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賞レースとは何か?2026年の主要大会・仕組み・出場資格・賞金と優勝後の影響を徹底解説

倉持 玲奈 倉持 玲奈 • 更新: • 公開: • 読了約 27 分
目次

賞レースとは、芸人や表現者が自分たちの技術や作品を披露し、審査員や観客の評価によって順位や優勝者を決めるコンテストのことだ。お笑い業界では、漫才日本一を決める「M-1グランプリ」、コント日本一を決める「キングオブコント」、ピン芸日本一を競う「R-1グランプリ」などが代表的で、優勝賞金だけでなく、知名度や仕事の機会を大きく左右する重要な舞台となっている。

2026年11月6日現在、お笑い賞レースは新たな局面を迎えている。M-1グランプリ2026は過去最多の12,663組がエントリーし、キングオブコント2026ではジェラードンが19代目王者に輝いた。一方、THE SECONDではトットが優勝し、女芸人No.1決定戦 THE Wは2026年の開催を見送っている。大会によって出場資格、ネタの種類、審査方法、賞金が異なるため、それぞれの特徴を理解すると、お笑い界の勢力図も見えやすくなる。

【基本解説】賞レースとは?意味とコンテストとの違いをわかりやすく解説

賞レースとは

「賞レース」は「しょうレース」と読み、賞の獲得を目的として技能や作品の出来栄えを競うこと、またはその催しを意味する言葉だ。小学館の「デジタル大辞泉」でも、技能や作品の出来栄えを競い、賞を獲得することを目的とした催しとして説明されている。

映画業界でアカデミー賞などの受賞争いを「賞レース」と呼ぶ場合もあるが、日本のお笑い業界では、芸人がエントリーしてネタを披露し、勝ち抜き方式や得点方式で日本一を決める大会を指すことが多い。

お笑い業界で賞レースと呼ばれる大会の特徴

お笑い賞レースには、一般的に次のような特徴がある。

  • 出場者が事前にエントリーする。
  • 漫才、コント、ピン芸など決められたジャンルで競う。
  • 予選から決勝まで複数の審査段階が設けられる。
  • 審査員の採点や観客の投票などで勝敗を決める。
  • 優勝者には賞金や称号、副賞などが与えられる。
  • テレビ放送やインターネット配信によって幅広い視聴者に届けられる。

特に大規模な大会では、予選に数千組から1万組以上が参加する。決勝に進めるのは、その中のごく一部だ。予選を突破すること自体が芸人にとって大きな実績となる。

賞レースとコンテストの違い

賞レースとコンテストは、厳密には対立する言葉ではない。賞レースはコンテストの一種と考えると理解しやすい。

コンテストは、作品や技術、知識、表現力などを幅広く競う催しを指す。学校の作文コンクール、音楽コンクール、料理コンテストなども含まれる。

一方、賞レースという言葉には、賞や優勝の獲得をめぐって複数の出場者が競争するというニュアンスが強い。お笑い業界では、優勝者だけでなく決勝進出者や上位入賞者にも注目が集まり、その後の芸人人生に影響することから、この呼び方が定着している。

つまり、コンテストは競技全般を表す言葉であり、賞レースは賞の獲得や順位争いに重点を置いた表現だ。

【2026年最新版】お笑い賞レース一覧!主要6大会の特徴と見どころ

日本のお笑い賞レースには、漫才やコントだけでなく、ピン芸、女性芸人限定、ベテラン向け、複数ジャンルを組み合わせた大会など、さまざまな形式がある。

1.M-1グランプリ:漫才日本一を決める最大級の大会

M-1グランプリは、2001年に始まった漫才の日本一決定戦だ。朝日放送テレビと吉本興業が共同主催し、決勝はABCテレビ・テレビ朝日系列で全国放送される。

最大の特徴は、結成15年以内という条件を設けていること。プロ・アマチュアを問わず、所属事務所がなくても出場できる。2人以上の漫才師が対象で、ピン芸人は参加できない。

優勝賞金は1,000万円。2025年大会では、たくろうが優勝し、第21代王者となった。2026年大会はエントリー数が12,663組に達し、前年の11,521組を上回る過去最多を記録している。

2026年11月6日時点では3回戦までの日程が終了し、準々決勝へ進む組が決まった段階だ。年末の決勝に向けて、漫才師たちの競争が続いている。

2.キングオブコント:コント日本一を競う大会

キングオブコント(KOC)は、2008年に始まったコント日本一を決める大会だ。TBSが主催・運営し、毎年秋に決勝が放送される。

出場資格はプロ・アマチュアを問わず、芸歴や結成年数の制限もない。2人以上のユニットであれば参加でき、即席ユニットでの出場も可能だ。

優勝賞金は1,000万円。決勝では設定、演技、展開、キャラクター、構成などを含めたコント全体の完成度が問われる。

2026年大会では史上初の敗者復活戦が実施され、審査員も7人体制に増員された。10月17日の決勝では、ジェラードンが19代目王者に輝いた。エントリー数は3,445組だった。

3.R-1グランプリ:ピン芸人の頂点を決める大会

R-1グランプリは、2002年に始まったピン芸日本一決定戦だ。漫談、一人コント、モノマネ、フリップ芸など、1人で表現する多様な芸が競われる。

大きな特徴は、2026年大会でもプロ・アマチュア、所属事務所の有無、芸歴を問わず参加できること。若手だけでなく、長年活動してきたベテランにも優勝のチャンスがある。

優勝賞金は500万円。2026年3月21日に行われた決勝では、芸歴15年目で初の決勝進出となった今井らいぱちが優勝し、24代目王者となった。

カンテレの大会発表によると、2026年のエントリー数は過去最多の6,171人。優勝者には賞金のほか、Indeedの特別CM出演権も用意された。

4.女芸人No.1決定戦 THE W:女性芸人に特化した大会

女芸人No.1決定戦 THE Wは、2017年に始まった女性芸人限定の賞レースだ。漫才、コント、ピンネタ、モノマネ、パフォーマンスなど、ジャンルを限定しない点が特徴だった。

2025年大会の参加規定では、プロ・アマチュア、芸歴、人数、年齢に制限がなく、即席ユニットでの出場も認められていた。優勝賞金は1,000万円で、日本テレビ系番組への出演権と冠特番も副賞として用意されていた。

2025年12月13日の決勝ではニッチェが優勝し、9代目女王となった。エントリー数は過去最多の1,044組だった。

ただし、2026年大会は開催されていない。日本テレビは7月の会見で今年の開催を見送ると説明し、9月の改編説明会でも、男女の制限がない「ダブルインパクト」に注力する方針を示した。今後の復活については明確な回答をしていない。

5.THE SECOND:結成16年以上のベテラン漫才師のための大会

THE SECOND~漫才トーナメント~は、フジテレビが2023年に立ち上げたベテラン漫才師向けの大会だ。

最大の特徴は、エントリー時点で結成16年以上という出場資格。プロのみが参加でき、全国ネットの漫才賞レース番組で優勝していないことなどの条件もある。即席ユニットでの出場は認められていない。

若手中心のM-1とは異なり、長年舞台で経験を積みながら、全国的な知名度を得る機会が限られていた漫才師にもスポットライトが当たる。

優勝賞金は1,000万円。2026年大会では、過去最多の152組がエントリーした。5月16日のグランプリファイナルでは、結成18年目のトットが金属バットを下し、4代目王者に輝いた。

6.ダブルインパクト:漫才とコントの二刀流を競う大会

2026年のお笑い賞レースを理解するうえで、見逃せないのが「ダブルインパクト~漫才&コント二刀流No.1決定戦~」だ。

日本テレビと読売テレビが展開する大会で、漫才とコントの両方を披露し、二つのジャンルで競う点が特徴となっている。プロ・アマチュア、芸歴を問わず参加でき、優勝賞金は1,000万円だ。

2026年7月20日に放送された第2回大会では、滝音が2代目王者に輝いた。エントリー数は2,896組。性別による参加制限を設けない、幅広い芸人が挑戦できる舞台として存在感を高めている。

【徹底比較】賞レースの仕組み・出場資格・審査基準・賞金一覧

賞レースは、どの大会に出ても同じルールで競うわけではない。漫才やコントというジャンルの違いだけでなく、結成年数や芸歴、プロ・アマの区分、ネタ時間、審査方法も大会ごとに異なる。

2026年の主要大会を比較すると、次のようになる。

大会名 競技ジャンル・出場資格 審査・競技の特徴 優勝賞金 2026年の状況
M-1グランプリ 漫才・2人以上・結成15年以内・プロアマ不問 予選から決勝へ進み、審査員の採点と最終決戦の投票で優勝を決定 1,000万円 12,663組がエントリー。決勝前
キングオブコント コント・2人以上・芸歴制限なし・プロアマ不問・即席ユニット可 1stステージとファイナルステージの得点で競う 1,000万円 ジェラードンが優勝。3,445組が参加
R-1グランプリ ピン芸・1人・芸歴制限なし・プロアマ不問 1stステージの採点とファイナルステージの決戦投票 500万円 今井らいぱちが優勝。6,171人が参加
THE W 女性芸人・人数、芸歴、年齢、ネタジャンルの制限なし(2025年規定) 動画審査、会場審査、決勝での対戦 1,000万円 2026年は開催見送り。2025年王者はニッチェ
THE SECOND 漫才・プロ限定・結成16年以上・全国ネット漫才賞レース未優勝など 6分以内のネタで勝ち抜くトーナメント形式 1,000万円 トットが優勝。152組が参加
ダブルインパクト 漫才とコント・プロアマ不問・芸歴不問 2ジャンルのネタを披露して総合力を競う 1,000万円 滝音が2代目王者。2,896組が参加
賞レースの基本的な仕組みは予選から決勝までの勝ち抜き戦

多くの大会では、まずエントリーを受け付け、予選を複数回実施する。出場者は指定された持ち時間の中でネタを披露し、審査を通過すると次のステージに進む。

一般的な流れは次のとおりだ。

  1. エントリー:大会の応募条件を確認し、必要書類や動画などを提出する。
  2. 1回戦:多数の出場者が短い持ち時間でネタを披露する。
  3. 2回戦・3回戦:審査を通過した出場者が、より長いネタ時間で競う。
  4. 準々決勝・準決勝:実力者が絞られ、決勝進出者が決定する。
  5. 決勝:テレビや配信で放送される舞台で最終的な順位を競う。

ただし、すべての大会がこの順番を採用しているわけではない。THE SECONDのようにノックアウトステージを設ける大会もあれば、THE Wのように動画審査から始まる大会もある。

賞レースの出場資格は大会ごとに大きく異なる

特に注意したいのが、結成年数と芸歴の違いだ。

結成年数はコンビやユニットを結成してからの期間を指し、芸歴は芸人として活動を始めてからの年数を指す。両者は必ずしも一致しない。

M-1グランプリ2026では、2011年1月1日以降に結成された2人以上の漫才師が対象となる。これに対してR-1グランプリは芸歴制限がないため、ベテラン芸人でも挑戦できる。

また、THE SECONDは結成16年以上という条件がある一方、キングオブコントは結成年数を問わない。自分が出場できる大会を調べる際には、芸歴だけで判断せず、公式の募集要項を確認する必要がある。

【審査の裏側】賞レースの審査基準は何で決まる?採点方法の違い

賞レースで最も注目されるのが審査基準だ。視聴者が「こちらのネタの方が面白かった」と感じても、審査員の採点や投票では別の結果になることがある。

その理由は、笑いの評価が単純な笑い声の大きさだけでは決まらないためだ。

審査で評価される主なポイント

お笑い賞レースで評価の対象になりやすい要素には、次のようなものがある。

  • 発想力:設定や着眼点に独自性があるか。
  • 構成力:ネタの展開に無理がなく、最後まで興味を維持できるか。
  • 技術力:間の取り方、言葉選び、演技、テンポが適切か。
  • 独創性:ほかの芸人にはない表現や世界観があるか。
  • 完成度:短い持ち時間の中でネタ全体がまとまっているか。
  • 瞬発力:観客を引き込み、限られた時間で笑いを生み出せるか。

ただし、これらはお笑いを評価する際の代表的な観点であり、すべての大会が同じ配点表を公開しているわけではない。

M-1グランプリは審査員の採点と最終決戦がポイント

M-1では、決勝のファーストラウンドで審査員が各組を採点し、上位3組が最終決戦へ進む。最終決戦では改めてネタを披露し、審査員の投票によって優勝者が決まる。

そのため、ファーストラウンドで高得点を獲得しても、最終決戦で票を集められなければ優勝できない。1本目と2本目で異なる魅力を見せられるかも重要になる。

キングオブコントはコント全体の完成度が問われる

キングオブコントの公式審査基準は「とにかくおもしろいコント芸」だ。

2026年大会では審査員が7人体制となり、1stステージの上位3組がファイナルステージに進出。両ステージの合計得点で王者を決める方式が採用された。

設定の面白さだけでなく、登場人物の演技、場面転換、伏線、展開の意外性など、複数の要素が組み合わさって評価される。

R-1グランプリは1人で観客を引き込む力が重要

R-1の審査基準は「とにかく面白いピン芸」。1人で舞台を成立させる表現力が問われる。

2026年大会では、1stステージで審査員による得点審査を実施し、上位3人がファイナルステージへ進出。最後は審査員の決選投票で優勝者を決定した。

同じピン芸でも、漫談と一人コントでは見せ方が違う。観客との距離感や話術、キャラクターの作り込みなども見どころになる。

THE SECONDは100人の観客による採点が特徴

THE SECONDのグランプリファイナルでは、お笑い好きの観客100人が各ネタを採点する方式を採用している。

評価は「とても面白かった」が3点、「面白かった」が2点、「面白くなかった」が1点。合計点によって対戦の勝敗が決まる。

2026年大会の決勝では、トットが281点、金属バットが264点を獲得した。審査員数人の評価だけではなく、幅広い観客の反応が勝敗に反映される点が、この大会ならではの特徴だ。

こうして比較すると、賞レースの審査は一律ではない。審査員の専門的な評価を重視する大会もあれば、観客の反応を大きく取り入れる大会もある。審査方法そのものが、大会の個性を形作っている。

【歴代優勝者・賞金ランキング】2026年の王者と過去の実績を総整理

賞レースの歴史を振り返ると、優勝者には後にテレビや劇場で活躍する芸人が数多く名を連ねている。大会ごとに優勝者の顔ぶれを確認すると、その時代のお笑いの流行や芸人の世代交代も見えてくる。

主要賞レースの歴代優勝者

M-1グランプリでは、2001年の初代王者・中川家、2007年のサンドウィッチマン、2019年のミルクボーイなどが代表的な歴代王者だ。2023年と2024年には令和ロマンが大会史上初の連覇を達成し、2025年はたくろうが優勝した。

キングオブコントでは、2008年のバッファロー吾郎を皮切りに、東京03、バイきんぐ、かまいたち、ジャルジャル、サルゴリラ、ラブレターズ、ロングコートダディなどが王者となっている。2026年はジェラードンが19代目キングに輝いた。

R-1グランプリでは、2025年に友田オレ、2026年に今井らいぱちが優勝。若手からベテランまで、さまざまな世代が王者の座を獲得している。

THE Wでは、2017年のゆりやんレトリィバァ、2018年の阿佐ヶ谷姉妹、2019年の3時のヒロイン、2023年の紅しょうが、2024年のにぼしいわし、2025年のニッチェなどが優勝してきた。

THE SECONDの歴代王者は、初代ギャロップ、2代目ガクテンソク、3代目ツートライブ、4代目トット。ベテラン漫才師の実力が改めて評価される舞台となっている。

また、ダブルインパクトは2025年の初代王者がニッポンの社長、2026年の2代目王者が滝音だ。

賞レースの賞金ランキング

賞金額を比較すると、2026年の主要大会では1,000万円を掲げる大会が多い。R-1グランプリは500万円で、ほかの大型大会とは賞金設定が異なる。

  • 1位相当・1,000万円:M-1グランプリ
  • 1位相当・1,000万円:キングオブコント
  • 1位相当・1,000万円:THE SECOND
  • 1位相当・1,000万円:ダブルインパクト
  • 1位相当・1,000万円:THE W(2025年までの開催実績)
  • 次点・500万円:R-1グランプリ

このランキングは公表されている優勝賞金の金額による比較だ。THE Wは2026年に開催されていないため、過去の大会の賞金額として掲載している。

なお、賞金が同額だからといって大会の価値まで同じというわけではない。大会の歴史、決勝の視聴規模、出場者の知名度、優勝後の仕事につながる機会なども、賞レースの価値を考えるうえで重要な要素だ。

【優勝後の影響】賞レースで勝つと芸人の仕事や人生はどう変わる?

賞レースで優勝すると、芸人の活動環境が大きく変わることがある。賞金1,000万円という経済的なメリットだけでなく、全国的な知名度、テレビ出演、CM、イベント、劇場公演など、新しい仕事につながる可能性が広がる。

1.テレビやメディアへの出演機会が増える

大規模な賞レースで優勝すると、優勝者としてニュースや情報番組、バラエティー番組などに取り上げられる機会が増える。

特にM-1やキングオブコントのような全国規模の大会では、決勝で披露したネタが広く視聴される。大会をきっかけに芸人の名前やキャラクターが知られ、番組出演の依頼につながるケースもある。

優勝という実績は、番組制作側にとっても出演者の実力を判断する材料になる。まだ全国的な知名度が高くない芸人にとって、決勝進出や優勝は大きな自己紹介になる。

2.CMや冠番組などの副賞がキャリアを後押しする

大会によっては、賞金以外にも特別な副賞が用意されている。

例えば、R-1グランプリ2026では優勝者にIndeedの特別CM出演権が用意された。THE Wの2025年大会では、優勝者に日本テレビ系番組への出演権と冠特番が贈られた。

こうした副賞は、優勝した芸人が大会後に露出を増やすきっかけとなる。単に賞金を受け取って終わるのではなく、次の仕事へつながる仕組みが用意されているのだ。

3.劇場やライブの集客力が変わる

優勝者という肩書きは、劇場公演や単独ライブの集客にも影響する。

大会の決勝を見て初めて芸人を知った視聴者が、劇場に足を運ぶようになることもある。賞レースで披露したネタをきっかけに、過去のネタや新しい作品に興味を持つファンも増える。

また、地方公演やイベントへの出演依頼が増えれば、活動の幅も広がる。テレビだけでなく、舞台を中心に活動する芸人にとっても、賞レースの実績は大きな武器になる。

4.ベテラン芸人にとっては再評価のチャンスになる

THE SECONDは、賞レースの優勝が若手だけのものではないことを示している。

2026年の優勝者トットは結成18年目で王者となった。長い活動歴がありながら、THE SECONDのグランプリファイナル初進出を果たし、決勝トーナメントを勝ち抜いた。

この大会は、若手中心の競争とは別の形で、経験を積んだ漫才師に再び注目が集まる機会を提供している。芸歴が長くなったからといって、賞レースへの挑戦が終わるわけではない。

5.優勝しても必ずブレイクするわけではない

一方、賞レースで優勝すれば、その後の芸人人生が自動的に成功するわけではない。

優勝直後は注目度が高まっても、その人気を維持するには、新しいネタの制作、トーク力、番組への対応力、ライブ活動などを継続する必要がある。

2025年のM-1王者たくろうは、2026年春に東京進出を果たした。優勝という実績を新たな活動拠点での仕事につなげる動きは、賞レースが芸人のキャリアに与える影響を示す一例だ。

ただし、すべての優勝者が同じ道を歩むわけではない。テレビ出演を増やす芸人もいれば、劇場やライブを中心に活動する芸人もいる。優勝はキャリアの大きな転機になり得るが、その後の活躍は本人たちの活動次第でもある。

賞レースを見るときに知っておきたい3つの誤解

誤解1:優勝者が必ず一番面白い芸人である。

大会の優勝者は、その大会のルールと審査方法のもとで最も高く評価された芸人だ。審査員の好み、ネタの順番、競技形式なども結果に影響するため、優勝者だけが面白いという意味ではない。

誤解2:賞金が高い大会ほど価値がある。

賞金は魅力の一つだが、芸人にとっては決勝進出の実績、知名度、ファンの獲得、仕事への影響なども重要だ。賞金500万円の大会が、賞金1,000万円の大会より本人のキャリアに大きな影響を与える場合もある。

誤解3:すべての賞レースに芸歴制限がある。

M-1には結成15年以内という条件があるが、R-1やキングオブコントには芸歴制限がない。THE SECONDのように、逆に結成16年以上を条件とする大会も存在する。

大会の違いを理解すると、単純な優勝・準優勝の結果だけでは見えない芸人たちの挑戦や努力も楽しめるようになる。

【賞レースの意味と仕組み】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:賞レースとは簡単にいうと何ですか?
A1:賞や優勝の獲得を目指して、複数の出場者が技術や作品を競う大会のことです。お笑い業界では、M-1グランプリやキングオブコントのように、漫才やコントなどのネタで順位を競うコンテストを指すことが一般的です。

Q2:お笑い賞レースにはアマチュアでも出場できますか?
A2:大会によって異なります。M-1グランプリ、キングオブコント、R-1グランプリ、ダブルインパクトなどはプロ・アマチュアを問わず参加できる大会です。一方、THE SECONDはプロの漫才師が対象です。出場する場合は年度ごとの公式募集要項を確認してください。

Q3:賞レースで優勝すると賞金はいくらもらえますか?
A3:大会によって異なります。2026年の主要大会では、M-1グランプリ、キングオブコント、THE SECOND、ダブルインパクトが1,000万円、R-1グランプリが500万円です。THE Wも2025年の最終開催時には1,000万円でした。

Q4:M-1グランプリとキングオブコントの違いは何ですか?
A4:M-1グランプリは漫才、キングオブコントはコントを競う大会です。M-1は結成15年以内の2人以上の漫才師が対象で、キングオブコントは2人以上のユニットであれば芸歴や結成年数を問いません。

Q5:THE Wは2026年も開催されていますか?
A5:2026年は開催されていません。日本テレビは開催を見送る方針を示し、男女の制限がないダブルインパクトへの注力を説明しています。今後の復活については、2026年11月6日時点で明確な発表はありません。

Q6:賞レースの決勝に進出するだけでも意味はありますか?
A6:十分に意味があります。大規模な大会の決勝進出は、厳しい予選を勝ち抜いた実績として評価されます。優勝を逃しても、メディア出演や劇場公演、イベント出演などの機会につながる可能性があります。

賞レースとは、芸人が漫才、コント、ピン芸などの技術を競い、優勝者や順位を決めるコンテストのことだ。単に賞金を獲得するための大会ではなく、芸人の実力を世間に伝え、知名度やキャリアを広げる重要な舞台でもある。

2026年の主要大会を振り返ると、M-1グランプリは過去最多の12,663組がエントリーし、キングオブコントではジェラードンが優勝。R-1では今井らいぱち、THE SECONDではトット、ダブルインパクトでは滝音が王者となった。

一方、THE Wは2026年の開催を見送っており、従来の大会構成にも変化が生じている。漫才とコントの両方を競うダブルインパクトのように、新しい形式の大会が登場している点も注目したい。

【プロの結論】

賞レースを理解するうえで大切なのは、優勝賞金や知名度だけで大会を比較しないことだ。漫才の完成度を競うM-1、コントの表現力を問うキングオブコント、1人の表現力が試されるR-1、ベテラン漫才師の再挑戦を後押しするTHE SECOND。それぞれに異なる目的と審査の仕組みがある。

また、賞レースの結果は芸人の実力を知る一つの指標ではあるものの、お笑いの面白さを完全に順位づけできるものではない。決勝進出者や敗退した芸人にも、それぞれの魅力や個性がある。

2026年以降のお笑い界を見るなら、優勝者だけでなく、新しい大会の登場、出場資格の変化、審査方法、そして大会後に芸人がどのような活動を展開するのかにも注目したい。賞レースの仕組みを知ることで、テレビの決勝戦も、芸人たちが積み重ねてきた挑戦の物語として、より深く楽しめるはずだ。

主な事実確認資料(公式発表・報道)

- M-1グランプリ公式の2026年出場資格・大会履歴、ABCマガジンのエントリー数発表。
- キングオブコント公式の参加規定、TBSの2026年大会結果。
- カンテレのR-1グランプリ2026結果・審査方法・参加人数。
- フジテレビのTHE SECOND 2026参加資格・決勝結果。
- 日本テレビのTHE W 2025参加規定、オリコンの2026年開催見送り報道。
- 日本テレビのダブルインパクト大会概要、2026年大会結果報道。

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倉持 玲奈

テクノロジー分野を担当。一次情報(公式発表・公式サイト)と発表日を必ず確認し、推測は推測と明記する編集方針に従っています。

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