2026年11月現在、中央大学の都心回帰はどこまで進んでいるのか。「法学部が茗荷谷に移転した」「駿河台キャンパスが復活した」という情報から、中央大学が多摩キャンパスを廃止して都心へ全面移転するのではないかと考える受験生や在学生も少なくない。加えて、したらば掲示板では、法学部の移転による大学の評価や、多摩キャンパスに残る学部の将来についても関心が集まるテーマとなっている。
実際のところ、中央大学の都心回帰は全学部を東京23区へ移す計画ではない。2023年4月に法学部・法学研究科が茗荷谷キャンパスへ移転し、法科大学院とビジネススクールが駿河台キャンパスに移ったことで、都心と多摩をそれぞれの特色に合わせて活用する体制が整った。さらに2026年度には理工学部の3学部再編も実施されている。大学の公式計画を確認すると、むしろ多摩キャンパスにも新たな教育拠点を整備する動きが進んでいる。
【結論】中央大学の都心回帰は全学移転ではない!2026年の実態

最初に押さえておきたいのは、中央大学の都心回帰と全学移転はまったく異なるという点だ。
中央大学は、2015年に策定した中長期事業計画「Chuo Vision 2025」において、多摩キャンパスと都心キャンパスの二大キャンパス体制を掲げた。
この構想では、多摩キャンパスを自然環境や広い施設を生かしたグローバルキャンパスとして発展させ、都心キャンパスは専門性の高い教育研究やプロフェッショナル人材の育成に力を入れる拠点として位置付けている。
つまり、都心回帰とは大学全体を八王子から東京23区に移すことではなく、学部や教育分野の特性に合わせてキャンパスの機能を再配置する取り組みである。
中央大学が公表した2025年度までの事業報告でも、2023年4月の都心キャンパス開設によって、Chuo Vision 2025で構想した二大キャンパス体制が実現したと説明されている。
2026年現在のキャンパスは大きく二つの地域に分かれる都心側には、次の4つの主要な教育拠点がある。
- 茗荷谷キャンパス:法学部・大学院法学研究科
- 駿河台キャンパス:法科大学院・ビジネススクール
- 後楽園キャンパス:理工系3学部
- 市ヶ谷田町キャンパス:国際情報学部
一方、多摩キャンパスには、経済学部・商学部・文学部・総合政策学部・国際経営学部が置かれている。
この配置を見ると、中央大学は都心に複数の専門拠点を持ちながら、多摩にも大規模な教育研究拠点を維持していることが分かる。
したがって、「中央大学に入学すれば全員が都心で学生生活を送れる」という理解は正確ではない。受験生にとっては、大学名だけでなく志望学部の所在地を確認することが欠かせない。
【移転の理由】中央大学法学部はなぜ茗荷谷に戻ったのか?
中央大学の都心回帰を象徴する出来事が、2023年4月の法学部移転だ。
中央大学の法学部は、1885年に創設された英吉利法律学校の伝統を受け継ぐ看板学部である。かつて駿河台に拠点を置いていたが、1978年に多摩キャンパスへ移転した。
それから約45年を経て、2023年に再び都心へ教育拠点を移したことになる。
理由1:法曹養成の教育環境を強化するため移転の重要な目的は、法学部と法科大学院の教育研究上の連携を強化することだった。
中央大学では、法学部での学修と法科大学院での専門教育をつなぐ取り組みを進めてきた。
2019年には、法学部3年間と法科大学院2年間を組み合わせる法曹コースも設置されている。
2023年の移転によって、法学部と大学院法学研究科は茗荷谷キャンパスに、法科大学院は駿河台キャンパスに配置された。
これにより、法学教育から専門職教育までを都心の複数拠点で展開する体制が整った。
中央大学の創立140周年記念企画展でも、法学部とロースクールの一体的な運営を「Law&Law」として紹介している。
理由2:都心のアクセスと外部連携を生かすため茗荷谷キャンパスの大きな特徴は、交通アクセスの良さだ。
東京メトロ丸ノ内線の茗荷谷駅から徒歩約1分という立地で、池袋や東京駅方面への移動もしやすい。
法律を学ぶ学生にとって、大学の外にある法律実務家や専門機関との接点を持ちやすい環境は、学修の幅を広げる要素になる。
また、中央大学は茗荷谷キャンパスの開設に際して、近隣の後楽園キャンパスや市ヶ谷田町キャンパスとの文理融合型の科目展開も掲げていた。
法学部だけを単独で都心に移すのではなく、都心にある複数の学部との連携を強める狙いもあった。
理由3:大学ブランドと教育競争力の再構築もう一つの背景として、大学間の学生獲得競争がある。
18歳人口の減少が進むなか、大学には教育内容だけでなく、通学環境や研究設備、卒業後のキャリア形成まで含めた魅力が求められる。
中央大学にとって、法学部は歴史的にも重要な学部である。
その法学部を都心に戻すことは、大学の伝統を再び東京の中心部で発信する意味も持っていた。
ただし、キャンパス移転だけで入試難易度や司法試験の合格実績が自動的に上がるわけではない。立地の改善と教育の成果は、分けて評価する必要がある。
【2026年最新】中央大学の学部別キャンパス配置一覧
2026年11月現在の中央大学は、理工学部の再編によって学部の構成も変わっている。
特に注意したいのが、従来の理工学部が2026年4月に3学部へ発展的に再編されたことだ。
以下が2026年度の学部別配置である。
| キャンパス | 所在地 | 学部・教育機能 |
|---|---|---|
| 多摩キャンパス | 東京都八王子市 | 経済・商・文・総合政策・国際経営 |
| 茗荷谷キャンパス | 東京都文京区 | 法学部・大学院法学研究科 |
| 駿河台キャンパス | 東京都千代田区 | 法科大学院・ビジネススクール |
| 後楽園キャンパス | 東京都文京区 | 基幹理工・社会理工・先進理工 |
| 市ヶ谷田町キャンパス | 東京都新宿区 | 国際情報学部 |
| 小石川キャンパス | 東京都文京区 | 体育施設 |
多摩キャンパスに残っている学部は次の5つだ。
1. 経済学部
2. 商学部
3. 文学部
4. 総合政策学部
5. 国際経営学部
東京都八王子市東中野に位置し、多摩モノレールの中央大学・明星大学駅に直結している。
広い敷地と自然環境を生かした教育環境が特徴であり、都心のビル型キャンパスとは異なる大学生活を送れる。
また、2027年以降の新学部設置も多摩キャンパスを中心に計画されている。
茗荷谷キャンパス:法学部の新しい拠点茗荷谷キャンパスは、法学部と大学院法学研究科の教育研究拠点だ。
所在地は東京都文京区大塚1丁目4-1。東京メトロ丸ノ内線の茗荷谷駅から徒歩約1分という利便性が特徴となっている。
建物のデザインには、中央大学の前身である英吉利法律学校の赤レンガ校舎や、旧駿河台校舎の意匠が取り入れられている。
単なる新校舎ではなく、中央大学の法学教育の歴史を都心で受け継ぐ施設という意味合いもある。
駿河台キャンパス:ロースクールとビジネススクールの拠点駿河台キャンパスは、千代田区神田駿河台3丁目にある。
2023年4月から専門職大学院のロースクールとビジネススクールが利用する拠点となった。
ここで重要なのは、駿河台キャンパスに移ったのは法学部の学部生ではなく、専門職大学院などの教育機能だという点である。
茗荷谷キャンパスと駿河台キャンパスは役割が異なるため、両者を混同しないようにしたい。
後楽園キャンパス:2026年から理工系3学部体制へ後楽園キャンパスでは、2026年4月に従来の理工学部を再編し、次の3学部が開設された。
- 基幹理工学部
- 社会理工学部
- 先進理工学部
AI、データサイエンス、情報工学、生命科学など、複雑化する社会課題に対応する理工系教育を展開する。
この再編は単純な学部名称の変更ではない。3学部体制にすることで、専門領域を明確にしながら、学際的な研究や教育を進める狙いがある。
市ヶ谷田町キャンパス:国際情報学部の専門拠点市ヶ谷田町キャンパスには国際情報学部が置かれている。
国際情報学部は、情報技術と法律を組み合わせた教育を特徴としており、ITと法制度の両面から現代社会の課題を考える学部だ。
学生は4年間を通じて市ヶ谷田町キャンパスで学ぶ。
都心の立地を生かした産官学連携も、キャンパスの重要な役割となっている。
【多摩キャンパス廃止説を検証】中央大学は八王子から撤退するのか?
中央大学の都心回帰をめぐって、受験生や在学生が気にしているのが「多摩キャンパスは将来なくなるのか」という問題だ。
法学部が移転したことで、残された文系学部も順番に都心へ移るのではないかという見方が生まれるのは自然だろう。
しかし、2026年11月時点の大学公式資料からは、多摩キャンパス全体の廃止や全学部の都心移転が決定した事実は確認できない。
むしろ、多摩キャンパスでは新学部の設置に向けた準備が進んでいる。
2027年:スポーツ情報学部が多摩キャンパスに新設2026年9月1日、中央大学はスポーツ情報学部の設置と経済学部の学科再編について、文部科学大臣による認可などの手続きが完了したと発表した。
スポーツ情報学部は2027年4月の開設予定で、設置場所は多摩キャンパスとなる。
入学定員は295人。スポーツを題材にAI、データサイエンス、ビジネスを横断的に学ぶ新しい教育課程だ。
単に競技力を高めることを目的とするのではなく、スポーツから得られるデータを社会や産業に活用できる人材の育成を目指している。
2027年:経済学部も多摩キャンパスで学科再編同じく2027年4月には、経済学部が従来の4学科体制から2学科4コース体制に再編される。
新しい学科は次の2つだ。
- 経済学科:経済政策コース・国際経済コース
- 社会経済学科:社会経済コース・地域・マネジメントコース
注目したいのは、再編後も設置場所が多摩キャンパスと明記されている点だ。
経済学部の入学定員は再編前後で合計1,062人を維持する計画となっている。
つまり、2027年の中央大学は、経済学部の都心移転ではなく、多摩キャンパスでの教育内容の再構築を進めることになる。
2028年:情報農学部(仮称)も多摩キャンパスに設置予定加えて、情報農学部(仮称)の設置も計画されている。
当初は2027年4月の開設を予定していたが、教育課程への地域連携の反映や多摩キャンパスの施設計画を再検討するため、2028年4月へ変更された。
学部の特徴は、農学と情報科学の融合だ。
ドローン、AI、ロボティクスなどの技術を農業に活用し、食料問題や環境問題といった社会課題に取り組む人材を育成する構想となっている。
入学定員は297人を予定し、設置場所は多摩キャンパスだ。
ただし、2026年11月現在も設置構想中であり、今後の正式な手続きや内容変更には注意が必要となる。
このように、中央大学の多摩キャンパスでは、2027年から2028年にかけて新たな教育領域が加わる計画が具体化している。
少なくとも、法学部の移転をもって多摩キャンパスの廃止が決まったと理解するのは誤りだ。
【したらば掲示板の評判】中央大学の都心回帰は成功だったのか?
「中央大学 都心回帰 したらば」と検索する人の多くは、大学公式サイトに掲載されている移転情報だけでなく、学生や受験生がどう評価しているのかを知りたいのではないだろうか。
したらば掲示板のような匿名コミュニティでは、大学の立地、学部間の違い、入試難易度、学生生活などが話題になりやすい。
ただし、匿名掲示板の個別投稿を学生全体の総意とみなすことはできない。投稿者の属性や人数、実際の在学生比率が分からなければ、大学全体の評判を数値化することも難しい。
そこで、2026年時点の公式情報から、都心回帰の評価につながるポイントを整理したい。
評価されやすいポイント1:通学アクセスの改善茗荷谷キャンパスは駅から徒歩約1分という立地にある。
多摩キャンパスとは交通環境が大きく異なるため、通学時間や日常生活の利便性を重視する受験生には魅力となる。
また、都心の法律関連機関や企業との接点を持ちやすい環境も、法学部の学修にとってプラスの要素だ。
評価されやすいポイント2:法曹養成の専門性中央大学は法学教育の伝統を持つ大学であり、茗荷谷と駿河台の連携は、その強みをさらに伸ばすための取り組みとして評価できる。
法学部、大学院法学研究科、法科大学院という教育段階ごとの機能を都心に集めたことで、専門的な学修環境を整備しやすくなった。
注意したいポイント1:都心キャンパスならではの学生生活都心のキャンパスと郊外の大規模キャンパスでは、学生生活の環境が異なる。
広い敷地を持つ多摩キャンパスと、都市部に位置する茗荷谷キャンパスでは、施設の配置や周辺環境も同じではない。
キャンパスの立地だけでなく、図書館、食堂、課外活動施設、サークル活動の拠点なども確認しておきたい。
注意したいポイント2:学部による立地の違い中央大学の都心回帰を評価する際に、特に見落としやすいのが学部間の違いだ。
法学部の移転によって中央大学全体のキャンパス環境が一斉に変わったわけではない。
多摩キャンパスの学部に進学する場合、卒業まで多摩を主な学修拠点とすることになる。
したらば掲示板で見かける「中央大学は都心の大学になった」「多摩はもう終わり」といった極端な表現は、実際の学部配置と照らし合わせて判断する必要がある。
評判を見極める際は、匿名の感想よりも、学部別の所在地、教育内容、施設、交通アクセスという具体的な条件を優先したい。
【今後の展望】Chuo Vision 2035で中央大学の都心回帰はさらに進む?
2026年2月24日、中央大学は新たな中長期事業計画「Chuo Vision 2035」を策定した。
これは創立150周年を迎える2035年に向けた、2026年度から2035年度までの新しい10年間の計画である。
Chuo Vision 2025が二大キャンパス体制の形成を中心的なテーマとしていたのに対し、Chuo Vision 2035では、さらに先を見据えた大学全体の組織改革やキャンパスの将来像が掲げられている。
都心キャンパスのさらなる集約化が方針に盛り込まれたChuo Vision 2035では、新学部の創設とともに、都心キャンパスの一層の集約化が今後の展開として示されている。
また、大学の将来を象徴するキャンパスグランドデザインの策定も計画されている。
ただし、ここで注意したいのは、都心キャンパスの集約化という方針と、特定学部の移転決定は別の話だという点だ。
2026年度の事業計画では、2035年度以降の学生規模や教育組織、教員組織の検討、キャンパス整備理念の検討開始が重点事項として挙げられている。
つまり、大学全体の配置を将来に向けて検討する段階であり、すべての多摩キャンパス所属学部について移転日程が決まったという意味ではない。
これから注目したい3つの動き今後の中央大学を考えるうえで、特に注目したいのは次の3点だ。
1. 都心キャンパス間の教育連携
法学部、理工系学部、国際情報学部の連携をどこまで発展させられるかがポイントとなる。
2. 多摩キャンパスの新学部による再活性化
スポーツ情報学部や情報農学部(仮称)の設置によって、多摩キャンパスは従来の文系中心のイメージから、データサイエンスや農学などを含む複合的な教育拠点へと変化する可能性がある。
3. 2035年に向けたキャンパス再編
学生数の変化や教育需要、大学の財政、施設整備などを踏まえ、都心と多摩の役割分担がどのように変化するかが重要になる。
今後の都心回帰は、単純な移転の連続ではなく、大学全体の教育研究機能をどう配置するかという経営戦略の問題になっていく。
【中央大学の都心回帰としたらばに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:中央大学は2026年現在、全学部が都心に移転していますか?
A1:いいえ。法学部、理工系3学部、国際情報学部は都心にありますが、経済学部、商学部、文学部、総合政策学部、国際経営学部は多摩キャンパスにあります。
Q2:中央大学の法学部はなぜ茗荷谷に移転したのですか?
A2:法学部と大学院法学研究科、法科大学院との連携を強化し、都心の立地を生かした法曹養成を推進するためです。2023年4月に移転が実現しました。
Q3:中央大学の多摩キャンパスは廃止される予定ですか?
A3:2026年11月現在、多摩キャンパス全体の廃止は決定されていません。2027年4月にはスポーツ情報学部、2028年4月には情報農学部(仮称)の開設が予定されています。後者は設置構想中です。
Q4:中央大学の駿河台キャンパスには法学部の学生が通っていますか?
A4:駿河台キャンパスの主な教育機能は、法科大学院とビジネススクールです。学部生の法学部は茗荷谷キャンパスで学びます。
Q5:中央大学の都心回帰は今後も続きますか?
A5:Chuo Vision 2035では都心キャンパスの一層の集約化が方針として示されています。ただし、具体的な学部の追加移転については、個別の正式発表を確認する必要があります。
2026年現在、中央大学の都心回帰は、法学部の茗荷谷移転を中心とした教育研究拠点の再配置として進んでいる。
2023年4月には法学部・大学院法学研究科が茗荷谷へ移り、法科大学院とビジネススクールは駿河台キャンパスに移転した。さらに2026年4月には理工学部が基幹理工学部・社会理工学部・先進理工学部の3学部へ再編されている。
一方、多摩キャンパスでは経済・商・文・総合政策・国際経営の各学部が教育を続け、2027年にはスポーツ情報学部、2028年には情報農学部(仮称)の開設が計画されている。
【プロの結論】
中央大学の都心回帰を理解するうえで大切なのは、「どのキャンパスに大学があるか」ではなく、「どの学部が、どのような教育機能を担っているか」という視点だ。
受験生は志望学部の所在地と通学環境を確認し、在学生は学部横断の教育連携や施設整備の進展に注目したい。
また、したらば掲示板などの評判を参考にする場合も、匿名の投稿だけで大学全体の将来性を判断するのは避けたいところだ。
Chuo Vision 2025で実現した二大キャンパス体制は、Chuo Vision 2035によって次の段階へ進もうとしている。中央大学の今後を左右するのは、都心か多摩かという二者択一ではなく、両方のキャンパスが持つ強みをどこまで教育研究の成果につなげられるかである。
その意味で、中央大学の都心回帰はまだ完結した大学改革ではない。2035年の創立150周年に向けて、都心と多摩の役割分担がどのように進化するのかが、今後の最大の注目点となる。