北海道銀行の女子カーリングチームは、北海道銀行が運営・支援する女子カーリング部です。現在の愛称は「北海道銀行Lilers(リラーズ)」で、札幌を拠点に国内外の大会に出場しています。
ここで押さえておきたいのが、現在の北海道銀行とフォルティウスは別々のチームだという点です。
北海道銀行Lilersとフォルティウスは別組織両チームはもともとスポンサー関係を通じて結びついていました。
2021年10月11日、北海道銀行とフォルティウスは、スポンサー契約を同年11月30日で終了することを発表しました。
その後の選択は、次のように分かれています。
- フォルティウス: 既存の選手4人がチーム名を維持して競技活動を継続。
- 北海道銀行: 2021年12月1日付で新しい女子カーリング部を設立。
- 田畑百葉・伊藤彩未: フォルティウスを退団し、新設された北海道銀行女子カーリング部へ移籍。
つまり、北海道銀行がフォルティウスというチームをそのまま改名したわけではありません。
スポンサー契約の終了を機に、従来のフォルティウスと、新たに発足した北海道銀行のチームに分かれたのです。
2026年現在の両チームの違い
北海道銀行Lilers(リラーズ)
- 所属:北海道銀行
- 大会登録名:北海道銀行
- 現在の中心選手:仁平美来、田畑百葉、山本冴、中島未琴
- 主な目標:日本選手権優勝、世界大会での上位進出
フォルティウス(FORTIUS)
- 所属:北海道を拠点とする独立したチーム
- 主な現役選手:小林未奈、小野寺佳歩、小谷優奈、近江谷杏菜
- コーチ:船山弓枝
- 2026年ミラノ・コルティナ五輪出場、8位
フォルティウスの公式チーム紹介では、船山弓枝さんはコーチとして掲載されています。また、吉村紗也香さんは2026年6月に現役を引退し、チームのサポートなどに携わる立場となっています。
Lilersという愛称の意味は?北海道銀行女子カーリング部は、2022年5月に「北海道銀行Lilers(リラーズ)」という愛称とロゴマークを制定しました。
Lilersは、フランス語でライラックを意味する「Lilas(リラ)」をもとにした造語です。
ライラックは北海道銀行の行花であり、札幌市の市木としても親しまれている植物です。
北海道銀行と札幌という地域との結びつきを表現した名称になっています。
なお、公式戦におけるチーム名称は、愛称のLilersではなく「北海道銀行」です。この違いを知っておくと、大会結果や出場チーム一覧を調べる際にも混乱しません。
【チームの歴史】北海道銀行カーリングの歴代メンバーと名称の変遷

北海道銀行とカーリングの関係は、女子カーリング部が設立された2021年よりも古く、1980年にまでさかのぼります。
北海道銀行の公式記録によると、同行は北海道カナダ協会のカーリング委員会を通じて普及活動を進めてきました。
2010年には創立60周年記念事業の一環として女子チームへの支援を発表。競技チームの強化と地域へのカーリング普及を並行して進めてきた経緯があります。
2010年から始まった北海道銀行フォルティウス2010年11月、小笠原歩さん、船山弓枝さん、吉田知那美選手の3人によってチームが結成され、北海道銀行がメインスポンサーとして支援を開始しました。
翌2011年4月には小野寺佳歩選手が加入し、「北海道銀行フォルティウス」として本格的な活動をスタートします。
当時のチームは、日本女子カーリング界を代表する強豪でした。
主な実績は次のとおりです。
- 2013年:ソチ五輪日本代表決定戦を制して代表権を獲得。
- 2014年:ソチ冬季五輪で5位入賞。
- 2015年:日本カーリング選手権初優勝。
- 2021年:日本カーリング選手権優勝。
北海道銀行の公式発表によれば、スポンサー支援期間中に日本選手権へ10年連続で出場し、2度の優勝を達成しています。
なお、「フォルティウス」という名前には、ラテン語で「より強く」という意味があります。チーム名そのものにも、競技者として成長し続ける意志が込められています。
北海道銀行女子カーリング部の発足とメンバー交代2021年12月1日、新しい北海道銀行女子カーリング部が発足しました。
同年12月13日の公式発表では、次の4人が初期メンバーとして紹介されています。
- 伊藤彩未
- 田畑百葉
- 仁平美来
- 中島未琴
このうち田畑選手と伊藤選手は、旧北海道銀行フォルティウスから移籍した選手です。
新チームは、経験のある選手と若い選手を組み合わせて競技力を高める体制でスタートしました。
2022年5月にはLilersの愛称が決まり、2025年には伊藤彩未選手が退部。2025~2026年シーズンからは岩井真幸コーチが新たに加わっています。
【歴代メンバー・関係者一覧】旧フォルティウスから現在までを比較
ここでは、チームの歴史を理解するうえで重要な人物と、その所属・関係を整理します。
出典:北海道銀行の公式発表、フォルティウス公式チーム紹介、各大会の登録情報。選手の所属・役割は2026年の情報を基準に整理。
この一覧から分かるのは、北海道銀行とフォルティウスの歴史には共通する選手がいる一方、2021年以降は別々の競技組織として発展しているということです。
かつての北海道銀行フォルティウスのメンバーを、現在の北海道銀行Lilersの歴代メンバーとして一括りにするのは正確ではありません。
仁平美来選手の経歴と注目ポイント2002年8月29日生まれ・北海道札幌市出身
- 北海道銀行のスキップ
- 2024年、2025年、2026年の日本選手権で3大会連続準優勝
- 2026年のどうぎんカーリングクラシック優勝
仁平選手は、現在の北海道銀行を象徴する存在です。
スキップは、試合全体の戦略を考え、重要な局面で最後のショットを担うポジション。単に技術が高いだけでなく、状況判断やチーム全体への指示も求められます。
2026年6月の日本選手権では決勝に進出したものの、SC軽井沢クラブに6対7で敗れました。
最終第10エンドで逆転を許した試合は、仁平選手にとっても大きな悔しさを残す結果となりました。しかし、その約2か月後には所属先の冠大会で優勝を果たしています。
田畑百葉選手の経歴と役割2002年8月生まれ・北海道出身
- 2021年に北海道銀行女子カーリング部へ加入
- 2026年の登録ポジションはサード
- 仁平選手を支えるチームの中心選手
田畑選手は、現在のチームを理解するうえで欠かせない存在です。
2021年4月には北海道銀行フォルティウスへの加入が発表されており、その後のスポンサー契約終了を経て新設された北海道銀行女子カーリング部へ移籍しました。
2020年のローザンヌ冬季ユースオリンピックでは日本代表として準優勝。日本ジュニアカーリング選手権でも優勝経験があります。
ジュニア時代から国際大会を経験してきた選手であり、若いチームの中で競技経験を生かしています。
山本冴選手の経歴と役割2001年5月生まれ・長野県佐久市出身
- 現在の北海道銀行の選手
- 2026年の登録ポジションはセカンド
- 4人の連係を支えるメンバー
山本選手は、北海道出身の選手が多い現在のチームの中で、長野県出身という経歴を持ちます。
カーリングでは、セカンドも試合の流れを左右する重要な役割です。ストーンの配置を整えたり、相手の石を取り除いたりするショットに加え、スイープによるサポートも求められます。
北海道銀行の2026年公式選手紹介にも掲載されており、現在の主力メンバーの一人です。
中島未琴選手の経歴と役割2003年7月生まれ・北海道北広島市出身
- 2021年の新チーム発足時からのメンバー
- 2026年の登録ポジションはリード
- ジュニア世代から現在のチームを支える選手
中島選手は、北海道銀行女子カーリング部の発足時から所属する選手です。
リードは各エンドの最初にストーンを投じるポジションで、試合の組み立てに影響を与えます。ショットの正確性やスイープの安定感がチーム全体の土台になります。
4人全員が2000年代生まれという若い構成の中でも、最年少にあたる選手です。
【2026年最新成績】日本カーリング選手権とどうぎんクラシックの結果
2026年の北海道銀行を評価するなら、日本選手権の結果だけでなく、夏の北海道カーリングツアーや秋の海外遠征まで見る必要があります。
国内では優勝を経験し、国際大会でも上位進出を重ねています。一方、日本選手権では3年連続準優勝という課題も残しました。
日本カーリング選手権大会 横浜2026は準優勝2026年6月7日から14日まで開催された第43回日本カーリング選手権大会横浜2026。
北海道銀行は、準決勝でフォルティウスと対戦しました。
この試合では、北海道銀行が10対6で勝利。第7エンド、第8エンドで相手の不利な先攻を利用してスチールに成功するなど、終盤に主導権を握りました。
これによって北海道銀行は、3年連続で決勝進出を決めています。
決勝の相手はSC軽井沢クラブでした。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年6月14日 |
| 対戦相手 | SC軽井沢クラブ |
| スコア | 北海道銀行6-7 SC軽井沢クラブ |
| 最終順位 | 準優勝 |
試合は北海道銀行が6対4でリードして最終第10エンドを迎えましたが、SC軽井沢クラブが3点を奪って逆転。
北海道銀行はあと一歩のところで初優勝を逃しました。これで2024年、2025年、2026年と3大会連続の準優勝となっています。
3年連続で決勝に進出できること自体、国内トップレベルの安定した競技力を示しています。しかし、優勝を実現するには、最後のエンドでリードを守り切る力が次の課題になります。
どうぎんカーリングクラシック2026で初優勝2026年8月20日から23日に札幌市のどうぎんカーリングスタジアムで開催された、どうぎんカーリングクラシック2026。
北海道銀行は予選から好調な試合を続け、無敗で決勝トーナメントに進みました。
準決勝では韓国のチームパクを9対3で下し、決勝ではS-Leapと対戦。最終的に5対4で勝利し、念願の大会初優勝を達成しました。
特に注目すべきは、1次リーグから6連勝で優勝したことです。
日本選手権では3年連続準優勝という結果に終わっていたチームが、所属先の冠大会でタイトルを獲得したことは、2026年の大きな転換点になりました。
2026年北海道カーリングツアーの成績北海道銀行が9月7日に公表した公式活動報告では、2026年の北海道カーリングツアーで次の成績を残しています。
| 大会 | 開催時期 | 成績 |
|---|---|---|
| どうぎんカーリングクラシック2026 | 8月 | |
| 稚内みどりCHALLENGE CUP2026 | 8月 | 準優勝 |
| アドヴィックスカップ2026 | 9月 |
アドヴィックスカップでは、決勝でロコ・ソラーレを5対4で破りました。
仁平選手は、接戦をチームで勝ち切れたことへの手応えを示しており、国内大会での勝負強さが結果に表れています。
2026年秋のカナダ遠征とグランドスラム北海道銀行は2026年9月からカナダ遠征に入り、海外の強豪チームとの対戦を重ねています。
10月28日の北海道銀行公式発表によると、9月から10月にかけて参加した5大会の結果は次のとおりです。
| 大会 | 開催期間 | 成績 |
|---|---|---|
| Saville Shootout | 9月11~14日 | ベスト8 |
| Saville Grand Prix | 9月18~21日 | ベスト8 |
| Prestige Hotels & Resorts Curling Classic | 10月1~4日 | ベスト8 |
| Autumn Gold Curling Classic | 10月8~11日 | 予選敗退 |
| GSOC Invitational | 10月13~18日 | 予選敗退 |
5大会中3大会でベスト8に進出しています。
そして11月には、グランドスラム・オブ・カーリングのマスターズに参戦しています。
2026年11月5日夜時点の予選成績は1勝1敗です。
- 11月3日:中部電力に4対6で敗戦。
- 11月5日:Reese-Hansenに5対4で勝利。
- 次戦:X. Schwallerとの対戦が予定されている。
- その後:フォルティウスとの対戦も予定されている。
北海道銀行とフォルティウスが海外の同じ大会に出場し、直接対決するという構図も興味深いところです。
かつて同じスポンサーのもとで活動していた2チームが、現在はそれぞれの実力を競うライバルになっています。
【プロの結論】北海道銀行Lilersの強さと今後の課題
2026年の北海道銀行を評価する際、注目したいのはチームの若さと競技経験の積み重ねです。
現在の4人は、2001年から2003年生まれの選手で構成されています。
そのため、ベテラン選手の経験に依存するのではなく、選手自身が成長しながらチーム全体の完成度を高めていく段階にあります。
強みは4人の継続性と役割分担仁平美来選手がスキップとして試合を組み立て、田畑百葉選手、山本冴選手、中島未琴選手がそれぞれのポジションを担う構成です。
カーリングでは、個人のショット成功率だけで勝敗が決まるわけではありません。
- スキップによる戦略判断
- サードによる攻守の組み立て
- セカンドによるショットとスイープ
- リードによる試合序盤の安定性
これらが連動することで、チームとしての強さが生まれます。
2026年のどうぎんカーリングクラシックで6連勝を達成したことは、4人の連係が機能した結果として評価できます。
課題は日本選手権の最後の勝負一方、3年連続準優勝という成績には、明確な課題も見えています。
2026年の決勝では、最終エンドまでリードしながら逆転されました。
国内の予選や準決勝で勝ち上がる力は十分にありますが、優勝を決める最後の試合で結果を出すことが求められています。
また、海外遠征では5大会中3大会でベスト8に進出した一方、グランドスラム・インビテーショナルでは予選敗退でした。
国内での優勝実績を、世界トップクラスの大会でも再現できるかが、今後の評価を左右します。
2026年以降に注目したい3つの判断基準北海道銀行の成長を追うなら、次の3点をチェックするとチームの現在地が分かりやすくなります。
1. 日本選手権で優勝できるか。 3年連続準優勝から一歩進み、国内の頂点に立てるかが最大の焦点です。
2. グランドスラムで上位進出できるか。 ベスト8からさらに勝ち上がり、世界の強豪に対抗できるかが重要です。
3. 4人のチームワークを維持できるか。 若い選手たちが継続的に経験を積み、長期的な強化につなげられるかが注目されます。
北海道銀行が掲げる2026~2027年シーズンのスローガンは「ともに挑む。ともに勝つ。」です。
チームビジョンには、札幌から世界に元気を届けるという目標も掲げられています。
日本選手権での初優勝、海外グランドスラムでの上位進出、そして2030年の冬季五輪を見据えた強化が、今後の大きなテーマになります。
【カーリング北海道銀行の現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:北海道銀行カーリングチームとフォルティウスは同じチームですか?
A1:現在は別々のチームです。2021年11月30日にスポンサー契約が終了し、フォルティウスは独立して活動を継続。北海道銀行は12月1日に新しい女子カーリング部を設立しました。
Q2:2026年現在の北海道銀行カーリングチームのメンバーは誰ですか?
A2:仁平美来選手、田畑百葉選手、山本冴選手、中島未琴選手の4人です。岩井真幸さんがコーチを務めています。
Q3:北海道銀行Lilersの2026年日本選手権の順位は?
A3:準優勝です。決勝でSC軽井沢クラブに6対7で敗れ、3大会連続の準優勝となりました。
Q4:どうぎんカーリングクラシック2026では優勝しましたか?
A4:優勝しました。8月23日の決勝でS-Leapを5対4で破り、初優勝を達成しています。
Q5:北海道銀行の愛称Lilersにはどんな意味がありますか?
A5:フランス語でライラックを意味する「Lilas(リラ)」をもとにした造語です。ライラックは北海道銀行の行花であり、札幌市にもゆかりの深い植物です。
Q6:フォルティウスの現役メンバーは誰ですか?
A6:2026年の公式チーム紹介では、小林未奈選手、小野寺佳歩選手、小谷優奈選手、近江谷杏菜選手が選手として掲載されています。船山弓枝さんはコーチです。
2026年現在の北海道銀行カーリングチームは、かつての北海道銀行フォルティウスとは異なる、新しい世代の女子カーリングチームです。
2021年のスポンサー契約終了によってフォルティウスと分かれ、北海道銀行女子カーリング部として再出発。その後、Lilersという愛称を得て、国内外の大会で実績を積み重ねてきました。
現在の中心選手は、仁平美来選手、田畑百葉選手、山本冴選手、中島未琴選手の4人です。
2026年は日本選手権で3年連続準優勝という悔しさを味わった一方、どうぎんカーリングクラシックとアドヴィックスカップでは優勝を達成しました。
北海道銀行Lilersは、国内優勝を目指すだけでなく、世界のトップチームと渡り合う力を育てている段階にあります。
かつてのフォルティウスから続く北海道のカーリング文化を受け継ぎながら、独自のチームとしてどこまで成長できるのか。仁平美来選手ら4人の挑戦は、これからも注目に値します。