2026年11月6日現在、女子日本代表は新体制で臨んだ主要国際大会を終え、2028年ロサンゼルス五輪に向けた次の強化段階に入っている。2026年度は、フェルハト・アクバシュ監督のもと、石川真佑主将を中心に、初選出14人を含む37人の登録メンバーでチームを編成。バレーボールネーションズリーグ(VNL)、女子アジア選手権、第20回アジア競技大会に挑んだ。
今季の結果は、VNLが7位、アジア選手権が3位、愛知・名古屋アジア大会が準優勝。大会によって出場選手が異なるため、37人の登録メンバーと実際の試合に出場した選手を区別して理解することが大切だ。ここでは、日本バレーボール協会(JVA)の公式登録情報と大会結果を軸に、選手構成、新体制、注目選手、五輪出場権獲得への道筋まで整理する。
【2026年の女子日本代表はどう変わった?37人の登録メンバーと新体制】

日本バレーボール協会は2026年4月15日、2026年度女子日本代表の登録メンバー37人を発表した。
今回の大きな特徴は、初選出14人という新戦力の多さだ。経験豊富な選手だけでなく、大学生や高校生も登録され、幅広い世代から代表候補が選ばれた。
主将には前年に引き続き石川真佑が就任。監督もフェルハト・アクバシュ氏が続投し、継続性と世代交代を両立させる体制となった。
アクバシュ監督は5月11日の代表会見で、ロサンゼルス2028オリンピックの出場権獲得を今季の重要な目標として説明している。
監督は会見で「日本の国旗を一番高いところに」と語り、今シーズンへの意欲を示した。
また、石川主将も選手とスタッフが一体となって戦う姿勢を表明。チーム全体で目標を共有する方針が示された。
37人登録と大会別メンバーは別物ここで押さえておきたいのが、37人全員が各大会に出場するわけではないという点だ。
JVAの発表では、37人の登録メンバーから随時選抜された選手が合宿や大会に参加する仕組みとなっている。
実際、VNLとアジア競技大会では大会別の登録メンバーが異なった。したがって、選手名を調べる際は「年度登録メンバー」なのか「大会出場メンバー」なのかを確認する必要がある。
【女子バレー代表の初選出14人とポジション別メンバー一覧】
37人をポジション別に整理2026年度の登録メンバーは、4つのポジションに分かれている。
| ポジション | 人数 | 2026年度登録メンバー |
|---|---|---|
| アウトサイドヒッター(OH) | 14人 | 和田由紀子、石川真佑、佐藤淑乃、鴫原ひなた、川添美優、宮部愛芽世、廣田あい、北窓絢音、大森咲愛、秋本美空、佐藤彩夏、志摩美古都、忠願寺莉桜、大雲舞子 |
| ミドルブロッカー(MB) | 10人 | 荒木彩花、島村春世、山田二千華、山口真季、宮部藍梨、本田凜、井上未唯奈、馬場柚希、甲萌香、山下裕子 |
| セッター(S) | 8人 | 関菜々巳、栄絵里香、中川つかさ、塩出仁美、花岡千聡、松井珠己、二宮みずき、小林天音 |
| リベロ(L) | 5人 | 小島満菜美、岩澤実育、福留慧美、西崎愛菜、西村弥菜美 |
| 合計 | 37人 | 初選出14人を含む |
※選手名は2026年4月の登録メンバー発表を基準とした。秋本美空については、JVAの現行年度登録ページで大友美空と表記される一方、発表時の記事や大会別登録ページでは秋本美空と表記されている。
初選出14人の名前とポジション今回の代表選考で特に注目されたのが、初めて日本代表に登録された14人だ。
セッター(4人)
- 栄絵里香
- 花岡千聡
- 二宮みずき
- 小林天音
アウトサイドヒッター(6人)
- 鴫原ひなた
- 川添美優
- 大森咲愛
- 佐藤彩夏
- 忠願寺莉桜
- 大雲舞子
ミドルブロッカー(4人)
- 井上未唯奈
- 馬場柚希
- 甲萌香
- 山下裕子
今回の選考で象徴的なのは、年齢だけで選手を区分していないことだ。
例えば、セッターの栄絵里香は35歳での代表初選出。一方、小林天音は16歳で初めて登録された。経験を重ねた選手と将来性のある若手が同じ代表候補に入ったことは、選手層を広げるうえで意味のある選考だった。
日刊スポーツの2026年4月15日付報道によれば、登録37人のうち10代は8人。高校生も4人含まれていた。
特に注目されるのは、忠願寺莉桜、山下裕子、大雲舞子、小林天音の高校生4人だ。高校バレーで培った能力を、将来どのようにシニア代表の戦術へ結びつけるかが見どころとなる。
【ネーションズリーグ2026女子の試合日程と日本代表の結果】
2026年のVNL開催スケジュールバレーボールネーションズリーグ2026は、女子日本代表にとってシーズン序盤の重要な国際大会だった。
JVAが発表した年間スケジュールは次のとおり。
| 日程 | 大会・ラウンド | 開催地 |
|---|---|---|
| 6月3日〜7日 | 第1週 | ケベックシティ(カナダ) |
| 6月17日〜21日 | 第2週 | パシグシティ(フィリピン) |
| 7月8日〜12日 | 第3週 | 大阪市・Asueアリーナ大阪 |
| 7月22日〜26日 | ファイナルラウンド | マカオ(中国) |
日本は6月3日のフランス戦を3対1で制して大会をスタート。その後、各国との対戦を重ね、ファイナルラウンドへ進出した。
最終順位は7位、準々決勝でブラジルに敗退JVAが公表した2026年大会の最終順位では、日本は7位だった。
準々決勝の相手はブラジル。7月22日の試合では第1セットを26対24で先取したものの、その後3セットを連取され、セットカウント1対3で敗れた。
最終スコアは次のとおり。
- 第1セット:日本26-24ブラジル
- 第2セット:日本22-25ブラジル
- 第3セット:日本16-25ブラジル
- 第4セット:日本20-25ブラジル
日本はベスト4進出を逃したものの、世界の強豪と対戦する機会を得た。
この結果から読み取れるのは、代表候補の人数を増やすことと、強豪国との勝負を最後まで制することは別の課題だという点だ。
今後は、選手交代を含めた試合運びや、相手に主導権を握られた場面での対応力が、上位進出に向けた評価ポイントになる。
【愛知・名古屋アジア大会2026は銀メダル!女子日本代表の試合結果】
9月16日から22日まで開催されたアジア大会第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)の女子バレーボール競技は、9月16日から22日まで開催された。
日本の競技会場は、愛知県岡崎市の岡崎中央総合公園総合体育館と、小牧市の小牧市スポーツ公園総合体育館。
開催国として臨んだ日本にとって、国内のファンに代表の戦いを届ける大切な大会となった。
日本は準決勝で韓国を破り決勝進出日本は予選ラウンドでネパール、インドネシアと対戦し、決勝トーナメントへ進出した。
準々決勝ではチャイニーズタイペイを3対0で下し、準決勝では韓国にもストレート勝ちを収めた。
9月21日の韓国戦は以下のスコアだった。
- 第1セット:25-20
- 第2セット:25-22
- 第3セット:25-16
3セットを連取した日本は、決勝で中国と対戦することになった。
決勝は中国に0対3、最終順位は2位9月22日の決勝では、中国が日本をセットカウント3対0で下した。
| 項目 | 日本 | 中国 |
|---|---|---|
| セットカウント | 0 | 3 |
| 第1セット | 19 | 25 |
| 第2セット | 20 | 25 |
| 第3セット | 23 | 25 |
日本は3セットとも敗れたものの、第3セットでは23点まで迫った。
最終順位は中国が優勝、日本が準優勝、タイが3位。日本女子代表は地元開催のアジア大会で銀メダルを獲得した。
なお、アジア大会に出場した選手は年度登録37人と同じではない。JVAの大会別メンバーには12人が登録されており、石川真佑はその大会別メンバーには含まれていない。
この違いも、登録メンバーと大会出場メンバーを混同しないために押さえておきたいポイントだ。
もう一つの重要大会・女子アジア選手権は3位2026年シーズンを振り返る際には、8月21日から30日まで中国・天津で開催された女子アジア選手権も欠かせない。
日本は予選ラウンドで香港、韓国、ベトナムをいずれも3対0で下し、準々決勝でもチャイニーズタイペイにストレート勝ちした。
しかし、準決勝ではタイに1対3で敗戦。3位決定戦ではイランを3対0で破り、銅メダルを獲得した。
この大会はロサンゼルス五輪の出場権が懸かった重要な大会でもあった。優勝したタイが直接出場権を獲得し、日本はこの大会での五輪出場権獲得を逃した。
一方、日本は2027年ワールドカップへの出場権を確保している。同大会では、すでに五輪出場権を得た国を除く上位3チームに出場権が与えられるため、日本にとって次の重要な挑戦となる。
【2026年女子日本代表の注目選手!石川真佑・和田由紀子・佐藤淑乃】
石川真佑:チームをまとめる2026年の主将2026年度の女子日本代表を語るうえで、中心となるのが石川真佑だ。
2000年5月14日生まれ、身長174cm。ポジションはアウトサイドヒッターで、2026年度も主将を務めた。
石川の強みは、攻撃だけでなくレシーブや守備にも関わるアウトサイドヒッターとして、試合全体に影響を与えられること。
2024年パリ五輪にも出場しており、国際大会での経験を持つ選手の一人だ。
また、主将としてチームをまとめる役割も担う。若手選手が増えた2026年の代表において、経験を次の世代につなぐ存在として注目された。
和田由紀子:攻撃力を担うアウトサイドヒッター和田由紀子は2002年1月8日生まれのアウトサイドヒッター。身長175cmで、イタリアのUYBAバレー・ブスト・アルシーツィオに所属する。
2026年度の登録メンバーにも選ばれ、VNLやアジア大会の日本代表メンバーとして名前が挙がった。
アウトサイドヒッターは、サーブレシーブと攻撃の両方に関わるポジションだ。攻撃力だけでなく、相手のサーブに対応しながら攻撃の組み立てを支えられるかが重要になる。
和田は、国際舞台で経験を積む攻撃陣の一人として、今後も注目したい選手だ。
佐藤淑乃:海外クラブでも経験を積む攻撃の中心選手佐藤淑乃は2001年11月12日生まれ。身長178cmのアウトサイドヒッターで、イタリアのヴェロ・バレー・ミラノに所属する。
2025年の国際大会での活躍を経て、2026年度も日本代表に選出された。
2026年5月のJVA公式会見では、五輪出場権を懸けた戦いについて次のように語っている。
「どんな状況でもチームの勝利に貢献できるように頑張りたい」
海外クラブでの経験を代表に還元できるかという点でも、重要な選手の一人だ。
秋本美空:新世代を象徴する185cmのアタッカー若手選手では秋本美空にも注目したい。
2006年8月18日生まれ、身長185cmのアウトサイドヒッター。2026年度の代表登録に名を連ね、国際大会でも起用された。
特に女子アジア選手権のベトナム戦では、初スタメンで16得点を記録。東スポWEBの報道では、アタック決定率61.9%と紹介された。
高さを生かした攻撃は、日本の攻撃バリエーションを広げる可能性がある。
ただし、若手選手の評価は単一試合の得点だけで決まるものではない。強豪国との対戦で同じようなパフォーマンスを維持できるか、守備面でも安定した役割を担えるかが今後の焦点となる。
【女子バレー歴代日本代表の実績と2026年新体制の本当の意味】
東洋の魔女から現代の日本代表へ女子日本代表には、長い国際大会の歴史がある。
特に知られているのが、1964年東京オリンピックで金メダルを獲得した「東洋の魔女」だ。
日本バレーボール協会の歴史資料によれば、当時の代表は大松博文監督のもとで世界の頂点に立った。
その後も女子日本代表は国際舞台で実績を重ねている。
主なオリンピックの歴史は次のとおり。
- 1964年東京大会:金メダル
- 1968年メキシコ大会:銀メダル
- 1972年ミュンヘン大会:銀メダル
- 1976年モントリオール大会:金メダル
- 2012年ロンドン大会:銅メダル
- 2024年パリ大会:9位
長年にわたって日本女子バレーを支えてきたのは、粘り強い守備、組織的な連係、そして攻守のバランスを重視するスタイルだ。
一方、世界のバレーボールでは高さやパワーを生かした攻撃も進化している。日本が伝統的な強みを保ちながら、どのように攻撃面を強化するかは重要な課題になっている。
【プロの結論】2026年の本質は選手層の再構築2026年の女子日本代表を評価するうえで、単純に大会順位だけを見るのは十分ではない。
VNL7位、アジア選手権3位、アジア大会2位という結果には、それぞれ異なる意味がある。
VNLは世界の強豪と戦う力を測る大会。アジア選手権はアジアの頂点と五輪出場権を争う大会。そしてアジア競技大会は、開催国として結果を求められる大会だった。
3大会の結果を総合すると、日本はアジアの上位を争う力を示した一方、世界トップクラスとの対戦では、さらなる成長が求められる状況にある。
特に重要なのが、37人の登録メンバーに14人の初選出選手を加えた点だ。
これは単なる若返りではない。セッター、アウトサイドヒッター、ミドルブロッカーに新しい候補を加え、複数の選手を競争させることで、長期的な代表強化を進める選考と捉えられる。
今後、注目すべき評価基準は次の3つだ。
1. 世界の強豪に対する競争力: VNLで上位国と互角に戦えるか。
2. 若手選手の成長: 初選出組が継続的に代表で活躍できるか。
3. 五輪出場権への対応: 2027年ワールドカップで出場権獲得につながる順位を確保できるか。
特に3つ目は、2026年のアジア選手権で直接出場権を獲得できなかった日本にとって、最も重要な課題となる。
【日本女子バレー2026に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年の女子日本代表メンバーは何人ですか?
A1:2026年度の登録メンバーは37人です。ポジション別ではアウトサイドヒッター14人、ミドルブロッカー10人、セッター8人、リベロ5人。大会ごとに出場メンバーは選抜されます。
Q2:2026年の女子日本代表で初選出された選手は誰ですか?
A2:初選出は14人です。栄絵里香、花岡千聡、二宮みずき、小林天音、鴫原ひなた、川添美優、大森咲愛、佐藤彩夏、忠願寺莉桜、大雲舞子、井上未唯奈、馬場柚希、甲萌香、山下裕子が選ばれました。
Q3:2026年の女子日本代表の大会結果はどうなりましたか?
A3:VNLは7位、女子アジア選手権は3位、第20回アジア競技大会は2位でした。特にアジア大会では決勝まで進出し、中国に敗れたものの銀メダルを獲得しています。
2026年の女子日本代表は、石川真佑主将とフェルハト・アクバシュ監督の体制で、37人の登録メンバーを中心にシーズンを戦った。
初選出14人という大幅な新戦力の追加は、今後の日本代表を考えるうえで重要な動きだった。
主要大会の結果は、VNL7位、アジア選手権3位、愛知・名古屋アジア大会2位。世界のトップを争うには課題が残った一方、アジアの強豪としての実力も示した。
次の大きな目標は2027年ワールドカップでのロサンゼルス2028オリンピック出場権獲得だ。
石川真佑、和田由紀子、佐藤淑乃ら経験を持つ選手と、忠願寺莉桜、大雲舞子、小林天音ら新世代の選手がどのように融合するのか。
2026年は、女子日本代表が次の五輪に向けて選手層を再構築したシーズンとして記憶されることになりそうだ。
主な根拠資料: 日本バレーボール協会の2026年度登録メンバー・公式会見・大会日程・試合結果、月刊バレーボール、日刊スポーツ、TBS NEWS DIG、JOCのオリンピック競技史。