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【歴代の犯罪件数と推移】日本の治安は本当に悪化しているのか

滑原 圭介 滑原 圭介 • 更新: • 公開: • 読了約 9 分
目次

2025年の犯罪認知件数が増加したことは事実ですが、日本の治安を長期的な視点で見ると、別の側面も見えてきます。

警察庁の統計によると、刑法犯認知件数は2003年ごろをピークに長期的な減少傾向をたどり、2021年には戦後最少水準となりました。

ところが、2022年以降は再び増加しています。

2021~2025年の犯罪認知件数
年 刑法犯認知件数 前年との比較
2021年 568,104件 戦後最少水準
2022年 601,331件 増加
2023年 703,351件 増加
2024年 737,679件 増加
2025年 774,142件 増加

出典:警察庁「令和7年の犯罪情勢」「令和7年の刑法犯に関する統計資料」。

2025年は2021年と比較すると、約20万6,000件増加しています。

ただし、2003年ごろの約285万件と比較すれば、現在の認知件数は大幅に少ない水準です。

つまり、日本の犯罪情勢は「過去最悪」という単純な状態ではなく、長期的な減少を経て、コロナ禍以降に増加へ転じた局面にあります。

犯罪増加の背景にある3つの変化

1. 人の移動と都市活動の回復

外出や買い物、旅行、飲食などの活動が回復すれば、街頭犯罪が発生する機会も変化します。

2025年には街頭犯罪が25万8,733件となり、前年から1.4%増加しました。

2. 詐欺の手口が多様化している

知能犯の増加には、詐欺の認知件数が大きく影響しています。

スマートフォンやSNSなどを利用した犯罪は、繁華街だけでなく、自宅にいる人も被害者になり得ます。

3. 法制度や被害申告環境の変化

2023年の刑法改正では性犯罪に関する規定が見直されました。

警察庁は、性犯罪の被害申告や相談をしやすい環境の整備も、認知件数の変化に関係していると分析しています。

犯罪認知件数の増加を、そのまま実際の犯罪発生リスクの増加と同一視することはできません。

【安全な街と危険な街の見分け方】引っ越し・一人暮らしで確認したいポイント

治安の悪い都市ランキング日本

犯罪率ランキングは、地域の大まかな傾向を知るには便利です。

しかし、実際に住む場所を決めるなら、市区町村よりもさらに細かい生活圏の確認が必要です。

住む街を選ぶ際の6つのチェックポイント

① 近隣の犯罪発生状況

最初に確認したいのは、自宅周辺でどのような犯罪が発生しているかです。

特に、自転車盗、侵入窃盗、車上ねらいなどは、日常生活に直接関係します。

② 夜間の街灯と人通り

昼間だけでなく、実際に帰宅する時間帯に現地を歩いてみることが大切です。

街灯の明るさ、見通しの悪い道路、人気の少ない通路などを確認します。

③ 駅から自宅までの帰宅経路

駅からの距離だけでなく、夜間に安全に歩ける経路があるかを確認しましょう。

大通りを通れるか、店舗や住宅からの見通しがあるかも判断材料になります。

④ 住宅の防犯設備

マンションやアパートなら、次の設備を確認します。

- オートロック
- 防犯カメラ
- モニター付きインターホン
- 宅配ボックスの防犯対策
- 玄関や窓の施錠設備

設備があるだけで安全が保証されるわけではありませんが、防犯性を比較する材料になります。

⑤ 交番や警察署へのアクセス

近くに交番があるか、地域の防犯活動が行われているかも確認したい項目です。

地域の見守り活動や防犯パトロールの状況も参考になります。

⑥ 地域の犯罪情報を複数年で比較する

単月の犯罪増加だけで判断せず、過去1~3年程度の推移を確認すると、一時的な変動と継続的な傾向を区別しやすくなります。

警察庁の犯罪オープンデータを活用する


警察庁の犯罪オープンデータ

都道府県警察が公開する犯罪発生情報を確認するための公的な案内ページ。


このページから各都道府県警察の公開データへ進めます。

自転車盗や自動車盗などの発生場所・発生日時を確認できるため、引っ越し先の周辺環境を調べる際に役立ちます。

東京都や大阪府などでは、地域の犯罪情報を確認する際に、県警・警視庁が公開する地域別資料も活用できます。

こんな街は慎重に確認したい

- 夜間に街灯が少なく、死角が多い場所
- 駐輪場で自転車盗が繰り返し発生している場所
- 住宅への侵入窃盗が継続的に発生している地域
- 駅から自宅まで人通りの少ない道を長く歩く必要がある場所
- 管理状態が悪く、共用部分の防犯対策が不十分な物件

重要なのは、こうした条件が1つあるだけで、その街全体を危険と決めつけないことです。

犯罪情報と実際の生活環境を照らし合わせて判断することが、住みやすい街を選ぶ近道になります。

【治安の悪い都市ランキング日本】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年現在、日本で最も治安が悪い都市はどこですか?

A1:全国の市区町村を同一基準で比較した警察庁の公式ランキングはありません。2025年の都道府県別人口当たり参考比率では大阪府が最上位です。ただし、大阪府全体の数字を大阪市の犯罪率と同一視することはできません。

Q2:2025年の日本で犯罪率が最も高い都道府県はどこですか?

A2:2025年の刑法犯認知件数と2025年10月1日時点の人口を使った参考計算では、大阪府が人口10万人当たり960.20件で最上位です。これは警察庁の公式犯罪率ランキングではなく、異なる公表統計を組み合わせた参考値です。

Q3:犯罪認知件数が多い都市は必ず危険ですか?

A3:必ずしもそうではありません。人口や昼間人口、観光客、商業施設への来訪者などによって認知件数は変わります。犯罪率や罪種別の内訳、発生場所を合わせて確認する必要があります。

Q4:大阪と東京ではどちらの治安が悪いですか?

A4:2025年の認知件数では東京都が99,349件、大阪府が84,107件で東京都が多くなっています。一方、人口10万人当たりの参考比率では大阪府が960.20件、東京都が697.84件です。比較する指標によって結果が変わります。

Q5:日本で治安の良い県を探すには何を見ればよいですか?

A5:人口当たりの刑法犯認知件数が低い地域を参考にしたうえで、市区町村や町丁目単位の犯罪発生状況を確認しましょう。窃盗、侵入窃盗、粗暴犯など、実際の生活に関係する罪種を分けて見ることも大切です。

Q6:一人暮らしで特に注意したい犯罪は何ですか?

A6:自転車盗、侵入窃盗、車上ねらいなどの身近な窃盗に加え、SNSや電話を利用した詐欺にも注意が必要です。建物の防犯設備と帰宅経路の安全性も確認しましょう。

2026年最新の警察庁資料から見えてくるのは、日本の犯罪情勢が2021年の戦後最少水準から4年連続で増加しているという現実です。

2025年の刑法犯認知件数は77万4,142件。罪種別では窃盗犯が51万3,931件、知能犯が7万7,473件、粗暴犯が6万1,850件となっています。

人口当たりの参考比較では、大阪府、群馬県、福岡県、愛知県などが上位に入りました。

ただし、これらは都道府県別の比較であり、都市全体や個々の住宅街の危険度を示すものではありません。

【プロの結論】

治安の良し悪しを見極めるために、覚えておきたい判断基準は次の3つです。

1. 犯罪件数と犯罪率を分ける: 人口規模の違いによる順位の変化を理解する。
2. 罪種別の傾向を確認する: 窃盗、詐欺、粗暴犯、凶悪犯を一括りにしない。
3. 実際の生活圏を調べる: 都道府県ランキングだけでなく、駅周辺や町丁目単位の犯罪情報を確認する。

有名な繁華街がある都市でも、すべての住宅地が危険なわけではありません。反対に、犯罪率が低い県であっても、特定の地域や時間帯に注意が必要な場所はあります。

引っ越しや旅行先を選ぶときは、都市の評判だけで判断せず、最新の公的統計と現地の防犯環境を組み合わせて判断することが、後悔しない街選びにつながります。

主な参考資料:警察庁「令和7年の犯罪情勢」「令和7年の刑法犯に関する統計資料」「令和8年警察白書 統計資料」「犯罪オープンデータ リンク集」、総務省統計局「令和7年国勢調査」。

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コンテンツディレクター 滑原 圭介
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旅行・観光を担当。現地の公式観光資料と営業情報を確認してから記事にします。

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