日本シリーズの先発投手を調べる際、混同しやすいのが「予告先発」と「先発ローテーション」だ。
どちらも先発投手に関係する言葉だが、意味は異なる。
予告先発とは?2026年は全試合で採用予告先発とは、試合前に翌日の先発投手を公表する制度である。
2026年の日本シリーズでは、全試合で予告先発が採用された。10月23日には第1戦の先発として、DeNAの石田裕太郎とソフトバンクの上沢直之が発表されている。
したがって、2026年の先発投手一覧は、試合前の予想ではなく、実際の登板記録と照合できる情報だ。
予告先発とローテーションの違い| 項目 | 予告先発 | 先発ローテーション |
|---|---|---|
| 意味 | 次の試合の先発投手を公表する制度 | 先発投手を順番に起用する計画 |
| 対象 | 原則として翌日の試合 | 複数試合にわたる登板計画 |
| 公表 | 公式に発表される | 通常はチーム内部の運用 |
| 変更 | 急な事情などで変更される場合がある | コンディションや試合展開で変更される場合がある |
予告先発が分かっていても、次の試合以降のローテーションまで確定しているとは限らない。
監督は投手の疲労、対戦打者との相性、試合間隔、ブルペンの消耗などを考慮して登板順を調整する。
2026年の先発ローテーションに見えた特徴2026年は両チームとも、4試合で4人の先発投手を起用した。
横浜DeNAベイスターズ
石田裕太郎 → 尾形崇斗 → 東克樹 → 平良拳太郎
福岡ソフトバンクホークス
上沢直之 → モイネロ → 松本晴 → 前田悠伍
日程は10月24日と25日に横浜で2試合を実施し、26日の移動日を挟んで27日と28日に福岡で2試合を行う構成だった。
両チームとも先発投手を連続登板させることなく、4人で4試合を戦った。
特筆すべきは、ソフトバンクが第4戦で21歳の前田悠伍を起用したことだ。経験豊富な投手だけに頼らず、若い投手も大舞台の先発に組み込んだ。
一方、DeNAは東克樹のような実績のある投手に加え、石田裕太郎や尾形崇斗も先発に起用した。
短期決戦では、単純にエースを繰り返し登板させるよりも、投手陣全体の状態を保ちながら試合ごとに役割を明確にすることが重要になる。今回のソフトバンクは、その運用が結果にも結びついた。
【日本シリーズ歴代先発投手と比較】2026年が記録に残る理由

2026年の日本シリーズを歴代の記録と比較すると、特に注目されるのは先発投手の勝利数と救援投手の役割だ。
日刊スポーツの記録記事では、先発投手に勝ち星が付かずに日本一になったチームとして、以下の過去の事例が挙げられている。
| 年 | 優勝チーム | 特徴 |
|---|---|---|
| 1982年 | 西武 | 先発投手の勝利なしで日本一 |
| 2016年 | 日本ハム | 先発投手の勝利なしで日本一 |
| 2026年 | ソフトバンク | 先発投手の勝利なしで4連勝 |
この3例は、先発投手に勝ち星が付かなかったという共通点を持つ。
さらに2026年は、救援投手だけで第1戦から4連勝した初のケースとして記録された。
先発投手の勝敗だけではチームの強さを判断できない日本シリーズの歴代記録を調べる際、勝利数や敗戦数だけを見てしまうと、投手の実際の貢献を見落とすことがある。
2026年の東克樹は7回無失点。石田裕太郎も6回2/3を1失点に抑えた。
それでもチームは敗れた。
一方、ソフトバンクの先発投手も、好投しながら勝利投手にはならなかった。
これは、先発投手の評価と試合の勝敗が必ずしも一致しないことを示している。
日本シリーズの先発投手を比較するなら、次の4項目を合わせて見る必要がある。
1. 投球回数: 救援陣にどれだけ余裕を残せたか。
2. 自責点: 相手打線にどれだけ得点を許したか。
3. 奪三振と与四球: 投球内容の安定性をどう維持したか。
4. 継投との関係: 先発降板後に救援陣が試合をどう引き継いだか。
2026年のソフトバンクは、この4項目をチーム全体で機能させた点が際立っていた。
【プロの結論】2026年日本シリーズの先発投手から分かる短期決戦の本質
今回の日本シリーズで最も重要な発見は、先発投手の勝利数とチームの優勝を同じ基準で評価できないことだ。
ソフトバンクの上沢直之とモイネロは、それぞれ7回無失点。松本晴も6回1失点だった。前田悠伍は4回2/3を投げ、序盤の2失点から試合を立て直した。
4人の先発投手がそれぞれ役割を果たし、後続の救援投手が勝利を確定させた。
一方のDeNAにも、東克樹の7回無失点や石田裕太郎の6回2/3を1失点という好投があった。個々の先発投手の能力だけで、シリーズ全体の勝敗を説明することはできない。
プロ野球ファンが日本シリーズの先発投手を分析するときは、次の判断基準を持つと試合の見方が変わる。
- 先発投手の実力を知りたい人: 防御率だけでなく、投球回と自責点を確認する。
- チームの勝敗を分析したい人: 先発降板後の救援投手と勝利投手の記録を確認する。
- 次の試合の先発を予想したい人: 予告先発の公表情報と、これまでの登板間隔を区別する。
- 歴代シリーズと比較したい人: 個人記録だけでなく、継投を含めたチーム全体の記録を見る。
特に2026年は、3試合連続の延長戦という日本シリーズ史上初の展開も生まれた。第1戦は延長11回、第2戦と第3戦は延長10回。接戦を勝ち切るための投手運用が、例年以上に問われたシリーズだった。
【日本シリーズ先発】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の日本シリーズ第1戦の先発投手は誰ですか?
A1:横浜DeNAベイスターズが石田裕太郎、福岡ソフトバンクホークスが上沢直之だった。試合は延長11回の末、ソフトバンクが3-1で勝利した。
Q2:2026年の日本シリーズでソフトバンクの先発投手に勝ち星は付きましたか?
A2:4人とも勝ち星は付かなかった。第1戦はオスナ、第2戦と第4戦はヘルナンデス、第3戦は杉山一樹が勝利投手となった。
Q3:2026年の日本シリーズでは予告先発が採用されましたか?
A3:採用された。開催要項では全試合で予告先発を行うことが定められていた。第1戦の石田裕太郎と上沢直之も試合前に発表されている。
2026年の日本シリーズ先発投手は、DeNAが石田裕太郎、尾形崇斗、東克樹、平良拳太郎、ソフトバンクが上沢直之、モイネロ、松本晴、前田悠伍だった。
ソフトバンクは先発投手の勝利数が0だったにもかかわらず、救援陣の活躍によって4連勝。2年連続13度目の日本一を達成した。
特に印象的だったのは、東克樹の7回無失点や上沢直之、モイネロの7回無失点など、先発投手の好投が必ずしもチームの勝利に直結しなかったことだ。
2026年日本シリーズの本当の勝敗を理解する鍵は、先発投手だけでなく、救援陣を含めた投手運用全体にある。
今後、歴代の日本シリーズ先発投手を比較するときも、登板成績、勝敗、継投の3つを合わせて見ることが、試合の実態を正しく理解する近道になる。
主な参照資料:日本野球機構(NPB)2026年度SMBC日本シリーズ公式試合結果・全4試合のボックススコア・球団別個人投手成績・公式デイリーリポート、日刊スポーツの2026年10月28日付記録記事。