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青山学院大学駅伝監督・原晋の経歴と2026年箱根駅伝3連覇の強さを徹底解剖

倉持 玲奈 倉持 玲奈 • 更新: • 公開: • 読了約 23 分
目次

青山学院大学の駅伝監督を務めるのは、陸上競技部長距離ブロックを率いる原晋(はら・すすむ)氏です。2004年の監督就任以来、低迷していたチームを箱根駅伝の強豪校へと成長させ、2026年1月の第102回箱根駅伝では、3年連続9度目となる総合優勝を達成しました。総合タイムは10時間37分34秒。大会新記録を樹立し、同一大学による史上初の2度目の3連覇という記録も打ち立てています。

原晋監督の強さは、選手の走力を高めるだけの指導にありません。企業での営業経験を生かした目標管理、選手の自主性を尊重するチームづくり、データに基づくコンディション管理、そして本人が提唱する「技体心」という考え方が組み合わさっています。2026年現在のプロフィールや経歴、歴代の優勝実績、第102回大会の勝因を整理しながら、青学駅伝が長年にわたって結果を残せる理由を詳しく解説します。

【2026年現在の青山学院大学駅伝監督は原晋氏】経歴とプロフィール

青山学院大学駅伝監督

青山学院大学の駅伝監督として知られる原晋氏は、大学駅伝界を代表する指導者の一人です。テレビ中継での明快なコメントや、独特のチームスローガンでも知られていますが、その指導者としての出発点は、必ずしも順風満帆な陸上人生ではありませんでした。

原晋監督の基本プロフィール

原晋氏は1967年3月8日生まれ、広島県三原市出身です。2026年11月時点で59歳。高校・大学時代は長距離ランナーとして競技に取り組み、卒業後は中国電力の陸上競技部で選手生活を送りました。

現役引退後には会社員として営業業務を経験し、その後、青山学院大学の指導者に転身しています。現在は陸上競技部長距離ブロックの監督に加え、同大学地球社会共生学部の教授も務めています。

原晋監督の公式プロフィールでは、2004年に監督へ就任し、2026年で23年目になると紹介されています。

選手時代から会社員時代までの歩み

原氏は広島県立世羅高校時代、全国高校駅伝に出場し、3年時には4区で2位の成績を残しました。世羅高校は全国高校駅伝の強豪として知られる陸上の名門校です。

その後、中京大学へ進学し、3年時の日本インカレ5000メートルで3位に入賞。大学卒業後の1989年には、中国電力陸上競技部の第1期生として入部しました。

しかし、競技生活は故障に悩まされます。1993年には主将として全日本実業団駅伝への初出場を経験したものの、1995年に現役を引退。その後は中国電力の社員として約10年間、会社員生活を送りました。

この営業マン時代の経験が、後の指導方法に大きな影響を与えます。目標を設定し、現状を数字で把握し、達成までの手順を具体化するという仕事上の考え方を、陸上競技のチーム運営にも取り入れたのです。

NECのビジネスインタビューでも、原氏は陸上と仕事には目標達成のプロセスに共通点があると説明しています。単に練習量を増やすのではなく、成果につながる要点を見極める姿勢が、現在のチームマネジメントの土台になっています。

【2004年就任から常勝校へ】原晋監督の経歴と青学駅伝の転換点

原晋監督が青山学院大学に招かれたのは2004年です。当時の陸上競技部は箱根駅伝で長く結果を残せず、強豪校とはいえない状況でした。

原氏は監督就任に際して、短期間での優勝を目指すのではなく、段階的にチームを強化する構想を掲げました。実際に2009年には33年ぶりの箱根駅伝本戦出場を果たし、2015年には初の総合優勝に到達します。

監督就任から優勝までの道のりは約11年。短期的な結果だけを追わず、選手育成と組織改革を積み重ねたことが、その後の継続的な成功につながりました。

原晋監督と青山学院大学の主要年表
時期 人物・組織の動き 主な実績・意味
1967年 原晋氏が広島県三原市で誕生 3月8日生まれ
高校時代 世羅高校で陸上競技に取り組む 全国高校駅伝4区で2位
大学時代 中京大学に進学 日本インカレ5000mで3位
1989年 中国電力陸上競技部に入部 第1期生として競技活動
1995年 現役引退 中国電力で会社員生活へ
2004年 青山学院大学陸上競技部監督に就任 チーム改革を開始
2009年 青山学院大学 33年ぶりに箱根駅伝本戦出場
2015年 青山学院大学 箱根駅伝初の総合優勝
2017年 青山学院大学 箱根駅伝3連覇と大学駅伝3冠
2018年 青山学院大学 箱根駅伝4連覇を達成
2019年 原晋氏 青山学院大学地球社会共生学部教授に就任
2024年 青山学院大学 箱根駅伝7度目の総合優勝
2025年 青山学院大学 8度目の総合優勝、2連覇
2026年 青山学院大学 9度目の総合優勝、3連覇と大会新記録
青山学院大学の箱根駅伝優勝回数は歴代6位

2026年の第102回大会を終えた時点で、青山学院大学の箱根駅伝総合優勝回数は9回です。

東京箱根間往復大学駅伝競走の公式記録によると、青山学院大学は優勝回数ランキングで6位に位置しています。伝統校が長い年月をかけて積み重ねてきた優勝回数に、比較的短い期間で追いついてきた点は注目に値します。

青山学院大学の優勝年度は、2015年、2016年、2017年、2018年、2020年、2022年、2024年、2025年、2026年です。特に2015~2018年の4連覇と、2024~2026年の3連覇が際立っています。

2026年大会終了時点の上位校との比較は次のとおりです。

  • 中央大学:14回
  • 早稲田大学:13回
  • 日本大学:12回
  • 順天堂大学:11回
  • 日本体育大学:10回
  • 青山学院大学:9回

青学駅伝の実績は、一時的に有力選手が集まったことによる成功だけでは説明できません。監督就任後の改革を土台に、異なる世代の選手が結果を残し続けている点に特徴があります。

【第102回箱根駅伝を検証】3年連続9度目の総合優勝はどう実現したか

2026年1月2日、3日に開催された第102回東京箱根間往復大学駅伝競走で、青山学院大学は総合10時間37分34秒を記録しました。

これは大会新記録です。往路5時間18分08秒、復路5時間19分26秒もそれぞれ大会新記録となり、往路・復路・総合のすべてで記録を更新しました。

加えて、3年連続9度目の総合優勝を達成。同一大学による2度目の3連覇という大会史上初の快挙も実現しています。

1区16位から始まった逆転劇

今回の青山学院大学は、序盤から首位を独走したわけではありません。1区は16位でスタートし、前半は苦しい展開となりました。

流れを変えたのは5区の山上りです。4区終了時点で首位の中央大学から3分24秒差をつけられていた青学は、5区に主将の黒田朝日選手を起用しました。

黒田選手は驚異的な走りを見せ、1時間7分16秒で区間新記録を樹立。前回大会の区間記録を1分55秒更新し、首位を奪い返しました。

この起用には、原監督の選手配置に対する考え方が表れています。黒田選手を2区ではなく5区に置くことで、チーム全体として優勝する可能性を高める判断をしたのです。

また、4区の平松亨祐選手も重要な役割を果たしました。当日の選手変更によって出走することになり、区間3位の走りで順位を5位まで押し上げています。

復路も崩れない選手層が勝利を決定づけた

往路の逆転だけでなく、復路の安定感も優勝の大きな要因でした。

6区では1年生の石川浩輝選手が山下りを担当。高校時代の全国高校駅伝での走りや、夏合宿での動きを原監督が評価して起用した選手です。

文化放送の大会後インタビューで、原監督は石川選手の足の回転の速さや下りへの適性を見極めた経緯を説明しています。

また、復路では5区間中2区間で区間賞を獲得し、全区間で3位以内という安定した成績を残しました。

特定のエースだけが結果を出すのではなく、各区間の選手が自分の役割を果たしたことが、最終的な大会新記録につながっています。

原晋監督が語った2026年大会の意味

大会後の文化放送のインタビューで、原監督は3連覇や9度目という数字そのものを選手に強く意識させていたわけではないと説明しました。

「毎年“新しいチームで新しいことをやる”という連続の中で、こうして成果が生まれている」

この発言は、青山学院大学のチーム運営を理解するうえで重要です。箱根駅伝は毎年選手が入れ替わる大学スポーツです。前年の優勝メンバーをそのまま再現することはできません。

だからこそ、原監督は過去の栄光を追わせるよりも、その年度の選手構成や能力に合わせてチームをつくり直すことを重視しています。

【青学駅伝の強さの理由】原晋監督の「技体心」とデータに基づく指導

青山学院大学駅伝部の強さを理解するうえで欠かせないのが、原監督独自の指導哲学です。

2026年1月3日の文化放送のインタビューで、原監督は自身の指導を「技体心(ぎたいしん)」という言葉で表現しました。

心技体ではなく「技体心」を重視する理由

「正しい技術を指導すれば伸びる。僕は“心技体”じゃなくて“技体心”と言っています」

一般的には、精神力を重視する「心技体」という言葉が広く使われています。一方、原監督の「技体心」は、まず正しい技術を身につけ、その技術を発揮できる身体をつくり、そこから精神面の成長につなげるという考え方です。

駅伝は長時間にわたって一定以上の走力を維持する競技です。気持ちだけで走力を高めることはできません。効率的なフォームや走行技術、適切な身体づくりが伴って初めて、安定したパフォーマンスにつながります。

技術を身につけて結果が出れば、選手は自分の成長を実感できます。その成功体験が自信となり、精神的な強さにも結びついていくという順序です。

目標管理シートで選手の自主性を育てる

原監督のチームづくりを象徴する取り組みの一つが、目標管理ミーティングです。

THE ANSWERが2023年に紹介した指導現場の取材によると、青学ではA4用紙1枚の目標管理シートを使用し、チーム全体の年度目標や月間目標に加え、選手個人の具体的な目標を設定しています。

個人目標は5項目程度を目安とし、可能な限り数字で表現します。曖昧に「速く走る」と書くのではなく、現状の能力に応じて達成可能な目標を具体化する仕組みです。

加えて、選手は走力や学年に関係なく5~6人程度のグループに分かれて話し合います。自分の目標や練習計画について意見を交換し、チーム全体の目標に対する進捗を確認します。

監督がすべてを決めて選手に指示するのではなく、選手自身に考えさせることがポイントです。

失敗を責めるより、次の行動を考える

原監督の目標管理は、過去の結果を振り返るだけではありません。近年は、過去の失敗を指摘して修正するフィードバック型に加えて、今後どうすれば目標に近づけるかを考えるフィードフォワード型のアプローチも取り入れています。

これは選手の自主性を育てるうえで重要な変化です。

失敗の原因を分析することは必要ですが、それだけでは次の行動につながらない場合があります。今後の改善策を自分で考え、具体的な行動に移すことで、選手は競技者としても一人の人間としても成長していきます。

タイムだけでなく身体のデータも活用

青学駅伝の強さを支えるもう一つの要素が、科学的なコンディション管理です。

2026年2月のセイコーグループのインタビューで、原監督は選手の能力を把握するために、走行タイムだけでなく心拍関連や赤血球関連などの生理学的データも活用していると説明しました。

その目的は、選手に無理をさせて一時的な好記録を狙うことではありません。選手の実力を正しく把握し、大会本番で能力を安定して発揮できる確率を高めることです。

原監督は、実力以上の120%を無理に求めるのではなく、80%、90%、100%の力を安定して発揮できるようにすることが指導者の役割だという考えを示しています。

これは、故障によって重要な大会に出場できなくなるリスクを減らすという意味でも合理的な考え方です。

【チームづくりの実態】16人の底上げと自主性を育てる仕組み

青山学院大学の強さを、黒田朝日選手のようなエースの存在だけで説明することはできません。

箱根駅伝で実際に走るのは10人ですが、原監督が重視しているのは、登録メンバー16人全体の競技力です。

10人だけでなく16人全員を強くする

2026年のセイコーグループのインタビューで、原監督は箱根駅伝で優勝するためには、10人の出走選手だけでなく、16人の登録メンバー全員が区間上位を狙えるレベルに仕上がっていなければならないと説明しています。

その理由は、選手変更や体調不良などの不測の事態に対応するためです。

2026年大会でも、1区予定の選手が大晦日に体調を崩したことによって、当日の選手配置が変更されました。その結果、当初は出走予定ではなかった平松亨祐選手が4区を走り、区間3位の結果を残しています。

この事例は、控え選手の育成が単なる保険ではなく、チームの競争力そのものを高める取り組みであることを示しています。

寮生活と先輩・後輩の関係にも工夫がある

原監督のチームづくりでは、練習内容だけでなく、日常生活の環境も重視されています。

2026年1月の文化放送のインタビューでは、4年生が下級生を支え、寮生活をよりよくすることの重要性について説明していました。

かつてのように上級生が下級生を一方的に従わせる関係ではなく、学年を越えてコミュニケーションを取れる環境を目指しています。

原監督は、選手たちが寮を居心地のよい場所と感じていることにも触れています。練習後に安心して帰れる環境を整えることは、生活リズムの安定やチーム内の信頼関係にもつながります。

食事と栄養管理も強化

競技力を高めるには、練習と休養だけでなく食事も欠かせません。

原監督は2026年の大会後インタビューで、当該年度から卒業生出身の鶴貝彪雅栄養コーチが加わり、寮の食事づくりを強化したことを明らかにしています。

食事は原監督の妻や栄養コーチ、スタッフらが協力して朝夕に手作りで用意する体制です。

同インタビューで原監督は、1年間を通じた大きな故障が40人中3~4人程度で、故障率は1割未満だったと説明しています。本人は、食事面の改善やスポンサー企業のサポートを含む体調管理の進化が、故障の少なさにつながったと評価しています。

こうした取り組みから見えてくるのは、青学の強さが走る技術だけで成立しているわけではないということです。練習、食事、休養、寮生活、選手同士の関係まで含めた総合的な管理が、競技力を支えています。

【原晋監督の評判と実績】評価すべき点と誤解しやすいポイント

原晋監督は、箱根駅伝での継続的な優勝実績に加え、ビジネス経験を生かした指導方法でも注目を集めています。大学スポーツの指導者としてだけでなく、組織づくりや人材育成をテーマにした講演活動にも取り組んでいます。

指導者としての評価を裏付ける実績

原監督の実績を評価するうえで、特に重要なのは次の3点です。

  • 競技成績:2009年の箱根駅伝本戦復帰から2015年の初優勝、2018年の4連覇、2026年の3連覇まで、長期的に結果を残している。
  • 人材育成:選手自身が目標を設定し、チーム内で意見交換する仕組みを継続している。
  • 組織運営:練習だけでなく、選手層、寮生活、栄養、データ管理などを組み合わせてチームを運営している。

特に2015年の初優勝から2026年の9度目の優勝まで、異なる世代の選手を率いて結果を残している点は、指導者としての大きな実績です。

また、2019年4月から地球社会共生学部の教授を務めており、競技指導の経験を教育や社会における人材育成にも生かしています。

誤解1:2026年の「優勝確率0%」は選手を鼓舞するためだった?

2026年の箱根駅伝をめぐって注目された発言の一つが、シーズン序盤に原監督が示した「優勝確率0%」という評価です。

文化放送の大会後インタビューでは、この発言について、単なる選手への刺激やパフォーマンスではなく、当時のチーム戦力を冷静に比較した結果だったと説明しています。

原監督は、駒澤大学や中央大学などと比較した際、当時の青学には戦力面で不利な部分があったと振り返りました。

つまり、最初から優勝できると決めつけるのではなく、現状を認めたうえで成長を促す姿勢です。2026年の結果は、シーズン中の選手たちの成長がいかに大きかったかを示しています。

誤解2:青学は山上り・山下りの特殊練習だけで強い?

箱根駅伝では5区の山上りや6区の山下りが大きく注目されます。しかし、原監督は2026年のインタビューで、山の適性は7割から場合によっては8~9割を占めるという見解を示しています。

特殊な山対策を大量に行うというよりも、選手の適性を見極め、通常のトレーニングと体調管理を積み重ねることを重視しているのです。

2026年大会の黒田選手や石川選手の起用にも、こうした適性を重視する考え方が表れています。

誤解3:強いエースを集めれば優勝できる?

2026年の青学の勝利は、エース一人に頼る戦い方ではありませんでした。

原監督は、16人全員の力を高めることを重要視しています。エースの能力を生かすためにも、その前後を走る選手が一定の水準で結果を出さなければなりません。

黒田選手が逆転するまでに3分24秒差を縮める必要があったことや、4区の平松選手が急な選手変更に対応したことは、チーム全体の底上げが欠かせない理由を示しています。

原晋監督の指導法を評価するための判断基準

青学駅伝の成功を他のチームや組織の参考にする場合、優勝回数だけを見て指導法を評価するのは十分ではありません。

実際に注目したいのは、次のようなポイントです。

  • 選手が自分で目標を設定し、達成に向けて行動できているか。
  • 主力だけでなく控え選手にも成長の機会があるか。
  • 故障を防ぎ、選手の能力を大会本番で発揮できる環境が整っているか。
  • 監督が交代したり主力が卒業したりしても、組織として機能する仕組みがあるか。
  • 競技成績だけでなく、卒業後にも生かせる自主性や協調性を育てているか。

一方、青学の手法をそのまま別のチームに導入すれば同じ結果が出るわけではありません。選手の特性、指導スタッフ、練習環境、競技レベルなどによって最適な方法は異なります。

原監督の実績から学ぶべきなのは、派手なスローガンや練習メニューの模倣ではなく、目標設定から選手育成、健康管理、組織文化までを一貫して設計する考え方です。

【青山学院大学駅伝監督】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:青山学院大学の駅伝監督は誰ですか?
A1:2026年11月現在、青山学院大学陸上競技部長距離ブロックの監督は原晋氏です。1967年3月8日生まれで、広島県三原市出身。2019年からは青山学院大学地球社会共生学部の教授も務めています。

Q2:原晋監督はいつ青山学院大学の監督に就任しましたか?
A2:2004年です。就任後、2009年に33年ぶりの箱根駅伝本戦出場を実現し、2015年には大学史上初の総合優勝を達成しました。2026年は監督就任23年目に当たります。

Q3:青山学院大学の箱根駅伝優勝回数は何回ですか?
A3:2026年の第102回大会終了時点で9回です。2015年、2016年、2017年、2018年、2020年、2022年、2024年、2025年、2026年に総合優勝しています。優勝回数ランキングでは歴代6位です。

Q4:原晋監督の指導方針「技体心」とは何ですか?
A4:正しい技術を身につけ、身体能力を高め、その結果として精神面の成長につなげるという指導の考え方です。精神論だけに頼らず、技術と身体づくりを重視しています。

Q5:青山学院大学駅伝部が強い最大の理由は何ですか?
A5:一つの理由だけではありません。目標管理による自主性の育成、データを活用したコンディション管理、登録メンバー全体の底上げ、寮生活や栄養面の充実など、複数の取り組みが組み合わさっています。

青山学院大学駅伝監督の原晋氏は、2004年の就任以来、20年以上にわたってチーム改革を続けてきました。中国電力での選手経験と会社員時代の営業経験を生かし、従来の陸上競技の枠にとらわれない組織運営を実践してきた指導者です。

2026年の第102回箱根駅伝では、3年連続9度目の総合優勝を達成。10時間37分34秒という大会新記録に加え、同一大学による史上初の2度目の3連覇という記録も打ち立てました。

その強さを支えるのは、原監督の「技体心」という指導哲学、目標管理による選手の自主性、科学的なコンディション管理、そして16人全員を戦力として育てるチームづくりです。

【プロの結論】

原晋監督の指導者としての本質的な強みは、優秀な選手を育てることだけでなく、選手が入れ替わっても成果を生み出せる組織をつくっている点にあります。

箱根駅伝は毎年メンバーが変わる学生スポーツです。前年の優勝メンバーが卒業しても、次の世代が自分たちの役割を理解し、チーム全体で成長できなければ連覇は実現しません。

2026年の優勝は、エースの能力だけに依存せず、選手層、日常生活、技術指導、データ管理を組み合わせた組織づくりが結実した結果といえます。

今後も注目すべきなのは、優勝回数の更新だけではありません。新しい世代の選手をどのように育て、強豪校としての競争力を維持していくのかという点です。原晋監督が築いた青学駅伝の仕組みが、2027年以降の箱根駅伝でどのような成果を生むのかにも注目が集まります。

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倉持 玲奈

テクノロジー分野を担当。一次情報(公式発表・公式サイト)と発表日を必ず確認し、推測は推測と明記する編集方針に従っています。

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