2013年7月27日、東京都港区の秩父宮ラグビー場で開催されたNEWSの野外コンサートが、激しい雷雨によって翌日に順延されました。この出来事をきっかけに、体調不良を訴える観客が相次ぎ、87人が救護を受け、41人が病院に搬送される事態となりました。加えて、翌日の公演を待つ遠征ファンがTwitterで宿泊先を募集したことから、ファン同士の助け合いが広がる一方、襲撃や誘拐、薬物に関する真偽不明の情報まで拡散。インターネット上で「パーナさん事件」と呼ばれる騒動に発展しました。
2026年現在、この出来事を振り返る際に重要なのは、実際に起きた公演順延や救急搬送と、SNSで拡散された襲撃情報を区別することです。当時のNEWSの公式コメント、日刊スポーツやデイリースポーツの報道、J-CASTニュースが伝えた警視庁広報課の説明を手がかりに、事件の発端から騒動の全貌、パーナという呼び名の由来、ネット上の噂の真相まで整理します。
【事件の全貌】パーナさん事件とは?NEWSのコンサートで何が起きたのか

パーナさん事件とは、2013年7月27日に発生したNEWSの野外コンサート順延をきっかけに、観客の体調不良、遠征ファンの宿泊先探し、Twitter上の情報拡散やデマが重なって起きた一連の騒動を指します。
事件の舞台となったのは、東京都港区北青山にある秩父宮ラグビー場です。
当時のNEWSは、小山慶一郎、加藤シゲアキ、増田貴久、手越祐也の4人体制。2011年の山下智久と錦戸亮の脱退を経て、新体制で活動していました。
2013年はグループ結成10周年を迎える節目の年でもあり、全国ツアー「NEWS LIVE TOUR 2013」の東京公演には多くのファンが集まりました。
ところが、7月27日の公演は予想外の天候悪化に見舞われます。
開演後に風雨が強まり、雷も接近。屋外会場で観客の安全を確保することが難しくなったため、公演の中断と翌日への順延が決定しました。
この判断自体は安全確保を優先したものでしたが、問題はその後に起きました。
公演順延が引き起こした3つの問題騒動は大きく3つの段階に分けられます。
1. 悪天候による体調不良
長時間にわたって雨にさらされた観客が、過呼吸や低体温症とみられる症状を訴えました。
2. 遠征ファンの宿泊先不足
翌日に振替公演が行われることになり、日帰り予定だった地方のファンが急きょ東京に滞在する必要に迫られました。
3. Twitterでの情報混乱
宿泊場所を求める投稿や支援の呼びかけが広がる一方、犯罪や襲撃に関する未確認情報も拡散されました。
こうして、単なるコンサートの順延は、ファンの安全、宿泊問題、SNSの情報管理という複数の問題が絡み合う騒動へと変わっていきました。
なお、「パーナさん事件」は警察が正式に命名した事件名ではありません。当時のネットメディアやファンの間で使われるようになった呼称です。
【2013年7月27日の真相】NEWSコンサートが延期された理由と当日の経緯
パーナさん事件の直接的な発端は、2013年7月27日の悪天候です。
NEWSの公演は午後6時に始まりましたが、途中から風が強まり、激しい雷雨に見舞われました。
ジャニーズ事務所側の説明としてオリコンが報じた内容によると、強い雨に加えて雷が近づいていたため、観客の安全を第一に考えて公演を中断する判断に至りました。
公演順延の決定は午後7時45分ごろ。翌28日の午後6時から、同じ秩父宮ラグビー場で振替公演を実施することになりました。
なぜ翌日に順延することになったのか屋外コンサートでは、雨だけでなく雷も重大な安全上の問題になります。
特に大勢の観客が集まる会場では、天候の急変によって観客の移動や避難に支障が出る可能性があります。
今回の公演でも、強い雨と雷の接近を受けて中断が決まりました。
単にステージの演出が難しくなったからではなく、観客の安全を優先した判断だったことが、当時の公式説明から読み取れます。
NEWSメンバーは観客にどのように対応したのか順延の発表後、メンバーはステージ上から観客に謝罪し、翌日の公演について説明しました。
加えて、体調を崩した観客を見つけるとスタッフに対応を求め、観客が退場するまで会場に残って見送ったと報じられています。
デイリースポーツによると、メンバーは約3万5000人の観客が帰るのを見送り、体調の悪い人にはすぐに申し出るよう呼びかけていました。
7月28日の振替公演はどうなった?翌28日には、予定どおり午後6時から振替公演が開催されました。
開始直後には小雨が降ったものの、その後は天候が回復。公演は無事に終了し、順延にもかかわらず会場はほぼ満員だったと日刊スポーツが報じています。
小山慶一郎は、前日の中断について観客の安全を第一に考えた判断だったと説明し、ファン同士が体調不良者を支え合っていたことにも感謝を示しました。
つまり、2013年7月27日の公演は完全に取りやめになったわけではなく、翌日に振替公演が実施されたということです。
【87人が体調不良・41人が搬送】当時の被害状況と時系列を整理
パーナさん事件を語るうえで、特に注目される数字が87人と41人です。
デイリースポーツや日刊スポーツの7月28日の報道によると、7月27日の公演順延後、観客87人が過呼吸や低体温症などの症状を訴え、このうち41人が病院に搬送されました。
雨に濡れたことによる体温低下や、長時間の待機、突然の公演順延による精神的な負担などが重なったと考えられます。
87人と41人は何が違う?この2つの数字は、同じ意味ではありません。
- 87人: 体調不良を訴えて救護を受けた観客の人数。
- 41人: そのうち病院に搬送された人数。
つまり、87人全員が病院に運ばれたわけではありません。
また、当日の速報と翌日の報道では数字に違いがあります。
日刊スポーツが7月27日午後11時56分に配信した初報では、体調不良者は約75人、救急搬送者は少なくとも19人と報じられていました。その後、翌日の報道では87人、41人という数字が伝えられています。
これは速報段階の情報と、その後に集計された人数の違いとして理解するのが適切です。
パーナさん事件の時系列一覧当時の報道をもとに、出来事を時系列で整理すると次のようになります。
この時系列から分かるのは、実際の公演順延と健康被害が先にあり、その後に宿泊問題やネット上の騒動が広がったということです。
【パーナの意味と由来】チャンカパーナから生まれたNEWSファンの呼び名
「パーナさん事件」という名称を理解するには、まず「パーナ」という言葉の意味を知る必要があります。
パーナとは、NEWSのファンを指す愛称として使われていた呼び方です。
その由来は、2012年7月18日に発売されたNEWSのシングル「チャンカパーナ」にあります。
チャンカパーナとはどんな意味?「チャンカパーナ」は、NEWSの楽曲タイトルとして作られた造語です。
発売当時のタワーレコードの紹介記事では、「愛しい人」という意味を込めた造語として説明されています。
楽曲は、4人体制になったNEWSが本格的に再始動する時期にリリースした作品でもありました。
なぜファンをパーナと呼ぶようになったのか「チャンカパーナ」という言葉の後半部分を取り出し、NEWSのファンを「パーナ」と呼ぶようになったとされています。
この呼び名はファンコミュニティを中心に浸透し、2013年の騒動でもメディアに取り上げられました。
ここで押さえておきたいのは、パーナという言葉そのものに事件性や犯罪的な意味はないことです。
あくまでNEWSのファンを指す愛称であり、「パーナさん事件」という名称は、そのファンを取り巻いて発生した一連の混乱を表現するネット上の呼び方です。
パーナはNEWSの公式ファンネームなのかファンの間で広く使われた呼称ではありますが、NEWSが正式に制定した公式名称と同一視するのは適切ではありません。
「NEWSファン」「NEWS担」といった呼び方も存在します。
したがって、パーナという言葉を見かけた場合は、NEWSのファンを意味する愛称として理解すれば問題ありません。
【Twitterの宿泊募集】遠征ファンを助ける善意と情報拡散の混乱
パーナさん事件が単なるコンサート延期のニュースにとどまらなかった最大の理由が、宿泊先探しをめぐるTwitter上の動きでした。
当時、NEWSの公演には地方から訪れたファンも多数参加していました。
なかには日帰りで帰宅する予定だった人もいましたが、公演が翌日に順延されたことで、急きょ東京に宿泊する必要が生じました。
しかし、事前にホテルを予約していない人や、宿泊費を十分に用意していない若いファンにとって、突然の予定変更は大きな問題でした。
「泊まる場所がない」という投稿が拡散2013年7月27日の夜、Twitterでは遠征していたファンによる宿泊先の募集が相次ぎました。
その内容は、宿泊できる場所を探すものや、宿泊先を提供できる人を募るものなどです。
当時は次のようなハッシュタグも使われていました。
- #NEWS振替公演のための泊まり先
- #NEWS宿泊_2013
- #泊まるとこないパーナさんへ
これらの投稿を通じて、宿泊場所を提供できるというファンや、都内の入浴施設などの情報を共有する人が現れました。
J-CASTニュースの当時の記事でも、ファン同士の支援の呼びかけや宿泊情報の共有が報じられています。
ファン同士の助け合いはなぜ問題になったのか一見すると、困っている人を助けようとする善意の行動です。
しかし、問題は宿泊先を探していた人のなかに未成年者が含まれていたことでした。
SNSで不特定多数に向けて宿泊先を募集すると、見知らぬ相手からの申し出を受けることになります。
相手の身元や宿泊環境を十分に確認できないまま、個人情報や現在地を公開することには危険が伴います。
加えて、支援する側も相手の身元を確認できないため、双方にとって安全性の問題が残りました。
宿泊先情報とデマが混ざり始める宿泊先を探す投稿が急増すると、実際に役立つ情報と、真偽が確認されていない情報が同じタイムラインに流れるようになりました。
例えば、国立競技場が開放された、警視庁や消防署に行けば泊めてもらえるといった情報です。
こうした投稿は拡散されましたが、J-CASTニュースはこれらをデマとして取り上げています。
また、支援を呼びかける投稿が増えるにつれて、芸能人のアカウントにも助けを求める声が寄せられ、関係のない人々まで騒動に巻き込まれる状況になりました。
善意による情報共有が、情報の正確性や安全性を確認する余裕のないまま拡大してしまったことが、この騒動の特徴です。
【襲撃情報の真相】レイプ車・パーナ狩りの噂と警視庁の見解
パーナさん事件について現在も検索されることが多いのが、襲撃情報の真相です。
当時のTwitterでは、NEWSファンを狙う犯罪者がいる、女性ファンを襲う車が動いている、ファンが連れ去られたなど、非常に不安をあおる投稿が広がりました。
しかし、これらの情報は実際の犯罪発生を裏付ける報道とは区別する必要があります。
どのような襲撃情報が拡散されたのかJ-CASTニュースが2013年7月29日に報じた内容には、次のような情報が含まれていました。
1. ナンパ車・レイプ車が出没しているという情報
NEWSのグッズを持った女性ファンが犯罪者に狙われる、危険な車が動き始めたという投稿が拡散されました。
2. 歌舞伎町で女性ファンが襲われたという情報
NEWSのグッズを持っていた女性が、見知らぬ男に服をはさみで切られたという情報が流れました。
3. 有楽町に襲撃犯が出没したという情報
女性ファンを狙う人物が現れたという内容も広がりました。
4. パーナ狩りに関する投稿
NEWSファンを襲うことを示唆する、悪ふざけや挑発的な投稿も報じられています。
これらはSNS上で拡散された情報として当時報道されたものですが、個々の投稿に書かれた出来事が実際に発生したと確認されたわけではありません。
警視庁は襲撃事件について何と説明した?この騒動で重要な意味を持つのが、警視庁広報課の説明です。
J-CASTニュースは、NEWSファンが実際にトラブルに巻き込まれた事実があったのかを警視庁広報課に問い合わせています。
その際に伝えられた回答は、次のとおりです。
「そのような事実は把握していない」
これは2013年7月29日付のJ-CASTニュース記事に記載された回答です。
この説明は、当時拡散していた襲撃情報を検証するうえで重要です。
少なくとも、警視庁広報課は取材に対し、NEWSファンが実際に襲撃されたという事実を把握していないと説明しています。
ただし、この回答は、すべての個別投稿について警察が捜査したうえで虚偽と断定したという意味ではありません。
過呼吸に効く薬が覚醒剤という情報も流れた?襲撃情報と並んで問題になったのが、薬物に関する噂です。
コンサート会場で過呼吸や低体温症による体調不良者が出たという報道を受け、Twitterでは、過呼吸に効くと称して怪しい薬を配っている人物がいるという情報が流れました。
加えて、その薬が覚醒剤かもしれないという投稿まで広がりました。
しかし、J-CASTニュースの記事では、これらも真偽不明の怪情報として扱われています。
体調不良者が発生したという事実と、薬物を配布する犯罪者が存在したという話は、別々に検証しなければなりません。
噂と報道で確認できる事実を比較| ネット上で広がった情報 | 確認できる状況 |
|---|---|
| 女性ファンを狙うレイプ車が出没 | 実際の襲撃を裏付ける確認情報は示されていない |
| 歌舞伎町でファンが服を切られた | 当時の報道では真偽不明の情報として紹介 |
| 有楽町に襲撃犯が出現 | 実際の被害を裏付ける情報は確認できない |
| 国立競技場が宿泊施設として開放 | J-CASTがデマとして紹介 |
| 警察署や消防署で宿泊できる | 正式な受け入れ情報として確認されていない |
| 過呼吸の薬として覚醒剤が配られる | 根拠が確認されていない怪情報 |
| 87人が体調不良、41人が病院搬送 | 当時の報道で確認できる実際の出来事 |
大切なのは、実際に発生した健康被害と、SNS上の犯罪情報を同列に扱わないことです。
体調不良者87人、病院搬送41人という数字には当時の報道による裏付けがあります。一方、襲撃情報については警視庁の説明を含め、実際の被害を確認できる根拠が示されていません。
【プロの結論】パーナさん事件から分かるSNSの情報拡散と集団心理
パーナさん事件が2013年から長く語り継がれている理由は、単にアイドルのコンサートが中止になったからではありません。
実際の健康被害、遠征ファンの宿泊問題、ファン同士の善意、そしてSNS上のデマが短時間に重なったことにあります。
この出来事には、現在のSNS利用にも通じる3つの教訓があります。
1. 善意の情報拡散にもリスクがある困っている人を助けたいという気持ちは自然なものです。
しかし、情報を広めることが必ずしも相手の安全につながるとは限りません。
特に未成年者の宿泊先を公開募集する場合、個人情報や現在地が第三者に知られる危険があります。
支援を呼びかける場合でも、信頼できる宿泊施設や公的な相談窓口など、安全性を確認できる情報を優先する必要があります。
2. 危険を知らせる投稿と事実確認は別問題SNSでは「危ないらしい」「誰かが襲われたらしい」といった伝聞が、短時間で大きく広がることがあります。
しかし、投稿の拡散数は情報の正確性を保証しません。
パーナさん事件でも、実際の体調不良者に関する報道をきっかけに、襲撃や薬物に関する情報が混在しました。
このような場合は、情報の発信元、警察や消防の説明、複数の報道機関による確認の有無を見比べることが大切です。
3. 「事件」という名称が実際の被害規模を誤解させることがある「パーナさん事件」という名称だけを見ると、ファンを狙った大規模な犯罪が発生したような印象を受ける可能性があります。
しかし、確認できる中心的な出来事は、雷雨による公演順延と体調不良者の発生、遠征ファンの宿泊先探し、SNS上の情報混乱です。
襲撃情報については警視庁広報課が「そのような事実は把握していない」と説明しています。
つまり、名称に含まれる「事件」という言葉だけで、実際の犯罪被害を判断することはできません。
2026年にこの出来事を振り返るなら、実際の災害・健康被害と、SNSで形成された騒動のイメージを切り分けることが最も要点です。
【よくある質問】パーナさん事件に関するFAQ
Q1:パーナさん事件はいつ起きた?
2013年7月27日です。NEWSの全国ツアー東京公演が秩父宮ラグビー場で開催されましたが、激しい雷雨によって中断され、翌28日に順延されました。その後、体調不良者や宿泊先探しをめぐるSNS騒動が発生しました。
Q2:パーナさん事件で87人が倒れたというのは本当?
当時の報道によると、87人が過呼吸や低体温症などの体調不良を訴え、41人が病院に搬送されました。87人全員が病院に運ばれたわけではありません。
Q3:パーナさんを襲う犯罪者やレイプ車は実在した?
当時、Twitterでは女性ファンを狙う車や襲撃犯に関する情報が拡散されました。しかし、J-CASTニュースが警視庁広報課に問い合わせた際の回答は「そのような事実は把握していない」でした。実際の襲撃を裏付ける確かな報道は確認できません。
Q4:パーナとはどういう意味?
NEWSの2012年発売のシングル「チャンカパーナ」に由来するファンの愛称です。「チャンカパーナ」は「愛しい人」という意味を込めた造語で、その後半部分から「パーナ」という呼び名が広がりました。
Q5:NEWSの振替公演は無事に開催された?
はい。2013年7月28日午後6時から、同じ秩父宮ラグビー場で振替公演が行われました。開始直後には小雨が降りましたが、その後は回復し、公演は無事に終了しています。
パーナさん事件は、2013年7月27日に発生したNEWSの秩父宮ラグビー場公演の順延を発端とする、複数の問題が重なった出来事でした。
実際に確認できる主な事実は次のとおりです。
- 2013年7月27日、激しい雷雨によってNEWSの野外公演が順延された。
- 観客87人が体調不良を訴え、41人が病院に搬送された。
- 翌日の公演を待つ遠征ファンがTwitterで宿泊先を募集した。
- ファン同士の支援が広がる一方、襲撃や薬物に関する怪情報も拡散した。
- 警視庁広報課は、ファンが実際にトラブルに巻き込まれたという事実を把握していないと説明した。
- 2013年7月28日の振替公演は無事に終了した。
この騒動を理解するうえで、最も大切なのは、実際に起きた体調不良や公演順延と、Twitterで拡散された未確認情報を区別することです。
パーナさん事件は、NEWSのファンだけに関係する過去の騒動ではありません。予期せぬイベント変更、遠征者の宿泊問題、善意による情報共有、そしてデマの連鎖という問題は、現在のSNS社会にも通じています。
2013年の出来事を正しく理解するには、「87人の体調不良と41人の搬送」という確認できる事実を押さえたうえで、襲撃情報については警視庁の当時の説明を踏まえて判断が必要です。