この企画を理解するうえで欠かせないのが、原作者・尼子騒兵衛のコメントだ。今回の5話は、単に六年生を幼い姿で登場させるための企画ではない。現在の性格や能力がどのように形づくられたのかを考える、キャラクターの背景に踏み込んだ作品だった。
NHKの公式特設サイトに掲載されたコメントで、尼子はアニメのプロットを担当するのが初めてだったことを明かしている。原作漫画『落第忍者乱太郎』では、物語のテンポを重視して、各キャラクターの背景を深く掘り下げることをあえて避けてきたという。
しかし、今回の企画では、現在の人物像につながる原因や因縁を考えることにした。
「そこで、共通のコンセプトを『お兄ちゃん』に据えて考えてみる事にしました。」
この発想が、六人の一年生時代を描くうえでの重要な軸になった。現在の六年生としての姿から過去を逆算するのではなく、幼い頃に誰と出会い、どのような関係を築き、何を経験したのかを通して、現在の人物像を見せる構成だ。
加えて、今回の一年生時代の設定画は、尼子の監修のもと、キャラクターデザイン担当の新山恵美子が新たに描き起こしたもの。立花仙蔵と潮江文次郎、七松小平太と中在家長次、善法寺伊作と食満留三郎という3組で公開された。
つまり、物語だけでなくビジュアル面でも、六人の幼少期を独立した設定として表現する企画だった。
【2026年最新情報】アニメコミック化と再放送で再注目

2022年の放送から時間が経過した2026年にも、この5話は新たな形で楽しめるようになった。
2026年3月30日:アニメコミック第3巻が発売
『アニメコミック 忍たま乱太郎 三巻 鍛練のはじまりの段』
2026年3月30日発売
原作:尼子騒兵衛
A5判・128ページ
通常版:1,540円(税込)
特装版:2,860円(税込)
ポプラ社から発売されたアニメコミック第3巻には、今回取り上げた第30シリーズの原作者プロット回5作品が収録された。
特装版には、各話の名場面を切り取ったフィルム風クリアカード5枚と、六年生の印象的な場面を集めたフィルム風クリアしおり1枚が付属する。通常版と特装版は本編の内容が同じで、特典の有無が主な違いとなっている。
アニメを見返すだけでなく、場面を静止画で確認したい人にとっても魅力のある刊行物だ。
2026年6月:NHKでアンコール放送NHKオンデマンドの番組情報では、2022年10月に放送された5作品が2026年度のアンコール放送対象として掲載されている。確認できる放送日は、6月22日の「鍛練のはじまりの段」から、6月26日の「思い出した手当ての段」までの5日間だ。
各作品は本編約10分の短編で、まとまった時間を取らずに視聴できる。配信については、NHKオンデマンドの各作品ページで購入期限や視聴条件を確認したい。
2026年4月:ファン投票ランキングでも上位に2026年4月10日・11日に開催された「忍たま乱太郎 感謝の集い Sakura祭2026」では、ファンが選んだエピソードランキングTOP5が発表された。
今回の一年生時代を描く2作品も上位に入り、「無口なわけの段」が第4位、「鍛練のはじまりの段」が第2位を獲得した。
イベントでは出演声優による収録時のエピソードも紹介された。放送から約3年半を経ても、六年生の過去を描いた回がファンに支持されていることがうかがえる。
【見どころを解説】一年生時代を見ると六年生の印象はどう変わる?
この企画の魅力は、単に六人の小さな姿がかわいいという点だけではない。現在の六年生が持っている個性を、過去の人間関係や経験から見直せることにある。
現在の性格と過去の姿を比較できる文次郎の厳しさ、仙蔵の観察力、長次の寡黙さ、小平太の人との接し方、伊作の手当てへの姿勢、留三郎の面倒見のよさ。それぞれの人物像を知ったうえで一年生時代を見ると、現在の性格がどのように物語の中で描かれているのかを考える楽しみがある。
特に長次のエピソードは、現在の姿と過去の姿の違いが物語の中心にある。文次郎と仙蔵の回は、厳しさの中にある優しさという人物の二面性を理解する手がかりになる。
六年生の組み合わせにも注目今回の3組には、それぞれ異なる関係性がある。
- 文次郎と仙蔵:厳しさと気遣いを理解し合う関係。
- 長次と小平太:変化した相手の姿も自然に受け止める関係。
- 伊作と留三郎:同室で過ごし、互いを支える関係。
三組を続けて見ると、六年生という同じ学年でも、二人の距離感や相手への向き合い方が異なることが分かる。
5話を通して見ると作品全体のテーマが見える「思い出した手当ての段」まで見ると、六年生だけでなく、土井先生や山田先生、利吉の過去にも視野が広がる。
特に土井先生が山田家と出会い、幼い利吉との関係を築いていく物語は、忍術学園の先生たちにもそれぞれの過去があることを感じさせる。
六年生の一年生時代を描く3話と、その他の2話を合わせて見ることで、企画全体に共通する「過去の経験が現在の人間関係につながっている」というテーマが浮かび上がる。
【プロの結論】六年生の一年生時代を見るなら、この順番がおすすめ
初めて見る人には、第30シリーズ31話から34話までの順番で視聴することをおすすめしたい。文次郎と仙蔵、長次と小平太、伊作と留三郎という3組の関係を順番に追えるからだ。
その後に32話「籠城の記憶の段」と35話「思い出した手当ての段」を見ると、同じ思い出企画の中で描かれる別の人間関係も楽しめる。
視聴目的によって、次のように選ぶとよい。
| 視聴したい内容 | おすすめの話 |
|---|---|
| 文次郎と仙蔵の過去 | 31話 |
| 長次が無口になった理由 | 33話 |
| 伊作と留三郎の一年生時代 | 34話 |
| 食満と浜守の関係 | 32話 |
| 土井先生と利吉の過去 | 35話 |
また、2026年発売のアニメコミック第3巻は、5作品をまとめて読み返したい人に適した選択肢だ。アニメの視聴を優先するか、書籍で場面を振り返るかによって選ぶとよい。
【よくある質問】忍たま六年生の一年生時代に関するFAQ
Q1:忍たまの六年生が一年生だった頃の話は何話ですか?
A1:第30シリーズの31話「鍛練のはじまりの段」、33話「無口なわけの段」、34話「同室の思い出の段」です。六年生6人の一年生時代を直接描いたエピソードとして確認できます。
Q2:六年生の一年生時代を描いた全5話のタイトルは?
A2:「鍛練のはじまりの段」「籠城の記憶の段」「無口なわけの段」「同室の思い出の段」「思い出した手当ての段」です。2022年10月10日から14日まで連続放送されました。
Q3:潮江文次郎と立花仙蔵の一年生時代は何話ですか?
A3:第30シリーズ31話「鍛練のはじまりの段」です。仙蔵が乱太郎たちに、文次郎との一年生時代の訓練について語ります。
Q4:中在家長次と七松小平太の一年生時代は何話ですか?
A4:第30シリーズ33話「無口なわけの段」です。長次が無口になった理由につながる過去と、小平太との関係が描かれます。
Q5:善法寺伊作と食満留三郎の一年生時代は何話ですか?
A5:第30シリーズ34話「同室の思い出の段」です。留三郎が乱太郎たちに、伊作の一年生時代の話を始めます。
Q6:全5話はすべて六年生の一年生時代の話ですか?
A6:いいえ。5話は原作者プロット企画の全作品ですが、32話は食満留三郎と浜守一郎、35話は土井先生と山田家の思い出が中心です。六年生6人の一年生時代を直接描いた話とは区別しておくと分かりやすくなります。
Q7:2026年に発売されたアニメコミックにも収録されていますか?
A7:はい。2026年3月30日発売の『アニメコミック 忍たま乱太郎 三巻 鍛練のはじまりの段』に、今回の第30シリーズの5作品が収録されています。
『忍たま乱太郎』第30シリーズで放送された原作者・尼子騒兵衛プロットの5作品は、六年生の過去や、忍術学園を取り巻く人物たちの思い出を描いた特別なエピソード群だ。
六年生6人の一年生時代を直接楽しめるのは、文次郎と仙蔵の31話、長次と小平太の33話、伊作と留三郎の34話。全5話を通して見れば、食満と浜守の関係や土井先生と山田家の過去も知ることができる。
原作者が掲げた「お兄ちゃん」というコンセプトは、幼い頃の姿を見せるだけでなく、現在の六年生がなぜそのような人物になったのかを考えるきっかけを作った。
2026年にはアニメコミック第3巻の発売や記念イベントでのランキング入りもあり、今から作品を振り返る価値は十分にある。六年生の現在の姿が好きな人ほど、一年生時代の3組の物語を見ておきたい。