「なぜか自分だけいじめられる」「昔から人間関係で標的にされやすい」「自分の性格に問題があるのだろうか」。こうした悩みを抱え、いじめられやすい人の特徴や共通点を調べている人は少なくありません。しかし、いじめの被害は本人の性格だけで説明できるものではなく、加害者の心理、集団内の力関係、周囲の対応、所属する環境などが複雑に関係しています。
2026年11月現在、文部科学省が公表している最新の全国調査では、2024年度の学校におけるいじめ認知件数は76万9,022件に達しています。学校だけでなく職場でもハラスメントは深刻な問題です。この記事では、いじめられる人の性格に関する誤解を解きながら、いじめの心理、標的にされる状況の見分け方、学校や職場での対処法、具体的な相談先まで解説します。
【まず知っておきたい】いじめられやすい人に共通する特徴はある?性格だけでは説明できない理由

いじめられやすい人に共通する特徴を一言で表すことはできません。一般的には、おとなしい人、自己主張が苦手な人、周囲に合わせる人などが挙げられますが、これらはあくまで性格の一面です。
同じような性格でも、安心して過ごせる環境では良好な人間関係を築ける一方、特定の集団では不当な扱いを受けることがあります。つまり、本人の性格と、いじめが起きる環境は分けて考える必要があります。
いじめられる人の性格として挙げられやすいもの一般的に、いじめの標的になりやすいと語られる人には、次のような特徴があります。
- 自分の意見を強く主張するのが苦手
- 人の気持ちを優先しすぎる
- 争いを避けようとする
- 周囲の評価を気にしやすい
- 初対面の人とのコミュニケーションが苦手
- 一人で行動することが多い
- 真面目でルールを大切にする
- 他人の冗談や嫌味を受け流してしまう
ただし、これらの特徴を持つ人が必ずいじめられるわけではありません。
例えば、優しい性格は他人を尊重できる長所です。自己主張が控えめなことも、慎重に物事を考えられるという強みにつながります。
問題なのは、こうした性格を持つ人に対して、周囲が一方的に強い態度を取ったり、拒否しにくいことを利用して嫌がらせを繰り返したりすることです。
「いじめられる側にも原因がある」という考え方は正しいのかいじめを受けた人に対して「もっとはっきり言い返せばよかった」「嫌われるようなことをしたのではないか」と考える人もいます。
しかし、これは被害者に責任を押し付ける考え方です。
文部科学省の「いじめの防止等のための基本的な方針」では、教職員が「いじめられる側にも問題がある」という認識や発言をすることは、加害行為や周囲の傍観を容認し、被害者を孤立させて問題を深刻化させるおそれがあると指摘しています。
本人に改善できるコミュニケーション上の課題があったとしても、それは嫌がらせを受けてよい理由にはなりません。
性格を変えなければいじめがなくならない、という考え方から離れることが大切です。
いじめ防止対策推進法における「いじめ」の定義いじめを考えるうえで押さえておきたいのが、2013年9月に施行された「いじめ防止対策推進法」です。
同法第2条では、学校に在籍する児童生徒に対して、一定の人的関係にある他の児童生徒が心理的または物理的な影響を与える行為を行い、対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているものをいじめと定義しています。インターネット上の行為も対象です。
ここで重要なのは、いじめの判断が、被害者の性格や行動の良し悪しによって決まるものではないことです。
また、いじめは殴る、蹴るといった身体的な暴力だけではありません。
- 悪口や陰口を繰り返す
- 仲間外れにする
- 集団で無視する
- 恥ずかしいことを無理にさせる
- SNSで悪意のある投稿をする
- グループチャットから特定の人だけ排除する
こうした心理的な攻撃も問題になります。
【2026年最新の実態】いじめの認知件数と職場でのハラスメント
いじめは、一部の学校や特定の性格の人だけに起こる問題ではありません。
文部科学省の2024年度調査と厚生労働省の職場ハラスメント調査を見ると、学校と職場の双方で、いじめや嫌がらせが広く認識されていることが分かります。
学校でのいじめ認知件数は過去最多文部科学省が2025年10月29日に公表し、2026年1月16日に一部修正した「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、2024年度のいじめ認知件数は次のとおりです。
2024年度・全国のいじめ認知件数769,022件
前年度比36,454件増加・5.0%増
1,404件
いじめ重大事態
61.3件
児童生徒1,000人当たりの認知件数
76.1%
年度末時点のいじめ解消率
490件
重大事態として把握する以前にいじめと認知されていなかった件数
出典:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」
注目したいのは、重大事態1,404件のうち490件、つまり約34.9%が、重大事態として把握される以前にはいじめとして認知されていなかったことです。
深刻な被害が発生するまで、周囲が問題を把握できていないケースが一定数存在します。
また、インターネット上のいじめは約2万7,000件で、前年度より約2,700件増加しました。SNSやオンライン上の嫌がらせは、学校の外でも継続する可能性があるため、注意が必要です。
一方、認知件数の増加を、そのまま実際の被害者数の増加と捉えることもできません。
文部科学省は、いじめの定義への理解が広がったこと、アンケートや教育相談の充実、1人1台端末を活用した心の健康観察などによって、これまで見つけにくかった事案が認知されるようになったことも増加の背景として挙げています。
つまり、認知件数は被害の実態だけでなく、学校が問題を発見できているかどうかを示す指標でもあります。
大人になってもいじめられる人がいる理由学校を卒業すれば、いじめの問題がなくなるとは限りません。
職場では、上司と部下、先輩と後輩、正社員と非正規社員、同僚同士などの関係の中で、嫌がらせやハラスメントが発生することがあります。
厚生労働省が2024年5月に公表した令和5年度の職場ハラスメント実態調査では、労働者のうち、過去3年間に勤務先でパワーハラスメントを経験したと回答した割合は19.3%でした。およそ5人に1人に当たります。
同調査では、パワーハラスメントを経験した人が働く職場の特徴として、次のような項目が挙げられています。
- 上司と部下のコミュニケーションが少ない
- 残業が多く、休暇を取りにくい
- 失敗が許されない雰囲気がある
- 冗談やからかいが日常的に行われている
- 人手不足が常態化している
- ハラスメント防止規定が整備されていない
これは、被害が本人の性格だけでなく、職場の組織風土や管理体制とも関係していることを示す重要なデータです。
【共通点と心理を分析】いじめのターゲットになる人ではなく、標的化を生む集団の特徴
いじめられやすい人の共通点を考える際、本人の性格だけに注目すると、本当に見るべき問題を見落としてしまいます。
注目すべきなのは、なぜ特定の人への攻撃が繰り返されるのかという、集団の心理と人間関係の構造です。
いじめる側に働く5つの心理文部科学省の「生徒指導提要」では、いじめを引き起こす心理的な背景として、次のような要素が挙げられています。
1.心理的ストレス
学校や家庭、職場などで抱えたストレスを、他人への攻撃によって解消しようとする心理です。
自分より反論しにくい相手に攻撃を向けることで、一時的に優位に立ったような感覚を得る場合があります。
2.異質なものへの嫌悪感
集団の中で共通の価値観や行動を求める意識が強くなると、周囲と違う人を排除しようとする動きが生まれることがあります。
服装、趣味、話し方、考え方など、本人に問題がない違いが攻撃の理由にされることもあります。
3.ねたみや嫉妬
能力、成績、人間関係、評価などをめぐる嫉妬が、嫌がらせにつながる場合があります。
4.遊びやふざけという意識
加害者が「冗談だった」「みんなで楽しんでいただけ」と認識しているケースです。
しかし、行為を受けた人が苦痛を感じているなら、単なる冗談として片付けることはできません。
5.自分が被害者になることへの恐怖
集団から外されることを恐れ、他人への攻撃に加わってしまう心理です。
自分が標的にならないように、周囲に同調する場合もあります。
これらは、文部科学省が示している加害行動の心理的背景です。もちろん、すべての加害者に当てはまるわけではありません。
いじめは加害者と被害者の2人だけで成立するわけではない文部科学省の生徒指導提要では、いじめの構造を考えるうえで、加害者と被害者以外の存在にも注目しています。
特に重要なのが、観衆と傍観者です。
- 加害者: 嫌がらせや攻撃を実行する人
- 被害者: 嫌がらせを受け、心身の苦痛を感じる人
- 観衆: 攻撃を面白がったり、はやし立てたりする人
- 傍観者: 問題を認識しながら、直接介入せずに見ている人
観衆が笑ったり、傍観者が何も言わなかったりすると、加害者は自分の行動が集団に受け入れられていると感じる場合があります。
反対に、周囲の誰かが問題を指摘したり、被害者の相談相手になったりすれば、いじめを抑止するきっかけになります。
いじめの関係性を整理すると何が見えるのか| 関係する立場 | 行動・心理 | 問題の本質 |
|---|---|---|
| 加害者 | 相手を攻撃する、支配する | 力関係の乱用 |
| 被害者 | 苦痛を感じる、孤立する | 安全と尊厳の侵害 |
| 観衆 | 笑う、面白がる | 攻撃の肯定・強化 |
| 傍観者 | 見て見ぬふりをする | 問題の放置 |
| 相談者・仲裁者 | 被害を伝える、助ける | いじめの抑止 |
| 学校・会社 | 調査、保護、再発防止 | 組織としての責任 |
この関係から分かるのは、いじめを止めるために、被害者本人だけが努力する必要はないということです。
周囲の人間関係や集団のルール、管理する側の対応を変えることも、根本的な解決につながります。
【いじめられやすい人の見分け方】標的にされているときに現れるサイン
いじめのターゲットになる人を、性格だけで見分けることはできません。
ただし、特定の人に対する嫌がらせが始まっている場合、周囲の行動や集団内の変化に共通するサインが現れることがあります。
いじめを疑うべき5つの状況1.特定の人だけが繰り返し無視される
会話に入れてもらえない、挨拶を返してもらえない、必要な連絡だけ伝えられないなどの行動が続く場合です。
一度の行き違いではなく、特定の人に対して繰り返されているかを確認します。
2.冗談やからかいが特定の人に集中する
外見、性格、家庭環境、仕事の能力などを繰り返し話題にされ、本人が嫌がっているのにやめてもらえない状態です。
3.集団で一人だけを排除する
グループ活動や昼休み、職場の会議などで、特定の人だけが意図的に仲間外れにされるケースです。
4.失敗や問題の責任を一方的に押し付ける
実際の状況に関係なく、特定の人だけが責任を負わされたり、ミスを過度に責められたりする場合です。
5.SNSやチャットでも嫌がらせが続く
本人のいないグループチャットで悪口を言う、写真や個人情報を無断で共有する、意図的に仲間外れにするなどの行動です。
単なる人間関係のトラブルといじめの違い意見の衝突や一時的な誤解が、すべていじめに該当するわけではありません。
ただし、次のような状態が見られる場合は、慎重な対応が必要です。
| 判断するポイント | 一時的な意見の衝突 | いじめが疑われる状況 |
|---|---|---|
| 関係性 | 双方が意見を言える | 一方だけが強い立場にある |
| 行為 | 一度の衝突で終わる | 嫌がらせが繰り返される |
| 周囲の反応 | 話し合いや仲裁がある | 攻撃を面白がる、放置する |
| 対応 | お互いに改善する | 被害者だけに我慢を求める |
| 心身への影響 | 一時的な不快感 | 恐怖や強い苦痛が続く |
なお、学校での法律上のいじめの定義に、繰り返し行われることは必須条件として明記されていません。1回の行為でも、内容や被害の状況によっては問題となり得ます。
「何度も続いていないから大丈夫」と自己判断して、被害を我慢する必要はありません。
【学校・職場でいじめられたときの対処法】具体的な相談先と身を守る方法
いじめを受けたとき、最初に考えるべきなのは、加害者を説得することではなく、自分の安全を確保することです。
相手との関係を無理に修復しようとしたり、一人で解決しようとしたりする必要はありません。
学校でいじめられたときの対処法学校で嫌がらせを受けている場合は、次の順番で対応することをおすすめします。
1.嫌がらせの内容を記録する
いつ、どこで、誰から、何をされたのかを具体的に記録します。
- 日時と場所
- 相手の名前や人数
- 実際に言われた言葉
- 目撃していた人
- そのときの状況や心身への影響
SNSやメッセージでの嫌がらせは、スクリーンショットなどで保存します。
2.信頼できる大人に相談する
担任の先生だけでなく、学年主任、養護教諭、スクールカウンセラー、保護者など、話を聞いてくれる人を選びます。
担任が適切に対応してくれない場合は、別の教職員や学校の管理職、教育委員会に相談する方法もあります。
3.学校に具体的な対応を求める
「いじめをやめさせてください」と伝えるだけでなく、次のような対応を求めると状況を整理しやすくなります。
- 加害行為をしている生徒との接触を避ける
- 休み時間や登下校時の安全を確保する
- 学校いじめ対策組織で情報を共有する
- SNSでの嫌がらせについても調査する
- 再発防止のための継続的な確認を行う
暴力や脅迫、金品の要求など犯罪に該当する可能性がある行為は、学校だけで抱え込最初に、警察への相談も検討してください。
学校でいじめられたときに利用できる相談先学校や家庭で相談しにくい場合、外部の公的な相談窓口も利用できます。
24時間子供SOSダイヤル
0120-0-78310
文部科学省の相談窓口。夜間や休日も利用でき、原則として電話した地域の教育委員会の相談機関につながります。
子どもの人権110番
0120-007-110
平日 8:30~17:15
法務省の相談窓口。いじめや人権侵害について、法務局職員や人権擁護委員に相談できます。無料で、LINEによる相談にも対応しています。
チャイルドライン
0120-99-7777
毎日 16:00~21:00(18歳まで)
子どもが悩みや不安を話せる電話相談窓口です。
職場いじめへの対処法
大人になってからのいじめでは、職場内の立場や人間関係が影響することがあります。
特に上司や同僚との関係で悩んでいる場合は、感情的な対立を避けながら、客観的な記録を残すことが重要です。
最初に、パワーハラスメントに該当するかを確認する
厚生労働省の指針では、職場のパワーハラスメントは次の3要素をすべて満たす言動とされています。
1. 優越的な関係を背景とした言動であること。
2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えていること。
3. 労働者の就業環境が害されていること。
ここでいう優越的な関係は、必ずしも上司と部下の関係だけではありません。同僚や部下からの集団的な行為で、抵抗や拒絶が難しい場合も含まれます。
職場で実践したい対応
- 嫌がらせの日時、内容、相手を記録する
- メールやチャットなどの証拠を保存する
- 人事部や社内ハラスメント相談窓口に相談する
- 信頼できる上司や労働組合に状況を伝える
- 会社が対応しない場合は外部の公的機関を利用する
会社の内部窓口だけで解決しようとする必要はありません。
大人が利用できる公的な相談窓口厚生労働省の「総合労働相談コーナー」では、職場のいじめ、嫌がらせ、パワーハラスメント、解雇、配置転換など幅広い労働問題を相談できます。
厚生労働省・総合労働相談コーナー
全国378か所
労働局や労働基準監督署内などに設置されています。専門相談員による電話・面談相談に対応し、必要に応じて助言・指導やあっせんの案内も受けられます。
相談内容のプライバシーにも配慮されています。
職場でのいじめは、本人が我慢しても自然に解消するとは限りません。会社に改善を求めても状況が変わらない場合は、外部機関を早めに利用することが大切です。
【自己肯定感と人間関係】いじめられた自分を責めないための考え方
いじめを長期間受けていると、「自分には魅力がない」「誰からも好かれない」「自分が変わらなければいけない」と考えるようになることがあります。
特に、優しい人や責任感の強い人は、自分の言動を振り返りすぎてしまう場合があります。
しかし、いじめを受けたことと、あなた自身の価値は関係ありません。
自己肯定感が低いからいじめられるとは限らない自己肯定感とは、自分の存在や価値を認める感覚です。
自己肯定感が低いと、他人の評価を過度に気にしたり、嫌なことを断るのが難しくなったりすることはあります。
ただし、自己肯定感が高ければいじめられないというわけでもありません。
自信があり、はっきり意見を言える人でも、集団から嫌がらせを受ける可能性はあります。
したがって、自己肯定感を高めることは心の回復に役立つ場合がありますが、いじめを防ぐための絶対条件ではありません。
自分を責めないために意識したい5つのこと1.相手の行動と自分の価値を切り離す
他人から嫌な扱いを受けたからといって、自分に価値がないわけではありません。
2.嫌なことを嫌だと感じてよい
相手が冗談のつもりでも、不快に感じることは自然な反応です。
3.すべての人に好かれようとしない
誰とでも仲良くすることを目指す必要はありません。安心できる人間関係を優先しましょう。
4.距離を置くことを自分に許す
嫌がらせを繰り返す相手と無理に関係を維持する必要はありません。環境を変えることも、自分を守るための選択肢です。
5.一人で抱え込まない
信頼できる友人、家族、専門家など、安心して話せる相手を見つけることが大切です。
人間関係を改善するために性格を無理に変える必要はないいじめられないために、無理に明るく振る舞ったり、強い言葉で反論したりする必要はありません。
もちろん、自分の意見を伝える練習や、嫌な要求を断る方法を身につけることは役立ちます。
例えば、次のような短い言葉でも、自分の意思を伝えることができます。
- 「その言い方はやめてください」
- 「それはしたくありません」
- 「今の発言は不快です」
- 「必要なことは記録して、担当者に相談します」
ただし、相手が攻撃的だったり、報復する可能性があったりする場合は、直接言い返すことを優先しないでください。
安全な場所に移動し、第三者の支援を受けることが先決です。
【よくある質問】いじめられやすい人に関するFAQ
Q1:いじめられやすい人にはどんな性格の共通点がありますか?
A1:一般的には、おとなしい、優しい、自己主張が苦手、周囲に合わせやすいといった特徴が挙げられます。ただし、これらの性格がいじめの原因になるわけではありません。いじめは加害者の心理や集団内の力関係、周囲の対応などが複雑に関係して発生します。
Q2:大人になってもいじめられる人がいるのはなぜですか?
A2:職場では、上下関係や集団内の力関係、組織風土などが嫌がらせの背景になることがあります。大人のいじめは、パワーハラスメントや職場の嫌がらせとして問題になる場合があります。社内窓口や総合労働相談コーナーなど、外部の相談先を利用できます。
Q3:いじめられたときは言い返したほうがよいですか?
A3:必ずしも言い返す必要はありません。相手が攻撃的な場合、反論によって状況が悪化する可能性もあります。まずは安全を確保し、嫌がらせの記録を残して、信頼できる第三者や公的な相談窓口に相談しましょう。
Q4:いじめられやすい性格は直すべきですか?
A4:無理に性格を変える必要はありません。自分の意思を伝える方法や、相手と適切な距離を取る方法を身につけることは役立ちますが、いじめをなくす責任は被害者だけにあるわけではありません。
Q5:学校がいじめに対応してくれない場合はどうすればよいですか?
A5:担任だけでなく、校長や教頭、教育委員会、スクールカウンセラーなどに相談できます。また、文部科学省の24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)や、法務省の子どもの人権110番(0120-007-110)も利用できます。
いじめられやすい人に、誰にでも当てはまる決まった性格や共通点が存在するわけではありません。
おとなしい、優しい、真面目、自己主張が苦手といった特徴は、その人の個性の一部です。それらを理由に嫌がらせを正当化することはできません。
2026年に確認できる文部科学省の最新調査では、2024年度のいじめ認知件数が76万9,022件、重大事態が1,404件に達しています。学校でのいじめに加え、職場でもパワーハラスメントなどの問題が続いています。
大切なのは、いじめの原因を被害者の性格だけに求めないことです。
自分が悪いと決めつけず、嫌がらせの記録を残し、信頼できる人や専門機関に相談してください。学校や会社には、被害を把握し、適切に対応することが求められています。
いじめられた経験によって、自分の価値まで否定する必要はありません。
自分を変えることだけに努力を注ぐのではなく、自分が安心して過ごせる環境を選び、守ることを優先してください。
その一歩が、健全な人間関係と自分らしい生活を取り戻すきっかけになります。
主な参考資料
- 文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
- 文部科学省「生徒指導提要(改訂版)」
- 文部科学省「いじめ防止対策推進法」
- 厚生労働省「令和5年度職場のハラスメントに関する実態調査」
- 厚生労働省「職場におけるパワーハラスメントの指針」
- 法務省「『いじめ』をなくすために」