2026年11月現在、米粉を使ったシフォンケーキは、小麦粉を使わずに作れるお菓子として家庭でも取り入れやすいレシピの一つです。米粉ならではのしっとり感と、卵白のメレンゲが生み出す軽い口当たりを両立させるには、材料の配合だけでなく、泡立て方や混ぜ方、焼成後の冷まし方まで押さえる必要があります。
今回は、17cmシフォン型1台分の基本レシピを中心に、卵・米粉・砂糖・油の分量から詳しい作り方まで紹介します。ベーキングパウダーなしでもふわふわに膨らませる方法、製菓用米粉の選び方、膨らまない・しぼむ原因と対策も整理しました。初めて米粉シフォンケーキに挑戦する人にも分かりやすい内容です。
【基本レシピ】米粉シフォンケーキは17cm型で作ると簡単!材料と分量を紹介

米粉シフォンケーキを初めて作るなら、まずはプレーン味がおすすめです。
余計な材料を加えないことで、生地の膨らみやメレンゲの状態を確認しやすくなります。
今回の基本配合は、桜井食品が公開している直径17cm型向けの米粉シフォンケーキレシピを参考にしています。同社の公開レシピでは、米粉100g、卵4個、砂糖75g、油40g、水80gという配合が紹介されています。
17cmシフォン型1台分の材料
基本の材料一覧
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 卵 | 4個 |
| 製菓用米粉 | 100g |
| 砂糖 | 75g |
| 米油またはサラダ油 | 40g |
| 水 | 80g |
| ベーキングパウダー | なし |
砂糖の振り分け
- 卵黄用:25g
- メレンゲ用:50g
砂糖の振り分けは作業しやすい配分例です。砂糖の総量は75gです。
- 17cmシフォンケーキ型
- ボウル2個
- ハンドミキサー
- 泡立て器
- ゴムベラ
- 計量器
- 竹串
- パレットナイフ
型は生地が側面をつかんで上がれるシフォンケーキ専用のものを使用します。一般的なシフォンケーキ型は、焼成前に内側へ油を塗らずに使用します。
米粉シフォンケーキの簡単な作り方手順1:卵黄と卵白を分ける
卵を卵黄と卵白に分けます。卵白は泡立てる直前まで冷蔵庫で冷やしておきます。
卵白に卵黄が混ざると泡立ちにくくなるため、分ける作業は丁寧に行いましょう。
手順2:卵黄生地を作る
卵黄に砂糖25gを加え、泡立て器で白っぽくなるまで混ぜます。
米油を少しずつ加え、よく混ぜ合わせたら水80gを加えます。
最後に米粉100gを加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜましょう。
米粉は小麦粉のようにグルテンを形成しないため、粉が均一になじむまで混ぜても生地がグルテンによって硬くなりにくい特徴があります。
手順3:メレンゲを作る
冷やしておいた卵白をハンドミキサーで泡立てます。
白く泡立ってきたら、砂糖50gを2〜3回に分けて加えます。
ツヤが出て、泡立て器を持ち上げたときに角がしっかり立つ状態を目指します。
手順4:卵黄生地とメレンゲを合わせる
メレンゲの約3分の1を卵黄生地に加え、泡立て器でなじませます。
残りのメレンゲは2回程度に分け、ゴムベラで底からすくい上げるように混ぜます。
白いメレンゲの塊がなくなり、生地全体が均一になったら混ぜ終わりです。
手順5:型に流し込む
生地を少し高い位置から型に流し入れます。
竹串を生地の中で軽く動かして大きな気泡を取り除き、表面を整えます。
手順6:オーブンで焼く
180℃に予熱したオーブンで約40分焼きます。
竹串を中心部分に刺し、ぬれた生地が付いてこなければ焼き上がりです。
手順7:逆さにして冷ます
焼き上がったら、すぐに型ごと逆さにします。
瓶などを利用して型を支え、完全に冷めるまでそのまま置きます。
十分に冷めてから型から外せば完成です。
米粉シフォンケーキの仕上がりを左右するのが、米粉の種類です。
同じ米粉という名称でも、製粉方法や粒子の大きさ、でんぷんの性質によって焼き上がりは変わります。
農林水産省の米粉に関する資料では、洋菓子やケーキに使う米粉は、なめらかな食感を得るために微細な粒子のものが適していると説明されています。また、でんぷんの損傷度やアミロース含有量も、膨らみや食感に影響します。
製菓用米粉を選ぶ3つの基準1. パッケージに「製菓用」「菓子用」と表示されている
最初に確認したいのは用途表示です。
パン用や麺用ではなく、ケーキ・お菓子作りに適した米粉を選びます。
2. 粒子が細かいものを選ぶ
粒子が粗い米粉は、口当たりがざらつく原因になります。
ふわふわでなめらかなシフォンケーキを目指すなら、微細粒粉がおすすめです。
3. レシピとの相性を確認する
米粉はメーカーや商品によって吸水性が異なります。
同じ100gでも、水分の吸い方が違えば生地の硬さが変わります。初めて使う商品は、米粉メーカーが公開しているレシピと組み合わせると調整しやすくなります。
代表的な米粉シフォンケーキの配合比較17cm型向けの公開レシピを比較すると、米粉や砂糖、水分、油の配合には違いがあります。
出典:桜井食品、全国穀類工業協同組合、cotta公開レシピ。焼成時間は各レシピの指定値です。
この比較から分かるのは、米粉シフォンケーキに唯一の正解となる配合があるわけではないということです。
2026年6月19日に更新されたcotta掲載のレシピでは、製菓用ミズホチカラ80g、米油30g、60℃程度のお湯60gという配合が採用されています。今回の基本レシピより米粉が少なく、水分の種類も異なります。
プロがすすめる米粉の選び方初心者には、まず製菓用として販売されている米粉をおすすめします。
例えば、を使った製菓用米粉は、米粉シフォンケーキのレシピにも採用されています。
一方、上新粉など和菓子向けの粉をそのまま代用すると、粒度や吸水性の違いから期待した食感にならない場合があります。
粉を変えるなら、水分量も含めてレシピ全体を見直すことがポイントです。
【ふわふわの決め手】シフォンケーキのメレンゲの泡立て方と混ぜ方
米粉シフォンケーキをふわふわにする最大の要点は、メレンゲです。
シフォンケーキは、卵白に含まれる空気を利用して生地を膨らませるお菓子です。ベーキングパウダーを使わない配合でも、適切なメレンゲを作れば高さのある仕上がりを目指せます。
メレンゲの理想的な状態とは?メレンゲは、単に卵白が白く泡立てば完成というわけではありません。
目指したいのは、次の3つの特徴です。
- 表面にツヤがある
- 泡が細かく均一になっている
- 泡立て器を持ち上げると、角がピンと立つ
角が下向きに曲がる場合は、まだ泡立てが足りない可能性があります。
逆に泡立てすぎると、ボソボソとした状態になり、卵黄生地とうまく混ざらなくなります。
失敗しないメレンゲの泡立て手順① ボウルと泡立て器を清潔にする
ボウルや泡立て器に水分や油分が残っていると、卵白がうまく泡立ちません。
使用前に洗浄し、しっかり乾燥させます。
② 卵白は冷やしておく
卵白は泡立てる直前まで冷蔵庫で冷やしておきます。
温度が高い状態では泡が粗くなりやすいため、冷たい卵白を使用することがポイントです。
③ 砂糖を数回に分けて加える
最初から砂糖を全量入れるのではなく、2〜3回に分けて加えます。
砂糖を加えるたびに泡立て、徐々にボリュームとツヤを出していきます。
④ 最後にキメを整える
ツノが立ったら泡立てすぎないように注意します。
ボウルを逆さにしても落ちない程度のしっかりしたメレンゲが目安です。
メレンゲと卵黄生地を混ぜるときの注意点メレンゲを作ることと同じくらい大切なのが、混ぜ合わせる工程です。
卵黄生地とメレンゲは硬さが違うため、一度に混ぜるとムラが生じやすくなります。
最初の3分の1は泡立て器でしっかり混ぜ、残りはゴムベラで底からすくい上げるように合わせます。
ただし、泡を残そうとするあまり混ぜ不足になるのも問題です。
白いメレンゲが塊のまま残ると、焼き上がりに大きな穴や空洞ができる原因になります。
目標は、気泡をできるだけ維持しながら、白い筋がなくなるまで均一に混ぜることです。
【焼き温度と時間】米粉シフォンケーキの逆さ冷ましまで解説
生地作りがうまくいっても、焼成や冷却を間違えると、せっかく膨らんだシフォンケーキがしぼんでしまいます。
ここでは、焼き温度と時間、逆さ冷ましの意味を整理します。
米粉シフォンケーキの焼き温度と焼き時間基本レシピでは次の条件を目安にします。
| 項目 | 基本の目安 |
|---|---|
| 予熱 | 180℃ |
| 焼成温度 | 180℃ |
| 焼成時間 | 約40分 |
| 焼き上がり確認 | 竹串に生地が付かないこと |
| 冷却 | 型ごと逆さにして完全に冷ます |
メーカーやレシピによっては170℃で35〜40分程度の設定もあります。
これは材料の配合、型の形状、オーブンの熱の伝わり方が異なるためです。共立食品の17cm型向けレシピでも180℃で約35〜40分、永江製粉のレシピでは170℃で約35〜40分という条件が紹介されています。
家庭用オーブンでは、設定温度と実際の庫内温度が異なる場合があります。
焼き色が早く付きすぎる場合は温度を少し下げ、焼成時間を調整しましょう。
焼き上がりを見極める3つのポイント- 表面にしっかり焼き色が付いている
- 生地の中央部分まで火が通っている
- 竹串を刺しても生の生地が付いてこない
表面だけがきれいに焼けていても、内部に水分が残っていれば冷却時に縮みやすくなります。
焼き上がりの高さだけで判断しないことが大切です。
なぜ逆さにして冷ます必要がある?シフォンケーキは、焼き上がった直後には内部に蒸気や水分が残っています。
この段階では生地の構造がまだ安定していません。
そのまま置いて冷ますと、自重によって生地が縮み、高さが失われることがあります。
そこで必要なのが逆さ冷ましです。
焼き上がった型をすぐに逆さにすることで、膨らんだ生地が自重で沈むのを防ぎやすくなります。
冷却中は型を動かさず、完全に冷めるまで待ちましょう。
cottaのシフォンケーキに関する解説でも、焼き上がった直後に逆さにして冷ますこと、完全に冷めてから型を外すことが焼き縮み対策として紹介されています。
【失敗の原因と対策】米粉シフォンケーキが膨らまない・しぼむ理由は?
米粉シフォンケーキの失敗には、いくつかの典型的なパターンがあります。
原因を症状別に整理すると、次回の改善点が分かりやすくなります。
米粉シフォンケーキが膨らまない原因原因1:メレンゲの泡立て不足
最も基本的な原因です。
弱いメレンゲは卵黄生地と混ぜる段階で気泡が壊れやすく、生地全体に十分な空気を保持できません。
対策は、ツヤがあり、しっかり角が立つメレンゲを作ることです。
原因2:メレンゲを混ぜすぎている
卵黄生地と合わせるときに何度も混ぜると、せっかく作った気泡が失われます。
一方で、混ぜ不足も空洞の原因になるため、白い塊がなくなった時点で作業を止めます。
原因3:オーブンの温度が合っていない
温度が高すぎると表面が先に固まり、膨らむ力が内部に閉じ込められることがあります。
反対に温度が低すぎれば、十分な膨らみや焼き固まりが得られない場合があります。
cottaの失敗対策資料でも、メレンゲの泡立て不足、混ぜ方、オーブンの火力が膨らみに影響する要因として挙げられています。
米粉シフォンケーキがしぼむ原因焼き上がったときは高く膨らんでいたのに、冷めると小さくなる場合は、次の点を確認しましょう。
- メレンゲの気泡が弱かった
- 卵黄生地の油と水分が十分に乳化していなかった
- 焼成時間が足りなかった
- 焼き上がり後に逆さ冷ましをしていなかった
- 完全に冷める前に型から外した
特に見落としやすいのが、卵黄生地の乳化不足です。
油が十分に混ざっていない状態では、残った油分がメレンゲの気泡を壊しやすくなります。
油を少しずつ加えて、その都度よく混ぜることが大切です。
失敗症状別の原因と改善方法| 失敗の症状 | 主な原因 | 改善方法 |
|---|---|---|
| 高さが出ない | メレンゲ不足 | 角が立つまで泡立てる |
| 焼いても膨らまない | 温度不足・気泡消失 | 予熱と混ぜ方を見直す |
| 冷めるとしぼむ | 焼成不足・逆さ冷まし不足 | 中心まで焼き、完全に冷ます |
| 大きな穴ができる | メレンゲの混ぜ残し | 白い塊を残さない |
| 生地が重い | 水分過多・粉の選択 | 米粉の種類と配合を確認 |
| 表面だけ焼ける | 上火が強い | 温度を調整する |
米粉シフォンケーキは、ベーキングパウダーなしでも作れます。
今回の基本レシピもベーキングパウダーを使用しない配合です。
膨らみを生み出す中心的な役割は卵白のメレンゲが担っています。
ただし、ベーキングパウダーを入れれば必ず失敗しなくなるわけではありません。
メレンゲが弱かったり、混ぜ方で気泡を潰したりすれば、膨らみが悪くなる可能性があります。
初心者の場合は、まずベーキングパウダーなしの基本配合でメレンゲの状態を覚えるのがおすすめです。
【プロの結論】ふわふわの米粉シフォンケーキを安定して作るための判断基準
米粉シフォンケーキを安定して作るには、レシピの数字を覚えるだけでは不十分です。
材料の特徴と、それぞれの工程が果たす役割を理解することが上達への近道です。
ふわふわに仕上げるための5つの原則1. 米粉は用途に合ったものを使う
製菓用米粉を選び、メーカー指定のレシピを参考にします。
米粉の粒度やでんぷんの性質が異なれば、必要な水分量も変わるためです。
2. 卵白の状態を最優先する
メレンゲはシフォンケーキの骨格を作る大切な存在です。
泡立て不足と泡立てすぎの両方を避け、ツヤのある状態を見極めます。
3. 卵黄生地はしっかり乳化させる
油と水分を少しずつ加え、均一な状態にします。
油分が残ったままメレンゲと合わせると、気泡が壊れやすくなります。
4. 焼成時間を短縮しすぎない
焼き上がりの高さだけで判断せず、竹串で内部まで火が通ったことを確認します。
5. 逆さ冷ましを省略しない
焼き上がったらすぐに逆さにし、完全に冷めてから型を外します。
米粉シフォンケーキが向いている人・注意したい人| 対象 | 判断基準 |
|---|---|
| 小麦粉を控えたい人 | 米粉を使ったレシピを選びやすい |
| しっとりした食感が好きな人 | 米粉特有の食感を楽しめる |
| お菓子作り初心者 | 材料が少ないプレーン味から始めやすい |
| メレンゲ作りが苦手な人 | 泡立ての練習が必要 |
| 食物アレルギーがある人 | 原材料と製造ラインの表示確認が必要 |
米粉を使ったレシピでも、卵は使用します。
また、米粉を使用していることだけで、必ずしもアレルギー対応食品になるわけではありません。小麦アレルギーやセリアック病などで厳密なグルテン管理が必要な場合は、原材料表示だけでなく製造時の混入リスクも確認してください。
【米粉シフォンケーキレシピ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:米粉シフォンケーキはベーキングパウダーなしでも膨らみますか?
A1:はい。卵白をしっかり泡立ててメレンゲを作れば、ベーキングパウダーなしでも膨らみます。今回紹介した17cm型の基本レシピもベーキングパウダーを使用しません。
Q2:米粉シフォンケーキの17cm型の分量はどれくらいですか?
A2:基本の目安は卵4個、米粉100g、砂糖75g、油40g、水80gです。米粉の種類によって吸水性が異なるため、使用する商品のレシピも確認してください。
Q3:米粉シフォンケーキが膨らまない最大の原因は何ですか?
A3:メレンゲの泡立て不足や、卵黄生地と混ぜる際の気泡の消失が代表的な原因です。卵白は冷やしておき、ツヤと弾力のあるメレンゲに仕上げましょう。
Q4:焼き上がったシフォンケーキを逆さにするのはなぜですか?
A4:焼き上がった直後の柔らかい生地が自重で縮むのを防ぐためです。型ごと逆さにして、完全に冷めるまで置いておきます。
Q5:米粉シフォンケーキは薄力粉のレシピをそのまま代用できますか?
A5:必ずしも同じ分量で成功するとは限りません。米粉は製品ごとに粒度や吸水性が異なります。最初は米粉専用レシピを使うことをおすすめします。
Q6:米粉シフォンケーキの焼き温度と時間は何度・何分ですか?
A6:今回の基本レシピでは180℃で約40分です。ただし、170℃で35〜40分など、配合やオーブンによって条件は異なります。竹串で中心まで焼けているか確認してください。
Q7:米粉シフォンケーキをふわふわにする一番のコツは何ですか?
A7:メレンゲの状態を見極めることです。ツヤがあり、角がしっかり立つ状態に泡立て、卵黄生地と丁寧に混ぜ合わせることが大切です。
米粉シフォンケーキをふわふわに仕上げるためには、特別な材料をたくさん用意する必要はありません。
大切なのは、製菓用米粉を選び、材料の分量を守り、メレンゲの状態を丁寧に見極めることです。
今回紹介した17cm型の基本配合は、卵4個、米粉100g、砂糖75g、油40g、水80g。ベーキングパウダーなしでも作れるシンプルなレシピです。
特に覚えておきたい要点は次の3つです。
- 生地作り: 卵白を冷やし、ツヤのあるメレンゲを作る。
- 焼成: 180℃で約40分を目安に、中心までしっかり焼く。
- 冷却: 焼き上がったらすぐ逆さにして、完全に冷めるまで待つ。
米粉の種類やオーブンによって焼き上がりには違いが出ます。最初から砂糖や水分量を変更するのではなく、基本配合で一度作り、仕上がりを確認してから調整すると上達しやすくなります。
ふわふわでしっとりした米粉シフォンケーキは、基本の工程を一つずつ丁寧に守ることで、自宅でも十分に目指せる仕上がりです。 プレーン味をマスターしたら、紅茶や抹茶、ココアなどのアレンジにも挑戦してみてください。