2026年の男子ネーションズリーグは、6月3日から8月2日まで開催された。予選ラウンドを経て、7月29日から8月2日にかけて中国・寧波で決勝ラウンドが行われた。
日本代表は第1週から第3週までの12試合をすべて勝利。ポーランド、スロベニア、アメリカ、イタリアといった強豪国にも勝ち、予選ラウンドを首位で通過した。
ただし、予選ラウンドの順位と大会最終順位は別のものだ。決勝ラウンドでは一発勝負のトーナメントとなり、日本は準決勝と3位決定戦で敗退。予選の勢いを最後まで維持することはできなかった。
大会の主な日程は次のとおりだ。
- 6月3日:男子大会開幕
- 6月10日~14日:日本代表・第1週の試合
- 6月24日~28日:日本代表・第2週の試合
- 7月15日~19日:日本代表・第3週の試合
- 7月29日~30日:決勝ラウンド準々決勝
- 8月1日:準決勝
- 8月2日:3位決定戦・決勝
日本代表にとって、予選12連勝は大きな成果だった。一方、ポーランドやアメリカは決勝ラウンドで勝負強さを発揮し、最終的なメダル争いを制した。
【日本代表の全試合結果】予選ラウンド12戦全勝のスコア一覧

2026年の日本代表は、予選ラウンドで12勝0敗、勝ち点30を記録した。全12試合のセットカウントとセットごとの得点は以下のとおりだ。
第1週:中国ラウンド開幕からポーランド、スロベニアという強豪との対戦を含む4試合を戦い、日本は全勝で第1週を終えた。
6月10日:日本 3-0 ウクライナ
- 第1セット:25-22
- 第2セット:25-21
- 第3セット:25-22
6月12日:日本 3-2 ポーランド
- 第1セット:25-21
- 第2セット:21-25
- 第3セット:25-21
- 第4セット:22-25
- 第5セット:17-15
6月13日:日本 3-1 中国
- 第1セット:25-23
- 第2セット:25-22
- 第3セット:20-25
- 第4セット:25-21
6月14日:日本 3-1 スロベニア
- 第1セット:25-27
- 第2セット:25-16
- 第3セット:25-22
- 第4セット:25-22
第1週で特に注目されたのは、ポーランドとのフルセットの接戦だ。最終第5セットを17-15で取り切ったことは、後に12連勝を達成する日本の粘り強さを示す結果となった。
第2週:フランスラウンド第2週はセルビア、イラン、アメリカ、フランスと対戦。4試合すべてで勝利したものの、3試合がフルセットにもつれ込んだ。
6月24日:日本 3-1 セルビア
- 第1セット:25-17
- 第2セット:25-15
- 第3セット:22-25
- 第4セット:25-16
6月26日:日本 3-2 イラン
- 第1セット:25-19
- 第2セット:25-19
- 第3セット:20-25
- 第4セット:23-25
- 第5セット:15-12
6月27日:日本 3-2 アメリカ
- 第1セット:18-25
- 第2セット:25-21
- 第3セット:20-25
- 第4セット:25-22
- 第5セット:15-13
6月28日:日本 3-2 フランス
- 第1セット:28-30
- 第2セット:19-25
- 第3セット:25-17
- 第4セット:35-33
- 第5セット:15-12
第2週で象徴的だったのはフランス戦だ。日本は最初の2セットを落とし、後がない状況から第3セットを奪い返した。第4セットは35-33という大接戦を制し、最終セットも15-12で勝利した。
アメリカ戦でもセットカウント1-2から逆転しており、接戦での対応力が連勝を支えていた。
第3週:日本ラウンド予選最終週は日本国内で開催された。イタリア、カナダ、ベルギー、アルゼンチンを相手に4連勝し、12戦全勝を確定させた。
7月15日:日本 3-2 イタリア
- 第1セット:24-26
- 第2セット:25-19
- 第3セット:25-20
- 第4セット:23-25
- 第5セット:15-12
7月16日:日本 3-2 カナダ
- 第1セット:18-25
- 第2セット:24-26
- 第3セット:29-27
- 第4セット:25-19
- 第5セット:15-11
7月17日:日本 3-0 ベルギー
- 第1セット:25-20
- 第2セット:25-22
- 第3セット:25-16
7月19日:日本 3-0 アルゼンチン
- 第1セット:25-22
- 第2セット:25-22
- 第3セット:25-16
イタリア戦とカナダ戦では、いずれもセットカウント0-2からではなく、試合中の苦しい展開を立て直してフルセットを制した。最後のベルギー戦、アルゼンチン戦はストレート勝ち。12試合をすべて勝ち切り、予選ラウンドを締めくくった。
以上の全12試合の結果は、日本バレーボール協会の2026年大会公式記録に掲載されている。
【男子予選ラウンド順位表】日本の12勝0敗はどれほどの成績だった?
予選ラウンドには18チームが参加し、各チームが12試合を戦った。日本は12勝0敗で30ポイントを獲得し、2位のポーランドに1ポイント差をつけて首位に立った。
2026年大会の予選順位と最終順位を比較すると、日本の4位という結果だけでなく、中国が予選18位から決勝ラウンド8位に上がったことも分かる。中国は開催国枠で決勝ラウンドに進出した。
予選順位・勝敗・大会最終順位の比較出典:Volleyball Worldの2026年予選順位・最終順位。最終順位は決勝ラウンド進出チームの成績を反映した大会順位。
決勝ラウンドに進出したのは、予選上位7チームと開催国中国の計8チーム。中国は予選では18位だったが、開催国として決勝ラウンドに出場した。
予選順位と最終順位の違いは明確だ。日本は予選で1位だった一方、アメリカは5位から2位、ポーランドは2位から1位へと順位を上げた。予選での安定感に加え、決勝ラウンドで勝ち切る能力が最終順位を左右した。
日本の予選成績を数字で分析日本の予選成績を詳しく見ると、単純な12連勝以上の特徴がある。
- 試合数:12試合
- 勝利:12試合
- 敗戦:0試合
- 勝ち点:30
- 獲得セット:36
- 失セット:15
- セット率:2.400
- 総得点:1183
- 総失点:1074
12勝の内訳は、3-0が3試合、3-1が3試合、3-2が6試合。つまり、全勝ではあったものの、半数は最終セットまでもつれ込む接戦だった。
ここが2026年の日本代表を評価するうえで大切なポイントだ。勝負強さと粘りは際立っていた一方、相手に先行された試合も少なくなかった。決勝ラウンドで強豪国と戦う際には、セット終盤の精度やサーブ、ブロックの差がより大きな意味を持つことになる。
【男子決勝ラウンド結果】日本対中国・アメリカ・スロベニアの全貌
決勝ラウンドは中国・寧波で開催された。日本は準々決勝で中国を下し、準決勝に進出。しかし、アメリカとの接戦を落とし、3位決定戦でもスロベニアに敗れた。
7月29日:日本対中国・準々決勝3-1
日本が中国に勝利
- 第1セット:23-25
- 第2セット:25-23
- 第3セット:25-16
- 第4セット:25-23
日本は第1セットを23-25で落としたものの、第2セットを25-23で取り返した。第3セットでは25-16と差を広げ、第4セットも25-23で勝利。セットカウント3-1で準決勝進出を決めた。
中国は開催国として決勝ラウンドに進出したチームであり、地元の観客を前に戦う難しい相手だった。日本は序盤にリードを許しても崩れず、4セットで勝ち切った。
8月1日:日本対アメリカ・準決勝2-3
アメリカが決勝進出
- 第1セット:19-25
- 第2セット:25-23
- 第3セット:25-20
- 第4セット:19-25
- 第5セット:13-15
予選12連勝を続けていた日本にとって、今大会初めての敗戦となった。
第1セットを落とした日本は、第2セットを石川祐希らの攻撃で奪い返す。第3セットも西田有志の得点力が光り、25-20で連取した。
しかし、第4セットでアメリカが立て直す。日本は19-25でセットを落とし、勝負は最終第5セットへ。最後は13-15で競り負けた。
Volleyball Worldの公式試合レポートによると、この試合ではアメリカがスパイクによる得点で67-57、ブロックで9-7、サービスエースで7-2と日本を上回った。日本は相手よりも少ない25本のミスに抑えたが、攻撃とネット際の勝負で差が出た。
日本の得点は西田が19点、石川が18点、髙橋藍が13点。個々の選手が得点を重ねても、チームとしてアメリカの攻撃を止め切れなかったことが敗因の一つとなった。
8月2日:日本対スロベニア・3位決定戦1-3
スロベニアが銅メダル獲得
- 第1セット:21-25
- 第2セット:28-26
- 第3セット:22-25
- 第4セット:22-25
準決勝で敗れた日本は、翌日の3位決定戦でスロベニアと対戦した。
第1セットを21-25で落とした日本は、第2セットを28-26で取り返す。接戦を制してセットカウントを1-1としたものの、第3セットと第4セットを連続で落とし、試合終了となった。
最終的に日本は4位。スロベニアが大会初の銅メダルを獲得した。
日本は予選12連勝から決勝ラウンドで2連敗という結果になった。特に準決勝と3位決定戦が連日開催だったことを踏まえると、短期間でのコンディション調整や、連戦のなかでの戦術修正も重要な課題として浮かび上がった。
【ポーランド男子が優勝】アメリカとの決勝は3-2の激闘
2026年大会の男子優勝国はポーランドだった。8月2日の決勝でアメリカをセットカウント3-2で下し、VNL通算3度目の優勝を達成した。
ポーランド対アメリカの決勝スコアポーランド 3-2 アメリカ
- 第1セット:25-21
- 第2セット:23-25
- 第3セット:25-27
- 第4セット:25-23
- 第5セット:15-10
ポーランドは第1セットを先取したが、第2、第3セットを連続で落とし、セットカウント1-2と追い込まれた。
第4セットは23-23まで競り合う展開となったが、ポーランドが25-23で奪取。最終セットではマルチン・コメンダのサーブから5連続得点を挙げ、13-7と大きくリードした。最後は15-10で試合を締めくくった。
注目されたのは、チーム全体の守備力とサーブの精度だ。Volleyball Worldの試合レポートによると、ポーランドはアメリカよりもブロックで12-8、サービスエースで8-4と上回った。加えて、アンフォーストエラーもポーランドの29本に対し、アメリカは34本だった。
トマシュ・フォルナルがMVPを受賞
ポーランド代表・アウトサイドヒッター
決勝では15得点を記録し、サービスエース5本を成功させた。大会MVPにも選出され、優勝を象徴する選手となった。
ポーランドの決勝での勝利は、単に攻撃力の高さだけで説明できない。第4セットの終盤でのブロック、最終セットでのサーブによる連続得点など、勝負所での総合力が結果につながった。
ポーランドは2023年、2025年に続いて2026年も優勝。VNLでのタイトルを3度目に伸ばした。アメリカは準優勝となった。
【石川祐希・西田有志の活躍】日本代表の課題と2026年大会の評価
アウトサイドヒッター
アメリカとの準決勝では18得点。攻撃の中心としてチームを引っ張り、試合の流れを変える役割を担った。
オポジット
アメリカとの準決勝でチーム最多の19得点。スパイクだけでなく、ブロックやサーブでも得点を重ねた。
石川と西田は、日本代表の攻撃を支える中心選手だ。2026年大会でも、強豪国との試合で得点力を発揮した。
ただし、バレーボールは個人の得点だけで勝敗が決まる競技ではない。レセプションからセッターへの返球、相手の攻撃に対するブロック、サーブで相手の攻撃を限定する戦術など、複数の要素が連動して初めて勝利につながる。
2026年大会から見えた日本代表の3つの強みと課題1.フルセットを勝ち切る粘り強さ
予選12試合のうち6試合がフルセットだった。ポーランド、アメリカ、フランス、イタリアといった強豪を相手に最終セットを取り切った経験は、日本代表の大きな強みだった。
2.攻撃の中心選手が明確だった
石川、西田、髙橋藍らが得点源となり、相手の守備を揺さぶった。準決勝のアメリカ戦でも西田19点、石川18点という結果を残している。
3.決勝ラウンドではサーブとブロックへの対応が課題に
準決勝ではアメリカがサービスエース7本、ブロック9本を記録した。日本は予選で12連勝したものの、決勝ラウンドでは強豪国の攻撃力と守備力に対して、より高い精度を求められた。
予選12連勝なのに優勝できなかった理由ここには、VNLの大会形式が関係している。
予選ラウンドは総当たり方式で、複数の試合を通じた勝敗や勝ち点によって順位が決まる。一方、決勝ラウンドはトーナメント方式だ。準々決勝以降は、一度の敗戦が優勝争いからの脱落につながる。
日本は予選で安定した成績を残したが、決勝ラウンドではアメリカに敗れ、優勝の可能性が消えた。その後の3位決定戦でも敗れたため、最終順位は4位となった。
したがって、2026年の日本代表は「予選では世界トップの成績を残したが、決勝ラウンドではメダルに届かなかったチーム」と評価するのが適切だ。12連勝という実績と、最終4位という結果は、どちらか一方だけで判断すべきではない。
【プロの結論】2026年男子ネーションズリーグで見るべきポイント
2026年大会の結果を読み解く際には、次の3つを分けて考えることが大切だ。
- 予選の強さ:日本は12勝0敗で1位。長期戦での安定感は大会随一だった。
- 決勝の勝負強さ:ポーランドは準決勝と決勝を勝ち切り、タイトルを獲得した。
- 最終的な実力評価:日本は4位。メダルには届かなかったが、世界トップクラスの競争力を示した。
また、予選順位だけを見て大会の優勝国を判断するのは誤りだ。日本は予選1位でも4位、ポーランドは予選2位から優勝、アメリカは予選5位から準優勝となった。
この順位変動こそ、VNLの面白さでもある。長期間のリーグ戦で安定して勝つ力と、短期決戦で相手の弱点を突いて勝つ力は、必ずしも同じではない。
【ネーションズリーグ男子結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年ネーションズリーグ男子の優勝国はどこ?
A1:ポーランドだ。8月2日の決勝でアメリカを3-2(25-21、23-25、25-27、25-23、15-10)で破り、2023年、2025年に続く3度目の優勝を達成した。
Q2:日本代表は予選ラウンドで何勝した?
A2:12戦全勝だ。12勝0敗、勝ち点30で予選ラウンド1位となった。ポーランド、アメリカ、イタリアなどの強豪国にも勝利している。
Q3:日本代表の最終順位は何位?
A3:4位だ。準々決勝で中国に3-1で勝利したが、準決勝でアメリカに2-3、3位決定戦でスロベニアに1-3で敗れた。
Q4:日本対中国の準々決勝の結果は?
A4:7月29日の試合で日本が3-1で勝利した。セットスコアは23-25、25-23、25-16、25-23だった。
Q5:日本対アメリカの準決勝は何対何だった?
A5:8月1日に行われ、日本が2-3で敗れた。最終第5セットは13-15。これが日本代表の2026年大会予選ラウンド終了後、最初の敗戦となった。
Q6:日本対スロベニアの3位決定戦の結果は?
A6:8月2日に行われ、スロベニアが3-1で勝利した。日本は4位、スロベニアは銅メダルを獲得した。
Q7:2026年大会でMVPを受賞した選手は誰?
A7:ポーランド代表のトマシュ・フォルナルだ。決勝でも15得点を記録し、優勝に貢献した。
2026年のネーションズリーグ男子大会は、ポーランドの優勝で幕を閉じた。
日本代表は予選ラウンドで12戦全勝、勝ち点30という素晴らしい結果を残した。中国との準々決勝も勝利し、優勝まであと2勝という位置まで進んだが、準決勝でアメリカ、3位決定戦でスロベニアに敗れ、最終順位は4位となった。
一方、ポーランドはアメリカとの決勝を3-2で制し、大会3度目の優勝。フォルナルのMVP受賞も大会を象徴する出来事となった。
2026年大会を振り返るうえで重要なのは、予選12連勝という日本の実績と、決勝ラウンド4位という最終結果を両方見ることだ。日本は世界の強豪と互角以上に戦える力を示した一方、メダル獲得には短期決戦でのさらなる完成度が求められる。
石川祐希、西田有志を中心とする日本代表が、この大会で得た経験を今後の国際大会にどう生かしていくのか。2026年のVNLは、次の飛躍に向けた重要なシーズンとなった。