2026年現在、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(通称・こち亀)をめぐり、長年主人公・両津勘吉を演じてきたラサール石井と、新作アニメの声優交代が大きな関心を集めている。1996年のテレビアニメ放送開始から両津役を務めてきたラサール石井は、2025年12月、自身のXで降板の経緯を説明。「若返り」が交代の理由として伝えられていたことや、政治家への転身が降板の原因ではないことを明らかにした。
加えて、2027年放送予定の新作アニメ『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』では、両津勘吉役に落合福嗣、中川圭一役に蒼井翔太、秋本麗子役にM・A・O、大原大次郎役に坂本頼光が決定している。2026年9月には新キャストと制作スタッフも正式発表された。ラサール石井と両津勘吉の約30年にわたる関係、声優交代の本当の経緯、現在の政治活動、そして新作の最新情報を整理する。
【原点を解説】ラサール石井と『こち亀』の関係は?両津勘吉役を務めた約30年の歴史

ラサール石井と『こち亀』の関係を理解するうえで欠かせないのが、1996年に始まったテレビアニメ版の存在だ。
原作は秋本治による漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。1976年に『週刊少年ジャンプ』で連載が始まり、東京・葛飾区亀有を舞台に、型破りな警察官・両津勘吉と個性豊かな仲間たちの日常や騒動を描いてきた。
1996年から両津勘吉の声を担当フジテレビによる番組紹介によると、テレビアニメ第1回の放送日は1996年6月16日。ラサール石井は、この初期から主人公の両津勘吉を演じてきた。
両津勘吉は、金儲けと趣味に目がなく、規則破りも辞さない破天荒な警察官。一方で、仲間や地域の人々を思いやる人情味も持っている。豪快な笑い声、威勢のよい啖呵、怒鳴り声、コミカルなリアクションなど、幅広い演技が求められる役柄だ。
ラサール石井はお笑いグループ「コント赤信号」のメンバーとして知られ、舞台やテレビでも幅広く活動してきた。そうしたコメディーの経験が、両津の持つ独特のテンポや勢いと結びついた。
フジテレビの記録では、レギュラー放送は2004年12月19日に最終回を迎え、その後も不定期のスペシャル版が制作された。レギュラー放送終了後も両津役を担当し続けたことから、ラサール石井の声は作品を象徴する存在になっていった。
ラサール石井の声が両津勘吉のイメージを定着させたアニメ版の両津勘吉は、原作の豪快なキャラクター性に、ラサール石井の持ち味であるコミカルな声の表現が加わることで、幅広い世代に親しまれてきた。
特に、部長に怒られる場面や、中川・麗子を巻き込んで騒動を起こす場面では、声の強弱や間の取り方が笑いを生み出していた。
つまり、ラサール石井は単に主人公の声を担当しただけではない。長期シリーズを通じて、アニメ版の両津勘吉の人物像を視聴者に届けてきた重要な存在だった。
【声優交代の真相】ラサール石井が2025年に説明した理由は「若返り」だった
今回の声優交代で最も注目されたのは、なぜ長年両津勘吉を演じてきたラサール石井が新作に出演しないのか、という疑問だ。
この点について、本人は2025年12月26日にXを更新し、新作アニメのキャスト変更について自ら説明した。日刊スポーツやオリコンなども、この発言を報じている。
本人が明かしたのは「2年前から聞いていた」という事実ラサール石井は、声優陣が一新されることについて、次のように説明した。
「若返り」という事で、ショックはありましたが、快く受け入れました。
加えて、交代については2年前から聞いていたと明かしている。
この説明で重要なのは、2025年の参議院議員選挙よりも前に、すでに声優交代の話が本人に伝わっていたという点だ。
したがって、政治家になったことを理由に制作側が急きょ降板させた、という説明とは時系列が一致しない。
本人にとってもショックだった声優交代長年にわたって同じ役を演じてきた声優にとって、作品の新シリーズで担当を離れることは、簡単に割り切れる出来事ではない。
ラサール石井も、交代についてショックがあったことを率直に認めている。一方で、新しいキャストへの変更を受け入れ、秋本治や新作アニメに対して祝福と成功への期待を寄せた。
ここから読み取れるのは、単なる降板報告ではなく、長く関わってきた作品の新しい出発を見届けるという本人の姿勢だ。
制作側が説明したことと本人が説明したことは区別が必要公式発表で確認できるのは、新作でキャストを一新することと、新たな配役・スタッフの情報だ。
一方、「若返り」という理由については、ラサール石井本人が交代の経緯を説明する中で明らかにしたものだ。制作側が年齢を理由とする詳細な選考基準を公表した、という話とは区別して理解したい。
声優交代の真相を整理すると、本人は以前から変更を知らされており、その説明として「若返り」を挙げていた。政治家転身によって突然役を外されたという見方は、本人の発言によって否定されている。
【歴代キャスト比較】ラサール石井から落合福嗣へ!こち亀の声優交代の経緯
2027年の新作では、両津勘吉だけでなく、派出所の主要メンバーも新しいキャストに交代する。
2026年9月5日に公開された公式発表をもとに、旧アニメと新作の主要キャストを比較すると、次のようになる。
| キャラクター | 旧アニメの主な声優 | 2027年新作の声優 | 変更のポイント |
|---|---|---|---|
| 両津勘吉 | ラサール石井 | 落合福嗣 | 主人公の声を新世代へ継承 |
| 中川圭一 | 宮本充 | 蒼井翔太 | 新たなキャストによる再構成 |
| 秋本麗子 | 森尾由美 | M・A・O | 主要女性キャラクターも一新 |
| 大原大次郎 | 菱谷紘二・佐山陽規 | 坂本頼光 | 部長役も新キャストに変更 |
旧キャストはアニメイトタイムズなどの作品情報、新キャストは新作公式サイトとフジテレビの発表に基づく。
両津勘吉役・落合福嗣はどんな声優?新しい両津勘吉役に選ばれたのは、声優の落合福嗣だ。
注目したいのは、落合福嗣自身が子どもの頃から『こち亀』に親しんでいたこと。フジテレビが公開したコメントでは、初めて読んだ漫画が『こち亀』であり、アニメも大好きだったと語っている。
加えて、オーディション合格の連絡を受けたときには、作品の世界で演じられる喜びを感じたという。
単に新しい声優を起用したというだけでなく、作品への思い入れを持つ人物が主人公を引き継ぐことは、新作の注目ポイントだ。
中川・麗子・大原部長も全員交代中川圭一役には蒼井翔太、秋本麗子役にはM・A・O、大原大次郎役には坂本頼光が起用された。
これまでのアニメ版でおなじみだった森尾由美や宮本充らの声とは異なる、新しい派出所メンバーが誕生することになる。
特に大原部長は、両津との掛け合いが作品の笑いを支えてきた重要人物だ。両津を叱る声の迫力や、時折見せる人情味を新キャストがどのように表現するかも見どころとなる。
今回の変更は両津役だけの交代ではなく、作品全体の音声表現を新しくする取り組みとして捉えるべきだ。
【2027年最新情報】新こちら葛飾区亀有公園前派出所の放送日・新キャスト・制作スタッフ
新作アニメの正式タイトルは『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』。原作の連載開始50周年を記念して企画された新アニメプロジェクトだ。
プロジェクトの始動は、2025年12月20日に開催された「ジャンプフェスタ2026」で発表された。その後、2026年9月5日に新キャストと制作スタッフが一挙公開され、2027年の放送に向けて本格的に動き始めている。
2027年にフジテレビで放送決定フジテレビとアニメ公式サイトが発表している放送情報は以下のとおり。
- 作品名:新こちら葛飾区亀有公園前派出所
- 放送開始:2027年予定
- 放送局:フジテレビ
- 配信:各プラットフォームで配信予定
- 原作:秋本治
- アニメーション制作:ぎゃろっぷ
ただし、2026年11月5日時点では、具体的な放送開始日、放送曜日、放送時間、各配信サービスの名称は発表されていない。
新作アニメの主要スタッフ今回の新作では、監督を大地丙太郎が担当する。『おじゃる丸』や『ギャグマンガ日和』などを手掛けた人物で、ギャグ作品への経験を持つ監督の起用も注目される。
- 原作:秋本治
- 監督:大地丙太郎
- 脚本:神山修一、福嶋幸典
- キャラクターデザイン・総作画監督:原憲一
- 総作画監督:Noh gil-bo
- 音楽:佐橋俊彦
- 音響監督:たなかかずや
- アニメーション制作:ぎゃろっぷ
公式サイトではキャラクターボイスを初披露するPVやキービジュアルも公開されている。原作者の秋本治も、新キャストの声を聞いて派出所のメンバーが帰ってきたという喜びをコメントしている。
2026年11月にはジャンプフェスタ2027の関連企画も発表2026年11月2日には、アニメ公式サイトから「ジャンプフェスタ2027」に関する新情報が公開された。
12月19日・20日にアニメ『新こち亀』の展示を実施するほか、12月20日14時からは『こち亀』50周年記念特番の配信が予定されている。番組には落合福嗣とシークレットゲストが出演する予定だ。
新しい両津勘吉の声を担当する落合福嗣が登場するこの企画は、2027年の放送を待つファンにとっても注目の機会になる。
【ラサール石井の現在】参議院議員として活動中!政治家転身説と声優交代の関係
ラサール石井は、芸能活動だけでなく政治の世界でも活動している。
1955年に大阪市で生まれ、鹿児島ラ・サール学園高等学校を卒業。お笑いグループ「コント赤信号」のメンバーとして知名度を高め、司会やクイズ番組、舞台、ドラマ、映画など幅広い分野で活動してきた。
2025年の参議院議員選挙で初当選2025年、ラサール石井は社会民主党から参議院議員選挙に出馬し、比例代表で初当選した。
参議院の公式議員プロフィールにも、2025年の比例代表選出、当選1回と記載されている。2026年11月3日時点の役職情報では、財政金融委員会やデジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会などに所属している。
つまり、2026年現在のラサール石井は、長年の芸能・舞台活動で培った経験を持つ参議院議員として活動している。
「政治家になるから降板した」という説は正しい?この疑問については、2025年12月26日の本人の説明が重要になる。
ラサール石井は、政治家になるために声優を交代させられたという見方を否定したうえで、もし両津勘吉役の続投が決まっていたら、参議院議員選挙には立候補しなかったと説明している。
加えて、両津の声をもう担当できないことも、政治の世界に進む背中を押した理由の一つだったと明かした。
ここには、一般に想像されている因果関係との違いがある。
「政治家になったから両津役を降板した」というよりも、本人の説明では、声優交代が先に決まっており、そのことが政治活動に進むきっかけの一つになったという関係だ。
したがって、声優交代と政治家転身は無関係な出来事ではないものの、政治家になったことが制作側による交代の直接的な理由だったとはいえない。
【プロの結論】こち亀の声優交代で変わるもの、受け継がれるもの
今回の声優交代は、単なるキャスト変更として片付けられない。1996年から続いてきたアニメ版のイメージを、2027年の新作でどのように引き継ぐのかという、作品の世代交代そのものだからだ。
ラサール石井版の両津は一つの時代を築いたラサール石井の両津勘吉には、長年の放送を通じて形成された独自のイメージがある。声を聞いただけで両津を思い浮かべるファンも少なくない。
一方、アニメ作品は原作の世界観を維持しながら、時代に合わせて制作環境や演出、キャストを変化させていく。特に長寿作品では、新しい視聴者に作品を届けるための世代交代が大きな課題になる。
今回の「若返り」という説明も、そうした長期シリーズの新展開という文脈で理解できる。
新しい両津に求められるのは単なる声まねではない落合福嗣に期待されるのは、ラサール石井の声をそのまま再現することではない。
両津勘吉というキャラクターが持つ豪快さ、欲望に忠実な行動力、仲間への情、そしてどこか憎めない人間味を、新しい演技で表現することだ。
落合福嗣自身が原作と旧アニメのファンであることは、キャラクターへの理解という面で興味深い材料になる。過去の演技への敬意と、新しい作品としての独自性をどう両立させるかが見どころだ。
ファンが今後の情報を見極める3つのポイント- 公式キャスト情報:新作の追加キャストや役柄は、アニメ公式サイトの発表を基準に確認する。
- 放送・配信情報:2027年という放送年は決定しているが、具体的な日時や配信先は続報を待つ必要がある。
- 交代理由に関する発言:本人の説明と制作側の公式発表を混同せず、発言者と発表内容を分けて理解する。
ラサール石井の両津勘吉が長年のアニメファンにとって特別な存在であることは変わらない。同時に、落合福嗣による新しい両津がどのような魅力を生み出すのかも、2027年の新作を楽しむうえで大きなポイントになる。
【ラサール石井とこち亀】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ラサール石井はなぜ両津勘吉役を降板したのですか?
A1:本人は2025年12月、声優陣の一新と「若返り」が理由だったと説明しています。交代については2年前から聞いており、ショックはあったものの受け入れたと明かしました。
Q2:新しい両津勘吉の声優は誰ですか?
A2:2027年放送予定の『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』では、落合福嗣が両津勘吉役を担当します。2026年9月5日に公式発表されました。
Q3:ラサール石井が政治家になったから声優交代したのですか?
A3:本人はその説を否定しています。声優交代は2年前から聞いていたと説明しており、むしろ両津役を続投できなくなったことが参議院議員選挙への立候補を後押しした理由の一つだったと語っています。
Q4:こち亀の新作アニメはいつ放送されますか?
A4:2027年にフジテレビで放送開始予定です。各プラットフォームでの配信も予定されていますが、2026年11月5日時点で具体的な放送開始日や配信サービス名は発表されていません。
Q5:新作の中川圭一・秋本麗子・大原部長の声優は誰ですか?
A5:中川圭一役は蒼井翔太、秋本麗子役はM・A・O、大原大次郎役は坂本頼光です。両津勘吉役の落合福嗣とともに、2026年9月に発表されました。
Q6:ラサール石井は現在何をしていますか?
A6:2025年の参議院議員選挙で初当選し、社会民主党所属の参議院議員として活動しています。芸能界ではコント赤信号のメンバーとして知られ、舞台やドラマ、映画への出演、演出などの経歴もあります。
ラサール石井と『こち亀』の関係は、1996年のテレビアニメ放送開始から続く長い歴史に支えられている。両津勘吉役を長年担当し、アニメ版のキャラクターイメージを形づくってきた功績は大きい。
2025年12月に本人が明かした声優交代の経緯は、「若返り」を理由として2年前から変更を知らされていたというものだった。政治家への転身が直接の降板理由だったという説は、本人の説明とは異なる。
そして2027年には、落合福嗣を新しい両津勘吉役に迎えた『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』がフジテレビで放送される。蒼井翔太、M・A・O、坂本頼光ら新キャストによる派出所メンバーの活躍にも期待が集まる。
ラサール石井が築いた両津勘吉の歴史が消えるわけではない。旧作は旧作として大切にされながら、新作では新しい世代の両さんが誕生する。約30年の歴史を受け継ぎ、令和の時代にどんな笑いと人情を届けるのか。2027年の放送が『こち亀』の新たな節目になりそうだ。
主な情報確認先: 参議院公式議員プロフィール、フジテレビ、アニメ『新こちら葛飾区亀有公園前派出所』公式サイト、日刊スポーツ、オリコンニュース。