2026年の戦力外通告期間は、日本野球機構(NPB)が示した日程に沿って2段階に分かれています。第1次はファーム・リーグのレギュラーシーズン終了翌日、第2次はクライマックスシリーズの全日程終了翌日から始まる仕組みです。
2026年の戦力外通告スケジュール| 区分 | 2026年の期間 | 対象・注意点 |
|---|---|---|
| 第1次 | 9月28日~10月9日 | ファーム公式戦終了翌日からCSファーストステージ前日まで |
| 第1次の特例 | CSファーストステージ敗退翌日まで | 移動を伴う場合は翌々日まで |
| 第2次 | CS全日程終了翌日~10月30日 | 全球団共通の最終通告期間 |
| 合同トライアウト | 11月17日 | バンテリンドーム ナゴヤで開催予定 |
日刊スポーツなどの報道によると、2026年の第1次期間は9月28日に始まりました。ファーム公式戦の全日程が9月27日に終了したため、その翌日が初日となっています。
第1次期間の最終日は10月9日。翌10日からCSファーストステージが始まるため、ポストシーズンに進む球団では、試合が続く選手への通告タイミングにも配慮した日程になっています。
CS敗退球団には特例がある見落とされやすいのが、CSファーストステージで敗退した球団に設けられている特例です。
2019年以降の従来の運用では、CSファーストステージの初戦前日までが第1次の基本期限でしたが、2024年のNPB理事会・実行委員会で一部変更が決定されました。
ファーストステージ敗退球団については、敗退が確定した翌日まで通告期間を延長し、移動を伴う場合は翌々日まで認める形です。
これは、第1次の終了から第2次の開始までに生じる空白をなくし、球団と選手が次の契約先を探す準備を早められるようにする狙いがあります。
なぜ第2次は10月30日までなのか第2次の期限は、日本シリーズ終了日ではなく10月30日と設定されています。
CSを最後まで戦う球団は、第1次の基本期限である10月9日までに全選手の判断を終えることが難しいため、第2次の期間が設けられています。
2026年は第2次期間も終了しており、11月6日現在は、各選手の契約交渉やトライアウトに向けた準備、引退後の進路決定が進む段階です。
【12球団一覧】2026年の戦力外通告は150人!球団別の人数と注目選手

2026年11月3日時点で、球団の公式発表を確認できた戦力外通告選手は、12球団合計150人です。
内訳は支配下選手93人、育成選手57人。野球情報サイト「野球丼」が各球団の公式発表と報道資料を照合して集計しています。
12球団の戦力外通告人数| 球団 | 通告人数 | 育成選手を含む |
|---|---|---|
| DeNA | 15人 | 含む |
| 広島 | 13人 | 含む |
| 中日 | 15人 | 含む |
| オリックス | 11人 | 含む |
| 楽天 | 13人 | 含む |
| 日本ハム | 9人 | 含む |
| 巨人 | 14人 | 含む |
| ソフトバンク | 19人 | 含む |
| 西武 | 12人 | 含む |
| ロッテ | 11人 | 含む |
| ヤクルト | 9人 | 含む |
| 阪神 | 9人 | 含む |
| 合計 | 150人 | 支配下93人・育成57人 |
※2026年11月3日時点の集計。戦力外通告として公式発表で確認された選手を対象とし、自由契約のみの発表や現役引退のみの発表は別扱いです。
ソフトバンクは19人で最多球団別で最も多かったのは福岡ソフトバンクホークスの19人です。
ソフトバンクでは、支配下選手だけでなく育成選手にも複数の通告がありました。大江竜聖投手、秋広優人選手、岩井俊介投手らに加え、育成選手の田上奏大投手らも来季の契約を結ばない旨を伝えられています。
田上投手は現役続行を希望し、合同トライアウトへの参加を目指す意向を示しました。
DeNA・中日も15人が対象DeNAでは藤浪晋太郎投手、大貫晋一投手、小園健太投手、佐々木千隼投手らが対象となりました。
特に藤浪投手は、阪神、MLBを経てDeNAに加入した経歴を持つ選手です。NPBでの現役続行を希望しており、今後の契約交渉が注目されます。
中日では福敬登投手、川越誠司選手、宇佐見真吾選手、ブライト健太選手らが通告対象となりました。ブライト選手は現役引退を選択しています。
ヤクルトでは青柳晃洋・田口麗斗らが対象に東京ヤクルトスワローズでは、青柳晃洋投手、田口麗斗投手、茂木栄五郎選手、小沢怜史投手らが戦力外通告を受けました。
青柳投手は阪神から米国挑戦を経てヤクルトに加入した経歴があり、田口投手も巨人からの移籍後に救援陣を支えてきた実績があります。
両選手とも現役続行を希望しており、通告を受けたことと野球人生の終了は同じではありません。
150人という数字を見るときの注意点戦力外通告、自由契約、退団、現役引退は、それぞれ意味が異なります。
たとえば外国人選手が自由契約になった場合や、本人が引退を発表した場合、それをすべて戦力外通告人数に加えると実態と異なる数字になります。
そのため、150人という集計は、球団が来季契約を結ばない旨を公式に発表した選手に限定した数字として理解する必要があります。11月6日現在の個別の去就については、日刊スポーツの12球団一覧でも更新が続いています。
【制度を正しく理解】戦力外通告と自由契約の違い、育成再契約の仕組み
戦力外通告を理解するうえで、特に混同しやすいのが「自由契約」と「育成契約」です。
この3つは関連していますが、同じ意味ではありません。
戦力外通告は来季契約を結ばないという通知戦力外通告とは、球団が選手に対して、翌シーズン以降の選手契約を結ばない意思を伝えることです。
球団から通知された時点で、必ずしも現役引退が決定するわけではありません。
他球団からの獲得打診を受けたり、合同トライアウトに参加したりして、現役を続ける可能性があります。
自由契約は他球団と契約できる状態自由契約は、NPBの野球協約第58条に規定されている制度上の扱いです。
選手契約が解除され、コミッショナーによって自由契約選手として公示された後は、他球団と自由に選手契約を締結できるようになります。
NPB公式の2026年度自由契約選手公示にも、複数の選手が掲載されています。
つまり、戦力外通告は球団からの通知、自由契約は契約上の状態を示すものです。
育成契約で再契約するケースもある2026年の戦力外通告で目立ったのが、育成選手としての再契約を打診された選手です。
球団が選手の能力を完全に否定しているわけではなく、故障からの復帰や支配下登録枠の調整を目的として、契約形態を変更する場合があります。
例えば、楽天では酒居知史投手と林優樹投手に育成契約が打診されました。DeNAでも大貫晋一投手、橋本達弥投手、益子京右捕手、東妻純平捕手らに育成再契約の打診がありました。
この場合、支配下契約をいったん終了し、改めて育成選手として契約する流れになります。
ただし、育成契約への移行は自動的なものではありません。選手と球団双方の合意が必要です。
3つの制度の違い| 項目 | 意味 | その後の可能性 |
|---|---|---|
| 戦力外通告 | 来季の契約を結ばない旨の通知 | 他球団移籍・育成再契約・引退など |
| 自由契約 | 契約解除後、自由に他球団と契約できる状態 | NPB他球団との契約など |
| 育成再契約 | 支配下契約を終了し育成契約を新たに結ぶこと | 育成選手として再出発し支配下復帰を目指す |
ここで注意したいのは、育成再契約の打診を受けたことと、実際に再契約が成立したことも別だという点です。
選手本人が他球団での支配下契約を目指す場合、育成契約を受け入れずに移籍先を探す選択もあります。
【なぜ通告される?】成績・故障・年齢・70人枠から見る球団の判断基準
戦力外通告は、単純に打率や防御率が悪い選手だけに行われるものではありません。
球団の編成方針、将来性、故障の回復見込み、ポジションの構成、契約人数など、複数の条件が関係します。
1. 成績と今後の成長可能性最も分かりやすい要素は、試合での成績です。
野手なら打率、出塁率、長打力、守備力、走塁能力。投手なら防御率、奪三振率、制球力、登板数、先発・救援での適性などが評価されます。
ただし、一軍での出場機会が少ない選手については、二軍での成績や成長曲線も重要です。
若手であっても、複数年にわたって成長が見られない場合は契約を見直されることがあります。一方、実績ある選手でも、現在のチーム構想と合わなければ契約が更新されない場合があります。
2. 故障や長期離脱大きな故障も、契約判断に影響する要素です。
特に投手は、肘や肩の手術によって復帰まで長期間を必要とすることがあります。
その場合、球団は支配下契約を維持するか、育成契約へ移行するかを検討します。
これは、故障した選手の能力を否定するというより、復帰までの時間とチーム全体の登録枠を考慮した判断です。
3. 年齢構成と世代交代プロ野球では、チームの将来を見据えた世代交代も進められます。
同じポジションに複数の選手がいる場合、若手に出場機会を与えるため、中堅・ベテラン選手の契約が見直されることがあります。
ドラフトで新たな選手を獲得すれば、既存選手との競争も激しくなります。
4. 支配下登録70人の枠編成上、特に重要なのが支配下選手の登録人数です。
NPBでは支配下選手枠が最大70人となっており、ドラフトや新外国人選手の獲得、故障者の復帰などを考慮して、球団は登録人数を調整します。
NPBが公表した2026年7月31日時点の登録人数を見ると、巨人、DeNA、中日、阪神、楽天、西武、ロッテ、オリックス、ソフトバンクなど、多くの球団が支配下70人に達していました。
象徴的だったのが西武の動きです。
日刊スポーツの10月26日付報道によると、西武はドラフトで支配下選手5人の交渉権を獲得した結果、既存選手との人数調整が必要になりました。秋季練習やフェニックス・リーグでの見極めも行ったうえで、最終的に7選手に来季契約を結ばない旨を通知しています。
この事例は、戦力外通告が個人の成績だけではなく、チーム全体の編成と密接に関係していることを示しています。
5. 球団の事情と選手の評価は必ずしも一致しない同じ選手でも、球団が変われば評価が変わる可能性があります。
元所属球団ではポジションの重複や若手育成の方針によって契約が見送られても、別球団では不足している役割を担えると判断される場合があります。
そのため、戦力外通告を受けた選手の能力を、そのままプロ野球選手としての価値の最終評価と考えるのは適切ではありません。
【11月17日開催】12球団合同トライアウト2026と戦力外選手の再出発
2026年の大きな注目イベントが、日本プロ野球選手会主催の「エイブル トライアウト2026〜挑め、その先へ〜」です。
開催日は11月17日(火)。会場は愛知県名古屋市のバンテリンドーム ナゴヤです。
2026年の合同トライアウト開催概要| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公式名称 | エイブル トライアウト2026〜挑め、その先へ〜 |
| 開催日 | 2026年11月17日(火) |
| 会場 | バンテリンドーム ナゴヤ |
| 開場 | 15時 |
| シートノック | 16時開始予定 |
| シート打撃 | 16時30分開始予定 |
| 主催 | 日本プロ野球選手会 |
| 雨天中止 | なし |
※開始時刻は変更される場合があります。日本プロ野球選手会の公式開催案内に基づく情報です。
合同トライアウトでは何をする?合同トライアウトは、戦力外通告を受けた選手やNPB復帰を目指す選手が、各球団の関係者に自身の能力をアピールする機会です。
投手であれば球速、球質、制球力、変化球など、野手であれば打撃、走塁、守備などが評価材料になります。
ただし、トライアウトの結果だけで移籍が決まるわけではありません。
球団は、それまでの一軍・二軍での成績、故障歴、年齢、ポジション、チーム事情なども含めて判断します。
トライアウトは、すべての選手に同じ条件で再挑戦の機会を与えるというよりも、選手の現在の状態を直接見てもらうための重要な場です。
なぜ選手会が主催しているのか合同トライアウトは、2025年から日本プロ野球選手会が主催を引き継いでいます。
2026年も選手会が開催を決定し、選手の挑戦機会を守るだけでなく、プロ野球を離れた後のキャリア選択を支援する取り組みとして位置付けています。
選手会の公式発表では、育成再契約を打診された選手も参加対象に含まれています。
つまり、戦力外通告を受けた選手だけのイベントではなく、NPB復帰を目指す選手に広く門戸を開いた機会です。
戦力外通告後の進路は5つある戦力外通告を受けた選手の進路は、大きく分けると次のようになります。
1. NPB他球団への移籍
他球団が獲得を希望すれば、トライアウトを経ずに契約が成立する場合もあります。経験や実績を評価され、即戦力として迎えられるケースです。
2. 育成選手として再契約
故障からの復帰や将来性を評価され、元所属球団または別球団と育成契約を結ぶ道です。支配下復帰を目標に再スタートします。
3. 独立リーグ・海外リーグへの挑戦
NPB以外の環境で現役を続ける選択肢もあります。
2026年はDeNAから戦力外通告を受けた佐々木千隼投手が、中米ニカラグアのプロ野球チームでプレーする進路を選んだことが報じられています。
4. 現役引退と指導者への転身
選手生活に区切りをつけ、コーチやスカウト、球団スタッフなどの道に進む選手もいます。
2026年にはオリックスから戦力外通告を受けた香月一也氏が現役引退後、育成コーチ補佐に就く進路が紹介されています。
5. 野球以外の仕事への転身
野球経験を生かした仕事だけでなく、一般企業への就職や異業種への転職なども選択肢です。
西武の奥村光一選手は現役引退後、競輪選手を目指す進路を示しています。
現役続行と引退は本人の意思によって分かれる戦力外通告を受けた選手の中には、現役続行を希望する選手もいれば、引退を決断する選手もいます。
広島のケムナ誠投手は2026年10月の通告後、これまでの成績について振り返り、自身のプロ野球人生に対する思いを語りました。
一方、現役続行を希望する選手にとっては、他球団との交渉やトライアウトが次の挑戦につながります。
重要なのは、通告を受けたことと、引退を決めたことを同一視しないことです。
また、現役続行を希望しているという報道と、実際に新球団との契約が成立したという事実も区別して見る必要があります。
【戦力外通告野球2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のプロ野球の戦力外通告はいつからいつまでですか?
A1:第1次は2026年9月28日から10月9日まで、第2次はCS全日程終了翌日から10月30日までです。CSファーストステージ敗退球団には、敗退翌日(移動を伴う場合は翌々日)までの特例があります。
Q2:2026年に戦力外通告を受けた選手は何人ですか?
A2:11月3日時点で、球団の公式発表から確認された選手は12球団合計150人です。支配下選手93人、育成選手57人という内訳です。
Q3:戦力外通告を受けると必ず引退しなければなりませんか?
A3:いいえ。NPB他球団への移籍、育成再契約、独立リーグや海外リーグへの挑戦など、現役を続ける道があります。
Q4:戦力外通告と自由契約は何が違いますか?
A4:戦力外通告は球団から来季の契約を結ばないと伝えられることです。自由契約は契約解除後にNPBから公示され、他球団と自由に契約できる状態を指します。
Q5:2026年の12球団合同トライアウトはいつ、どこで開催されますか?
A5:2026年11月17日(火)、バンテリンドーム ナゴヤで開催予定です。日本プロ野球選手会が主催し、15時開場、16時からシートノック、16時30分からシート打撃開始予定です。
Q6:育成契約を打診された選手もトライアウトに参加できますか?
A6:はい。日本プロ野球選手会の公式案内では、育成再契約を打診された選手も参加対象に含まれています。
Q7:戦力外通告を受けた選手は、その後どのような仕事に就きますか?
A7:野球を続ける選手のほか、コーチ、スカウト、球団スタッフ、独立リーグ関係者、一般企業への就職など、進路は多様です。本人の希望や経験、受け入れ先によって異なります。
2026年のプロ野球の戦力外通告は、第1次が9月28日から10月9日まで、第2次がCS全日程終了翌日から10月30日まで実施されました。
11月3日時点で確認された対象選手は12球団合計150人。支配下選手だけでなく育成選手も多く含まれ、球団ごとの編成方針や将来計画が大きく影響しています。
戦力外通告は、必ずしも選手生命の終わりを意味しません。育成再契約、NPB他球団への移籍、独立リーグや海外への挑戦など、次の舞台を探す選手もいます。
11月17日のバンテリンドーム ナゴヤでの合同トライアウトは、そうした選手たちが再び自分の力を示す機会です。
ファンにとっても、戦力外通告を単なる退団ニュースとして受け止めるのではなく、選手がどのような決断をし、どこで野球を続けるのか、あるいは新しい人生を歩み始めるのかを見届けることが大切です。
【プロの結論】
戦力外通告を正しく理解するためには、通告人数だけでなく、契約制度、球団の編成事情、選手本人の意思、そして通告後の進路まで一体として見る必要があります。
球団にとっては来季のチームづくりの一環でも、選手にとっては人生を左右する決断です。2026年のストーブリーグでは、合同トライアウトや移籍交渉を通じて、選手たちがどのような再出発を果たすのかにも注目したいところです。
主な確認資料: 日本野球機構の2026年度公示・選手登録資料、日本プロ野球選手会のトライアウト開催発表、日刊スポーツの12球団動向、各球団公式発表を照合した2026年11月時点の情報です。