第85期A級順位戦の5回戦は、2026年11月16日(月)から11月20日(金)までの5日間にわたって行われる。
名人戦棋譜速報に掲載されている対局予定は次のとおりだ。
| 対局日 | 対局カード | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 11月16日(月) | 糸谷哲郎-永瀬拓矢 | 永瀬の5連勝なるか |
| 11月17日(火) | 佐々木勇気-千田翔太 | 千田の初勝利なるか |
| 11月18日(水) | 豊島将之-広瀬章人 | 豊島の連勝継続に注目 |
| 11月19日(木) | 伊藤匠-増田康宏 | 増田の巻き返しと伊藤の初勝利 |
| 11月20日(金) | 近藤誠也-佐藤天彦 | 2勝2敗同士の対決 |
九段
期首順位2位
九段
期首順位1位
永瀬九段にとっては、首位を維持するための重要な一局だ。ここで勝てば5連勝となり、豊島九段にプレッシャーをかけられる。
一方の糸谷九段は、開幕3連敗から4回戦で初勝利を挙げた。連勝に転じられるかどうかが注目される。
11月18日:豊島将之対広瀬章人
九段
九段
豊島九段は4回戦で増田八段との全勝対決を制した勢いを維持できるか。対する広瀬九段も2勝2敗で、ここから上位争いに加わるためには重要な対局となる。
11月19日:伊藤匠対増田康宏
叡王
八段
この対局は、両者にとって意味合いが異なる。
増田八段は豊島九段に敗れた後の再スタートとなる。上位争いに踏みとどまるためにも、白星を取り戻したいところだ。
伊藤叡王にとっては、A級順位戦での初勝利がかかる。0勝4敗からの巻き返しを図るうえで、直接対決の重要性は大きい。
11月17日・20日の対局も見逃せない佐々木勇気八段対千田翔太八段は、2勝2敗と0勝4敗の対戦。千田八段が連敗を止められるかが焦点となる。
11月20日の近藤誠也八段対佐藤天彦九段は、どちらも2勝2敗。中位グループから上位に近づくための重要な一局だ。
なお、5回戦の次に予定されている6回戦は12月7日から11日にかけて行われる。
【名人挑戦・プレーオフ・降級】順位戦の決定条件を解説

A級順位戦の結果を正しく理解するには、単純な勝ち数だけでなく、名人挑戦者の決め方と降級制度を押さえておく必要がある。
名人挑戦者はA級の最高成績者A級順位戦で最高成績を収めた棋士が、次期名人戦七番勝負の挑戦者になる。
2026年度の第85期であれば、挑戦相手となるのは第84期名人の藤井聡太名人だ。
ただし、A級で最高成績を収めたからといって、その時点で名人になるわけではない。名人のタイトルを獲得するには、名人戦七番勝負で先に4勝する必要がある。
同率首位ならプレーオフで決着よくある誤解が、最終成績で同じ勝ち数になった場合、期首順位が上の棋士がそのまま名人挑戦者になるというものだ。
A級ではそうならない。
最高成績者が複数人になった場合は、同率首位の全棋士がプレーオフに進出する。
さらに3人以上が並んだ場合には、順位下位の2人が最初に対戦し、その勝者が順位上位の棋士と対戦するパラマス方式が採用される。
したがって、現在4勝0敗の永瀬九段と豊島九段が最終的に同じ最高成績で並んだ場合、両者によるプレーオフが必要になる。
A級から降級するのは下位2名第85期A級順位戦では、原則として成績下位の2名がB級1組へ降級する。
ここで押さえておきたいのが、同じ勝敗の棋士が複数いる場合の順位だ。
日本将棋連盟の規定では、同じ成績の棋士の順位は前期の順位によって決まる。降級についても同様で、残留決定戦は行われない。
つまり、同じ勝敗なら前期順位が高い棋士が有利になる。
今回の0勝4敗組では、期首順位7位の千田八段が10位の伊藤叡王より上に位置している。最終的に同じ成績で並び、降級枠に該当する場合には、この順位差が意味を持つ。
現時点で降級争いはどうなっている?4回戦終了時点で0勝4敗なのは千田八段と伊藤叡王。ともに厳しいスタートとなった。
ただし、A級順位戦は全9回戦であり、まだ5局を残している。ここから連勝すれば成績を大きく改善できる余地がある。
また、1勝3敗の糸谷九段も下位グループに位置している。現段階では0勝4敗の2人だけでなく、今後の中位グループの成績変動も降級争いに影響する。
4連敗は危険な状況ではあるが、降級が確定したわけではない。 ここを混同しないことが大切だ。
【プロの結論】第85期A級順位戦は永瀬・豊島の直接対決が最大の焦点
4回戦までの成績を分析すると、今期のA級順位戦は3つのポイントに注目できる。
第一に、永瀬九段と豊島九段の全勝対決の行方だ。
両者はそれぞれ異なる相手との対局を勝ち抜いて4連勝を達成した。特に豊島九段は、3連勝中だった増田八段との直接対決を制している。
加えて、両者は9回戦で直接対決する組み合わせとなっている。そこまでにどちらが勝ち星を伸ばすかによって、最終局の意味合いも大きく変わってくる。
第二に、増田八段が首位争いに残れるかどうか。
3勝1敗という成績は、まだ十分に名人挑戦を狙える位置だ。豊島九段との直接対決には敗れたものの、残る5局で勝ち星を重ねれば再び首位に迫れる。
特に、5回戦の伊藤叡王戦は重要だ。ここで敗れると、4勝0敗の2人との差がさらに広がる可能性がある。
第三に、千田八段と伊藤叡王の巻き返しだ。
0勝4敗という結果は厳しい。しかし、順位戦は一局ごとの積み重ねであり、4連敗だけでシーズンの結末が決まるわけではない。
残留争いを考える際には、勝ち数だけでなく期首順位も確認したい。同じ成績でも順位によって降級判定が変わるためだ。
A級順位戦の結果を見るときの判断基準読者が今後の成績を追う際には、次の4点を確認すると状況を把握しやすい。
1. 現在の勝敗数: 4勝0敗、3勝1敗など、何勝何敗なのか。
2. 残り対局数: 9局中何局を消化したのか。
3. 直接対決: 上位棋士同士の対局が残っているか。
4. 期首順位: 同じ勝敗になった場合の順位関係はどうなっているか。
また、A級の持ち時間は各6時間。短時間のトーナメントとは異なり、長時間の読み合いが勝敗を左右する棋戦である。
【A級順位戦の結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年度のA級順位戦で首位に立っている棋士は誰ですか?
A1:4回戦終了時点では永瀬拓矢九段と豊島将之九段がともに4勝0敗で並んでいます。どちらか一人だけが単独首位になっているわけではありません。
Q2:第85期A級順位戦の5回戦はいつですか?
A2:2026年11月16日から20日までの5日間です。永瀬九段は16日に糸谷九段と、豊島九段は18日に広瀬九段と対戦する予定です。
Q3:A級順位戦で4連敗すると降級が決まりますか?
A3:いいえ。A級は全9回戦で、原則として最終成績の下位2名が降級します。4連敗は厳しい状況ですが、残りの対局で巻き返す可能性は残っています。
2026年11月6日時点の第85期A級順位戦は、永瀬拓矢九段と豊島将之九段が4勝0敗で首位を形成し、増田康宏八段が3勝1敗で追いかける展開となっている。
一方、伊藤匠叡王と千田翔太八段は0勝4敗。名人挑戦争いだけでなく、降級をめぐる戦いにも注目が集まる。
次の5回戦では、11月16日の永瀬九段対糸谷九段、11月18日の豊島九段対広瀬九段、11月19日の伊藤叡王対増田八段が特に重要なカードとなる。
今後の最新結果を確認する際は、日本将棋連盟の第85期A級順位戦公式成績と、名人戦棋譜速報の対局予定を照らし合わせたい。5回戦の結果によって、首位争いと降級争いの構図がどう変化するかが、今期後半の大きな見どころだ。