2026年夏の甲子園準々決勝は、大会第13日目にあたる8月18日(火)に行われた。
4試合の結果を見ると、天理と横浜が無失点で勝ち上がり、智辯和歌山は11得点の猛攻を披露。一方、健大高崎は延長10回までもつれた投手戦を制している。
準々決勝の試合結果一覧| 試合 | 対戦カード | 試合開始 | スコア | 勝利校 |
|---|---|---|---|---|
| 第1試合 | 天理-三重 | 8:02 | 7-0 | 天理 |
| 第2試合 | 仙台育英-智辯和歌山 | 10:43 | 3-11 | 智辯和歌山 |
| 第3試合 | 花巻東-横浜 | 14:06 | 0-6 | 横浜 |
| 第4試合 | 健大高崎-有明 | 17:06 | 0-1 | 健大高崎 |
出典:日本高等学校野球連盟の公式試合結果、阪神甲子園球場の大会記録。開始時刻は実際の試合開始時刻。
当初の試合予定時間と実際の開始時刻には違いがある。第4試合は第1試合からの試合進行を受けて夕方に始まり、終了は19時03分だった。
第1試合:天理7-0三重奈良県代表の天理が、三重県代表の三重を7対0で下した。
天理は2回に先制し、4回にも追加点を獲得。試合終盤の8回には3点、9回には2点を加え、合計7得点までリードを広げた。
特筆すべきは、三重打線を最後まで無得点に抑えたことだ。序盤から中盤にかけて主導権を握り、終盤には得点差を広げる展開となった。
三重も3回戦では履正社を5対2で破っており、準々決勝に進むだけの力を示していた。しかし、この日は天理の投打が上回った。
第2試合:智辯和歌山11-3仙台育英4試合の中で最も得点が多かったのが、智辯和歌山と仙台育英の対戦だ。
智辯和歌山は初回から5点を奪う猛攻を見せ、2回、3回にも追加点を獲得。5回にも1点を加え、7回には3点を挙げた。
一方の仙台育英は2回に1点、9回に2点を返したものの、序盤についた点差を縮めきれなかった。
最終スコアは11対3。智辯和歌山が8点差で勝利した。
注目したいのは、初回の攻撃で試合の流れをつかんだ点だ。準々決勝のように敗退が決まる一発勝負では、立ち上がりの失点が試合全体に影響しやすい。
智辯和歌山はその後も追加点を重ね、相手に反撃の余地を与えなかった。
第3試合:横浜6-0花巻東神奈川県代表の横浜は、岩手県代表の花巻東を6対0で破った。
横浜は初回に先制すると、4回に2点、5回にも2点を追加。さらに9回にも得点し、6点のリードを確保した。
攻撃面だけでなく、花巻東を無得点に抑えた守備も大きなポイントだ。
花巻東は3回戦で英明を4対0で破って準々決勝に進んでいたが、横浜の前に得点を奪えなかった。
この試合は、横浜が序盤にリードを奪い、中盤に点差を広げ、最後まで主導権を維持した試合だった。
第4試合:健大高崎1-0有明準々決勝の最後を飾ったのは、群馬県代表の健大高崎と熊本県代表の有明による一戦だった。
この試合は、ほかの3試合とは大きく異なる展開となった。
9回終了時点で両チームとも無得点。延長戦に突入し、10回のタイブレークで健大高崎がサヨナラ勝ちを収めた。
最終スコアは健大高崎1-0有明。
得点の少ない試合では、わずかな好機をものにできるかどうかが勝敗を分ける。健大高崎は最後の局面で勝負を決め、夏の甲子園でベスト4入りを果たした。
有明にとってはあと一歩で準決勝進出を逃す結果となったが、延長まで無失点で試合を続けた粘り強さも印象に残る。
4試合の詳細なイニング別スコアは、日本高野連の公式記録にも掲載されている。
【ベスト4進出校】天理・智辯和歌山・横浜・健大高崎の関係と勝ち上がり

準々決勝を終えて残ったのは、奈良、和歌山、神奈川、群馬の4代表だ。
ここで重要なのは、準々決勝の勝利だけでなく、その後の準決勝の組み合わせにもある。
4強進出校の比較・トーナメント関係| 学校名 | 都道府県 | 準々決勝の結果 | 準決勝の対戦相手 | 最終結果 |
|---|---|---|---|---|
| 天理 | 奈良 | 三重に7-0 | 健大高崎 | 準決勝敗退 |
| 智辯和歌山 | 和歌山 | 仙台育英に11-3 | 横浜 | 優勝 |
| 横浜 | 神奈川 | 花巻東に6-0 | 智辯和歌山 | 準決勝敗退 |
| 健大高崎 | 群馬 | 有明に1-0 | 天理 | 準優勝 |
2026年大会の勝ち上がりを整理すると、次のようになる。
準々決勝:8月18日
- 天理 7-0 三重
- 智辯和歌山 11-3 仙台育英
- 横浜 6-0 花巻東
- 健大高崎 1-0 有明
準決勝:8月20日
- 智辯和歌山 7-1 横浜
- 健大高崎 1-0 天理
決勝:8月22日
- 智辯和歌山 4-3 健大高崎
この結果、決勝に進んだのは智辯和歌山と健大高崎だった。
天理は準決勝で健大高崎に0対1で惜敗。横浜も智辯和歌山に1対7で敗れ、4強で大会を終えた。
智辯和歌山は横浜を破って決勝へ準決勝第1試合では、智辯和歌山が横浜に7対1で勝利した。
準々決勝で11得点を挙げた智辯和歌山は、準決勝でも7得点。打線の得点力を維持し、決勝進出を決めた。
横浜は準々決勝で花巻東を完封したものの、智辯和歌山の攻撃を抑えきれなかった。
健大高崎は天理を1点差で下す準決勝第2試合は、健大高崎が天理を1対0で破った。
準々決勝の有明戦に続き、健大高崎は1点差の試合を制して決勝へ進出した。
2試合連続で相手を無得点に抑えており、接戦での守備力と試合運びが際立った。
決勝は智辯和歌山が4対3で勝利8月22日に行われた決勝では、智辯和歌山が健大高崎を4対3で下した。
準々決勝の11得点という攻撃力に加え、準決勝、決勝でも勝ち切った智辯和歌山が、第108回全国高等学校野球選手権大会の優勝校となった。
健大高崎は準々決勝から準決勝まで連続して1対0の勝利を収めたものの、最後は1点差で惜しくも優勝を逃した。
【延長10回タイブレーク】健大高崎対有明と甲子園の歴代名勝負
2026年の準々決勝を振り返るうえで、特に記憶に残るのが健大高崎と有明の試合だ。
9回まで0対0という展開は、両チームの投手陣と守備陣が互いに得点を許さなかったことを示している。
しかし、現在の高校野球にはタイブレーク制度がある。
2026年大会のタイブレークの仕組み日本高等学校野球連盟の高校野球特別規則では、9回終了時に同点の場合、延長10回からタイブレークを開始する。
基本的な仕組みは次のとおりだ。
- 9回終了時点で同点なら延長10回へ進む。
- 延長10回は無死一、二塁から始まる。
- 打順は9回終了時からの継続打順となる。
- 決着がつくまで延長戦を続ける。
この制度は、延長戦が長時間に及ぶことによる選手の身体的負担を軽減する目的も持つ。
健大高崎対有明では、この仕組みが実際の勝敗を左右した。
1998年の横浜対PL学園は延長17回の歴史的名勝負タイブレークのない時代の甲子園を象徴する名勝負として知られるのが、1998年8月20日の横浜対PL学園だ。
第80回全国高等学校野球選手権大会の準々決勝で、両校は延長17回に及ぶ死闘を繰り広げた。
試合結果は次のとおり。
- 横浜:9点
- PL学園:7点
- 試合結果:横浜が延長17回で勝利
- 試合時間:約3時間37分
当時の横浜には松坂大輔投手が在籍していた。松坂は250球を投げ抜き、延長17回の激闘を制した。
この試合は、現在でも夏の甲子園を代表する名勝負の一つとして語り継がれている。
1998年と2026年の延長戦は何が違う?両試合を比較すると、高校野球の大会運営が変化してきたことが分かる。
| 比較項目 | 1998年横浜対PL学園 | 2026年健大高崎対有明 |
|---|---|---|
| 大会 | 第80回夏の甲子園 | 第108回夏の甲子園 |
| 試合 | 準々決勝 | 準々決勝 |
| 延長回 | 17回 | 10回 |
| 結果 | 横浜9-7PL学園 | 健大高崎1-0有明 |
| 試合の特徴 | 長時間の延長戦 | タイブレークによる決着 |
現在のタイブレーク制度は、2018年のセンバツから導入された。2023年のセンバツからは、延長13回開始ではなく、延長10回開始へ変更されている。
つまり、1998年のような延長17回の試合が現在のルールでも必ず起きるわけではない。2026年の健大高崎対有明は、制度変更後の高校野球らしい決着の一例となった。
【春のセンバツとの違い】選考方法・出場校数・大会方式を比較
春のセンバツと夏の甲子園は、同じ阪神甲子園球場を舞台に開催される高校野球の全国大会だ。
しかし、出場校の決め方や大会の位置づけには明確な違いがある。
2026年の春・夏の大会比較| 比較項目 | 春のセンバツ | 夏の甲子園 |
|---|---|---|
| 正式名称 | 第98回選抜高等学校野球大会 | 第108回全国高等学校野球選手権大会 |
| 開催時期 | 2026年3月19日から | 2026年8月5日から |
| 出場校 | 32校 | 49代表校 |
| 出場校の選考 | 選考委員会による選抜 | 地方大会を勝ち抜いた代表 |
| 選考の基礎 | 秋季大会の成績・試合内容など | 各都道府県の地方大会 |
| 優勝校 | 大阪桐蔭 | 智辯和歌山 |
春のセンバツは、単純に各都道府県の優勝校を集める大会ではない。
秋季大会の結果や試合内容などを参考に、選考委員会が出場校を決定する仕組みだ。
2026年の第98回大会では32校が出場。一般選考30校に加えて、21世紀枠の2校が選ばれた。
春は新チームの力を全国規模で比較する機会でもあり、秋から冬にかけて積み上げてきたチームの成果が問われる。
夏の甲子園は地方大会を勝ち抜いた49代表校が出場一方、夏の甲子園は地方大会を勝ち抜いた代表校による全国大会だ。
2026年は47都道府県から49代表校が出場した。北海道と東京からそれぞれ2校が出場するため、都道府県数と代表校数は一致しない。
夏の大会では、地方大会から全国大会まで一発勝負の連続となる。
準々決勝まで進むためには、地方大会を含めて厳しい競争を勝ち抜かなければならない。
2026年は春・夏ともにDH制を導入もう一つ注目したいのが、2026年の高校野球におけるDH制の導入だ。
2026年は春のセンバツでDH制が導入され、夏の甲子園でも採用された。
DH制では、守備につかない打者を投手の代わりに打順へ組み込める。先発投手がDHを兼任する、いわゆる大谷ルールにも対応している。
そのため、投手の交代後も打撃面の戦力を維持できるなど、監督の采配にも影響する。
ただし、春と夏の本質的な違いはDH制の有無ではない。出場校を選抜する春と、地方大会の代表が集まる夏という大会の成り立ちにある。
【プロの結論】2026年準々決勝から見える高校野球の勝敗を分ける3つのポイント
2026年の準々決勝は、4試合それぞれに異なる勝ち方があった。
結果を並べるだけでは見えてこない、勝敗を分けたポイントを整理したい。
1. 序盤の得点が試合全体の流れを変える智辯和歌山は初回に5点を挙げ、試合の主導権を握った。
横浜も初回に先制し、4回と5回に追加点を獲得している。
一発勝負のトーナメントでは、序盤の得点が相手チームの攻撃方針や投手起用にも影響する。
もちろん先制すれば必ず勝てるわけではないが、試合を優位に進めるうえで大きな意味を持つ。
2. 投手力と守備力は接戦でこそ問われる天理と横浜は、ともに準々決勝で無失点勝利を収めた。
健大高崎も有明を9回まで無得点に抑え、延長戦で勝利している。
大量得点を奪う攻撃力だけでなく、相手に得点を与えない守備力も、準々決勝を勝ち抜くための重要な要素だ。
3. タイブレークでは一つの好機が勝敗を決める健大高崎対有明は、9回まで0対0だった。
タイブレークでは、通常の延長戦とは異なり、無死一、二塁から攻撃が始まる。
そのため、送りバントや進塁打、適切な打撃判断など、一つのプレーが試合結果に直結する。
今回の試合は、延長戦の戦い方が高校野球の勝敗を左右することを改めて示した。
準々決勝の結果を読み解くための判断基準甲子園の試合をより深く楽しみたい場合、次の3点に注目すると試合の流れが分かりやすい。
- 得点経過: 初回から中盤までにどちらが主導権を握ったか。
- 失点の少なさ: 相手の得点機会をどれだけ抑えられたか。
- 終盤の対応: 8回以降やタイブレークで、どのように勝負を決めたか。
2026年の4試合は、この3つの観点で比較すると、それぞれのチームの強みが明確に見えてくる。
【準々決勝甲子園】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年夏の甲子園の準々決勝はいつ開催されましたか?
A1:2026年8月18日(火)に阪神甲子園球場で開催されました。大会第13日目にあたり、全4試合が行われました。
Q2:2026年夏の甲子園でベスト4に進出した高校はどこですか?
A2:天理(奈良)、智辯和歌山(和歌山)、横浜(神奈川)、健大高崎(群馬)の4校です。
Q3:準々決勝で延長10回タイブレークになった試合はどれですか?
A3:健大高崎対有明です。9回終了時点で0対0となり、延長10回に健大高崎が1点を挙げてサヨナラ勝ちしました。
Q4:2026年夏の甲子園の準決勝はいつでしたか?
A4:8月20日(木)です。智辯和歌山が横浜に7対1、健大高崎が天理に1対0で勝利しました。
Q5:2026年夏の甲子園で優勝した高校はどこですか?
A5:智辯和歌山です。8月22日の決勝で健大高崎を4対3で破り、第108回大会の優勝を果たしました。
Q6:春のセンバツと夏の甲子園の最大の違いは何ですか?
A6:出場校の選考方法です。春は選考委員会が32校を選抜するのに対し、夏は地方大会を勝ち抜いた49代表校が出場します。
2026年8月18日に行われた第108回全国高等学校野球選手権大会の準々決勝では、天理、智辯和歌山、横浜、健大高崎がベスト4に進出した。
全4試合の結果は次のとおり。
- 天理 7-0 三重
- 智辯和歌山 11-3 仙台育英
- 横浜 6-0 花巻東
- 健大高崎 1-0 有明(延長10回)
特に健大高崎と有明の試合は、延長10回タイブレークによる決着という点で印象的だった。
その後、準決勝では智辯和歌山と健大高崎が勝ち上がり、8月22日の決勝では智辯和歌山が4対3で勝利。2026年夏の全国制覇を成し遂げた。
今回の大会を通して見えてきたのは、甲子園では打撃力だけでなく、投手力、守備力、終盤の判断力が勝敗を左右するということだ。
春のセンバツとは異なる地方代表校同士の競争、そして夏ならではの一発勝負の緊張感。準々決勝は、各チームの実力が4強という形で絞り込まれる重要な節目となった。
歴代の延長戦の名勝負と比較しても、タイブレークによって試合の決着方法が変化していることは、高校野球の歴史を考えるうえで興味深い。
2026年の夏を締めくくった智辯和歌山の優勝と、健大高崎の準優勝。 この4強をめぐる戦いは、第108回大会を振り返るうえで欠かせない記録となった。