2026年11月6日時点で確認できる日本パワーリフティング協会(JPA)のクラシック日本記録は、野村選手の競技力を示す重要な資料となっている。
JPAが2026年11月3日付で公開したノーギア日本記録一覧では、女子69kg級について次の記録が掲載されている。
- トータル:490.5kg
- ベンチプレス:103kg
- デッドリフト:220.5kg
特に注目したいのは、220.5kgのデッドリフトだ。この記録は2026年9月26日の第80回国民スポーツ大会で樹立されたもの。野村選手は当日の体重67.7kgで、女子69kg級に出場している。
一方、トータル490.5kgは2026年2月13日の第30回全日本パワーリフティング選手権大会「クラシック部門」で達成した記録だ。つまり、220.5kgと490.5kgは同じ大会で出した数字ではない。ここを混同しないことが記録を正確に理解するポイントになる。
2026年9月の大会成績も見逃せない第80回国民スポーツ大会では、野村選手は女子69kg級で優勝。記録は以下のとおりだった。
| 種目 | 記録 |
|---|---|
| スクワット | 167.5kg |
| ベンチプレス | 92.5kg |
| デッドリフト | 220.5kg |
| トータル | 480.5kg |
トータルは2月の自己記録490.5kgには届かなかったものの、デッドリフトでは220.5kgを成功させている。
大会データを見ると、3種目すべての記録を単純に自己ベストで比較するのではなく、その日の試技成功とトータルの両方を評価する必要があることが分かる。
【競技経歴を時系列で整理】学生時代から2026年までの主要実績

野村優選手の競技歴を振り返ると、京都先端科学大学での学生時代にすでに全国トップクラスの結果を残していたことが分かる。
その後、63kg級から76kg級、さらに69kg級へと競技階級が変わりながら、全国大会で実績を積み重ねてきた。
主な記録をまとめると次のとおりだ。
| 時期 | 大会・階級 | 主な実績 |
|---|---|---|
| 2021年 | 第48回全日本学生選手権・63kg級 | トータル457.5kg、優勝、女子最優秀選手賞 |
| 2022年 | 学生時代の全国大会 | 女子63kg級1位、トータル455kg |
| 2024年2月 | 第28回ジャパンクラシック・76kg級 | トータル500kg、デッドリフト230kg |
| 2025年 | 第29回ジャパンクラシック | スクワット173kgを記録 |
| 2026年2月 | 第30回全日本選手権・クラシック69kg級 | トータル490.5kg、優勝 |
| 2026年9月 | 第80回国民スポーツ大会・69kg級 | トータル480.5kg、優勝、デッドリフト220.5kg |
野村選手の大きな転機となったのが、2021年12月19日に開催された第48回全日本学生パワーリフティング選手権大会だ。
当時は京都先端科学大学の経営学科4年生。女子63kg級に出場し、次の記録で優勝した。
- スクワット:157.5kg
- ベンチプレス:95kg
- デッドリフト:205kg
- トータル:457.5kg
このトータルは一般女子・ジュニアの日本新記録、全日本学生新記録として大学から発表されている。
加えて、女子最優秀選手賞も獲得した。
同大会では京都先端科学大学パワーリフティング部が創部16年目にして団体戦初優勝を達成。個人の優勝だけでなく、チームとしても歴史的な結果を残した。
大学公式サイトには、野村選手の次のコメントが掲載されている。
最後の学生大会で共に頑張ってきた仲間達と団体優勝ができたことは4年間の競技生活の中で何よりも嬉しかったです。
この言葉からは、個人記録だけでは測れない学生競技生活の充実も伝わってくる。
2024年:76kg級でトータル500kgの大記録2024年2月29日から3月2日にかけて、京都府で第28回ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会が開催された。
野村選手は女子76kg級に出場し、トータル500kgで優勝。
JPAの大会報告には、野村選手が樹立した日本新記録として次の数字が記載されている。
- スクワット:167.5kg
- デッドリフト:230kg
- トータル:500kg
特にデッドリフト230kgは、当時の一般女子76kg級の日本新記録として報告された。
体重73.3kgで76kg級に出場していた点も記録を読むうえで重要だ。階級名は実際の体重そのものではなく、出場できる体重の上限を示している。
【京都先端科学大学時代】野村優の強さを育てた競技環境
野村優選手のキャリアを語るうえで欠かせないのが、京都先端科学大学パワーリフティング部だ。
大学在学中の2021年には、関西学生大会や全国大会で優勝を重ね、女子最優秀選手賞も獲得した。
当時の大学公式発表を見ると、単に大会で結果を残しただけではなく、学生連盟の大会を通じて日本代表選考につながる実績も築いていたことが分かる。
学生時代から積み重ねた記録2021年6月の第26回ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会では、女子69kg級で優勝。
このときの記録は次のとおりだった。
| 種目 | 記録 |
|---|---|
| スクワット | 140kg |
| ベンチプレス | 90kg |
| デッドリフト | 200kg |
| トータル | 430kg |
一般・ジュニア日本新記録を複数樹立し、世界クラシックパワーリフティング選手権大会の日本代表にも選ばれている。
同年12月の全日本学生選手権では、トータル457.5kgまで記録を伸ばした。半年ほどの間に競技成績を大きく伸ばしたことは、学生時代の成長を示す材料だ。
卒業後も続く競技キャリア2022年の大学公式発表でも、野村選手は女子63kg級でトータル455kgを記録し、1位と女子最優秀選手賞を獲得している。
その後も2024年のジャパンクラシックで500kg、2026年の全日本選手権で490.5kgを達成した。
この経歴から読み取れるのは、学生大会での成功が一時的なものではなかったということだ。
学生時代に身につけた基礎的な挙上能力を、一般女子の全国大会でも発揮し続けている。
【スクワット・ベンチプレス・デッドリフト】野村優の種目別実力を分析
パワーリフティングは、スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目で競う競技だ。
各種目の最高成功重量を合計した数字がトータルとなり、同じ階級・同じ競技区分の選手同士で順位を競う。
野村選手の特徴を理解するため、種目ごとに見ていこう。
スクワット:173kgの挙上実績スクワットは、バーベルを担いでしゃがみ、立ち上がる種目だ。
野村選手の公開競技データでは、2025年の第29回ジャパンクラシックで173kgを記録したことが確認できる。
2026年2月の69kg級トータル490.5kgを達成した大会では167.5kgを成功させた。
2026年9月の国民スポーツ大会でも167.5kgを記録している。
スクワットはトータルを構成する重要な種目であり、重量だけでなく、ベンチプレスやデッドリフトとのバランスも競技成績を左右する。
ベンチプレス:103kgの日本記録ベンチプレスは、ベンチに仰向けになり、バーベルを胸まで下ろしてから押し上げる種目だ。
野村選手は2026年2月13日の第30回全日本パワーリフティング選手権大会で103kgを成功させた。
この103kgは女子69kg級クラシックの一般日本記録としてJPAの記録資料に掲載されている。
2026年2月の大会では3回の試技をすべて成功させており、トータル490.5kgを構成する重要な記録となった。
デッドリフト:220.5kgと過去の230kgデッドリフトは、床に置いたバーベルを両手で握り、直立するまで引き上げる種目だ。
野村選手の実績で特に目を引くのが、この種目である。
| 時期・階級 | 記録 | 大会 |
|---|---|---|
| 2021年・63kg級 | 205kg | 第48回全日本学生選手権 |
| 2024年・76kg級 | 230kg | 第28回ジャパンクラシック |
| 2026年・69kg級 | 220.5kg | 第80回国民スポーツ大会 |
ここで重要なのは、2024年の230kgと2026年の220.5kgを単純に比較しないことだ。
230kgは女子76kg級、220.5kgは女子69kg級での記録である。異なる体重階級での記録なので、10kg近い差だけで競技力の低下を判断するのは適切ではない。
むしろ、2026年には69kg級で220.5kgを成功させ、日本記録を更新している点が評価される。
【クラシック・ノーギアとは?】日本記録の見方とよくある誤解
野村優選手の記録を調べる際、必ず理解しておきたいのが「クラシック」と「エクイップ」の違いだ。
パワーリフティングには大きく分けて、クラシック(ノーギア)とエクイップ(フルギア)がある。
クラシックは、エクイップ競技で使用する高い補助性能を持つ専用スーツなどを使用しない競技区分だ。
そのため、両者の記録は別々に管理される。
69kg級490.5kgと76kg級500kgはどちらが上?この疑問に答えるには、記録を達成した条件を比較する必要がある。
| 比較項目 | 2024年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 体重階級 | 76kg級 | 69kg級 |
| 樹立時体重 | 73.3kg | 68.85kg |
| トータル | 500kg | 490.5kg |
| 大会 | 第28回ジャパンクラシック | 第30回全日本選手権 |
| 競技区分 | クラシック | クラシック |
トータルだけなら2024年の500kgが上回っている。
しかし、2026年はより軽い69kg級で490.5kgを達成している。体重階級が異なるため、単純な重量差だけでは両者の競技価値を評価できない。
また、パワーリフティングには体重差を考慮するDOTSやGLなどの比較指標も存在する。こうした指標を使えば、異なる階級の選手の成績を比較する際の参考になる。
2026年の日本記録はすべて490.5kgの大会で出したもの?これも間違いやすいポイントだ。
2026年11月3日付のJPA記録資料では、69kg級のトータル490.5kgとデッドリフト220.5kgが確認できる。
ただし、490.5kgは2026年2月、220.5kgは2026年9月の記録だ。
また、2024年の76kg級デッドリフト230kgも別の階級で達成した記録である。
つまり、記録を比較するときは次の3点を確認する必要がある。
1. 競技区分がクラシックかエクイップか。
2. 出場階級が何kg級か。
3. 記録を樹立した大会と年月日はいつか。
この3点を押さえれば、野村選手の日本記録の変遷を正しく理解できる。
【プロの結論】野村優の現在の実力と今後の注目ポイント
野村優選手の競技歴を通して見えてくるのは、学生時代から一般女子の全国大会まで、長期にわたって高い競技水準を維持していることだ。
2021年には全日本学生選手権で457.5kg、2024年には76kg級で500kg、2026年には69kg級で490.5kgを記録した。
さらに2026年9月の国民スポーツ大会では、69kg級で優勝し、デッドリフト220.5kgの日本記録を樹立している。
評価するうえで特に重要なのは、次の3点だ。
- トータルの強さ: 69kg級で490.5kgという全国トップレベルの記録を保持している。
- 種目別の強さ: ベンチプレス103kg、デッドリフト220.5kgなど、個別種目でも日本記録を持つ。
- 階級をまたぐ実績: 2024年の76kg級500kgと2026年の69kg級490.5kgという異なる条件での実績がある。
2025年のアジア・パシフィック・アフリカ大会での69kg級優勝も、国内だけにとどまらない競技実績として注目される。
今後の注目点は、69kg級でのトータル490.5kgの更新と、スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種目それぞれの記録向上だ。
特にデッドリフトは、過去に76kg級で230kgを成功させているだけに、69kg級でどこまで記録を伸ばすのかが楽しみなポイントとなる。
【野村優のパワーリフティング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:野村優選手の2026年最新の日本記録は何kgですか?
A1:JPAの2026年11月3日付クラシック日本記録資料では、女子69kg級のトータル490.5kg、ベンチプレス103kg、デッドリフト220.5kgが確認できます。
Q2:野村優選手は76kg級で500kgを達成したのですか?
A2:はい。2024年2月29日の第28回ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会で女子76kg級に出場し、トータル500kgを達成して優勝しました。
Q3:野村優選手は京都先端科学大学出身ですか?
A3:大学公式発表では、2021年当時、京都先端科学大学の経営学科4年生として紹介されています。第48回全日本学生パワーリフティング選手権大会で女子63kg級優勝と女子最優秀選手賞を獲得しました。
Q4:野村優選手のデッドリフトの最高記録は何kgですか?
A4:2026年の女子69kg級では220.5kgが日本記録として掲載されています。一方、2024年には女子76kg級で230kgを成功させています。階級を区別して見る必要があります。
Q5:野村優選手は2026年も大会に出場していますか?
A5:はい。2026年9月26日の第80回国民スポーツ大会に出場し、女子69kg級でトータル480.5kgを記録して優勝しています。
野村優選手のパワーリフティング経歴を振り返ると、2021年の学生大会での457.5kgから、2024年の76kg級500kg、そして2026年の69kg級490.5kgへと、着実に実績を積み上げてきたことが分かる。
2026年11月現在、特に注目したい記録は次のとおりだ。
- 女子69kg級トータル:490.5kg
- 女子69kg級ベンチプレス:103kg
- 女子69kg級デッドリフト:220.5kg
- 女子76kg級トータル:500kg
- 女子76kg級デッドリフト:230kg
京都先端科学大学時代に全国大会で優勝した経験を持ち、卒業後も国内大会で結果を残している野村選手。
2026年9月の国民スポーツ大会でも69kg級優勝を果たしたことから、現在も第一線で競技を続けていることがうかがえる。
野村優選手の最大の見どころは、単に500kg近い重量を挙げることではない。異なる体重階級で実績を残し、3種目それぞれの能力を高めながら、日本記録を更新している点にある。
今後、69kg級でトータル490.5kgを超える記録が生まれるのか。加えて、76kg級で達成したデッドリフト230kgにどこまで迫るのか。次の大会での挑戦にも期待が集まる。