としての実力は判断できない。
ラサール石井の政治家としての本当の評価は、今後の国会活動と社民党の組織運営で問われることになる。
【ラサール石井の現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ラサール石井は2026年現在、何をしている?
2026年11月現在、参議院議員として活動しながら、社会民主党の幹事長を務めている。国会では財政金融やデジタル社会・AI、資源エネルギーなどの分野に関わり、党務や選挙対策にも携わっている。
Q2:ラサール石井はいつ参議院議員になった?
2025年7月20日投開票の第27回参議院議員選挙で、社民党の全国比例候補として初当選した。
Q3:ラサール石井が社民党幹事長になったのはいつ?
2026年4月29日の社民党定期全国大会で新役員人事が発表され、幹事長に選出された。国会対策委員長と選挙対策委員長も兼務している。
Q4:ラサール石井は芸能界を引退した?
芸能界からの完全な引退を発表したわけではない。2025年10月には、長期間の舞台出演は難しくてもライブ活動は可能という考えを示していた。ただし、2026年現在は政治活動が中心となっている。
Q5:ラサール石井の代表作は何?
お笑いではコント赤信号、声優ではアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両津勘吉役が代表的。演出家としてはミュージカル『HEADS UP!』などが知られ、読売演劇大賞の優秀演出家賞も受賞している。
2026年11月現在のラサール石井は、参議院議員として国会活動を行いながら、社民党幹事長として党の運営にも携わっている。
2025年の参院選での初当選は、芸能界から政治の世界へ移る大きな転換点だった。そして2026年4月の幹事長就任によって、単なる知名度の高い新人議員ではなく、党の実務を担う立場へと進んだ。
これまでの歩みを振り返ると、コント赤信号でのお笑い活動、両津勘吉役での声優としての成功、舞台の演出家としての評価など、多彩な経歴がある。
政治家への転身も、長年続けてきた社会問題への発信と無関係ではない。
今後、注目したいのは次の3点だ。
- 国会議員としての成果: 財政金融やデジタル政策などで、どのような制度改善を実現するか。
- 社民党幹事長としての実績: 組織の立て直しや次の選挙で、党勢をどこまで回復できるか。
- 芸能活動との両立: 長年培った表現力や発信力を、政治活動にどう生かしていくか。
ラサール石井の現在を理解する鍵は、かつての人気タレントというイメージだけにとらわれないことだ。芸能界で培った発信力を持つ政治家が、国会で何を問い、党の幹事長としてどのような結果を残すのか。2026年以降の活動こそ、政治家ラサール石井の評価を決める重要な材料となる。