2026年11月6日時点で、戸田懐生は韓国プロ野球KBOリーグのNCダイノスに所属しています。KBO公式選手プロフィールにも、投手・背番号11として登録されています。
戸田は2025年12月10日にNCダイノスとの契約が発表されました。日本のプロ野球から韓国への移籍を実現した背景には、2026年から始まったアジアクォーター制度があります。
今回の移籍は、単なる所属球団の変更ではありません。NPBでは一軍で十分な登板機会を得られなかった投手が、海外リーグで先発・救援の両方を担える選手として評価され、新たな機会を得た事例です。
戸田懐生のプロフィール| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 戸田懐生 |
| 読み方 | とだ・なつき |
| 生年月日 | 2000年7月22日 |
| 出身地 | 愛知県 |
| 身長 | 170cm |
| 投打 | 右投右打 |
| ポジション | 投手 |
| 2026年所属 | NCダイノス |
| 背番号 | 11 |
| NPBドラフト | 2020年育成ドラフト7位 |
| 前所属 | 読売ジャイアンツ |
| 独立リーグ | 徳島インディゴソックス |
NPB公式プロフィールでは、読み方は「とだ・なつき」と記載されています。「懐生」は一般的な読み方から判断しにくい名前ですが、正しくは「なつき」です。
また、2000年生まれのため、2026年7月22日に26歳を迎えています。
【生い立ちと経歴】東海大菅生の甲子園4強から徳島での再出発まで

戸田の野球人生を語るうえで欠かせないのが、東海大菅生高校時代の経験です。
東海大菅生では甲子園ベスト4に進出戸田は愛知県高浜市出身。高校では東海大菅生に進学し、2年夏に甲子園へ出場しました。
当時の東海大菅生は、チーム初となる甲子園ベスト4進出を達成。戸田もそのチームの一員として注目を集めました。
しかし、高校時代に右肘を故障。故障の影響などから高校を中退し、一時的に野球から離れることになります。
日刊スポーツの2022年4月2日の報道によると、戸田は地元の愛知に戻った後、野球への思いを捨てきれず、再出発を模索していました。
その後、通信制の屋久島おおぞら高等学校で高卒資格を取得。独立リーグの徳島インディゴソックスに入団し、再びプロ野球選手を目指す道を選びました。
徳島インディゴソックスで才能が開花戸田の評価を大きく変えたのが、2019年から2020年まで在籍した徳島インディゴソックスです。
特に2020年シーズンは圧倒的な成績を残しました。
- 登板:18試合
- 投球回:116回1/3
- 勝利:9勝
- 敗戦:5敗
- 防御率:1.24
- 奪三振:139
リーグ最多の9勝と139奪三振を記録し、最多勝と最多奪三振の二冠を獲得しました。
加えて、四国アイランドリーグplusの年間MVPにも選出されています。
注目したいのは、単に勝ち星を重ねただけではない点です。116回1/3を投げて139奪三振という数字は、独立リーグで相手打者を圧倒する能力を備えていたことを示しています。
2020年10月29日に発表されたリーグ公式のMVP選出資料にも、これらの成績が掲載されています。
この実績が評価され、同年の育成ドラフトで巨人から7位指名を受けました。
【巨人退団理由】2025年に支配下復帰も戦力外となった背景
戸田懐生の巨人退団を理解するには、育成契約と支配下登録を繰り返した経緯を見る必要があります。
育成ドラフト7位から支配下登録へ2020年の育成ドラフト7位で巨人に入団した戸田は、2021年6月7日に支配下登録されました。
背番号は020から90に変更。育成選手として入団した翌年に支配下の座をつかんだことは、当時の成長を示す出来事でした。
2022年4月2日には阪神戦でプロ初勝利を記録しています。
しかし、同年は一軍14試合に登板して1勝0敗、防御率6.55。シーズン終了後の2022年11月には再び育成契約となりました。
その後はファームで経験を積み、2024年にはイースタン・リーグ29試合で防御率2.03を記録。2025年3月31日、約3年ぶりに支配下登録へ復帰しました。
2025年の一軍成績と戦力外通告2025年は支配下復帰を果たしたものの、一軍での登板は2試合でした。
NPB公式記録による2025年の成績は次のとおりです。
- 登板:2試合
- 勝利:0勝
- 敗戦:1敗
- 投球回:2回2/3
- 防御率:3.38
一方、ファームでは35試合に登板し、4勝4敗、防御率2.42、81回2/3、73奪三振という成績を残しています。与四球も14個に抑えていました。
この数字から見えてくるのは、一軍での登板機会とファームでの評価に差があったことです。
二軍では一定の安定感を示していたものの、一軍では年間を通じた役割を確立できませんでした。
そして2025年10月6日、巨人は戸田に対して来季の契約を結ばないことを通知したと発表しました。
同日には今村信貴投手、重信慎之介外野手にも戦力外通告が出されています。
巨人退団は右肘の再故障が原因だったのか?ここは誤解しやすいポイントです。
戸田には高校時代の右肘の故障歴があります。しかし、それは高校時代の野球継続を難しくした過去の出来事です。
2025年の巨人退団について、球団から右肘の再故障を直接の理由とする発表はありません。
また、2025年のファーム成績を見ると、防御率2.42、73奪三振という実績があります。
したがって、退団の背景を故障だけで説明するのは適切ではありません。一軍での登板数、チームの投手編成、支配下選手枠の競争など、複数の要素が関係した可能性があります。
重要なのは、巨人で戦力外になったことと、投手としての能力が失われたことは同じではないという点です。
【経歴・転機一覧】戸田懐生の野球人生を時系列で整理
ここまでの経歴を、所属先と主な出来事の関係が分かるように整理しました。
この経歴で注目すべきなのは、徳島での実績が巨人入団につながり、巨人での一軍実績だけでは測れない投手としての評価が韓国移籍につながったことです。
戸田は高校中退、独立リーグ、育成契約、支配下登録、海外移籍という複数の転機を経験しています。各段階で環境を変えながら、プロ野球選手としてのキャリアを継続してきました。
【韓国移籍の経緯】アジアクォーター制度と契約金・年俸の実態
2025年12月10日、NCダイノスは戸田懐生との契約を発表しました。
この移籍で大きな役割を果たしたのが、2026年からKBOで導入されたアジアクォーター制度です。
アジアクォーター制度とは?アジアクォーター制度は、KBO各球団が従来の外国人選手枠とは別に、アジア地域などの選手を獲得できる仕組みです。
KBO公式の2026年シーズン規則によると、主な条件は次のとおりです。
- 対象はアジア野球連盟(BFA)加盟国・地域の国籍選手とオーストラリア国籍選手。
- 非アジア国籍を持つ二重国籍選手は対象外。
- 直前または当該年にアジアリーグに所属していた選手が対象。
- 1球団につきアジアクォーター選手は1人。
- 新規獲得時の年俸、契約金、出来高、移籍金などの合計上限は20万ドル。
- 従来の外国人選手3人に加え、最大4人を保有できる。
つまり、日本人選手にとっては韓国プロ野球に挑戦する新たなルートが生まれたことになります。
戸田の契約内容はいくら?聯合ニュースなどの報道によると、戸田とNCダイノスの契約内容は以下のとおりです。
13万ドル
出来高を含む契約総額の最大値
契約金
2万ドル
年俸
10万ドル
出来高
1万ドル
契約期間
1年
契約形態
アジアクォーター
出典:2025年12月10日付の聯合ニュース報道。
契約総額の最大13万ドルは、当時の報道で日本円約2,000万円と紹介されました。
ただし、これは出来高を含めた最大金額です。固定年俸は10万ドルであり、必ず13万ドルを受け取るという意味ではありません。
なぜNCダイノスは戸田を獲得したのか?獲得の背景として注目されるのが、球団側の投手評価です。
聯合ニュースによると、NCダイノスのイム・ソンナム団長は、戸田について先発と救援の双方に対応できる点、制球力、奪三振能力を評価しました。
また、球団は2025年10月に実際の投球を確認するテストを実施しています。
つまり、単に日本人選手だから獲得したのではなく、実際の投球内容を確認したうえで、チームの投手陣を強化する選択肢として迎え入れたということです。
【2026年成績と投手評価】韓国での初年度はどんな結果だった?
戸田の2026年シーズンを評価するうえで、最も重要なのがKBO公式記録です。
2026年シーズンのレギュラーシーズン成績は以下のとおりです。
NCダイノス・戸田懐生29
登板試合数8勝11敗
勝敗5.03
防御率145回
投球回107
奪三振1.52
WHIP
被安打
169
被本塁打
21
与四球
52
完投
1
出典:KBO公式選手プロフィール掲載の2026年シーズン成績。
まず評価できるのは、145イニングを投げたことです。
日本から移籍した初年度に29試合で145イニングを消化したことは、一定の登板機会を確保し、シーズンを通してチームの投手運用に組み込まれていたことを示します。
一方、防御率5.03、WHIP1.52という数字には改善の余地があります。
特に被安打169、被本塁打21という数字は、打者に安打や長打を許す場面が少なくなかったことを示しています。
107奪三振という奪三振能力を備えている一方、走者を出した後の投球や失点を抑える能力は、今後の評価を左右するポイントです。
したがって、2026年は単純に成功・失敗の二択で評価するよりも、先発投手として一定の投球回を確保したことと、防御率を改善する必要性を分けて考えるべきシーズンでした。
球速は最速150キロ!多彩な変化球が持ち味戸田は身長170cmと、プロ野球の投手としては比較的小柄です。
しかし、球速面では最速150キロの直球を投げる能力を持っています。
NCダイノスの獲得時の評価や聯合ニュースの報道では、以下の6種類の球種が紹介されています。
- フォーシーム(ストレート)
- ツーシーム
- フォーク
- スライダー
- カーブ
- カットボール
直球だけで打者を押し込むタイプというより、複数の球種を使い分けて打者のタイミングを外す投球スタイルです。
また、巨人時代から力強い直球と強気な投球が特徴として紹介されていました。
高校時代の甲子園経験、徳島での奪三振能力、巨人での救援経験を経て、韓国では先発と救援の両方に対応できる投手として期待されました。
NPB通算成績は19試合・1勝1敗・防御率5.53戸田の日本での一軍成績は、NPB公式記録で確認できます。
| 年度 | 登板 | 勝敗 | 投球回 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 3 | 0勝0敗 | 3回 | 0.00 |
| 2022年 | 14 | 1勝0敗 | 22回 | 6.55 |
| 2025年 | 2 | 0勝1敗 | 2回2/3 | 3.38 |
| 通算 | 19 | 1勝1敗 | 27回2/3 | 5.53 |
NPB通算の奪三振は15、与四球は8です。
ここで注意したいのは、NPB通算成績が一軍公式戦の数字であることです。ファームの成績や徳島時代の成績は含まれていません。
一軍での登板数だけを見ると実績は限られますが、独立リーグとファームでは異なる数字を残してきました。戸田の投手としての評価には、こうしたカテゴリーごとの成績を分けて見る必要があります。
【プロの結論】戸田懐生の評価は韓国での次のシーズンが鍵
戸田懐生のキャリアを振り返ると、最大の強みは環境が変わっても投手としての挑戦を続けてきた点にあります。
東海大菅生での甲子園ベスト4、右肘の故障による高校中退、徳島での年間MVP、巨人での支配下登録、そして韓国への移籍。
決して一直線の野球人生ではありません。
投手としての評価を整理すると、次のようになります。
評価できるポイント
- 最速150キロの直球を投げられる。
- 6種類の球種を使い分けられる。
- 独立リーグで最多勝・最多奪三振を獲得した実績がある。
- 2025年の巨人ファームで防御率2.42を記録した。
- 2026年のKBOで145イニングを投げた。
今後の課題
- KBOでの防御率5.03の改善。
- 被本塁打の抑制。
- WHIP1.52の改善。
- 奪三振能力を失点抑制につなげる投球の確立。
特に重要なのは、2026年に145イニングを投げたという実績をどう次のシーズンにつなげるかです。
登板機会を確保する段階から、試合を安定して作る段階へ進めるかどうかが、韓国での評価を高める鍵になります。
【戸田懐生に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:戸田懐生の読み方は?
A1:戸田懐生は「とだ・なつき」と読みます。2000年7月22日生まれ、愛知県出身の右投右打の投手です。
Q2:戸田懐生は現在どこの球団に所属していますか?
A2:2026年シーズンは韓国KBOリーグのNCダイノスに所属しています。背番号は11です。2025年12月10日に契約が発表されました。
Q3:戸田懐生の巨人退団理由は何ですか?
A3:2025年10月6日に来季の契約を結ばない旨を通知されたためです。2025年の一軍登板は2試合でした。球団から個別の詳しい理由は公表されていません。
Q4:戸田懐生の2026年の成績は?
A4:KBO公式記録では、29試合に登板し、8勝11敗、防御率5.03、145投球回、107奪三振です。
Q5:戸田懐生の韓国での年俸はいくらですか?
A5:年俸は10万ドルです。契約金2万ドル、出来高1万ドルを含めると、契約総額は最大13万ドルとなります。
Q6:戸田懐生はなぜアジアクォーター制度で移籍できたのですか?
A6:2026年からKBOで導入された制度を利用したためです。日本は対象となるアジア野球連盟加盟国の一つであり、戸田は制度の条件を満たしてNCダイノスと契約しました。
戸田懐生は、2025年の巨人退団を経て、2026年から韓国KBOのNCダイノスでプレーしています。
今回の移籍は、アジアクォーター制度という新しい制度を活用した海外挑戦でした。
これまでの重要な実績を振り返ると、次の3点が特に注目されます。
1. 徳島時代の実績: 2020年に9勝、139奪三振、防御率1.24で年間MVPを獲得。
2. 巨人時代の実績: 育成から2度の支配下登録を経験し、NPB一軍通算19試合に登板。
3. 韓国での挑戦: 2026年に29試合、145イニングを投げ、8勝を記録。
一方、防御率5.03という数字は、今後の改善が求められる部分でもあります。
戸田懐生の本当の評価を決めるのは、巨人時代の戦力外という過去ではなく、韓国で積み重ねるこれからの投球です。
徳島で証明した奪三振能力と、NPBで培った経験を生かし、KBOでどこまで投手として成長できるのか。今後の契約動向と登板成績にも注目が集まります。